フィールドセールスとは?言葉の意味と実施するメリットを解説

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営業マン
  • フィールドセールスとはよく聞くが、正確にはどういう意味だろう?
  • インサイドセールスとは、何が異なるのだろう?
  • フィールドセールスのメリットと、成功の秘訣を知りたい!
  • フィールドセールスをブラッシュアップして、営業を最適化したい

上記のように考えている経営者、担当者は多いでしょう。
フィールドセールスは、かならず正しく理解すべき戦略・部門です。

しかしこの言葉の意味を知らず、ビジネス上で大きな間違いを犯してしまうことも。
そこで本記事では以下を解説します。

  • フィールドセールスの言葉の意味と役割、特徴
  • インサイドセールスとの違い
  • フィールドセールスを実施するメリット
  • 成功させるポイント

本記事を読めばフィールドセールスのことはほとんど理解できるはずです。
ぜひご参考ください。

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そもそもフィールドセールスとは?

外回り

まずはフィールドセールスとは何なのかを理解しましょう。

あわせて、インサイドセールスとの違いや担当者に求められる技能も解説します。

フィールドセールスとはインサイドセールスに基づいた外部営業活動

フィールドセールスとは外回りをして顧客と接触し、ニーズを掴んで購買を獲得する外部営業活動です。
いわゆる外回りがフィールドセールスの中心となります。

フィールドセールスは、マーケティング部門などによるインサイドセールスのあとのフェーズです。
インサイドセールスで育成した見込み顧客を、顧客に変える最後の段階を担います。

蓄積された情報や分析結果、トークスクリプト、提案力や商品知識などを総動員し、商談を成功させるのが最大のミッション。
企業の利益に直結する重要なセクションで、「花形」とも呼ばれます。

インサイドセールスとの違いは

フィールドセールスとインサイドセールスの違いは、訪問型と内勤型に区分けされていることです。
フィールドセールスは直接顧客に接触して営業を実施し、契約の成立を目指します。

面と向かってコミュニケーションを取れる一方で門前払いされることもありますが、そこは営業担当者の腕の見せ所です。

インサイドセールスは内勤型、つまりオフィス内部からおこなわれる営業活動のこと。
電話やメール、チャット、あるいはマーケティング分析を用いて顧客を育成します。

コストがかかりづらく、基本的にリーチできる顧客数の多さがポイント。
しかし、対面できないのが欠点で、もっとも距離が近くても電話もしくはビデオチャットにとどまります。

相手への説得力や訴求力、もしくは信頼関係の構築においては、さほど有利なポジションではありません。
結局はリード顧客の熱意を高めた状態で、最終的にはフィールドセールスに託すのがインサイドセールスの主な役割です。

関連記事:インサイドセールスとは?営業・テレアポとの違いやメリットを解説

フィールドセールスに求められる技能

フィールドセールスに求められる技能は、大きく分けて5つあります。

  • 信頼関係を構築するコミュニケーション能力
  • 製品やサービスを紹介するプレゼンテーション能力
  • 相手のニーズや悩みを見抜くマーケティング能力、想像力
  • 課題を見つけ出し、問題点を見出す洞察力
  • ヒアリング・クロージングをかける営業力

フィールドセールスには、顧客を育成するために多くの能力が求められます。

といっても、すべての能力を高度に備える人間はそうそういません。
得意不得意を見極めて適切に人材を配置することが、フィールドセールスでは重要です。

フィールドセールスを実施するメリットとは?

上を向く営業マン

フィールドセールスを実施するメリットとしては、以下5点が挙げられるでしょう。

  • 製品やサービスの魅力を存分に伝えられる
  • 顧客と直接コミュニケーションを取り、様子を確認できる
  • 商談の場で臨機応変に対応できる
  • さらにリアルな顧客情報を得られる

フィールドセールスは、顧客と対面する活動であることに由来するメリットが多く存在します。
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

メリット1:製品やサービスの魅力を存分に伝えられる

インサイドセールスを実施する最大のメリットは、製品やサービスの魅力を存分に伝えられること。
実際に対面して、トークと身振りを組み合わせ、実物を見せながらアピールする機会を得られます。

あらゆる営業スキルが活用し、商品やサービスの強みを魅力的に紹介することが可能です。
セールスマンが優秀なら、多大な成果を挙げられるでしょう。

メリット2:顧客と直接コミュニケーションを取り、様子を確認できる

フィールドセールスのメリットとして、顧客と直接コミュニケーションを取り、様子を確認できる点が挙げられます。

インサイドセールスでは顧客の微妙は表情の変化や、特徴を掴むのはほとんど不可能です。
Web会議などもつなげられますが、やはり実際に会わないと伝わらない要素がさまざま。

しかし、フィールドセールスなら顧客と直接コミュニケーションを取ることにより、相手の様子を見ながら切り口を変えたり、出直したり、他の製品を紹介したりすることも可能です。

メリット3:商談の場で臨機応変に対応できる

フィールドセールスでは、状況に応じて臨機応変に対応できます。
見込み顧客にもいろいろな事情があり、予想外の出来事は起こるもの。

対面しているならその場で臨機応変に対応し、よりよい営業を選択できます。
インサイドセールスではトークスクリプトやマニュアルが決まりきっており、予想外の展開にはほとんど対応できません。

臨機応変に対応できるのがフィールドセールスの利点で、そのままインサイドセールスの不足を補っています。

メリット4:さらにリアルな顧客情報を得られる

フィールドセールスを実施すれば、インサイドセールスでは得られないリアルな顧客情報を得られます。

フィールドセールスではビジネスに関する話ではなく、商談の前後において雑談をおこなうことが多々あるでしょう。

事業の話に発展すれば、相手先の内情を知ることが可能です。
決裁権を誰が持っているのか、どのような課題があるのか、派閥はあるのか、あらゆる情報を仕入れられます。

つまり「ここだけの話」を聞かせてもらえるわけです。
それを統合すれば、新しい営業戦略が見えてくるかもしれません。

メリット5:人間力次第では信頼関係を深められる

フィールドセールスを実行すれば、人間力次第では信頼関係を深められます。
誠実にコミュニケーションを取ることで、信頼を勝ち取ることが可能です。

商談の前後にある雑談で他愛もない共通点を見つけることで、関係性が大きく進展することも。

ただし、注意したいのは属人化です。
営業先とルート営業担当者の関係性が深すぎると、特定の担当者であることだけが契約の動機になることも。

そうすると本人が離脱した際に契約が終了するなどの懸念があります。
引き継ぎをするにしても、関係値までは継承できないため、属人化に対するケアは常に必要です。

フィールドセールスを成功させるための最大のポイント

営業マン2

フィールドセールスを成功させるには、以下のポイントをおさえましょう。

  • インサイドセールスと連携すること
  • ツールによる連携をおこなう
  • 顧客情報やナレッジを全体でシェアする

フィールドセールスに必要なポイントは多々ありますが、優先的におさえるとすれば上記4つです。
特に、インサイドセールスとの連携は絶対に欠かせません。

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

インサイドセールスと連携する

インサイドセールスと連携することは、成功を導き出すうえでの最大のポイント。

フィールドセールスは顧客の元へおもむくため、訪問できる数が限定されます。
どれだけスキルのある営業担当者でも、一日に何十件も回るのは現実的ではありません。

しかしインサイドセールスはオフィス内から営業活動を実施できます。
インサイドセールスでナーチャリングして、成約への期待が大きい状態でパスを出すのが理想です、

そしてインサイド→フィールドに受け渡すとき、できる限り顧客の情報を伝えることが大切。
つまり、両者との無駄のない連携が求められます。

関連記事:インサイドセールスとは?他社での劇的成功事例5選

顧客情報やナレッジを全体でシェアする

顧客情報やナレッジは部署でとどめず、全体でシェアしましょう

インサイドセールスがフィールドセールスに情報を提供するのは当然です。
もしくは、フィールドセールスが得た情報を別の営業担当者に共有することも大切。

それができれば組織的に営業活動を実施できます。
そしてインサイド・フィールド間で情報をとどめる必要はありません。

マーケティング部門にも開発部門にも、必要性があれば積極的にナレッジ共有しましょう。

ツールによる連携をおこなう

ツールによる連携をおこなうのも、フィールドセールスを成功させるポイントです。

代表的なのはSFAツール。いわゆる営業支援システムであり、具体的には以下のような機能をそなえています。

  • 顧客のプロフィール・パーソナルデータ
  • 顧客育成の進捗状況
  • セールスマンの行動記録やパフォーマンスの算出
  • 売り上げ、成約数の予測
  • 日報作成機能

要するに定性的な自社評価を定量化するためのツールです。
あらゆる行動を、数値的な根拠に基づいてブラッシュアップするきっかけとなります。

安定したフィールドセールスを実現するなら、ツールによる連携を実施しましょう。

まとめ:フィールドセールスとインサイドセールスの組み合わせで理想的な営業フローを

ビル群

本記事ではフィールドセールスについて詳しく解説しました。
最後に本記事では紹介した重要な部分をおさらいしておきましょう。

  • フィールドセールスはインサイドセールスに基づく外部営業活動
  • インサイドセールスは内勤型の営業、フィールドセールスは訪問型
  • フィールドセールスにはコミュニケーション、マーケティングなどあらゆる能力を求められる
  • 対面なので製品の魅力を存分に伝えたり、臨機応変に対応できたりする
  • フィールドセールスの成功はインサイドセールスとの連携がうまく行くかがポイント
  • 顧客情報やナレッジをシェアしたりSFAツールを導入したりするのもひとつ

フィールドセールスは、最終的な成約を獲得する、サッカーで言うところのストライカーです。売り上げに直結するポジションで、企業にとってはたいへん重要な存在。

要はフィールドセールスが優秀なら儲かるし、そうでないなら経営自体が危ぶまれます。

フィールドセールスを成功させるには、とにかくインサイドセールスがどれだけバックアップできるかが重要。両者が上手く連携する環境を築きましょう。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。