営業の基本「商談」とは?流れや成果を上げるコツを徹底解説

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社会人になりたてだったり、仕事がマンネリ化してきていたり、といった中で「営業成績が伸びない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
営業で効率的に成果を上げるためには、営業の基本である「商談」の目的や流れを正しく理解することが重要です。

そこで今回は、商談の目的や流れ、進め方を徹底的に解説します。
成果を上げるためのコツも紹介するので、営業成績で伸び悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

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商談とは

商談とは、自社の商品やサービスの取引に関する交渉や話し合いをすることです。
課題のヒアリングや商品・サービスの案内などを行い、互いに合意した時点で契約となるのが一般的な流れです。

より多くの顧客や見込み客と商談を行うことで、新規顧客の獲得や事業拡大のチャンスを広げていく必要があります。

経営の安定や企業の存続のために重要な商談。
ここからは、商談の目的や内容について詳しく解説していきます。

打ち合わせとは「目的」が違う

営業などのビジネスシーンで多く行われる「打ち合わせ」。
どちらも見込み客や取引先と面談をすることから、商談と意味が混同しがちですが、それぞれ目的が大きく異なります。

項目目的タイミング
商談自社商品やサービスを案内して契約してもらうこと契約前
打ち合わせ進捗状況や進め方の確認やすり合わせを行うこと契約後

商談の目的がぶれてしまうと、ゴールに向けた交渉や話し合いがうまく進まず、契約成立までに時間が掛かってしまいます。
商談一回あたりの成約率を上げるためにも、目的やゴールを明確にしたうえで段取りを行い、効率的に商談を進めましょう。

アウトバウンド営業とインバウンド営業がある

営業には、大きく分けてアウトバウンド営業とインバウンド営業があります。
商談のゴールはどちらも新規顧客の獲得ですが、そこまでのプロセスやターゲットが異なります。

アウトバウンド営業は企業側が選んだ特定の顧客に対する商談、インバウンド営業は掘り起こした見込み客に対する商談です。

前者の場合は、相手の課題や見込みがあるかどうかが明確ではない場合もあるので、事前のヒアリングが重要です。
後者の場合は、Webなどでの発信内容に反応のあった見込み客が対象なので、課題や見込み度は明確といえます。

どちらの営業手法における商談であるかを把握したうえで、適した流れや内容を組むことが成功への近道です。

アウトバウンドとは?詳細やインバウンドとの違いについて詳しく解説

コロナ禍でオンライン商談も普及

これまでは対面で行う商談が一般的でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、オンライン商談が増えてきています。

オンライン商談とは、Web会議システムなどのツールを活用して、非対面で商談を行うことです。
紙資料を用意する手間や、移動時間などを削減できるので、営業効率が上がります。

社内コミュニケーションでオンラインツールを活用している企業も増えてきたので、導入しやすいのも特徴。
相手がオンライン商談に前向きな場合は、ぜひ取り入れてみてください。

商談準備に必要な3つのステップ

商談の成功を左右するのは、事前準備や段取りです。
出たとこ勝負で商談に臨んでしまうと、相手に主導権を握られてしまったり、ゴールにたどり着かなかったり、商談がうまくまとまらない可能性が高まります。

当日焦らなくて済むように、以下のステップで準備を行いましょう。

ステップ1:ターゲットの選定

最初に、商談を設定するターゲットを決めましょう。
やみくもに商談を行っても成約にはつながりにくいので、まずは見込み客を的確に判断することが重要です。

見込み客には、以下のようなパターンがあります。

  • 過去に契約にはつながらなかったが、良いところまで話が進んでいた
  • セミナーやイベントなどで興味関心を示していた
  • Webで発信した情報や広告などに問い合わせがあった

見込みがない場合でも、今後取引をしたい優先度の高い企業がいる場合は、商談を行うことでビジネスチャンス拡大につながります。

見込み度・優先度の高い企業へアプローチすることで、商談の機会を獲得しましょう。

ステップ2:アプローチ企業のリサーチ

商談のターゲットを決めたら、入念にリサーチを行いましょう。

アポイントメントが取れれば、急なキャンセルがない限りは商談までスムーズに進みます。
相手先にとってメリットのある商談であることを伝えるために、アプローチ先のニーズ把握が非常に重要です。

リサーチは、過去の取引履歴や会社ホームページなどを参考にしましょう。
相手先の会社規模や商品・サービスから、交渉の余地を見つけられることもあります。

例えば、人材育成支援を提案したい場合、相手先が常に求人を出していたり、新卒や中途の採用実績が多かったりすれば、育成ニーズが高いと想像できます。
即戦力化や離職防止など、相手先の課題を先読みしたアプローチが可能です。

ステップ3:アポイントメントを取る

ターゲットを選定し、相手先企業の情報把握や大まかなニーズを想定したら、アポイントメントを取りましょう。

飛び込み営業は、担当者不在やキーパーソンにつないでもらえない可能性もあります。
確実に商談機会を獲得するために、事前のアポイントメントは大切です。

アポイントメントを取る際は、電話やメールで相手先の担当者に連絡し、商談の内容や日時を調整しましょう。
直接訪問が難しい場合には、オンライン商談も提案してみると、商談のチャンスが広がります。

商談のメリットが相手に伝わるよう、事前リサーチした内容を踏まえたうえで、適切な情報提供を行うことがポイントです。

商談中の流れ、進め方

商談で成果を上げるためには、流れを正しく理解して進めることが必要です。

ここでは、一般的な商談の流れや進め方を解説していきます。
ただし、状況や設定時間に応じて変更が必要なことや、商談が複数回に渡ることもあるので、ケースバイケースで柔軟に対応しましょう。

1. 挨拶・名刺交換

挨拶は、商談が上手くいくかどうかを左右する重要な要素のひとつです。

「第一印象はたった数秒で決まる」と言われているほど、話し方や表情・態度はコミュニケーションに大きく影響します。
時間を確保してくれたことに感謝しながら、笑顔でハキハキと挨拶をして、名刺交換を行いましょう。

相手に不快感を与えない身だしなみも重要なポイントです。
清潔感に気を付けて、良い第一印象を与えられるよう意識してみてください。

2. アイスブレイク

挨拶や名刺交換が終わってすぐに本題に入るのではなく、自己紹介や自社紹介などを挟み、和やかな雰囲気をつくることもポイントです。
緊張がほぐれることで、相手の話を引き出しやすいというメリットもあります。

ただし、時間が限られている場合や、相手がすぐに本題に入ってほしいと考えている場合もあるので、状況に応じて配分を調整しましょう。

3. 課題やニーズのヒアリング

ニーズに合わない提案をしないよう、商品やサービス説明の前に相手先の課題をヒアリングしましょう。

相手が求めているのは、商品やサービスを通じて自社の課題解決をすることです。
まずは、相手の抱えている課題や問題を引き出して、「どのようなニーズがあり、商品やサービスでどのように解決できるのか」というストーリーを組み立てていきます。

相手のニーズに寄り添った提案をすることが、成功のカギを握っています。

4. 目指す姿や方向性のすり合わせ

課題をヒアリングしただけでは、ゴールのすり合わせが不十分です。
どうなれば課題が解決したと判断できるのか、相手の考え方を確認します。

例えば、人材不足という課題がある場合、「応募者数が増えたらゴール」なのか、「優秀な人材を採用できたらゴール」なのか、「採用後3か月以上定着したらゴール」なのかでは、解決方法は異なります。

課題だけでなく、目指す姿や方向性についても十分確認することで、より説得力のある提案につながります。

5. 商品・サービスの提案

課題とゴールが明確になったら、いよいよ商品やサービスの提案をします。
課題をどう解決して、どのようにゴールに導くのか、相手がイメージしやすいよう具体的に説明しましょう。

また、競合他社がいる場合には、自社の強みや差別化を意識してアピールすることも重要です。
特徴やメリット・デメリットを他社と比較するなど、相手の求めるソリューションに相応しいことをアピールしましょう。

相手からの質問に誠意をもって回答することも大切です。
疑問や腑に落ちないことをそのままにすることや、納得できないまま進めることは、商談の成功率を下げてしまいます。
相手先の業種に合わせた事例なども用意し、要点を簡潔に説明しましょう。

6. クロージング

最後の詰めとして重要なのがクロージングです。
提案を聞いている様子や反応を見ながら、契約をしてもらえるよう促します。

クロージングに不安は付き物ですが、機会損失とならないよう、契約の意思があるかどうかは必ず確認しましょう。

キーパーソンと話せていない場合は、契約の前段階として、キーパーソンとの商談設定がクロージングの目的となる場合もあります。

7. 商談後の流れを確認

商談で契約の意思を確認できれば、契約の流れなどを詳しく説明しましょう。
もし商談が複数回に渡る場合は、その場でアポイントメントを取っておくことをおすすめします。

検討してから回答するとなった場合は、いつまでにどのように回答をもらえるか確認しておきましょう。
期日までに連絡が来なければ、こちらから連絡をして確認するようにします。

せっかくの商談が無駄にならないよう、次のステップを確認し、実行の準備を整えることが大切です。

成功のカギを握る?商談後のポイント

商談後は、アフターフォローを忘れずに行いましょう。
商談の成立可否に関わらず、お礼のメールや電話をすることで良好な関係構築につなげられます。

契約に至らなかった場合も、商談で相手の課題や要望をヒアリングしているため、今後他の商品やサービスを提案できる可能性もあります。
見込み客としてリストアップし、状況を細かく記録しておきましょう。

新たなサービス・商品やイベントの案内など、定期的にコンタクトを取って信頼関係をコツコツと構築していくことも、成果につなげるポイントです。

商談の成果を上げるコツ4選

商談を数多く行っても、契約に至らなければ売上にはなりません。
効率的に成果を上げるためにも、商談のコツを把握して実行することが重要です。

商談の成果を上げるコツを4つ紹介するので、参考にしてみてください。

コツ1. 商談の目的やゴールを明確にする

「何のために商談をするのか」という目的と、「商談の結果どのような姿を目指すのか」というゴールを明確にすることが、商談をまとめるコツです。

ゴールが見えなければ、どこに向かって商談を進めれば良いかわからなくなり、話が脱線したり時間だけが過ぎたりしてしまいます。
結論の出ない商談とならないよう、設定したゴールに向けて話を誘導していくことも重要な営業スキルのひとつです。

「商談したけど、結局何も決まらなかった」とならないよう、目的やゴールを明確にしてから商談に臨みましょう。

コツ2. PDCAサイクルを回す

2つ目のコツは、商談の振り返りを行い、改善していくことです。
改善活動につなげるために役立つのがPDCAサイクルの活用です。

  • Plan(計画)
    成約件数や成約額、アプローチ件数など、行動のベースとなる計画を立てましょう。
  • Do(実行)
    計画で設定した目標を達成するために、アポイントを取って商談を行います。
    効率的に目標達成できるよう、前述した流れや進め方を意識してみてください。
  • Check(評価)
    計画と商談結果を照合して、自身の行動を評価します。
    良かった点や悪かった点を分析し、成功要因は次回に活かし、改善点はどう改善していくか具体的な行動計画に落とし込みましょう。
  • Act(改善)
    評価した内容をもとに、実際に改善活動を行います。
    提案や説明の仕方に問題がある場合は、上司や先輩社員に同行して学んだり、ケース別のスクリプトを用意したりするのもひとつの方法です。

商談することが目的とならないよう、PDCAサイクルを適切に回し、成果につなげていきましょう。

コツ3. フィードバックをもらう

フィードバックを受けると、自分では気付けなかった改善点が見えることがあります。
知識や経験が豊富な上司や先輩社員に依頼し、商談に同行してもらいましょう。

良い点はもちろん、改善点も指摘してもらうことが、営業成績の向上につながるヒントです。

コツ4. 営業のプロへ依頼する

商談の成果を上げるためには、継続的な改善活動が必要です。
従来のやり方を変えて改善に取り組む場合は、すぐには思ったような成果を得られないことも珍しくありません。

そこでおすすめなのが、営業のプロへの依頼です。
営業代行サービスを利用することで、営業のプロが実績に基づいた効果的な営業活動を代わりに行ってくれます。

社内で人的リソースの確保が難しい場合や、すぐに成果を出したい場合には、ぜひ活用してみてください。

商談の成果を上げたいなら株式会社soraプロジェクトへご相談を

商談は、新規顧客の獲得を通じて、経営の安定や企業の存続を目指すために重要な営業活動です。
流れやコツを正しく理解して計画的に実行することで、成果を上げることができます。

すぐに成果を上げたい場合や、人材確保に苦慮している場合は、営業代行サービスの活用がおすすめです。
株式会社soraプロジェクトでは、テレアポ代行、インサイドセールス、Webマーケティングなどの営業支援を行っています。

新規顧客の獲得に必要な商談を多角的にサポートできるため、効率的に営業の成果を上げたいときはぜひ株式会社soraプロジェクトへご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。