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営業マンにとって勝負所となる商談のフェーズ。特に営業職についたばかりの人は、どのような流れで進めていけばよいかわからない部分もあるのではないでしょうか?
商談は成約するかしないか、営業マンとして仕事ができるかできないかが決まるもっとも重要な瞬間。商談がどのような流れでおこなわれ、各ステップで何をすべきか理解していないと成果は出ないでしょう。
そこで本記事では商談の流れについて詳しく解説します。
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商談の流れは大きく分けて5ステップ

商談の流れは大きく分けて以下5ステップに分けられます。
- 事前準備
- 挨拶・名刺交換・アイスブレイク
- ニーズを引き出す
- 製品・サービスを説明し、メリットを伝える
- クロージング
多少の例外もありますが、これが基本だと考えて問題ありません。それぞれについて解説するので参考にしてください。
事前準備
商談は当日を迎えるよりも前、事前準備からスタートしていると考えましょう。
何も知らない状態で顧客と話し始めても、適切な提案はできません。事前準備として、以下を実施しましょう。
- 顧客の状況を調べる(経営方針・課題・事業内容・規模・資本・IR・CSRなど)
- 他社の状況を調べる(顧客の取引先・グループ企業との関係性・競合他社)
- 顧客が抱えているニーズや課題を想定する
- 自社の製品やサービスを再度確認して、どのように提案するか考える
これだけの準備ができていれば、商談をスムーズに進められます。多少営業に不慣れでも、口下手でも、事前準備を実施すればなんとかなるものです。
トップクラスの営業マンの中には、「営業は事前準備で決まる」と語る人もいます。例えば営業コンサルタントの小幡英司氏は「営業は準備が9割」という著書を出すほど、事前準備を重視しています。
挨拶と名刺交換・アイスブレイク
続いて担当者と対面し、以下の流れで商談が進みます。
- 挨拶と名刺交換
- アイスブレイク
- 会社紹介
営業では第一印象が大切です。ありがちなのは、緊張してしまい小さな声でうつむきがちに話してしまうこと。
しっかりと視線を上げ、ハキハキとした口調で挨拶するのが営業マンの基本です。
名刺交換のやり方は研修などで教わっているでしょう。「交換は立っておこなう」「自分から渡す」などの基本ができていれば問題ありません。
基本がゆえに間違えると、それだけで信頼を失うケースがあります。一般的なマナーを徹底して守りましょう。
続いてアイスブレイクに入ります。これは商談では独特の緊張感を解き、スムーズに本題へ入るための戦略的な雑談です。
例えば以下の話題を提供するのが、アイスブレイクの基本形。
- オフィス周辺の情報(近くのラーメン屋、美味しそうですね)
- 共通した興味があるニュース(最近は、円安で困りますね)
- 担当者・企業を褒める(美しいオフィスですね)
アイスブレイクの利点は、相手ではなく自分自身もリラックスできること。例えば「近くのラーメン屋、美味しそうですね」と話せば、担当者も、「おお、あの店はいつも行列ができていますよ、ぜひお立ち寄りください」などと好意的に返答するケースが大半です。
相手は決して敵ではないと理解して、安心感を持って商談を進められるでしょう。
ニーズを引き出して説明と提案の準備をする
商談ではまず質問を重ねてニーズを引き出すようにしましょう。必要な情報を聞き出して説明と提案が刺さるように事前準備します。
いわゆるヒアリングと呼ばれる段階です。ここで重要なのは、自身ではなく相手にたっぷりと話したもらうこと。
商談は自社製品やサービスを売り込むのではなく、「顧客がソリューションを見つける」ために設けられています。そのためにはまず顧客に話してもらい課題を共有しなければいけません。
ヒアリングの言葉どおり、ここは聞き手に回るようにしましょう。
プロダクトの説明と提案
ヒアリングで課題やニーズが明らかになったら、いよいよ製品やサービスを説明、提案します。
基本的な流れは以下のとおり。
- 課題やニーズを解決できる術があると伝える
- 製品やサービスを説明する
- その製品やサービスがどのように課題やニーズを解決できるのか解説する
ポイントは製品やサービスを説明して終わりではなく、それがどのようにソリューションできるのか強調すること。「こういったものがあります」で止まると、そもそも回答になっていません。
あくまでニーズや課題を解決するまでトークする必要があります。
また、ヒアリング内容で聞き出したニーズや課題にフィットするように伝えるのも重要です。
商品・サービスは多面体。その商談ごとでもっとも見せたい面を強調すれば、「ウチが求めていたものだ」と判断されやすくなります。
クロージングをかける
説明と提案が終わったらクロージングを仕掛けていきましょう。
- 「二つのプランがありますが、どちらを選択されますか?」
- 「ご検討いただけますでしょうか?」
もちろんその場で成約しないケースも多々あります。この場合は期限を切ったり、もう一押ししたりして、後押しするのも大切です。
一方で、本当に顧客がどうしても保留しなければいけないケースもあります。その場合は事情を鑑み、すみやかに引き下がるのもひとつ。
クロージングは成約するか否かを決める重要なタイミングで、簡単なものではありません。やり方としては単純ですが、成約率が高いかけ方を身につけるまでは経験を積む必要があります。
商談後にすべきことは?

基本的な商談の流れは上記のとおり。しかしその場を離れてからも、やることがふたつあります。
- 商談のお礼メールを送る
- フォロー営業をかける
それぞれについて詳しく解説するのでご参考にしてください。
商談のお礼メールを送る
商談が終わったらお礼のメールを送信しましょう。これは「商談成立に対するあいさつ」ではありません。「商談の時間を設けていただいたことに対するお礼」です。
ていねいなお礼のメールを送信すれば、成約していた場合はより良好で長期的な関係が築きやすくなります。成約していなかったとしても、お礼メールの印象によって再度商談のチャンスが回ってくることも。
当たり前ですお礼のメールは24時間以内に送信するのがマナーです。それ以上遅くなると「常識がない」などと思われるケースがあるのため注意してください。
なおお礼をTELで実施するケースもあります。このあたりは会社ごと方針があるので、それに従いましょう。
フォロー営業をかける
フォロー営業をかけるのも大切。
もし商談が成立していないなら、もう一押しするために電話で営業するのがセオリー。その場合は顧客の抱えている不安や懸念点を聞き出し、それが解決可能であると伝えましょう。
そうすれば商談のチャンスがもう一度巡ってくるかもしれません。
商談が成立していた場合は、既存顧客として丁重に扱う必要があります。定期的に架電して、困りごとがないかヒアリングしましょう。
状況によってはリピート購入やグレードの引き上げなども狙えます。
資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料ダウンロード商談の流れをスムーズにし成約率を高めるポイント

商談は営業マンにとって腕の見せ所。基本的な流れは誰にでも理解・実践できますが、それをスムーズにして商談の成約率を高めるにはスキルやセンスが必要です。
具体的なやり方として以下4点が挙げられます。
- 商談プロセスをクリアにする
- 一方的に話さず、発言する機会を与える
- ロールプレイングを実施する
- CRMなどのテクノロジーを運用する
それぞれについて解説するのでご参考にしてください。
商談プロセスをクリアにする
商談プロセスをクリアにして予定立てておけば、商談はスムーズになります。
どのような流れで商談が始まり、何がどのタイミングで現れるのか想定しましょう。
そうすると商談プロセスの最初から最後までが見えてきます。そうすると、「このフレーズを引き出すために、最初の段階でこれを言っておく必要がある」などと、商談自体をストーリー化できるようになります。
逆にプロセス上課題となりそうな部分があれば、そこに対策を講じることも可能。
できるだけ商談プロセス全体を見渡し、何をすべきか判断できるようにしましょう。
一方的に話さず相手が発言する機会を作る
商談では一方的に話さないことが大切です。あれもこれもと詰め込んでしまうと相手が一歩引いてしまいます。
商談は自社製品やサービスを売り込むための時間ではありません。顧客のニーズや課題を解決するために設けられています。
だからこそ一方的に話すのではなく、顧客のニーズや課題を引き出すように意識しましょう。
ロールプレイングを実施する
ロールプレイングを実施するのも大切です。商談はいわば本番であり、終わったあとでフィードバックはありません。
しかし自社内でロールプレイングすれば、客観的によいところ、悪いところを明らかにできます。その繰り返しで、商談ごとの対策と営業力の強化を進められます。
またロールプレイングを実施するからこそのフレーズやニーズ予測が得られることもあるでしょう。
CRMツールなどのテクノロジーを活用する
営業組織全体で見れば、CRM・SFAツールを活用するのも重要。これらを活用すれば顧客情報を見やすくまとめたり、広く共有したりして、商談に対する準備をより適切に実施できます。
また定量的なデータが揃っていてこその戦略が見えてくるかもしれません。また営業組織自体の活動、ツールを導入すれば効率化できます。
まとめ:商談の流れの理解とブラッシュアップは永遠のテーマ

本記事では商談の流れと、成功率を高めるポイントを解説しました。最後に重要な部分をおさらいしておきましょう。
- 商談は事前準備に始まり、挨拶・名刺交換・アイスブレイクと続く
- まずはヒアリングし、そのあとで製品・サービスを説明、メリットを伝える
- 最後にクロージングをかける
- その後もお礼メールやフォローアップを必ず実施する
- 商談を成功させるには、プロセスを明確化したり、ロールプレイングで学習したり、さまざまな努力が必要
営業マンにとって商談は永遠のテーマです。「これ」といった答えがなくいくらでもブラッシュアップできる余地があります。
基本的な流れはもちろん覚えるとして、より高い確率で成約できるように、少しでも多くの情報やノウハウを集めて日々成長するのが重要です。
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。