営業プロセスモデル「The Model(ザ・モデル)」とは?導入のメリットや成功させるポイントを解説

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The Modelとは、営業におけるプロセスを分業化することにより、業務の効率化と事業成長を目指す仕組みです。
The Modelは近年、サブスクリプション型のビジネスが増加したことにより、注目を集めています。

しかし、The Modelの具体的な内容が理解できていない方や、自社で導入すべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、The Modelの概要やプロセスの詳細、メリット・デメリットなどを解説します。

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The Modelとは営業におけるフレームワークの一つ

The Modelとは、顧客獲得から顧客維持までの一連の流れを効率的に進めるための営業プロセスモデルのことです。
The Modelは、福田康隆氏の著書「THE MODEL」がきっかけで日本に広がりました。

The Modelでは、営業のプロセスをマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスと分ける分業体制をすすめています。
これにより、各部門での専門性を最大限に活かすことができ、営業効率や売上の向上が可能です。

The Modelが注目される背景

The Modelが注目されているのはどのような理由からでしょうか。
ここでは、モデルが注目される背景を解説します。

契約更新型サービス・商品の誕生

従来は、一定の期間や無期限で購入する買い切り型のサービスがほとんどでした。
しかし、近年、SaaS企業を中心に契約更新型(サブスクリプション型)の製品やサービスが増えてきています。

サブスクリプション型は、料金を支払うことで一定期間、製品やサービスが利用できる形式のビジネスモデルです。
そのため、利用している期間内に成果が出せないと継続してもらえなくなってしまいます。

継続的に利用してもらうために、カスタマーサクセスによる導入支援や継続的なフォローを行うことが欠かせなくなったため、分業型のThe Modelが注目されるようになりました。

顧客の購買検討プロセスの変化

従来、顧客は営業担当者から製品やサービスの情報を得てから購入を決定していました。
しかし、2012年のシリウス・ディシジョンの調査では、購買までのプロセスの67%が、営業担当者に会う前に終わっているとの結果が出ています。

つまり、自分で行う情報収集により、意思決定をする人が増えたということです。
このように、顧客の購買検討プロセスの変化に対応するため、The Modelによる効果的な営業アプローチが求められるようになりました。

The Modelにおける4つのプロセス

The Modelのプロセスは、以下の4つです。

  • ステップ1.マーケティング
  • ステップ2.インサイドセールス
  • ステップ3.フィールドセールス
  • ステップ4.カスタマーサクセス

ここでは、それぞれの詳細を解説します。

ステップ1.マーケティング

マーケティングの役割は、見込み顧客の獲得と育成です。
SNSやブログの運営などにより見込み顧客との接点を作り、さらに製品やサービスに興味を持った顧客にメールマガジンや広告配信することにより、育成を行います。

製品やサービスへの興味関心の高まった顧客を、インサイドセールスに引き渡します。

ステップ2.インサイドセールス

インサイドセールスとは、非対面で行う営業活動のことです。
マーケティングから引き継いだリードに電話やメールなどを通して顧客の購買意欲を高め、次のフィールドセールスに引き渡します

インサイドセールスを成功させる方法が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ステップ3.フィールドセールス

フィールドセールスでは、実際に顧客のもとへ足を運んだりオンライン商談を行ったりすることにより、クロージングまで行います
フィールドセールスで行うことは、面談や稟議、契約に至るまでのフォローなどです。

製品やサービスを購入した顧客を、次のカスタマーサクセスに引き渡します。

フィールドセールスを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ステップ4.カスタマーサクセス

カスタマーサクセスとは、製品やサービスを利用している顧客の成功を支援する取り組みのことです。
顧客への導入支援や活用促進、サポート、アップセル・クロスセルの提案などを行い、製品やサービスを長期的に利用してもらうことや顧客満足度の向上を目指します

カスタマーサクセスを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

The Modelを導入するメリット5つ

The Modelを導入すべきか迷っている方に向けて、ここでは導入するメリットを解説します。
導入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

営業活動を効率化できる

The Modelを導入すれば、営業活動の効率化が可能です。
従来の営業では、顧客の囲い込みからサポートまで一人で行っていました。

業務の幅が多いため、成果を上げるのが難しい・改善するまでに時間がかかり、効率的な営業活動が困難でした。
The Modelであれば、営業活動を細分化できるため、プロセスごとに特化した働きができ、業務の効率化が見込めます

各部門における課題を発見し改善できる

The Modelを導入すれば、部門ごとにKPI(数値目標)を設定できるため、課題の発見に役立ちます。
従来の営業では、活動が多岐にわたるため、課題を見つけたとしても改善するのに時間がかかっていました。

The Modelでは部門ごとに問題の改善ができるため、スピーディーな対処も可能です。
結果的に、営業力の向上も見込めます

属人化を防止できる

従来の営業では、一人の担当者がすべてを把握しており、属人化しやすい傾向にありました。
しかし、The Modelでは分業されているので、誰かが抜けたとしても他の人がフォローしやすくなっています。

また、営業活動が仕組化されているため、全体的な営業力を保ち続けることが可能です。

再アプローチが可能な案件の可視化につながる

The Modelでは、購入に至らなかった顧客の可視化が可能です。
マーケティングやインサイドセールスにより可視化された顧客にアプローチを行えば、再び製品やサービスに興味を持ってもらい、成約につなげられます

売上を向上させるための最適なアプローチができる

The Modelでは、プロセスを分業化するため、各部門での専門性を高められます。
つまり、プロセスごとの顧客のニーズを把握し、最適なアプローチが可能ということです。

最適なアプローチができれば、売上の向上はもちろん、顧客満足度を高めることにもつながります。

The Modelの問題点

The Modelには問題点もあります。
導入を考えている方は、問題点もしっかりと理解しておきましょう。

プロセスを分けることにより視野が狭まる

分業により、自分の業務に集中できるメリットがある半面、自分の担当部門のKPIだけにフォーカスしてしまい、全体を見たときにかえって効率が悪くなるケースもあります。
The Modelを導入する場合は、担当部門以外のKPIを意識し、営業プロセス全体の効率化を目指すことが欠かせません。

各部門で顧客情報が共有されない

The Modelでは、各部門で業務が分かれているため、顧客情報が共有されない点が問題になる恐れもあります。
結果、顧客満足度が低下してしまう可能性もあります。

CRM(Customer Relationship Management:顧客管理ツール)、MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)、SFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)などを使っていたとしても、連携がされていない場合、情報の共有はできず、顧客へのフォローがうまくいきません。
ツールを利用する場合は、それぞれ適切な情報連携ができるものを選びましょう。

SFA・MA・CRMを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

The Modelを成功させる5つのポイント

The Modelを成功させるには、どうしたら良いのでしょうか。
ここでは、成功に必要なポイントを解説します。

明確なKPIを設定する

各部門における、明確なKPIを設定しましょう。
KPIが不明確だと、成果を計測したとしても、目標達成できたのかが判断しにくくなってしまいます。

KPIを設定する場合は、自社のビジネスモデルや目標、市場環境などに合わせ、何を数値化すべきなのかをしっかりと話し合って決定しましょう

自社に合ったThe Modelの活用方法を見つける

The Modelでは、営業プロセスを4つに分けています。
しかし、企業によっては人数が少ないといった理由で、インサイドセールスとフィールドセールスを分けないほうが良い場合もあります。

The Modelの活用方法を知り、自社でどのように取り入れれば効率化や利益の向上が目指せるかを考えることが大切です。

部門間でお互いのKPIを意識する

The Modelではプロセスが分かれているため、KPIもその部門で把握するだけになってしまうケースがあります。
マーケティングで獲得した顧客は、インサイドセールスに渡り、さらにフィールドセールスに引き継がれます。

つまり、前段階のKPIが目標に達していなければ、次の部門でKPIを達成するのは難しくなるということです。
The Modelを導入する場合は、部門間でお互いのKPIを意識し、組織全体の営業力を高めていくことが重要です。

SFA・MA・CRMを活用する

SFAやMAなどのツールには、自動集計や分析の機能もあるため、KPIの評価に役立ちます。
また、それぞれのツールを連携すれば、情報共有をリアルタイムで行えるため、部門間の連携も強化され、業務の効率化はもちろん、顧客満足度や売上の向上が期待できます

The Modelを導入して業務の効率化を目指そう

The Modelは、営業プロセスを分業化する新しいビジネスモデルです。
The Modelの導入により、業務の効率化や属人化の防止など、さまざまなメリットを得られます。

企業によって業務形態や従業員数は異なるため、自社に合った活用パターンでThe Modelを導入し、業務の効率化を目指しましょう。

株式会社soraプロジェクトでは、マーケティング支援を行っております。
BtoBに特化した顧客の購買プロセスへのアプローチにより、オンラインとオフラインを融合させた戦略をご提案いたします。

The Modelを効果的に導入するためには、ツールの利用が欠かせません。
SFAの使い方やデータ分析のやり方など、マーケティングに課題を抱えている方は、ぜひご相談ください。

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気になる方は、ぜひ資料をご請求ください。

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投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。