【2025年最新版】HubSpotとは?料金やサービス詳細、無料でできることをご紹介

目次

この記事を読むのに要する時間:約 3

HubSpotとは、マーケティングや営業、カスタマーサポートの連携を可能にし、業務を効率化するAI搭載のカスタマープラットフォームです。
HubSpotには、無料で使えるCRM以外に、営業やマーケティングで活用できる6つのサービスがあり、それぞれに料金プランが設定されています。

HubSpotを利用してみたいけれど、サービスや料金プランが多くて何を選べば良いかわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、HubSpotの料金やサービスの詳細、無料でできることなどを詳しく解説します。


なお、株式会社soraプロジェクトでは、SFAの運用が成功した時にやった4つのことをまとめた資料を無料で配布しています。併せてチェックしてみてください。

HubSpotとは?7つのサービスとその役割

HubSpotにはさまざまなサービスがあります。
しかし、サービス内容や機能をあまり理解できていない方も多いのではないでしょうか。

ここではHubSpotとサービス内容を解説します。

HubSpotとは

HubSpotとは、マーケティングや営業、カスタマーサポートなどの業務を支援・連携するための機能を有したAIを搭載するカスタマープラットフォームです。
2024年8月現在、世界135カ国以上で21万6,000社を超える企業に利用されています。

市場で見込み顧客を発見し、リピート顧客になってもらうまでにはマーケティングや営業、カスタマーサクセスの工程を経なければなりません。
HubSpotはそれらすべての工程で使用できる、CRM(顧客管理システム)やMA(マーケティング活動の自動化ツール)、SFA(営業支援ツール)などを用意しており、各サービスに応じた機能が利用できます。

なかでもCRMツールは無料で利用でき、これがHubSpotの大きな特徴の一つです。

HubSpotの7つのサービスとその役割

HubSpotには以下7つのサービスがあります。
使用目的に合わせたサービスのみを利用、もしくはサービスを組み合わせて利用することも可能です。

サービス役割
HubSpot CRMCRMの役割を持つツール。顧客を一元管理する。
Marketing HubMAの役割を持つツール。リード創出のために利用する。
Sales HubSFAの役割を持つツール。営業活動を一元管理でき、タスクの自動化も可能。
Service Hubカスタマーサポートとして利用できるツール。顧客からの問い合わせやクレームなどの管理・対処が可能。
Content Hubコンテンツ制作や管理をサポートするツール。
Operations Hubアプリの接続や顧客データの同期や整理を可能にするオペレーション支援ツール。
Commerce Hub顧客への請求・回収をサポートする機能を有したツール。

HubSpotで無料でできることとは?使える機能を紹介

HubSpotでは、CRMが無料で利用可能です。
また、その他の6つのサービスに対しても、無料プランが用意されています。

ここでは、CRM・6つのサービスの無料プランと、それ以外に利用できる無料サービスも合わせてご紹介します。

CRMツールは無料で利用可能

HubSpotでは、最大5ユーザーまでCRMを無料で利用できます
CRMとは顧客管理システムのことで、顧客情報や行動履歴などを管理し、顧客との良好な関係を促進します。

HubSpotのCRMツールは、コンタクト・企業が最大100万件まで登録可能です。
主な機能は以下のとおりです。

  • コンタクト管理
  • Gmail・Outlookへの連携
  • Eメール追跡通知
  • Eメールテンプレート
  • ミーティング設定など

CRMが気になる方は、以下の記事を参考にしてください。

CRMとは?

HubSpot6つのサービスごとの無料機能

HubSpotの6つのサービスごとに、5ユーザーまで無料で使える機能が用意されています。
サービスごとの機能詳細は、HubSpot無料版・有料版のサービス内容の違いで詳しく解説します。

名刺スキャナーアプリも無料で使える

HubSpotでは、名刺情報を取り込んでCRMに登録できる名刺スキャナーアプリを無料で利用できます
アプリを開き、名刺をスキャンするだけで名刺のデータをアプリが自動的に解析し、適切なプロパティーに割り当ててくれます。

HubSpotの名刺スキャン方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード

HubSpotのサービス・プラン別の料金

HubSpotのサービスにはStarter、Professional、Enterpriseの3つの有料プランが用意されており、アップグレードするほど利用できる機能が増えます

HubSpotでは、2024年3月5日から価格形態が変更されており、新しい概念であるシートベースの価格モデルが導入されました。
シートとは、ユーザーがサブスクリプションサービスへのアクセスレベルのことです。

シートには、契約中の製品の機能と編集権限を持つコアシード、営業またはカスタマーサービス向けの機能の編集権限を持つ、SalesシートとServiceシートなどがあります。
例えば、Starterの契約をした場合、すべてのユーザーがデータやリポートの表示はできるものの、編集ができません。

編集が必要な場合は、コアシートの追加購入が必要です。

また、HubSpotのすべての製品を一つにまとめたお得なサービス、Customer Platformも用意されています。
サービス・プラン別の月額価格は、以下のとおりです。

StarterProfessionalEnterprise
Marketing Hub1,800円(一括)
2,400円(月払い)
96,000円(一括)
106,800円(月払い)
432,000円
Sales Hub1,800円(一括)
2,400円(月払い)
10,800円(一括)
12,000円(月払い)
18,000円
Service Hub1,800円(一括)
2,400円(月払い)
10,800円(一括)
12,000円(月払い)
18,000円
Content Hub

1,800円(一括)
2,400円(月払い)
54,000円(一括)
60,000円(月払い)
180,000円
Operations Hub1,800円(一括)
2,400円(月払い)
86,400円(一括)
96,000円(月払い)
240,000円
Customer Platform1,800円(一括)
2,400円(月払い)
140,400円(一括)
156,000円(月払い)
516,000円
コアシートの追加1,800円(一括)
2,400円(月払い)
6,000円(月払い)5,400円(一括)9,000円

出典:HubSpot価格表

※2025年3月現在

HubSpot 無料版・有料版のサービス内容の違い

無料プランから有料のStarterにアップグレードする場合は、マーケティングメールなどにつくHubSpotのロゴ削除や機能の追加や上限の引き上げなどが可能です。
ここでは、有料プランごとのサービス内容の違いを解説します。

また、すべてのサービスを総合的に利用できるCustomer Platformも紹介します。

Marketing Hub

Marketing Hubの料金プラン別の主な内容は以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
共有受信トレイ1件1件最大100件最大200件
モバイル最適化コンテンツはEメールのみに制限コンテンツはEメールのみに制限
SEO推奨(アドバイス)基本的な基本的な推奨高度な推奨高度な推奨
フォームの自動化・Eメールの自動送信フォームあたり1件の自動配信Eメール最大10件の自動化されたアクション自動アクションの件数は無制限オムニチャネルのマーケティングオートメーションに対応自動アクションの件数は無制限オムニチャネルのマーケティングオートメーションに対応
重複管理
SEOアナリティクス

出典:HubSpot Marketing Hub

Starterプランでは顧客との信頼関係の構築に不可欠なマーケティングができ、Professionalプランからメールの自動化やリポート、キャンペーンを目的とするマーケティングが可能です。

Sales Hub

Sales Hubの料金プラン別の主な内容は以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
Facebook Messenger連携シンプルなメッセージの送受信が可能HubSpotロゴを削除高度なMessengerボット分岐と詳細リポートを利用可能Messengerボットのカスタムアクションにコードスニペットを使用可能
チャットボット制限付き機能制限付き機能追加機能追加機能
取引パイプラインアカウントあたり2件アカウントあたり2件アカウントあたり最大15件アカウントあたり最大100件
ワークフロー拡張機能
送信時刻の最適化

出典:HubSpot Sales Hub

Starterプランでは営業サイクルの短縮・成約率向上に不可欠な機能の利用ができ、Professionalプランから、営業プロセスの自動化が可能です。

Sales Hubを詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

Service Hub

Service Hubの料金プラン別の主な内容は以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
Eメールの健全性リポート制限付き機能制限付き機能追加機能追加機能
コール500分3,000分12,000分
カスタムリポート最大100件のカスタムリポート最大500件のカスタムリポート
インサイトダッシュボード
サービスアナリティクス

出典:HubSpot Service Hub

Starterプランでは顧客を第一に考えた本質的なサービス提供ができ、Professionalプランから、セルフサービスと自動化の規模の拡大が可能です。

Content  Hub

CMS Hubの料金プラン別の主な内容は以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
リポートダッシュボード最大3件のダッシュボード、ダッシュボードあたり10件のリポート10件のダッシュボード、ダッシュボードあたり10件のリポート25件のダッシュボード、ダッシュボードあたり30件のリポート50件のダッシュボード、ダッシュボードあたり30件のリポート
ウェブチャットHubSpotロゴが含まれるHubSpotロゴを削除HubSpotロゴを削除HubSpotロゴを削除
パーソナライズトークン
AIアシスタント
AI画像生成ツール

出典:HubSpot CMS Hub

StarterプランではWebサイトを作成・保護するために不可欠な機能が利用でき、ProfessionalプランからWebサイトのパーソナライズが可能です。

Operations Hub

Operations Hubの料金プラン別の主な内容は以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
Eメールの健全性リポート制限付き機能制限付き機能追加機能追加機能
リストのセグメンテーション10件の動的リスト1,000件の静的リストその他の制限25件の動的リスト1,000件の静的リストその他の制限1,100件の動的リスト1,000件の静的リスト1,600件の動的リスト1,500件の静的リスト
1対1のテクニカルサポートEメール、アプリ内チャットサポートEメール、アプリ内チャット、電話サポートEメール、アプリ内チャット、電話サポート
計算プロパティー25件の計算プロパティー200件の計算プロパティー
一括重複管理

出典:HubSpot Operations Hub

Starterプランでは顧客データの同期・整理ができ、Professionalプランからプロセスを自動化し規模拡大が可能です。

Commerce Hub

Commerce Hubには、プランが用意されていません。基本的な機能は無料で使えますが、ほかのHubでStarter・Professional・Enterpriseを選んだ場合、使える機能が増えます。

なお、Commerce Hubを通じて処理された取引のみ別途、処理手数料が発生します。それぞれで利用できる機能は、以下のとおりです。

機能無料その他サービスのプラン利用で追加される機能
請求書
支払リンク
見積もり
シンプルな収益リポート
複雑な収益リポート
電子署名
カスタム請求の自動化

出典:HubSpot Operations Hub

無料プランでは基本的な見積もり作成や支払処理ができ、追加契約ではより詳細なリポートの作成や電子署名が可能です。

Customer Platform

Customer Platformは、一連のマーケティング活動に必要なツールを総合的に使えるサービスです。利用できる機能は、以下のとおりです。

機能無料StarterProfessionalEnterprise
Marketing Hub無料枠の機能Marketing Hub Starter(1,000件のマーケティングコンタクト)Marketing Hub Professional(2,000件のマーケティングコンタクト)Marketing Hub Enterprise(10,000件のマーケティングコンタクト)
Sales HubSales Hub StarterSales Hub ProfessionalSales Hub Enterprise
Service HubService Hub StarterService Hub ProfessionalService Hub Starter
Content Hub

Content Hub StarterContent Hub ProfessionalContent Hub Enterprise
Operations HubOperations Hub StarterOperations Hub ProfessionalOperations Hub Enterprise
Commerce HubCommerce Hub StarterCommerce Hub ProfessionalCommerce Hub Enterprise

出典:HubSpot Customer Platform

マーケティングや営業などで利用できる機能を網羅的に使用したい場合は、Customer Platformがおすすめです。

HubSpotの無料プランを使う4つの手順とは?

HubSpotは、無料で利用できる機能が多いのも特徴です。
本章では、無料版HubSpotの基本的な使い方を解説します。

HubSpotの特徴である「操作性の高さ」を確認しながら、設定してみてください。

手順1.HubSpotのアカウントを作成

HubSpotのアカウントを作成する手順は以下の通りです。

  • 公式サイトのトップページからアカウントを登録
  • 「無料で試す」をクリックして姓・名・メールアドレスを登録
  • 設定したメールアドレスに届いたHubSpotからのメールを確認
  • HubSpotから届いたメールの「Eメールアドレスを確認」から、パスワード・業種・会社の詳細情報を入力

会社の詳細は、会社名やドメインが必要です。
事前に準備しておけば、スムーズに情報入力が進みます。

手順2.初期設定をHubSpotに反映

初期設定では、顧客情報やユーザーの登録ができます。
下記の手順を参考にしながら設定を進めてください。

  • ユーザーガイドに沿って設定を進める
  • 顧客情報ファイル(CSV・Excel)をアップロード

なお、右上の設定から「ユーザーとチーム」を選択するとユーザーを追加できます。
必要に応じて追加してください。

手順3.HubSpotでプロパティーを作成

プロパティとは、会社名・顧客ステータスなどの情報を管理する機能です。
プロパティは設定しなくても良いですが、自社の状況に合わせておくことで使いやすさが向上します。

HubSpotウィンドウの右上にある「プロパティを作成」から、ガイダンスにしたがって作成しましょう。
作成したカスタムプロパティは、権限があれば変更もできるため、必要に応じて再設定してください。

手順4.顧客の状況をHubSpotに記録

顧客の状況は「コンタクトとのアクティビティの記録」から設定できます。
コンタクトした相手とのアクティビティ記録は、情報を共有する上で重要性が高く、使用頻度が高い機能です。

コンタクトとのアクティビティの記録は、以下の手順を参考に操作してみましょう。

  • メニューの「コンタクト」をクリック
  • 画面右上の「コンタクトを作成」をクリック
  • コンタクト相手の名前・役職名などの情報を入力
  • 「コンタクト作成」をクリック

コンタクト相手の状況を、随時更新しておくことで、リアルタイムでの情報共有が可能です。
顧客情報の整合性が高まるため、管理業務の効率化も図れます。

HubSpotの導入が向いている企業とは

HubSpotの導入を検討しているものの、導入してメリットがあるのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
ここでは、HubSpotの導入が向いている企業を解説します。

安価にツールを導入したい企業

HubSpotは、ツールを安く導入したいと考えている企業に向いています。
HubSpotは無料プランを提供しているため、初期費用を抑えつつ基本的な機能を利用できます。

初期投資が少ないケースであれば、HubSpotの導入によりコストを抑えながらツールを利用し、必要に応じて有料プランにアップグレードすることが可能です。
HubSpotは低コストで導入できるため、予算に制約がある企業におすすめです。

ツールの導入がはじめての企業

CRMやSFAなどのツールを初めて導入する企業も、HubSpotを導入するのに向いています。
HubSpotには、CRM・SFA・MAの機能を有するサービスが用意されているため、効率的に営業活動やマーケティング活動を行うことが可能です。

その他のサービスでは、CRM機能しかない・MA機能がないツールなどもあります。
別々のツールを利用すると、連携はできたとしてもそれぞれ使い方が異なるため、使い方の情報共有ができなかったり、操作に時間がかかる場合があります。

HubSpotなら機能が統合されているため、導入や運用がスムーズなうえ、予算や必要に応じてツールを適宜選ぶことが可能です。
そのため、HubSpotはツール導入がはじめての企業にとって、最適な選択肢の一つといえます。

マーケティングデータを統合して管理したい企業

マーケティング活動で複数のデータソースを使用している企業にとって、HubSpotは理想的なソリューションです。

HubSpotの統合プラットフォームは、分散データを一元管理して、マーケティングから営業、カスタマーサポートまでの顧客体験全体を可視化します。
その結果、部門間のスムーズな連携と、データに基づいた迅速な意思決定が可能です。

効果的なコンテンツ戦略を強化したい企業

コンテンツマーケティングに力を入れたい企業にとって、HubSpotは強力なツールです。
インバウンドマーケティングを促進するために必要なブログ投稿やメール配信、ランディングページ作成やSNS管理などのコンテンツ関連機能が充実しています。

実際に導入企業では、コンテンツの制作サイクル短縮や、効果測定によるコンテンツ改善がスムーズに行われて、オーガニック流入の増加や顧客エンゲージメントの向上などの成果が報告されています。

資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード

HubSpotを導入するメリット

HubSpotにはCRMをはじめとする、SFAやMAなどの機能を有するサービスが多数用意されています。
ここでは、HubSpotを活用するメリットを解説します。

業務の効率化が図れる

HubSpotの導入メリットとして挙げられるのが、業務の効率化が図れる点です。
顧客情報の一元化や案件進捗の管理などが効率的にできるため、業務の無駄を省けます。

例えば、案件進捗の管理では、誰がどの顧客に対してどこまで案件が進捗しているのかが把握でき、次に必要なアクションをスムーズに取ることが可能です。
また、顧客情報が一元管理できれば、過去のやり取りや購入履歴が確認できるため、顧客からの問い合わせにも迅速に対応できます。

HubSpotを導入すれば、業務の効率化が図れると同時に、業績アップや売上の向上も期待できます。

無料から手軽に利用できる

HubSpotの大きな魅力に挙げられるのが、無料からスタートできる点です。
無料で利用できるCRMをはじめ、その他のサービスでも無料枠が用意されています。

これにより、小さな規模からリスクを抑えつつ、利用を開始できます
例えば、無料から使い始め、効率化や業務の改善が見込めると判断されたところで有料プランへ移行するというように、柔軟な利用が可能です。

HubSpotはコストを抑えつつ導入できるため、規模の小さい企業でも導入のハードルが低く、手軽に利用できます。

関係部門で連携できる

HubSpotを利用すれば、営業部門をはじめ、マーケティング部門、カスタマーサポート部門まで連携も容易にできます。
HubSpotは、CRMだけでなく、SFA・MAなどの機能を提供しており、部門間での情報共有がスムーズに行うことが可能です。

例えば、マーケティング部門が獲得したリード情報を営業部門が引き継ぎ、スムーズに営業活動を開始できます。
また、カスタマーサポート部門が過去のやり取りを参照しながら、質の高いサポートを提供できます。

HubSpotを導入すれば、各部門がシームレスに連携し、顧客に対して一貫したサービスを提供することが可能です。

HubSpot導入前に押さえておくべきポイント

HubSpotの導入前に確認すべき重要なポイントは、以下の4つです。

  1. 導入の目的を明確にし、必要な機能を洗い出す
  2. 担当者がスムーズに操作できるかを確認する
  3. 導入後のサポートやカスタマーサービスは充実しているか
  4. 継続的に機能がアップデートされているかをチェックする

それぞれ順番に解説します。

1. 導入の目的を明確にし、必要な機能を洗い出す

HubSpot導入の第一歩は、明確な目的設定です。
なぜHubSpotを導入するのか、どのような課題を解決したいのかを具体化しましょう。

また、目標達成に必要な機能を特定することで、過剰な投資を避けて、必要なHubの選定とプラン選択ができます。
Marketing Hubなら見込み客獲得用の機能、Sales Hubなら営業プロセス効率化の機能など、目的に合った機能の選定が重要です。

機能の過不足は導入後の運用効率に大きく影響するため、慎重に検討しましょう。

2. 担当者がスムーズに操作できるかを確認する

どんなに優れたツールでも、使いこなせなければ導入効果は限定的です。
HubSpot導入前には、実際に操作する担当者の技術レベルを考慮して、操作性を確認することが重要です。
HubSpotは直感的なUIを提供していますが、導入前にデモ版を試用して、担当者が快適に操作できるかを実際に確認してください。

特に複数部門での利用を予定している場合は、各部門のキーパーソンに事前に操作感を確認してもらい、導入後のスムーズな運用につなげることが成功のカギです。

3. 導入後のサポートやカスタマーサービスは充実しているか

HubSpotの導入はゴールではなく、継続的な活用と改善のスタートのため、導入後のサポート体制が充実しているかは重要な検討ポイントです。

特に注目すべきは、以下の点です。

  • テクニカルサポートの応答時間
  • サポート言語(日本語対応の有無)
  • 利用可能なヘルプドキュメント
  • ナレッジベースの充実度 など

導入時だけではなく、運用フェーズでの継続的なサポートが受けられる環境の確保で、長期的な活用成功率が高まります。

4. 継続的に機能がアップデートされているかをチェックする

HubSpotを導入する際は、機能の継続的なアップデートの頻度や内容をチェックしておくことが重要です。
定期的なアップデートは、セキュリティ強化だけではなく、最新のマーケティングトレンドや技術に対応するための機能追加にもつながります。

HubSpotの場合は、製品ロードマップやリリースノートの確認で、今後の機能追加や改善予定を把握できます
継続的なアップデートがあるツールを選ぶことで、導入後も長期間にわたって競争力を維持できます。

HubSpotの使い方・活用ステップ

HubSpotを効果的に活用するには、明確なステップに沿って導入・運用を進めることが重要です。
単なるツール導入ではなく、ビジネス目標の達成に向けた戦略的なアプローチが必要です。

ここでは、HubSpot活用の基本となる3つのステップを解説します。

1. 目的を明確にし、戦略を策定する

HubSpot活用の第一歩は、明確な目標設定と戦略策定です。
月間リード獲得数の30%増加や顧客獲得コストの20%削減など、具体的な数値目標を設定しましょう。

次に、顧客獲得プロセスを認知・検討・決定などの段階に分けて、各段階で必要なコンテンツや接点を設計します。
例えば、認知段階ではブログ記事やSNS投稿、検討段階ではウェビナーやホワイトペーパー、決定段階では事例紹介や個別相談といった形で、段階に応じた適切なコンテンツを用意します。

2. HubSpotの初期設定と運用準備を行う

まずは、自社ブランドに合わせたメール設定やフォーム、ランディングページのテンプレート作成を行い、統一感のある顧客体験の基盤を整えます
次に、顧客情報管理の基本となるプロパティ(顧客属性)の設定を行います。
業界や企業規模、購買担当者の役職など、セグメンテーションに必要な項目を洗い出し設定しましょう。

続いて、マーケティング活動の自動化を実現するワークフローの設計です。
さらに、Google AnalyticsやSNSアカウントなど外部ツールとの連携設定も重要です。

3. データを分析し、継続的に改善を進める

HubSpotのダッシュボードやリポート機能を活用して、KPI達成状況を定期的に確認します。

特に注目すべきは、マーケティングから営業への引き継ぎポイントです。
リードスコアリングの精度や、営業チームのフォロースピードなどを分析して、ボトルネックがあれば改善します。

データに基づく改善を繰り返すことで、投資対効果の向上につながります。

HubSpotの活用方法と具体的な活用事例

HubSpotの導入効果を最大化するには、機能を単独で使うのではなく、複数の機能を連携させた総合的な活用が重要です。
ここでは、実際の企業がHubSpotを活用して成果を上げている具体的な方法と事例を紹介します。

これらの活用法を参考に、自社の状況に合わせたHubSpot活用を検討してみてください。

1. 複数チャネルを統合し、一貫したマーケティング施策を実施

HubSpotの最大の強みは、WebサイトやSNS、メールやチャットなど複数のマーケティングチャネルを一元管理できる点です。
製造業のA社では、業界リポートをダウンロードした見込み客に対して、興味を示したトピックに関連する追加情報のメールでの段階的な配信が可能です。

チャネル間でデータが共有されているため、顧客が特定の製品ページを閲覧した場合は、その情報をトリガーにしてチャットボットが関連質問に対応して、営業担当者へリアルタイム通知が行く仕組みを構築しています。

 2. メールマーケティングの精度向上とパーソナライズ対応

HubSpotのメール機能の活用で、単なる一斉配信ではなく、受信者の属性や行動に基づいたパーソナライズされたコミュニケーションが可能です。
IT業界のB社では、顧客の業種や規模、利用中の製品やWebサイト上の行動履歴などに基づいて詳細なセグメント分けを行い、それぞれに最適化されたメールコンテンツを配信しています。

これらの取り組みにより、メール開封率が業界平均の22%から38%へと大幅に向上し、コンバージョン率も3倍に増加しました。

3. データ分析とリポート活用によるマーケティング改善

HubSpotのリポート機能と分析ダッシュボードの活用で、マーケティング活動の効果測定と継続的な改善が可能です。
小売業のC社では、四半期ごとの経営会議でHubSpotのダッシュボードを活用して、マーケティング投資の費用対効果を経営陣に報告しています。

このデータドリブンなアプローチで、年間の顧客獲得コストの30%削減に成功しました。

HubSpotが使いづらいと言われる理由

HubSpotが使いづらいと言われる理由は、以下のとおりです。

  • 無料では限界がある
  • 使える機能が多すぎて導入や設定、操作に慣れるまでに時間がかかる

HubSpotは、すべてのツールで無料利用枠を用意しているのが魅力の一つです。
しかし、無料でできることは限られており、有料を検討しなければならないケースも少なくありません。

予算が少ない企業の場合、使える機能が少ないために使いづらいと感じてしまうことがあります。
また、機能の豊富さゆえに、導入時や設定、操作に慣れるまでに時間がかかると感じる方もいます。

HubSpot・Account Engagement(旧Pardot)・Marketoの特徴と違い

マーケティングオートメーション(MA)ツールを選定する際に比較検討されるのは、HubSpotとAccount Engagement(旧Pardot)、Marketoの3つです。

これらは世界的に評価の高いMAツールですが、それぞれに異なる特長と強みを持っています。

ここでは、各ツールの特徴と違いを解説します。

各ツールの強みや向いている企業などを把握して、自社のニーズに最適なツール選定の参考にしてください。

比較項目HubSpotAccount Engagement(旧Pardot)Marketo
強みオールインワン型のユーザーフレンドリーさSalesforceとの深い統合高度なカスタマイズ性と拡張性
向いている企業中小企業から大企業まで幅広く対応Salesforce利用企業、BtoB企業大規模なマーケティング活動を行う企業
価格帯低コストから段階的に拡張可能中~高価格帯中~高価格帯
初期導入の難易度低(直感的なUI)中(設定の複雑さあり)高(専門知識が必要)

HubSpot|直感的に使えるオールインワン型マーケティングツール

HubSpotは、CRMを中核としたオールインワン型のプラットフォームです。

HubSpotはマーケティングや営業、カスタマーサービスの各機能が統合されており、顧客体験の全体を一元管理できます。

UIが直感的で学習曲線が緩やかなため、MAツールの導入経験がない企業でも比較的短期間で運用を開始できる点が強みです。

無料のCRMから始められる柔軟な料金体系も、予算に制約のある企業に魅力的です。

総じて、使いやすさと機能の幅広さのバランスが取れたツールとして、幅広い業種・規模の企業に適しています

Account Engagement(旧Pardot)|Salesforceと連携しやすいBtoB向けMAツール

Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceが提供するマーケティングオートメーションツールです。

Account Engagement(旧Pardot)の最大の強みは、Salesforceとのシームレスな統合です。

BtoB企業のマーケティングに特化しており、リード獲得から育成、営業への引き継ぎまでの一連のプロセスを効率化します。

ただし、UIがやや複雑で初期設定に時間がかかる傾向があり、専門知識を持ったスタッフやコンサルタントの支援が必要になることも少なくありません。

Salesforceをすでに利用している、あるいは導入を検討しているBtoB企業に特に適したツールといえます。

Marketo|高度なカスタマイズが可能なエンタープライズ向けMAツール

Marketoは、Adobe Experience Cloudの一部として提供される高度なマーケティングオートメーションプラットフォームです。
Marketoの最大の特徴は、その柔軟性と拡張性にあり、複雑なマーケティングシナリオや大規模なキャンペーン管理に対応できます

しかし、その高機能さゆえに初期設定や運用には専門知識が必要となり、導入コストも比較的高額になる傾向があります。
機能を最大限に活用するには、専任のマーケティングオペレーション担当者やコンサルタントの支援が推奨されます。

総じて、Marketoはマーケティングプロセスが成熟して、より高度なマーケティング戦略の実現を目指す大企業やエンタープライズ向けのツールです。

HubSpotを効率的に使いたいなら代理店から導入するのがおすすめ

HubSpotの使いづらさを解消し、効率的に利用したいなら、HubSpotの代理店から導入するのがおすすめです。
代理店から導入すると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

代理店から導入するメリット

HubSpotを代理店から導入するメリットに挙げられるのは、以下の3つです。

  • 導入や設定、利用時にサポートが受けられる
  • 人件費や手間を削減できる

HubSpotをはじめて導入する場合、まったく知識がない状態からスタートしなければなりません。
マニュアルを読みながら導入を進めることはできますが、多くの労力と時間がかかります。

また、設定や操作方法を手探りで行わなければならず、思い通りに活用できないケースもあります。
代理店から導入すれば、不明点があったときにサポートを受けられるのはもちろん、運用の支援もしてもらえるため、人件費や手間を削減でき、重要な業務に注力できます

代理店から導入するデメリット

代理店を活用するデメリットは、以下のとおりです。

  • コストがかかる
  • 自社にノウハウが蓄積されない

代理店を活用すれば、当然外注コストがかかります。
そのため、代理店を通す場合は、費用対効果に見合う成果を挙げられるのかをじっくり検証することが大切です。

また、導入や操作方法などをサポートしてもらうため、自社にノウハウが蓄積されない可能性がある点には注意しましょう。

HubSpot導入時の代理店選定ポイント

HubSpotの導入効果を最大化するには、適切な代理店パートナーの選定が重要です。
代理店はツールの導入支援だけではなく、マーケティング戦略の立案やコンテンツ制作、運用サポートまで幅広いサービスを提供します。
しかし、代理店ごとに得意分野やサポート内容は大きく異なります。

ここでは、適切な代理店を選ぶための3つの重要なポイントを解説します。
自社のニーズに合った最適な代理店を見つける際には、これらのポイントを参考にしてみてください。

1. 提供サービスの範囲とサポート内容を確認する

HubSpot代理店が提供するサービスの範囲は代理店ごとに大きく異なります。
そのため、自社が必要とするサポート内容と、代理店が提供できるサービスが一致しているかの確認が重要です。

多くの代理店は導入時の技術的な設定サポートを提供していますが、マーケティング戦略の立案やコンテンツ制作、継続的な運用サポートなど、より包括的なサービスを提供している代理店もあります。
自社のリソースや専門知識の状況に合わせて必要なサポートレベルを見極めて、それに合った代理店を選ぶことが成功の鍵です。

2. 他社の導入支援実績や成功事例をチェックする

代理店選定で、過去の導入支援実績や成功事例の確認は重要です。
特に自社と同業種・同規模の企業に対する支援実績があれば、業界特有の課題や成功要因を理解している可能性が高く、効果的なサポートが期待できます

代理店のWebサイトや資料に掲載されている事例を確認するだけではなく、可能であれば実際の顧客企業に話を聞く機会を設けることも有効です。
具体的な確認ポイントとしては、以下のとおりです。

  • 導入前後での定量的な成果(リード獲得数の増加率、コンバージョン率の向上、営業効率の改善など)
  • 導入期間
  • 直面した課題とその解決方法

これらの情報を総合的に判断して、信頼できるパートナーを選びましょう。

3. 費用対効果を考慮し、適切なプランを選ぶ

HubSpot代理店のサービス費用は、提供内容や支援範囲ごとに大きく異なります。
単純な価格比較だけではなく、得られる価値と費用のバランス、つまり費用対効果を重視した検討が重要です。

代理店のサービス費用は通常、初期導入費用と月額のサポート費用に分かれています。
初期導入費用には、HubSpotの設定やカスタマイズ、データ移行やトレーニングなどが含まれます。
月額サポート費用には、定期的なレポーティングや運用サポート、コンテンツ制作支援などが含まれることが一般的です。

費用を評価する際は、単に金額の大小ではなく、その内訳と具体的な成果物を確認しましょう。
自社の予算と必要なサポートレベルを明確にして、それに見合った代理店の選定が、長期的な成功につながります。

HubSpotのサービスを組み合わせて利用しよう

マーケティングや営業、カスタマーサクセスを効率化するためにはツール利用が欠かせません。
一つひとつの過程に対して別々のサービスを利用する方法もありますが、HubSpotなら全工程をカバーできるサービスがそろっています。

必要なサービスのみ組み合わせて利用できるため、企業に合った使い方が可能です。

まずは無料版から利用し、必要に応じて有料プランを導入しましょう。

HubSpotの利用が不安な方は、導入支援を行っているパートナー企業にサポートしてもらうのがおすすめです。
株式会社soraプロジェクトはHubSpotの導入支援をしており、セールスに特化したワークフローのデザインから運用方法までのサポートをしています。

HubSpotの導入を考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。