【初心者向け】音声広告とは?種類や効果をわかりやすく解説

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近年、市場規模が急速に拡大している音声広告。
音声広告を活用したマーケティング活動で高い効果を得ている企業も増えてきています。
しかし、ラジオ広告との違いがわからない方や「仕組みや出稿方法が難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、音声広告の種類や効果を初心者にもわかりやすく解説。
初めて音声広告を検討する方や、まずは基本を知りたい方はぜひチェックしてみてください。

音声広告とは

音声広告とは、音楽配信サービスやラジオ配信サービスなどのインターネット媒体で配信できる広告のことです。
音声広告はこれまで主流だった地上波ラジオ広告に加えて、近年はSpotifyやradiko、ポッドキャストなどのデジタル音声メディアへの出稿が注目されています。

ここからは、音声広告の市場規模や種類について解説。
今後音声広告の出稿を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。

日本の市場規模

音声広告が世界的に注目されている理由のひとつとして、音声配信サービスの拡大が挙げられます。

ニールセンデジタルが発表した「ニールセン デジタルコンテンツ視聴率(Nielsen Digital Content Ratings)」のMonthly Totalレポートによると、2023年7月時点の国内視聴者数は以下の通りでした。

媒体名視聴者数月平均利用回数
Spotify1,257万人69回
radiko.jp834万人68回
Amazon Music726万人31回
Voicy111万人43回
au Utapass101万人32回

あわせて、電通グループが発表した「2023年 日本の広告費」によると、デジタル音声広告費用は前年比127.3%の28億円と伸びています。
2019年は10億円だったので、4年で2.8倍にまで伸びていることがわかります。

このように、国内での音声配信サービスの視聴者数増に伴い、日本でも音声広告への出稿が注目されてきているのです。

音声広告の種類

音声広告は大きく2種類に分けられます。
目的やターゲットによって使い分けることでより高い効果が得られるので、特徴やメリットなどを確認しておきましょう。

1.デジタル音声広告

デジタル音声広告とは、音楽やラジオ配信サービスの中で出稿できる広告のことです。
地上波ラジオ広告と差別化するために、デジタル音声広告と呼ばれるようになりました。

デジタル音声広告の大きな特徴は、詳細なターゲティング機能です。
音楽やラジオ配信サービス視聴者の属性や位置情報を利用して、ターゲットを絞って広告を配信できます。
アピールしたい商材のターゲットが明確な場合は、デジタル音声広告を活用することで効率的にアプローチ可能。
位置情報を活用したエリアターゲティングでは、ユーザーの行動範囲にあわせた広告出稿もできるので、さらに詳細なターゲティングができます。

前述した通り、音声配信サービスの拡大に伴い視聴者数も増えているため、効率的かつ効果的に活用したい場合におすすめの広告です。

2.対話型の音声広告

対話型の音声広告とは、ユーザーと音声でやりとりできる広告を指します。
インタラクティブ音声広告とも呼ばれており、サービスを提供する企業が徐々に増えてきている広告です。

ユーザーに対して一方的に広告を配信するデジタル音声広告と比較して、対話型の音声広告は音声アシストを利用して双方向にコミュニケーションをとれるのが特徴。
ユーザーの質問や応答に合わせて広告を配信できるので、よりコンバージョンにつなげやすくなるのが大きなメリットです。

デジタル音声広告よりもまだサービス提供会社が少ない広告ですが、今後の拡大が注目されています。

デジタル音声広告がもたらす3つの効果

近年多くの企業に利用されているデジタル音声広告は、出稿することでさまざまな効果が期待できます。

ここからは、デジタル音声広告がもたらす3つの効果について解説。
デジタル音声広告の効果やメリットを知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

1.複数回の接触で認知度拡大が期待できる

まずは、認知拡大が期待できる点です。
前述した「日本の市場規模」内に記載した音声配信サービスの平均視聴回数を見ると、ひと月あたり複数回利用しているユーザーが多いことがわかります。
つまり、同じ媒体で広告を出稿すると複数回接触可能であると言えます。

また、視覚に訴えかけるWebや紙媒体の広告とは異なり、音声広告は視覚に訴えるのも特徴のひとつ。
2020年にSpotifyが行った「ニールセンニューロ調査レポート(調査日程2020年6月)」によると、音声のみ・音声と動画・動画のみの3種類の広告では、音声のみの効果がもっともブランド伝達強度が高まることが明らかになりました。

このように、ブランド伝達強度の高いデジタル音声広告で複数回接触することで、認知度の拡大が期待できます。

2.不快感を与えずにアプローチしやすい

次に、ユーザーへ不快感を与えにくいことから、広告の内容を受け入れてもらいやすい点です。

例えばWeb媒体や動画で広告を出稿した場合、画面操作や動画視聴中に急に広告が入ってくるため、ユーザーは不快感を抱きます。
しかし、デジタル音声広告は音声のみで聞き流せることから、視覚的な影響がないのが特徴です。

広告の抵抗感が少なければ少ないほど、不快感を与えずに効果的なアプローチができます。

3.最後まで内容を聞いてもらいやすい

最後は、内容を飛ばさずに最後まで聞いてもらいやすい点です。
Web広告では閉じるボタン、動画広告ではスキップボタンですぐに広告を飛ばされてしまうことがあります。
しかし、デジタル音声広告ではスキップボタンがないため、最後まで内容を聞いてもらいやすいのが特徴です。

しっかりと確実にユーザーに内容を届けたい場合には、デジタル音声広告は高い効果が期待できます。

デジタル音声広告を出稿できる主なメディア

デジタル音声広告と一口に言っても、出稿できるメディアはさまざまです。

ここからは、デジタル音声広告を出稿できる主なメディアを紹介します。
それぞれユーザー層や特徴が異なるので、適切なメディア選定のためにもひとつずつ確認しておきましょう。

radiko(ラジコ)

国内で月間ユニークユーザー数が約850万人を誇るラジオ配信サービス「radiko(ラジコ)」は、デジタル音声広告の出稿媒体として非常に人気が高いのが特徴です。
無料で利用できることから数多くのユーザーに親しまれており、ユーザーあたりの1日平均視聴時間は約130分。
ひとりのユーザーに複数回アプローチしたい場合の広告出稿先としてぴったりです。

さまざまなラジオ番組を配信しているradikoでは、コンテンツの間に音声広告を配信可能。
ユーザー属性・興味関心セグメントによる詳細なターゲティングができるので、ターゲットを絞って広告を出稿したい場合におすすめです。

radikoの公表データによると、これまでの出稿企業は500社以上、完全視聴率は98%とされています。
「効果重視で出稿したい」「詳細なターゲティングをしたい」と考えている企業は、利用してみましょう。

Spotify(スポティファイ)

Spotify(スポティファイ)は世界的に人気の音楽配信サービスで、公式サイトによると2023年第4四半期時点での有料会員登録者数は全世界で約2億3,600万人とされています。

Spotifyのデジタル音声広告は、曲と曲の間に最長30秒の広告を流せるのが特徴です。
再生したら広告をスキップできないことから、公式サイトでは完全視聴率は93%(2020年3月時点)と公表されています。

Spotifyでも、細やかなターゲット設定ができるのがメリットです。
性別・年齢などのユーザー属性、曜日・時間・地域などの条件のほか、プレイリスト・曲のジャンルなどのユーザーの嗜好に合わせたターゲティングも可能です。
ユーザーに合わせた自然な広告配信を行うことで、スムーズに内容を受け入れてもらいやすい点が魅力です。

YouTubeオーディオ広告

YouTubeオーディオ広告とは、YouTube や YouTube Musicで音声コンテンツを視聴するユーザーに配信できる広告です。
音声広告とあわせて、パソコン・モバイル・タブレットの広告枠にクリック可能な広告も配信可能。
広告を聞いて興味関心を持ったユーザーを、すぐにコンバージョンへつなげやすいのが特徴です。

YouTubeオーディオ広告でも、YouTube同様に精度の高いターゲティングができます。
ユーザー属性・キーワード・カテゴリ・興味関心・地域・デバイスなどで絞り込みができるので、届けたいユーザーに確実に広告を届けられるのがメリットです。

また、出稿後に効果検証をできるのも特徴のひとつ。
ブランドリフト調査・リッスンスルーコンバージョン・来店コンバージョンなどを利用して、PDCAを回しながらより効果的な広告出稿を目指せます。

音声広告の出稿事例

音声広告は、幅広いジャンルで活用可能な広告です。
出稿メディアのユーザー層に合わせたり、他の広告とかけ合わせたりすることで、より高い効果が期待できます。

ここからは、音声広告の出稿事例をPR内容別に3つご紹介。
使い方をイメージしながらチェックしてみてください。

【パソコン】
学生向けの商品の販売促進を目的に、若年層の視聴が多い音楽配信サービスの中で音声広告を出稿。
「新生活にはパソコンが必要となる」ことが伝わる音声広告を、16歳以上の10代に絞って広範囲で配信しました。

【電力会社】
引っ越しに伴い必要となる電気の手続きがWebで簡単にできることを認知させるために、ユーザー層の幅広いラジオ配信サービス・音楽配信サービスで音声広告を出稿。
「Webでいつでも申し込みできる」というメッセージを音声広告に入れ込んで、Webの利用機会が多いと考えられる18歳~45歳に配信しました。

【採用活動】
若年層の採用広報を目的として、音楽配信サービス内で音声広告を出稿。
応募のハードルを下げて応募者数を確保するために、「未経験でも気軽に挑戦できる」ことをメッセージに込めて、年齢・エリア・その他セグメントを細かく設定したうえで確実にターゲットへ情報が届くように広告を配信しました。
また、音声広告に興味を持ったユーザーへのリターゲティング広告もあわせて実施。
音声広告だけでなくあらゆる場面で接触回数を増やすことで、コンバージョン率向上を目指しました。

まとめ:さまざまな広告と音声広告の組み合わせで効果アップ

音声配信サービスを利用している幅広い層にリーチできる音声広告。
視覚だけでなく聴覚でアプローチできることから、自然な形でユーザーに情報を届けられるのが魅力です。
また、さまざまな広告と組み合わせることでさらなる効果が期待できるのも特徴のひとつ。
メディアのユーザー層に合わせて、効率的に広告を出稿できます。

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投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。