営業データ分析の方法とは?手法やフレームワーク、便利なツールもご紹介!

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営業がうまくいかない場合、何が原因かを探り、改善策を見出さなければなりません。
その際に有効なのが営業のデータ分析です。しかし、「営業でデータ分析をする理由がわからない」「データ分析のやり方がわからない」と考える方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、営業のデータ分析の方法やフレームワーク、便利なツールも紹介します。
データ分析の方法を知りたい方、営業に課題を抱えている方はぜひ、参考にしてみてください。

なお、株式会社soraプロジェクトでは「SFAの運用が成功した時にやった4つのこと」をまとめた資料を無料で配布していますので併せてチェックしてみてください。

営業活動にデータ分析が必要な理由

営業データには、顧客や案件、活動履歴などさまざまな情報があげられます。
しかし、営業活動でなぜデータ分析が必要なのかがわからない方もいるでしょう。

ここでは、データ分析が必要な理由を詳しく解説します。

データに裏付けられた営業活動ができる

営業データを蓄積できれば失敗や成功の理由が把握しやすくなるため、問題点を見つけ、改善点を考えられます。
従来の営業活動では、情報はすべて担当者の頭の中にありました。

しかし、頭の中だけで保持できる情報量には限界があり、「何が原因で失敗したのか」「何が成果につながったのか」を理解するのは困難です。
データ分析により数値に裏付けられた施策が立てられるため、効率的な営業活動が可能になります。

顧客ニーズの迅速な察知ができる

データ分析により、顧客ニーズの察知が可能です。
顧客の購入履歴をデータで蓄積することにより、どの商品が売れているのか、どの年代に売れる傾向があるのかなどを把握できます。

顧客データを分析できれば顧客のニーズを迅速に察知し、売上向上につながる対策を立てられます

営業データの共有ができる

チームで営業データの共有ができるのも理由の一つです。
従来の営業では情報はすべて一人で抱えることになるため、属人化してしまう点が問題にあげられます。

属人化すると、担当者がいない場合に他の担当者が顧客の対応をするのが難しく、また、引き継ぎにも漏れが発生する可能性があります。
チームで営業データを共有できれば属人化防止が可能になるだけでなくノウハウも蓄積できるため、チーム全体のスキルアップにもつながるでしょう。

営業データ分析の3つの手法

営業データ分析の手法には、以下3つがあげられます。

  • 動向分析
  • 要因分析
  • 検証分析

ここではそれぞれの詳細を解説します。基本の分析方法なので、しっかりチェックしておきましょう。

動向分析

動向分析とは、大まかな市場の動向を探る手法です。
自社の売上や競合他社の業績、トレンドなどを分析します。

動向分析では細かなデータを見るよりも、視覚的に分かりやすいグラフや表などを用いて分析を行います。
さらに詳細に分析するために、次の分析が必要です。

要因分析

要因分析とは、動向分析により把握した状況の要因になるものを分析する手法です。
例えば、ある商品の売上が下がってしまったとします。

この原因には「営業件数が少なかった」「商品自体の需要が下がっている」「他社の営業戦略に負けている」など、さまざまな仮説が立てられるでしょう。
要因分析を行ったとしても、真の原因はわからないため、さらに次の検証分析が必要になります。

検証分析

検証分析とは、動向分析・要因分析から導き出された仮説が正しいのかを分析する手法です。
考えられたいくつかの仮説を、実際にテストしながら検証していきます。

例えば、他社でSNSを利用して売上が上がっていると判断された場合、自社でもSNSを活用し、検証を行います。
動向分析から検証分析まで行ってはじめて、精度の高い結果を得ることが可能です。

営業データ分析に利用するフレームワーク

営業データ分析に利用するフレームワークはさまざまです。ここでは5つのフレームワークを解説します。

データ分析を行う際の参考にしてみてください。

KPI分析

KPI分析とは、KGI達成のために定められた「KPI」の数値を見て改善策を考える手法です。
KPIには訪問件数や新規契約数、売上高などが設定されますが、この数値を成果の出ている従業員と比較し、どこに問題点があるのかを探ります。

KPI分析により目標の達成度が可視化できるため、改善が必要か否かの判断が容易にできます。

KPIを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

エリア分析

エリア分析とは、ターゲット層の分析のために地域の情報を調査し、販売戦略を立てる手法です。
国勢調査やエリア分析を行っている企業データなどを利用して、ターゲットを詳細に分析します。

また、その土地の風土を理解することでより深くエリア分析ができます。
エリア分析により、その土地に合った販売戦略が立てられるでしょう。

行動分析

行動分析とは、従業員の行動を分析する手法です。
一人ひとりの行動を把握し、成果が出ているのはなぜか、成果が出ていないのはなぜかなど、データをもとに分析します。

成果の出ている従業員の行動分析により、成功するためのスキルやノウハウを共有できるため、チーム全体の営業力を底上げすることが可能です。
組織全体の営業力がアップすれば、売上向上にもつながります。

商談分析

商談分析とは、商談時の資料や話す内容を見直し、より効果の高い商談方法を分析する手法です。
商談分析では、以下の情報を検討するといいでしょう。

  • 「安さ重視」「質重視」などどのような姿勢で提案したのか
  • 提案に対して顧客がどう反応したのか
  • 顧客にどのようにフォローしたのか

商談分析により、顧客に合わせた提案資料やトークスクリプトの作成ができます。
行動分析と合わせれば、さらなる売上向上も見込めるでしょう。

パイプライン分析

パイプライン分析とは、顧客訪問から受注までの流れに沿って分析する手法です。
顧客訪問、ヒアリング、見積提示など、それぞれの工程での顧客数を分析すれば、どこで顧客が離れてしまうか、成約につながったのかが分かります。

見積提示の工程に課題があるのであれば、価格に問題がある可能性が考えられるでしょう。
また、クロージング後に顧客が離れてしまう場合、営業のプレゼンスキル不足が疑われます。

パイプライン分析により、従業員一人ひとりの課題が把握でき、改善点が見えてくるでしょう。

営業データ分析に利用する便利なツール

営業データ分析に利用する便利なツールは、以下2つがあげられます。

  • Excel(エクセル)
  • SFAツール

ここではそれぞれの詳細を解説します。

Excel(エクセル)

価格を抑えて営業分析を行いたい方におすすめなのがExcelです。
Excelを利用すればデータ入力により表やグラフを作成できるため、分析も可能です。

ただし、データ量が多くなると入力項目も増えるため管理が大変になってしまいます。
顧客が多い企業や事業拡大を考えている方は、次に紹介するSFAツールを利用するのがおすすめです。

SFAツール

SFA(営業支援ツール)とは、営業活動のデータを管理・分析できるツールです。
SFAを利用すれば、顧客管理、案件管理、予算と実績の管理などが可能です。

顧客とのやり取りも残せるため、属人化防止やノウハウの蓄積にも役立ちます。
ツール利用には費用がかかりますが、データ量が多い場合に便利に利用できます。

SFAを詳しく知りたい方は 以下の記事を参考にしてください。

営業データ分析に使えるExcel(エクセル)テンプレート

営業データ分析に使えるExcelテンプレートを紹介します。
Microsoft社の無料テンプレートをはじめ、各社のさまざまなフォーマットをダウンロードして利用することが可能です。

営業先が少ない企業やコストを抑えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

bizoceanのテンプレート

bizoceanはテンプレートサイトです。
営業データ分析に使えるテンプレートには、以下があげられます。

  • 売上管理表
  • 商談管理
  • 目標管理シート
  • 達成率管理

bizoceanのテンプレートには、見積書や請求書など営業で使えるものや、勤怠管理表や雇用契約書など人事や総務担当者が利用できるシートもあります
会員登録を行い、必要なテンプレートをダウンロードしてみてください。

bizocean「bizocean書式テンプレ

HubSpotのテンプレート

HubSpotでは、以下のテンプレートがダウンロードできます。

  • チーム売り上げ管理表
  • 担当者別売り上げ管理シート
  • 商談管理表
  • 顧客管理表

ダウンロードするには顧客情報の入力が必要です。
テンプレートだけでなく使い方ガイドもついているため、便利に利用できるでしょう。

HubSpot「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート

分析するデータ量が多いならSFAツールがおすすめ

テンプレートを使えば一から表を作成する必要はありません。
しかし、テンプレートがあっても扱うデータ量が多いと、作業量が増えるため大変です。

分析するデータ量が多い場合は、SFAツールを利用するのがおすすめです。
代表的なSFAツールにはHubSpotのSalesHubがあります。

HubSpotのSalesHubは無料でも「コンタクト管理」「取引パイプライン」などが利用できます。
また、プランに合わせて「経常収益の追跡」や「取引ステージ・タスクなどの割り当て」などの機能を使うことが可能です。

HubSpotのSales Hubを詳しく知りたい方は、 以下の記事を参考にしてください。

営業データ分析を成果につなげよう

営業でデータ分析を行えば、経験や勘のような曖昧な感覚ではなく、客観的な数値をもとにした的確な分析が可能です。
分析により売上向上や営業チームの営業力強化にもつながります。

ExcelやSFAツールなどを用い、効率的にデータ分析を行いましょう。

株式会社soraプロジェクトでは、マーケティング支援を行っております。データ分析のやり方をはじめ、営業活動で疑問を抱えている方は、ぜひご相談ください。

また、リード獲得を加速させる方法をまとめた資料を無料で配布しています。気になる方は、資料をご請求ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。