目次
アウトバウンドコールとは、企業が顧客に電話をかけるなどの手法を指します。
営業には欠かせないテレアポ(架電)とはアウトバウンドコールのことです。
今回の記事ではアウトバウンドコールについて、対照的なインバウンドコールとの違いを解説しながら、アポイント獲得率を高めるコツをご紹介します。
また、アウトバウンドコールのメリットとデメリットや、どのような状況でアウトバウンドコールを行うべきかなども詳しく説明します。
アウトバウンドコールを使って成果アップを目指したい方は、ぜひ参考にしてみましょう。
アウトバウンドコールとは
アウトバウンドコールとは、企業がお客様に対して電話を発信する架電業務のことをいいます。英語のoutboundには、「内側から外側へ行く」という意味合いが含まれます。
具体的には、リード獲得に向けたテレアポ業務、既存顧客リストからの掘り起こしなどが挙げられるでしょう。
営業活動以外にも、アンケート調査や市場調査でアウトバウンドコールが使われることもあります。
商品を販売して売上を拡大する企業では、アウトバウンドコールは新規顧客の獲得に向けて欠かせない業務だといえるでしょう。
アウトバウンドコールとインバウンドコールの違い
アウトバウンドコールとよく比較されるのが、インバウンドコールです。
「インバウンド」とは英語のinboundであり、「外側から内側に来る」という方向性を表す単語です。
つまり、インバウンドコールとはお客様からの電話を受信することを意味します。
これを受電業務に当てはめると、お客様からの問い合わせや資料請求、商品の注文、クレームなど、電話越しに対応する仕事が「インバウンドコール対応業務」となります。
インバウンドコールに対応する部署は、コールセンター、お客様相談窓口、カスタマーサポート、ヘルプデスクなど、企業によって名称が異なるのも特徴です。
では、アウトバウンドコールとインバウンドコールは具体的にどのような違いがあるのか、5つの項目を解説します。
顧客と電話で話す目的
インバウンドコールとアウトバウンドコールは同じ電話の業務ですが、その目的には違いがあります。
アウトバウンドコールは、営業的な戦略の一環として行われます。
つまり、アウトバウンドコールを通して新規顧客を開拓し、アポイントを取って売り上げにつなげることがゴールです。
一方、インバウンドコールを行う目的は、顧客満足度を高めることです。
お客様が納得のいく丁寧な対応を通して、企業と顧客間の信頼関係を構築する役割があります。
ロイヤルカスタマーを獲得し、話を掘り下げることでお客様の新たなニーズを見つけ出すのも役割の1つです。
担当者に求められるスキル
アウトバウンドコールとインバウンドコールに携わるオペレーターのスキルにも、大きな違いがあります。
アウトバウンドコール業務に必要なスキルとして、傾聴しながら営業トークにつなげる話術が挙げられます。
短時間で相手のニーズや悩みを引き出す会話力や、「忙しいから後で電話を架けて」と言われた際にスケジュールを組み直す管理能力も必要となるでしょう。
一方、インバウンドコールでは、お客様の入電に対応するための柔軟性が必要になります。
電話を受信するまで相手が何を話すかわからないので、対応力のいる仕事です。
さらに、お客様からの問い合わせにスピード感を持って対応する力も必要です。
例えば、企業が提供している商品やサービスに関する知識だけでなく、テクニカルで専門的な知識が必要になることもあります。
お客様からの質問に即答できなければ、システム内でリサーチする能力も必要となるでしょう。
また、クレームに対しては根気強く謝ったり、代替案を提案したりする切り返しトーク術も身に付けることが大切です。
顧客との会話を続かせることの難易度
アウトバウンドコール業務では、対応を間違えて顧客に押し売り営業のように思われると、会話が成立しにくいという難易度の高さがあります。
また、ニーズがあるかどうかわからない状態で架電することから、インバウンドコールと比較して会話が成立しにくい業務だと言えます。
一方、インバウンドコールは、お客様と会話を続ける難易度はさほど高くありません。
お客様相談窓口やカスタマーサポートに電話する人は、何か用があって電話をしてくるからです。
何を目的で電話をかけてくるかは事前にはわかりませんが、目的を果たすためにお客様は会話を続けようとするはずです。
したがって、どんな質問にも対応できるようしっかりと準備する必要があります。
トークスクリプトの使い方
トークスクリプトの使い方にも違いがあります。
アウトバウンドコールでは、トークスクリプトの活用が必須になります。
短時間で自社の商品やサービスについて興味を持ってもらうには、洗練されたトークスクリプトを準備することが大切です。
受注傾向に応じてトークスクリプトを改善することで、アポイント獲得率が向上するでしょう。
インバウンドコールでは、受電してお客様の問い合わせ内容を理解することが先決です。トークスクリプトは冒頭の挨拶やよくあるお問い合わせ、通販などの受注業務には役立ちますが、純粋な問い合わせには役立たない可能性が高いでしょう。
関連記事:成果の出るテレアポトークスクリプトのテンプレートと運用方法を紹介!
利益への結びつき方
アウトバウンドコールでは、アポイント獲得から商談、契約を経て利益に結びつけることを重要視しています。
インバウンドコール業務はアウトバウンドコールに比べると、売上に対するダイレクトな影響は出にくいものです。
先述の通り、インバウンドコール業務では直接的な利益よりも信頼関係の構築を重視しています。
どちらも重要な仕事ではありますが、売上額や受注数字という形で結果が見えやすいという点で、アウトバウンドコール業務はやりがいのある仕事だと言えるでしょう。
アウトバウンドコールでアポイント率を高めるコツ
アウトバウンドコール業務の目的であるアポイント率を高めるためには、どのようにすればいいのでしょうか。
ここでは、今日から使えるいくつかのコツを紹介します。
わかりやすく話す
アウトバウンドコールでは、お客様と商談の約束をするために電話をかけることが多いでしょう。
オペレーターは何を提案したいのか、顧客のどのような課題を解決できるのか、わかりやすく的確に回答を説明することが求められます。
例えば、いきなり専門用語を多用すると顧客が混乱し、伝えたい内容が全く響かないことがあります。
誰でも理解しやすい言葉で対応することが重要です。
商材の知識を万全にする
アウトバウンドコールでは、電話口で顧客に自社サービスをしっかりと知ってもらうことが必要になります。
また、顧客から商品やサービスについて質問があったときは、的確な回答がスピーディーにできることも重要です。
素早い対応をするためにも、商材について深い知識をつけておくことが必要です。
場合によっては競合情報や業界の動きなど、周辺情報も必要になるでしょう。
よくある問い合わせはマニュアル化したり、細かいことも素早くリサーチできるようにシステムを整備するなど、万全な準備が必要です。
お客様に寄り添って傾聴する
アウトバウンドコールと言うと、「話す」「提案する」ということからトーク力を重視する人がいるかもしれません。
しかし、本質的に重要なのはお客様に寄り添って傾聴する姿勢です。
もちろん、「なぜ架電をしたのか」「何を提案したいのか」はこちらから話す必要があります。
しかし、その上でお客様の話を傾聴する姿勢も忘れてはなりません。
「一方的に喋られた」と思われると悪印象になってしまう懸念があります。
話を丁寧に聴くことで好印象を与えられ、アポイントの確度アップが期待できます。
オペレーター間で情報共有をする
オペレーター同士でお客様の情報を共有しましょう。
例えば、同じお客様に違うオペレーターが架電する可能性があります。
以前の対応を踏まえたトークをしたり、何度も1からお客様に説明させないようにしたり、といった工夫が必要です。
チームで連携して対応できていることは顧客にとって好印象となるほか、「このようなケースはどう対応すれば良いか」といった事例を共有することは、アウトバウンドコールの品質そのものをアップすることにもつながります。
スムーズな情報共有にはMAやCRMなどのシステムを活用することも有用です。
アウトバウンドコールのメリットとデメリット
アウトバウンドコールを営業手段としての活用するにあたり、メリットとデメリットを押さえておきましょう。
【メリット】
- 顧客との能動的なコミュニケーションによって、顧客のニーズや要望を把握することができる。
- 顧客に対して直接的な営業を行うことで、購買意欲を高めることができる。
- 顧客の購買履歴や嗜好を把握することで、ターゲットに合わせた提案ができる。
- 営業員が顧客先に出向く必要がなく、電話で済むためコスト効率が高い。
【デメリット】
- 顧客にとって迷惑になる場合がある。
- 何度も電話をする必要があり、リード獲得までに時間がかかることがある。
- 話を聞いてもらえない場合や、興味を示されない場合がある。
労力が必要になる点、思い通りになりにくい点はもちろんあるでしょう。
しかしながら、顧客への積極的なアプローチや対話によって得られるベネフィットも大いにあるのが、アウトバウンドコールの特徴です。
アウトバウンドコールはいつ行うべきか
アウトバウンドコールを行うタイミングは、顧客や商品、サービスによって異なります。
以下に、一般的なアウトバウンドコールのタイミングをいくつか紹介します。
- 新商品やサービスの発売前:顧客のニーズや要望を把握する
- 販売促進キャンペーン実施時:特典や割引などのキャンペーン情報を直接伝えることで購買意欲を高める。
- 定期的なフォローアップ:顧客との良好な関係を築くために、商品やサービスの使用状況や不満点、要望などを把握する。
以上のように、アウトバウンドコールのタイミングは、商品やサービスの特性や営業目的に合わせて選択することが重要です。
アウトバウンドコールの例
それでは、実際にどのようなアウトバウンドコールの例があるかを解説します。
具体的なトークスクリプトやコツは、それぞれ関連記事を参考にしてみましょう。
「テレアポの成功確率は平均でどれくらい?失敗しないトークのコツ4選」
「テレアポで失敗しないための「トークスクリプト」作成方法とは?」
「テレアポのキラートークで使用できるフレーズ3選|準備やコツも紹介」
アウトバウンドコールの対応力を磨いてアポイントを獲得しよう
アウトバウンドコールは、リードを獲得するための効果的な方法です。
潜在顧客と関わり、関係を構築する絶好の機会であると同時に、既存顧客に対してパーソナライズされたサポートを提供できます。
このようなメリットや特徴を持つアウトバウンドコールの活用は、顧客エンゲージメントを高め、アポイント率を向上させるのに最適な方法です。
適切なプロセスさえ用意すれば、顧客獲得と顧客維持のための強力な手法となり得ます。
もし、アウトバウンドコールの結果を改善する方法をお探しなら、外部パートナーに委託することも重要であることを覚えておきましょう。
株式会社soraプロジェクトでは、専門性の高いアウトバウンドコールのチームが企業のビジネスを支援します。
ご興味のある方は、ぜひ資料請求をして詳細をご覧ください。
投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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