インバウンド向けトークスクリプトの作り方!例文でわかりやすく解説

この記事を読むのに要する時間:約 2

営業に欠かせない電話のトークスクリプト。
中でもインバウンドのコールはお客様からの発信を受けるため、的確な受け答えや満足度を高めるクオリティが求められます。

ですが、最適なトークスクリプトの作り方がわからなかったり、作っても運用がうまくいかなかったりした経験はありませんか。

インバウンドのトークスクリプトは、想定できる質問をいかに網羅できるかがポイントです。
加えて、活用しながら内容をブラッシュアップしていく工夫も必要になります。

質の高いトークスクリプトを作るにはどのように進めたら良いのか、具体的にどう運用していくべきか、インバウンドの応対に使える例文もあわせてご紹介します。

なお、株式会社soraプロジェクトでは「テレアポの評価基準設定と改善方法」を無料で配布していますので併せてチェックしてみてください。

インバウンド営業でトークスクリプトはなぜ重要?

インバウンドのコールはお客様の質問に答えるために、正しい回答や伝え方を網羅したトークスクリプトが必須です。

トークスクリプトはいわば台本ですので、見ながら対応できればスムーズな応答や伝わりやすい表現ができます。
自社でコールセンターやカスタマーサポートを運用しているけれどトークスクリプトがない、という状況ならすぐに用意しましょう。

まずはトークスクリプトの重要性について、3つの観点から解説します。

オペレーターの品質を一定にするため

トークスクリプトは、オペレーターの品質を一定にできるアイテムです。

対応したメンバーによって応対が異なると、お客様だけでなく社内にも混乱を招く可能性があります。
オペレーターが十分に答えられなかったり、対応がしどろもどろになったりするとお客様の不信感を招き、会社の窓口としても十分に機能しません。

誰が電話に出てもスムーズに対応するために、トークスクリプトは必要なのです。

新人や未経験者の教育に役立てるため

新人や未経験のスタッフは知識量が少なく、オペレーションを覚えるまでに時間がかかります。

トークスクリプトがあれば話し方や伝える内容がすぐにわかるため仕事を覚えやすく、経験したことがないシチュエーションでも上手く対応できるでしょう。

教育もしやすく、よくあるパターンや主な回答例を実例で伝えられます。

コールセンター自体の品質を高めるため

基礎となるトークスクリプトがあれば、定期的に見直して改善点・補足点を加えることでより充実した内容になっていきます。

コールセンター自体の品質アップにも繋がるのです。

インバウンド向けトークスクリプトの作り方は?アウトバウンドとの違い

インバウンド向けのトークスクリプトを作るときは、考えられる質問を洗い出して対応を決めておくことが大切です。

アウトバンドとは違って話を聞いてもらいやすいため、切り返しトークは必要なく、顧客からの問い合わせや申し込みに対する正確な対応が求められます。

わかりやすく不足のない情報を伝えるトークスクリプトの作り方について、詳しい手順を見てみましょう。

質問を想定して洗い出す

お客様からどのような質問をされるか、考えられるものを洗い出しましょう。

たとえば、商品の使い方・見積もり・他社との違い・申し込みの方法など、今まで実際にあった問い合わせ内容をもとに具体的な例を集めてみてください。

数が集まったらジャンルやパターンを基軸に分別していくと、自社にはどのような問い合わせが多いのかといった全体像も把握できます。

回答例を作成する

質問に対する回答例を作成します。

同じ質問でも、お客様の前提条件や目指したいゴールによって回答が異なる場合は複数のパターンを用意しておきましょう。

パターンごとにトークを作成する

回答例が定まったら、具体的なトークに落とし込みます。

声に出したときの印象や伝わりやすさ、感じの良さを意識しながら作ると現場での活用イメージも湧いてきますね。

インバウンド向けトークスクリプトの構成と例文

実際のトーク内容が定まったら、電話に出てから対応が終了するまでを一つの流れにします。

構成はシンプルに3つの内容に分けることが可能です。
それぞれのパートですべきことと、実際に使える例文をご紹介します。

オープニング

お電話を取って挨拶や自己紹介をします。
このとき、お客様がどこで自社やサービスを知ったのかを想定しておきましょう。

事業やサービスによっては会社名よりもサービス名を名乗るほうがわかりやすいことがあるため、自社に合ったオープニングトークを選ぶことが大切です。

「お電話ありがとうございます。〇〇社、〇〇部の〇〇と申します。」

「お電話ありがとうございます。〈〇〇(サービス名)〉カスタマーサポートです。
 本日はどのようなご用件でしょうか?」

メイントーク

問い合わせの主旨となる部分です。
お客様のご用件を伺い、知りたいことや困っていることを的確に捉えましょう。

このとき、復唱をしてお客様と認識の差異がないか確認するとスムーズです。
適切な対応に迷ったときには、一度お客様にお待ちいただき落ち着いてトークスクリプトを読んだり、社内に相談したりしてください。

「〈〇〇(サービス名)〉の料金プランについてですね。
 現在は3つのプランをご用意していますので、順番にご説明します。まず〇〇プランは……」

「弊社の提供システムでエラーが発生しているということですね。
 確認いたしますので、少々お待ちくださいませ。」

クロージング

クロージングは対応を終えるときのご挨拶です。
お問い合わせをくださったことに感謝を伝え、またいつでも連絡して良いことを伝えると相手側にも負担がなく、好印象となります。

複雑な対応を担当した場合は、電話を受けた人が名前を伝えておくとより親切です。

「お電話ありがとうございました。またいつでもお気軽にお問い合わせくださいませ。
 それでは失礼いたします。」

「お電話ありがとうございました。担当の〇〇が承りました。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

インバウンド向けトークスクリプトを作るポイント

インバウンド向けの良質なトークスクリプトを作っていくためには、作成する方法・運用する方法の2つに重要なポイントがあります

新しく作成するまでのポイントと、作った後に運用していくコツをそれぞれ参考にしてみてください。

スタッフもお客様もわかりやすいトーク例を作る

耳で聞いてすぐに理解できるトーク例を作りましょう。

一文が長いトークや結論がわかりにくいトークは、お客様が課題を解決できないだけでなく、スタッフも「自分が何を話しているのかよくわからない」と感じてしまう悪い例。

話し手も聞き手もすんなりと頭に入る内容であることが大切です。

実績のあるスタッフが作成する

トークスクリプトの作成は、実績のあるスタッフに任せましょう。

経験が豊富でいつも応対がスムーズなメンバーや、インバウンドの問い合わせを商談や受注に繋げているメンバーなら自分なりのノウハウやコツを持っています。

自身のノウハウを共有してもらう意図からも、任せることに意味があるのです。

そのまま読めば対応できる内容にする

トークスクリプトをそのまま読めば誰でも対応できることが望ましいです。

自分で文言を付け加えなければならない、といった手間がかかるとスムーズな応対ではなくなります。

専門用語を使わない

トークスクリプトにはできるだけ専門用語を使わないことが大切です。

問い合わせをするお客様の中には、商品やサービスについてまだほとんど知らないといったケースも考えられます。
そのような方に難しい用語で説明をしても伝わらないばかりか、「この会社はわかりにくいからやめておこう」と機会の損失にも繋がりかねません。

自社で普段から使っている単語も、どう置き換えたら伝わりやすいか話し合ってみましょう。

見やすいレイアウトにする

トークスクリプトの見やすさも重要です。

レイアウトがごちゃごちゃしていてわかりにくいと、質問に対するベストな回答例を見つけるまでに時間がかかります。
情報を探しやすくすることでスムーズな応対を目指しましょう。

あらゆるFAQを網羅してデータベース化する

日々お電話で問い合わせを受けていれば、FAQの量も膨大になります。

インバウンドのトークスクリプトではすべてを網羅している必要があるため、工夫してデータベース化しましょう
たとえば、回答例をすぐに検索できるようにオンラインで集約しておくのも一つの手です。

FAQのナレッジ蓄積に役立つ外部ツールを導入するのも良いかもしれません。

必ずロープレをする

作成したトークスクリプトは現場で使う前に、必ずメンバー同士でロープレをしましょう。

ロープレをすることでトークスクリプトの読みにくさや内容の漏れに気づける可能性もあります。

運用しながら内容をブラッシュアップする

トークスクリプトは作ってからそのままにするのではなく、運用しながら内容をブラッシュアップすることでより高品質な対応に繋がります

具体的な運用の仕方については、次の3つをご参考ください。

情報や事例はスタッフ全員でシェアする

お客様とのやり取りから得られた情報や、対応に困った事例があれば電話を受けるスタッフ全員で共有しましょう。

実践でしか気づけないこともたくさんあり、現場での手応えはとても大切です。

定期的なフィードバックやミーティングの機会を設ける

メンバー間で協力して品質アップに取り組みましょう。

同じ空間で電話を取っていれば、誰がどのようなトークをしているかは周りの人にも伝わるものです。
聞いていて良かった点や改善したほうが良い点は積極的に伝え、品質を高め合いましょう。

全員でミーティングをして、気づいたことや課題に感じていることを共有するのも手です。

録音ツールを活用する

通話の録音ツールを使うのも一つの方法です。
お客様との会話を録音し、後から聞けば正確なフィードバックができます。

対応が上手い人のトークをみんなで参考にしたり、上手くいかなかった対応の改善点を見つけたりするときに役に立つでしょう。

インバウンドを商談に繋げるトークのポイント

お客様から申し込みや契約に関する話があり、他社とも比較しながら検討している様子があれば提案のチャンスです。

インバウンドの対応者がアポイントを獲得するためのコツと、商談の確度を高めるためのポイントをご紹介します。

アポイントはさりげなく提案する

お客様の話によく耳を傾け、「これは提案の機会を得られそうかな?」と思ったらさりげなくアポイントの提案をしてみましょう。

あまり序盤からガツガツと営業しようとすると、お客様は引いてしまいます。
関係性が温まってきたと感じてから切り出してみてください。

このとき、「電話よりも多くの情報を得られる」「自分たちの課題についてもっと話を聞いてくれそう」などお客様側のメリットを提示することが大切です。

相手の情報をしっかりと把握する

アポイントに繋がったら、お客様の情報のチェックは必須です。
会社名・部署名・お名前・ご連絡先は最低限お聞きしましょう。

当日の思わぬミスを防ぐために、商談の場所もしっかりと確認してください。

可能ならメールアドレスもお聞きし、お問い合わせのお礼と商談のリマインドを送っておくと好印象です。

具体的な提案に結びつく前情報を確認する

商談の約束ができたら、具体的な提案に結びつく前情報を押さえておいてください。

「御社にとって役に立つご提案がしたいので、よろしければあと5〜10分お話を伺ってもよろしいですか?」のような聞き方なら印象が悪くありません。

サービスを使い始めるタイミングや予算、活用のイメージ、比較している競合他社の情報などを事前に知っておけば見込み売上や受注の確度も把握できるため、インバウンドの対応者とセールス担当が異なる場合にもスムーズな引き継ぎが可能です。

潜在ニーズを引き出す

お客様の潜在的なニーズに気づくことで、満足度の高い提案に繋がることがあります。

そもそもなぜ自社に問い合わせたのか背景を掘り下げ、どこで知ったのかを把握すれば最も解決したい課題が見えてくるきっかけに。

「一番困っているポイントを解消するにはあのプランがマッチしそう」「もしかしたら別のサービスも提案できるかも?」とお客様とのやり取りからヒントを掴めるのは、インバウンドセールスの醍醐味です。

インバウンド向けトークは質の高いスクリプトで商談につなげよう!

インバウンド向けのトークスクリプトは、FAQを網羅して、見やすさや情報の探しやすさにもこだわった上で、運用しながらのブラッシュアップも積極的におこないましょう。

チームで協力しながら内容を充実させればさらに応対の品質が上がり、外部からの評価アップにも繋がります。

もし自社にインバウンドのトークスクリプトを作るノウハウやリソースがなければ、専門の会社にアウトソーシングするのも選択肢の一つです。
soraプロジェクトなら、テレアポ代行や貴社にぴったりのインサイドセールス代行をお任せいただけます。

お役立ち資料も無料で配布していますので、まずは資料請求をして是非ご活用ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。