「営業担当を変更してほしい」とクレームが来たら?変更時の注意点も解説

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営業活動においてクレームを受けることは、誰もが経験する通り道です。
大切なのは、クレームを受けた時に原因を分析し、正しく対処すること。
これさえできていれば、営業クレームはむしろ「改善のチャンス」と言えるでしょう。

営業クレームの中で特に多いのが、営業担当の変更に関するクレーム。
ただし、「営業担当を変更してほしい」というクレームが来た時に担当変更さえすれば事が収まるだろうと安易に考えるのは危険です。

本記事では、営業担当変更に関するクレームが来た際の対処法や注意点を徹底的に解説します。
営業クレームを減らしたい方や、対処法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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営業担当変更に関するクレームが来る主な理由

営業担当変更に関するクレームが来たら、まずは「なぜ営業担当を変更してほしいというクレームが来るのか」の原因を分析することが大切です。
原因が分からないままだと、正しい対処ができず、いつまでも同じクレームを受け続けることになりかねません。

ここからは、営業担当変更に関するクレームが来る主な理由を3つ紹介します。
自社の状況と照らし合わせて、正しく原因を分析してみてください。

営業担当の対応が遅い

営業クレームの中でも特に多いのが、営業担当の対応の遅さに関するクレームです。
たとえば、「提案を依頼したのになかなか連絡が来ない」「質問に対する回答が期日を超えてもこない」「電話をしても出ない・折り返しがない」等が挙げられます。

顧客の中には、「すぐにでも今抱えている問題をどうにかしたい」と思って頼ってきている方が多くいます。
そのような時に対応が遅いと、「後回しにされている」「自社のことを真剣に考えてくれていない」といった不信感につながってしまうでしょう。
一度信頼関係が崩れてしまうと、何をしても不安や不信感が拭えず、最終的に「営業担当を変更してほしい」というクレームになることも。

これらの事態が起きる大きな要因のひとつは、適切な顧客管理や情報共有ができていないことが考えられます。
自社の状況を考えた時に、「顧客情報は営業担当しか把握していない」「営業業務が属人化している」という場合は特に要注意です。

営業担当の態度が悪い、相性が合わない

次に、顧客も営業担当も人間なので、相性が合わないケースも考えられます。
他の人にとっては「普通の態度」と感じる場合でも、ある人にとっては「態度が悪い」と受け取られてしまうことも稀にあるでしょう。

このような事態を回避するためには、ファーストコンタクトで顧客のタイプやニーズを適切に把握し、相性の合う営業担当をアサインすることです。
また、顧客との接し方等、営業スタッフに対する教育も必要不可欠と言えるでしょう。

しかし、人員不足等で「顧客に合わせて営業担当を割り振れない」「教育している余裕がない」という場合は、営業代行会社を利用するのもひとつの方法です。
外部費用はかかりますが、営業クレームを受けることで中長期的な売上を失ってしまうことと比べると現実的な選択でしょう。

営業クレームで会社への信頼を失墜する前に、さまざまな手法を考えて実践してみるのもおすすめです。

説明不足による認識のズレが生じている

顧客とのコミュニケーションがうまく図れていないことも、営業担当変更に関するクレームにつながる理由のひとつ。
営業担当側は説明しているつもりでも、顧客側に伝わっていなければ認識のズレが生じてしまい、結果的に「聞いていた話と違う」となってしまいます。
これが繰り返されることで不信感を与えてしまい「営業担当を変更してほしい」というクレームになる可能性があるので注意しましょう。

よくあるのが、無意識に専門用語を使っていたり、必要な説明を省略して話していたりするケースです。
特に新規顧客の場合、顧客側は何も分からない状態が多いので、ゼロベースで丁寧に説明するのがポイント。
話の途中で「ここまでで何か不明点や質問はありますか?」等と、理解度を確認するのもおすすめです。

クレームが入った場合は営業担当を変更すべき?

営業クレームが入ったときに「営業担当を変更してほしい」と言われれば分かりやすいですが、言われないケースもあります。
その場合でも、前述したような理由が原因なら、営業担当を変更するのが良いでしょう。

ただし、営業担当を変更しても同じミスコミュニケーションを繰り返してしまうと、さらに顧客との溝が深まってしまいます。
顧客側の要望をしっかりとヒアリングし、何を求めているかを正しく把握したうえで、問題を解決できるような人員配置をするようにしましょう。

しかし「営業担当を変更すれば問題は解決する」という安易な考えは危険です。
営業担当を変更することで解決すべき問題を明確にし、前任者から後任者への引継ぎをしっかりとしたうえで、担当を変更するようにしてみてください。

クレーム発生時に営業担当を変更するメリット

営業クレームを受けた際に営業担当を変更するのがおすすめだと説明しましたが、ここからは、営業担当を変更するメリットを解説します。
メリットを理解したうえで、営業クレームや営業担当変更を改善のチャンスとしていきましょう。

顧客との関係性を再構築できる

まず、顧客との崩れかけた関係性を改善し、再度良い関係性を構築できるチャンスがあることです。

営業クレームで「担当変更してほしい」と言われる場合、会社ではなく営業担当個人に対する不信感が原因のことがほとんど。
この時点ではまだ会社への信頼は残っているので、営業担当を変更することで、今後も中長期的にお付き合いできる可能性があります。

しかし、ここで営業担当を変更しないまま進めたり、変更後も同じミスを繰り返したりすると、会社自体への信頼もなくなり、関係性が完全に崩れてしまうので注意が必要です。
再度関係性を構築したい顧客の場合は、クレームが来た時点で営業担当を変更すると良いでしょう。

顕在化されていなかった問題点に気付ける

次に、営業担当を変更することで、今まで明るみに出ていなかった問題に気付ける可能性も高まります。
特に、情報共有が上手くできていない会社の場合、営業担当が1人で問題を抱え込み、それが大きなクレームにつながっていることも考えられます。
担当変更によって問題が顕在化されれば、すぐに対処できるのもメリットと言えるでしょう。

また、現時点で問題になっていなくても「いずれ問題になりそう」といった兆候にも気付ける可能性も高まります。
できればこまめな情報共有による属人化の排除が望ましいですが、難しい場合は、定期的に第三者の視点を入れるのもひとつの方法です。

新たなアプローチ手法に挑戦しやすい

最後に、アプローチのマンネリ化に対処できる点です。

長い間同じ営業担当がついていると、提案やアプローチがマンネリ化し、売上減少や契約打ち切り等につながってしまうリスクがあります。
もし営業担当を変更すれば、新しい視点でのヒアリングやアプローチができるので、アップセルやクロスセルによる受注の確率も高まるでしょう。

営業クレームはピンチと捉えられやすいですが、考え方によってはチャンスにもなるので、「せっかくの機会」と前向きに捉えて対処していくことがおすすめです。

営業担当を変更する際に注意すべき点

クレーム発生時に営業担当を変更するメリットはさまざまありますが、単に変更すれば良いというわけではありません。
考え無しに営業担当を変更してしまうと、第二のクレームにつながってしまったり、会社自体への信頼を失墜したり、今後の契約に大きな影響を与える可能性もあります。

ここからは、営業担当を変更する際に注意すべき点を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

前任者と後任者が一緒に挨拶訪問すること

営業担当を変更する場合は、できる限り前任者と後任者が一緒に訪問し、担当変更の挨拶を直接行うようにしましょう。
顧客側へ誠意が伝わりやすいのはもちろん、後任者は顧客と前任者の関係性を肌で感じ取れたり、顧客の特徴等を捉えやすかったりなど、今後のやりとりをスムーズに進めやすいといったメリットがあります。

挨拶訪問する前には、前任者から後任者へ顧客情報や、過去のトラブル・クレーム、顧客の特徴等を共有することがポイント。
訪問時に後任者が顧客へ質問した内容が過去に前任者へ説明した内容だった場合、「情報共有がきちんとできていない」という不信感につながるので注意しましょう。

情報共有を丁寧に行うこと

前述した通り、引継ぎに必要な情報共有は時間をかけて丁寧に行いましょう。
前任者が「これは伝える必要はないだろう」と勝手に判断したことが実は大切な情報なケースもあるため、過去の取引を含めて、会社や担当者の特徴までしっかりと伝えることが大切です。

また、引継ぎは、前任者が率先して行うのが原則。
引継ぎ内容の整理やスケジューリングを含めて、前任者主導で行うようにしましょう。
後任者は不明点をそのままにはせず、分かるまで確認することも重要です。

営業担当変更による二次クレームを防ぐためにも、情報共有は丁寧に行ってください。

前任者によるトラブルや課題を解決すること

もし、前任者と顧客の間で発生したトラブルや課題が解決していない場合は、経緯や内容・現状・顧客の要望等も後任者へしっかり引き継ぎましょう。

できれば前任者が解決したうえで引き継ぐのが理想ですが、難しい場合には、後任者と一緒に解決策を検討し、引き継いだタイミングで最優先に解決する必要があります。
溝ができたまま営業担当を変更しても、新たに良い関係性を構築するのは困難です。
しっかりと関係性をゼロベースに戻したうえで、顧客との信頼関係を築いていくようにしましょう。

まとめ:営業クレームを減らして業務効率を上げよう

「営業担当を変更してほしい」というクレームが来た時には、可能な限り担当変更を行うのがおすすめです。
関係性を再構築しやすくなるのはもちろん、新たな提案による売上拡大も期待できるので、会社の収益にも良い影響をもたらすでしょう。
ただし、営業担当を変更する際には、これまでの問題点を明確にし、しっかりと解決してから真摯に向き合うことが重要です。
ピンチをチャンスと捉えて、より良い信頼関係を築いてみてください。

また、営業クレームを減らしたい場合には、営業代行会社を利用するのもひとつの方法です。
営業のプロがテレアポ獲得等を行ってくれるので、業務効率を上げられるのがメリット。
営業人員が不足している会社や、営業ノウハウが足りないと感じる会社は、利用を検討してみてください。

株式会社soraプロジェクトは、テレアポ代行で100業種を対象に250万件のコールで培った経験やスキルを強みとしている営業代行会社。
企業リスト販売やインサイドセールス代行、Webマーケティング支援等、BtoBに特化した幅広い支援を行っています。

気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。