目次
市場の競争が激しい現代において、新規顧客を獲得することは企業にとって大きな課題の一つです。
そのような中、注目を集めているのがアウトバウンド営業です。
企業が主体的に顧客にアプローチすることで、効率的に売上を向上させることができます。
本記事では、アウトバウンド営業のメリットや、成功事例、そして具体的な手法について解説します。
なお、株式会社soraプロジェクトでは営業代行の基礎をまとめた資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料で配布しています。
アウトバウンド営業の目的とインバウンド営業の違い
アウトバウンド営業とは、企業側からリード(見込顧客)に対してアプローチを行いながら顧客獲得や販路開拓を目指す営業手法です。
「アウトバウンドセールス」とも呼ばれており、営業活動に活用されています。
企業が営業先の顧客を選べるため、求めるターゲットに向けてアプローチをかけられます。
自社の都合に合わせて主体的なアプローチを実施するときは、アウトバウンド営業が有効です。
アウトバウンド営業の目的
アウトバウンド営業の目的は、これまで自社と接点のなかった顧客を獲得することです。
自社商品・サービスを見込顧客に紹介することで、興味・関心を持ってもらい新規顧客の獲得につながります。
アウトバウンド営業から見込顧客と信頼性を構築できれば、自社の商材を購入・利用してもらい既存顧客を獲得できます。
新規顧客の獲得や売り上げアップなどを期待できるため、アウトバウンド営業は重要な営業手法といえます。
インバウンド営業との違い
アウトバウンド営業の対極にある営業手法として、インバウンド営業があります。
インバウンド営業は、顧客側から自社とコンタクトを取るように誘導する営業手法です。
アウトバウンド営業は企業から顧客に営業をかけますが、インバウンド営業は不特定多数の人に情報を発信しながら興味・関心を引きます。
例えば、企業の公式サイトやSNS、メールマガジン、セミナー、展示会などを通じて、興味を持った見込顧客を問い合わせや資料請求へとつなげます。
インバウンド営業は自社の商材に興味を持った見込顧客にアプローチをかけるため、アウトバウンド営業に比べてアポイント獲得率や受注率が高いです。
営業担当者の負担も少ないことから、現在ではインバウンド営業を取り入れる企業が増えています。
アウトバウンド営業は自社からのアプローチ、インバウンド営業は顧客側からのコンタクト誘導と理解しておきましょう。
アウトバウンド営業の手法
アウトバウンド営業の代表的な手法として、以下のような方法があります。
- テレアポ
- 飛び込み営業
- レター営業
- 引き合い営業
それでは詳しく解説します。
テレアポ
テレアポは、自社が保有する顧客リストをもとに電話からアポイントを獲得する手法です。
アウトバウンド営業の代表的な手法となっており、多くの企業が取り入れています。
テレアポからアポイントを獲得するには、自社商品・サービスの深い理解やセールストークが必要です。
商材の理解が深いほど、見込顧客からの質問や提案をスムーズに行えます。
ただし、ターゲットを絞り込めていなければアポイントを獲得することが難しいため、テレアポを行うときは商材との相性を整理しておくようにしましょう。
飛び込み営業
飛び込み営業は、営業パーソンがターゲット顧客のもとに直接訪問して営業を行う手法です。
営業数を増やすことで新規顧客の獲得につながり、対面で相手のリアクションが見える点がメリットです。
ただし、顧客との信頼関係が築けていない状態で直接アプローチをかけるため、押し売りのようなかたちになり悪い印象を持たれやすくなっています。
また、多くの人的リソースが必要になるので、現在ではコストが少ないオンライン営業が取り入れられています。
レター営業
レター営業は、自社商品・サービスの特徴を紹介した手紙を顧客に送ってアプローチする手法です。
セールスレターとも呼ばれており、顧客の商材の理解を深めてもらいたいときに利用されています。
営業パーソンは人によって営業力が異なりますが、レター営業であればセールスライティングによって誰でも成果を得られやすくなっています。
ただし、現代ではインターネットの普及から手紙を各作業が非効率になっているため、必ずしも営業効果を期待できるわけではありません。
また、一定期間に分けて繰り返し手紙を送らないといけないので、ほかの営業手法に比べて手間がかかります。
デジタル媒体との差別化を行いながら、大切な顧客に向けて商材を紹介したいときにおすすめです。
引き合い営業
引き合い営業は、自社商品・サービスを顧客へ紹介する際に過去の事例や資料を提示しながらアプローチする手法です。
顧客は過去の事例や資料を比較できるため、自分によって必要かどうか判断できます。
ただし、過去の事例や資料が必要になるので、商材によってはほかの営業手法を選ぶことが大切です。
アウトバウンド営業のメリット
アウトバウンド営業を実施することで、以下のようなメリットがあります。
- 商品・サービスを売る顧客が選べる
- 潜在顧客を見つけられる
- コンタクトがない状態で営業が可能
- 行動量に比例して成果を高められる
- 信頼の構築から交渉を進められる
以下で詳しく説明します。
商品・サービスを売る顧客を選べる
アウトバウンド営業は企業が営業先の顧客を選べるため、商品・サービスを売りたいターゲットにアプローチできます。
例えば、ゴルフ用品を販売として営業をかける場合、お金に余裕がある40代〜60代の富裕層をターゲットとしてアプローチをかけることが最適です。
企業の目的に合わせて戦略の立案や実行ができるので、顧客情報を集めることで効果的な営業を行えます。
潜在顧客を見つけられる
アウトバウンド営業は企業側から顧客にアプローチするため、自社の商品やサービスを知らない潜在顧客を見つけられます。
インバウンド営業はすでに自分のニーズや課題を認識している顕在顧客だけが対象になるので、潜在顧客にはアプローチできません。
アウトバウンド営業から潜在顧客を見つけ出せば、自社商品・サービスの新たなニーズ調査ができます。
商材の改善点や品質向上のきっかけになり、顧客からの評価を上げられます。
そのため潜在顧客を見つけられる点は、アウトバウンド営業を実施するメリットの1つです。
コンタクトがない状態で営業が可能
アウトバウンド営業はコンタクトがない状態で営業ができるため、多くの顧客に向けてアプローチ可能です。
テレアポや飛び込み営業、レター営業などのアウトバウンド営業を実施することで、コンタクトがない状況から自社商品・サービスを知ってもらえます。
インバウンド営業と比べてアウトバウンド営業は積極的にアプローチをかけられるので、多くの営業をこなせる点はメリットといえます。
行動量に比例して成果を高められる
アウトバウンド営業は、行動量に比例して成果を高められます。
理由として、行動量を増やすと営業できる顧客数も増えるため、多くの人に自社商品・サービスを認知してもらえるからです。
テレアポや飛び込み営業、レター営業などを多く実施すれば、商材を認知した顧客が購入や利用につながる可能性が高いです。
そのため行動量に比例して成果を高められる点は、アウトバウンド営業ならではのメリットといえます。
信頼の構築から交渉を進められる
アウトバウンド営業のアプローチによって顧客と信頼を構築できれば、スムーズに交渉を進められます。
インバウンド営業は顧客側からのアプローチを待たなければならず、成果が出るまで時間がかかります。
一方アウトバウンド営業は企業側から積極的なアプローチをかけられるため、信頼を得ることができれば自社商品・サービスの購入や利用につながる可能性が高いです。
そのため信頼の構築から交渉を進められる点は、アウトバウンド営業を実施するメリットです。
アウトバウンド営業のデメリット
アウトバウンド営業を実施することで、以下のようなデメリットも存在します。
- 押し売りのイメージを持たれやすい
- 全体的なコストが高い
- 営業パーソンの負担が大きくなる
- インバウンド営業が主流になっている
- 相手に警戒されやすい
良い点と悪い点を比較しながら、アウトバウンド営業を取り入れるか検討しましょう。
押し売りのイメージを持たれやすい
アウトバウンド営業のテレアポや飛び込み営業は顧客との接点がない状態でアプローチするため、人によっては押し売りのようなイメージを持たれやすいです。
営業パーソンのアプローチによって相手のイメージは大きく変わるので、飛び込み営業では対面時に良い印象を持ってもらう工夫が必要です。
押し売りのイメージをなくすためには、自社の都合を優先するのではなく相手の目線に立ちながら説明するようにしましょう。
全体的なコストが高い
アウトバウンド営業は、担当する従業員や時間、設備などのコストが高くなってしまいます。
例えば、自社でテレアポを実施する場合、電話設備や通信費がかかります。
1日に100件以上電話をかけることも少なくはないため、通信費が高くなりやすいです。
ほかにも飛び込み営業には営業パーソンの交通費がかかるので、月々のコストが高くなってしまいます。
少しでも全体的なコストを抑えたいときは、外部のテレアポ代行会社を利用したりオンラインの営業手法を活用したりすることをおすすめします。
営業パーソンの負担が大きくなる
アウトバウンド営業は営業パーソンの負担が大きくなるため、肉体や精神が辛い点がデメリットです。
例えば、テレアポは1日100件以上かけることも多く、そこから成果へとつなげられる件数はごくわずかです。
また、飛び込み営業は営業パーソンの移動が必要になるので、肉体的な負担がかかります。
そのためアウトバウンド営業だけにこだわるのではなく、営業パーソンの負担を考慮してインバウンド営業もうまく併用するようにしましょう。
インバウンド営業が主流になっている
インターネットの普及からパソコンやスマートフォンを通じて営業活動を行う企業が増えており、インバウンド営業が主流になりつつあります。
顧客はインターネットから自社の商材について情報収集できるため、営業パーソンから紹介されなくても理解度を深められます。
ただし、インバウンド営業だけでは伝わらない商材情報も多いので、アウトバウンド営業から事例などを紹介することで顧客の理解をより深めることが可能です。
例えば、アウトバウンド営業から見込顧客に認知してもらい、インバウンド営業によって詳細情報を知ってもらうといったやり方があります。
そのためインバウンド営業が主流になっていることを理解した上で、アウトバウンド営業との併用をうまく行うようにしましょう。
相手に警戒されやすい
アウトバウンド営業のテレアポや飛び込み営業はアポイントを取っていない状態でアプローチするため、相手から警戒されやすいです。
特にニュースではテレアポや飛び込み営業を装った詐欺事件も発生しているため、一般的に警戒されやすくなっています。
相手側からの警戒をなくすためには、企業情報を事前に伝えてから商材のアプローチをする流れがおすすめです。
アウトバウンド営業は企業から顧客にアプローチするので、警戒されないように工夫しましょう。
アウトバウンド営業が上手くいかない理由
企業側からお客様にヒアリングなしで直接アプローチをするアウトバウンド営業は、次のような理由で上手くいかないことがあります。
- 簡潔に話せていない
- ユーザーのニーズを捉えられていない
- 強引すぎる
- 営業のスキル不足
- 営業の件数が少ない
上手くいかない理由を知ると、どのように改善するべきなのか対策できるようになり、アウトバウンド営業の成功率の向上が期待できます。
以下では、アウトバウンド営業が上手くいかない理由を詳しく解説します。
簡潔に話せていない
商品やサービスについて簡潔に話せていないと、お客様に伝えるべきことが適切に伝わらなくなり、アウトバウンド営業が上手くいきません。
アウトバウンド営業では、テレアポや飛び込み営業などの手法により、ヒアリングなしで営業をするため、お客様の時間を多く奪ってしまうと成功率は急激に減少します。
伝えるべきことを簡潔に伝え、お客様の時間を多く奪わないようにすることで、アウトバウンド営業の成功率は高まります。
お客様の気持ちを考え簡潔に話すことを心掛けましょう。
ユーザーのニーズを捉えられていない
そもそもユーザーのニーズを捉えられていない場合は、アウトバウンド営業をしても上手くいきません。
なぜなら、お客様が求めるニーズと異なる商品やサービスを紹介したところで、興味がなければ利用したいと思わないからです。
例えば、ダイエット商品をアウトバウンド営業する場合、ダイエットしたいと考えている方を対象とすることで効果的に営業できます。
特に、アウトバウンド営業は営業する相手を企業側が選び、営業をする手法であるため、自社商品やサービスのニーズがあるユーザーをあらかじめ選ぶことが重要です。
強引すぎる
アウトバウンド営業が思うように成果を出せない原因の一つに、強引で一方的なアプローチが挙げられます。
ヒアリング不足のまま、自社の商品やサービスについて一方的に説明するような営業は、顧客から押し売りと捉えられがちです。
顧客との信頼関係を築くためには、相手の状況やニーズを深く理解し、それに応じた提案を行うことが重要です。
そのためには、顧客の話をじっくり聞き、共感する姿勢を示すことが大切です。
簡潔でわかりやすい言葉を用い、顧客にとってのメリットを具体的に示すことで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
営業のスキル不足
アウトバウンド営業がうまくいかない要因の一つとして、営業担当者のスキル不足が挙げられます。
特に、電話でのアプローチであるテレアポは、相手の表情が見えないためコミュニケーションが難しく、営業スキルがより重要です。
他にも、ヒアリング力、共感力、そして説得力のあるプレゼンテーション能力など、多岐にわたるスキルが求められます。
お客様の興味を引きつけ、信頼関係を構築するためには、相手の状況やニーズを深く理解し、それに応じた提案を行うことが不可欠です。
話し方や言葉遣い、そして伝え方など、あらゆる側面からコミュニケーションを磨き、より効果的な営業活動を目指しましょう。
営業の件数が少ない
アウトバウンド営業は成約率が低いという側面があるため、多くの顧客にアプローチすることが成功の鍵となります。
しかし、ただ闇雲に数をこなすだけでなく、一人ひとりの顧客に合わせた丁寧な対応が重要です。
営業スキルが高い担当者であっても、成約に至るまでには多くのアプローチが必要となるケースが一般的です。
そのため、一定量の営業活動と同時に質の高いコミュニケーションを心がけることで、より効率的に成果につなげることができます。
アウトバウンド営業で成果を上げる8つのコツ
前述したようにアウトバウンド営業はハードルが高い営業方法であるため、コツを意識することが重要です。
アウトバウンド営業で成果を上げるコツは次の通りです。
- 警戒心を持たれない話し方をする
- 営業の件数を増やす
- 商品やサービスの魅力を簡潔にわかりやすく伝える
- KPIを明確にする
- PDCAサイクルを繰り返す
- トークスクリプトを作成する
- お客様目線の思考を持つ
- インバウンド営業を併用する
コツを知ることで、アウトバウンド営業を実際にする際に適切な方法で行えるため、成果向上につながります。
アウトバウンド営業で成果を上げるコツを詳しく解説します。
警戒心を持たれない話し方をする
アウトバウンド営業は、事前のヒアリングがないため、お客様から警戒心を持たれやすい特徴があります。
特に、自社商品やサービスを単刀直入に売り込むアプローチでは、お客様の購買意欲を高めることは困難です。
そのため、まずは丁寧な挨拶から始めてお客様との共感関係を築くことで、安心感を持っていただき、警戒心を和らげましょう。
また、過度な売り込み感を抑えた対話を心がけることで、より自然な商談につながります。
例えば、自社商品やサービスのオプションが必ずしもお客様に最適ではない場合は、「そのオプションはおすすめできません」と正直に伝えることで、セールストークの信頼性が高まります。
アウトバウンド営業の成功には、このようにお客様の警戒心を解くことが重要です。
営業の件数を増やす
アウトバウンド営業の成功率を高めるには、営業件数を増やすことが効果的です。
アウトバウンド営業は成約までのハードルが高いため、より多くの顧客にアプローチすることが重要です。
数多くの営業活動を通じて自社の商品やサービスの認知度が高まり、検討を経て契約に至るケースも生まれます。
ただし、件数を増やすことに注力するあまり、強引な売り込みになってはいけません。
適切な営業手法を意識しながら数をこなすことでスキルが向上し、優秀な営業スタッフへと成長できます。
商品やサービスの魅力を簡潔にわかりやすく伝える
アウトバウンド営業では、限られた時間の中で、お客様に商品の魅力を最大限に伝えなければなりません。
そのため、簡潔かつわかりやすく、お客様の心に響く言葉を選ぶことが重要です。
効果的な説明のためには、自社製品を深く理解していることが不可欠です。
単に商品説明書を読むだけでなく、実際に自ら商品やサービスを使用してそのメリットを体感することで、お客様に共感していただける生の声を伝えましょう。
例えば、「この製品を使えば、お客様は〇〇という課題を、このように解決することができます。実際に私が使ってみたところ、△△という点に驚きました。」のように、具体的な体験談を交えることで、お客様の理解を深め、購買意欲を高めることができます。
KPIを明確にする
KPIとは、「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」の略称です。
営業現場では、アポイント件数、成約数、リピート率など、目標達成に向けた具体的な指標をKPIとして設定します。
このKPIを明確に定めることで、アウトバウンド営業の成果を向上させることができます。
なぜなら、KPIによって具体的な目標が示され、達成に必要な要素を数値化して細かく把握できるからです。
目標達成までの進捗率を把握・分析することで、成功要因や改善点を特定できるはずです。
PDCAサイクルを繰り返す
PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を組み合わせた言葉です。
これらのステップを順に繰り返すことで、業務の品質を継続的に向上させる手法です。
まず計画を立て(Plan)、それを実行(Do)します。次に実行結果を評価(Check)し、その結果に基づいて改善(Action)を行います。
アウトバウンド営業では、営業対象の選定から始まり、実際の営業活動、その成果の評価、そして改善策の実施という流れで進めていきましょう。
このPDCAサイクルを継続的に実施することで、アウトバウンド営業の課題が明確になり、より効果的な営業手法の確立につながります。
トークスクリプトを作成する
テレアポによるアウトバウンド営業を行う際は、事前にトークスクリプトを準備しましょう。
トークスクリプトは営業台本とも呼ばれ、商談の進め方をまとめたマニュアルです。
うまく活用することで、顧客との会話がスムーズになり、重要なポイントを的確に伝えられるため、営業の効果が向上します。
スクリプトには、挨拶や自己紹介などの基本項目に加え、想定される質問への対応方法も含めておくと便利です。
ただし、トークスクリプトはあくまでも指針であり、実際の商談では臨機応変な対応が必要になることを心に留めておきましょう。
お客様目線の思考を持つ
アウトバウンド営業では企業側からアプローチする顧客を選択できるため、その顧客が抱える課題やニーズを深く理解し、解決策を提案することが重要です。
顧客の立場に立って考えて「なぜこの商品やサービスが必要なのか」を丁寧に説明することで、一方的な押し売りではなく、本当に価値のある提案へと変わります。
顧客目線の思考を持つ具体的なアクションの例として、下記が挙げられます。
- 顧客の業界や企業規模、抱えている課題を徹底的にリサーチし、ペルソナを作成する
- 相手の反応を注意深く観察し、言葉だけでなく、表情やトーンにも気を配る
- 顧客のメリットを具体的に示すため、数値データや成功事例などを活用する
- 相手の質問に丁寧に答え、疑問点を解消する
顧客目線の思考をするには、単に相手の話を聞くだけでなく、相手の立場になって物事を考えて共感する姿勢が大切です。
この姿勢こそが、アウトバウンド営業で成功するための鍵となり、長期的な顧客との関係構築にもつながります。
インバウンド営業を併用する
インバウンド営業とアウトバウンド営業を組み合わせることで、より高い成果を上げることができます。
インバウンド営業では、お客様が自ら企業にアプローチしてくるため、すでに商品やサービスに関心を持っている状態です。
この状態を作り出すために、まずアウトバウンド営業で商品やサービスの認知を広げることが効果的です。
具体的には、最初にアウトバウンド営業で商品やサービスの契約を目指します。
たとえ契約には至らなくても、お客様に商品やサービスを知っていただくことで、後日必要性を感じた際に自らアプローチしていただける可能性が生まれます。
このように、両方の営業手法を組み合わせることで、商談の機会が増え、より大きな成果につながります。
アウトバウンド営業に必要なスキル
アウトバウンド営業に必要なスキルは次の通りです。
- テレアポの技術
- ユーザーのニーズ調査力
- 臨機応変な対応力
- プレゼンテーション能力
必要なスキルを知ることで、実際に品質の高いアウトバウンド営業することができ、成果を高められます。
以下で詳しく解説します。
テレアポの技術
アウトバウンド営業を行うには、テレアポの技術が必要です。
自社商品・サービスの魅力を伝えるだけでなく、ターゲット顧客の課題や悩みを聞き出す能力も求められます。
テレアポの技術は担当者によってレベルが異なるため、全体的な教育に力を入れる必要があります。
多くの成果を出しているテレアポ担当者がいるなら、話し方やセールストークをマニュアル化して全体共有する方法がおすすめです。
ユーザーのニーズ調査力
アウトバウンド営業に必要な最も重要なスキルは、ユーザーのニーズ調査力です。
アウトバウンド営業では、企業側から営業をかけるお客様を選択できるという特徴があります。
そのため、自社の商品やサービスがお客様のニーズと合致しているかどうかが成功の鍵となります。
優れたニーズ調査力を持つ営業担当者は、最適なお客様にアプローチできるため、より高い成果を上げることができます。
効果的なニーズ調査のために、まずは過去の営業データを分析することから始めましょう。
臨機応変な対応力
アウトバウンド営業に必要な2つ目のスキルは、臨機応変な対応力です。
営業活動において、事前に用意したマニュアル通りに進むケースはほとんどありません。これはアウトバウンド営業でも同様です。
マニュアルは基礎的な指針として活用しつつ、お客様一人ひとりに合わせた柔軟な対応を心がけることが重要です。
特にアウトバウンド営業では、事前のヒアリングができないため、押しつけがましい印象を与えない自然な会話を意識しましょう。
実践経験を積みつつ、ロールプレイングなどで練習を重ねることが大切です。
プレゼンテーション能力
アウトバウンド営業に必要な3つ目のスキルは、プレゼンテーション能力です。
顧客の心に響く提案を行い、契約へとつなげるためには、自社の商品やサービスの魅力を効果的に伝えて理解を深めてもらうことが重要です。
そのためには、簡潔かつ明瞭に、そして説得力をもって、商品の特徴やお客様へのメリットを説明できる能力が求められます。
優れたプレゼンテーションは、お客様との信頼関係を築き、よりスムーズな商談へと導きます。
資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料ダウンロードアウトバウンド営業の効率をアップさせるコツ
アウトバウンド営業の効率をアップさせるコツは次の通りです。
- 営業支援ツールを導入する
- アウトバウンド営業を外注する
営業の効率をアップする方法を知っていると、選択肢が増えるため、シーンに合わせた方法で営業できます。
アウトバウンド営業の効率をアップさせるコツを詳しく解説します。
営業支援ツールを導入する
SFAやCRM、ICTなどの営業支援ツールを導入することで、アウトバウンド営業の効率をアップできます。
これらの営業支援ツールには、下記のように業務を効率的に行えるようにする機能やシステムがあるからです。
SFA | 顧客管理・案件管理・行動管理・予実管理・商談管理などが搭載されており、営業活動の見える化や業務の効率化が見込める。 |
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CRM | 名刺・人脈管理・商品情報管理・リードナーチャリングなどが搭載されており、企業側とユーザーの関係性をシステムで管理できる。 |
ICT | コミュニケーションシステム・勤怠管理システム・情報共有などにより、営業業務を総合的に管理できる。 |
このような、営業支援ツールにより、アウトバウンド営業の効率化が見込めるため、導入を検討してみてください。
各営業支援ツールの特徴は次の通りです。
SFA
SFAは、営業活動に必要な管理機能が搭載されているITツールです。
顧客管理・案件管理・行動管理・予実管理・商談管理などができ、営業担当者の業務効率化を図ることができます。
顧客データや取引内容はSFA内に記録されるため、営業担当者が変わったとしても属人化を回避できます。
営業活動の見えるかを行いたいときは、SFAの導入がおすすめです。
CRM
CRMは、顧客関係を管理できるITツールです。
顧客に関する情報を一元管理でき、一人ひとりに最適なアプローチが可能です。
CRMには顧客情報管理機能をはじめ、メール配信機能や問い合わせ管理機能、プロモーション管理機能、営業管理機能などが搭載されています。
企業と顧客の関係性を向上するための取り組みができるため、CRMを導入することでLTV(継続的な売り上げ)の向上を期待できます。
ICT
ICTは、情報通信システムによる営業業務の総合的な管理ができるITツールです。
メールやSNSなどもICTツールとして含まれており、顧客とのコミュニケーションを行うときに役立ちます。
ほかにも従業員の勤怠管理や社内の情報共有などもできるため、営業活動だけでなく企業全体の効率化が可能です。
顧客とのやり取りや社内の効率化を図るときは、ICTツールの導入がおすすめです。
アウトバウンド営業を外注する
アウトバウンド営業を外注することで、営業活動の大幅な効率化と生産性の向上が見込めます。
営業のプロフェッショナルが豊富な経験とノウハウを活かして業務を請け負うため、最新のツールや手法を駆使し、より戦略的かつ効率的なアウトバウンド営業の実施が可能です。
また、市場動向や業界特有の課題にも精通しているため、より質の高い営業活動を展開できます。
社内リソースを他の重要なタスクに振り向けることができ、ビジネスの成長にも貢献できます。
アウトバウンド営業の促進ツール3選
こちらでは、アウトバウンド営業を促進できるおすすめツールを3つ紹介します。
各ツールの詳細や特徴を説明するので、ぜひ導入を検討してください。
1.SimilarTech
SimilarTechは、リード獲得に向けたターゲットの行動分析やリードの生成ができるツールです。
検索結果上位を狙うための施策やサイト訪問者の履歴追跡などができるため、インターネットを活用したマーケティング活動に役立ちます。
競合ツールの導入や中止したタイミングを把握できるので、アウトバウンド営業の実施に最適です。
2.GeAIne
GeAIneは、新規アポイントの獲得を目的とするITツールです。
企業の問合せフォームに自動で営業メールを送ることができ、BtoBの顧客からアポイントを獲得できます。
受注確度の高い顧客にアプローチできるため、成果へとつなげやすいです。
アウトバウンド営業に関する細かな業務を進めたいときは、GeAIneの導入がおすすめです。
3.APOLLO SALES
APOLLO SALESは、AIの人工知能を用いて営業活動を支援できるITツールです。
営業リストの作成やフォーム営業、メール営業などができるため、情報収集の時間を大幅に短縮しながら営業効率を向上可能です。
メールの配信や問い合わせ投稿を自動化することもでき、営業担当者の負担を大幅に軽減できます。
アウトバウンド営業の効率化を行いたいなら、APOLLO SALESの導入がおすすめです。
8つのコツを意識して効率的なアウトバウンド営業を
本記事では、アウトバウンド営業を成功させる8つのコツと必要なスキルを解説しました。
アウトバウンド営業が上手くいかない主な理由は、説明が冗長になりがちなことと、ユーザーのニーズを適切に把握できていないことです。
以下の8つのコツを実践することで、アウトバウンド営業の成果を向上させることができます。
- 警戒心を持たれない話し方をする
- 営業の件数を増やす
- 商品やサービスの魅力を端的に伝える
- KPIを明確にする
- PDCAサイクルを繰り返す
- トークスクリプトを作成する
- お客様目線の思考を持つ
- インバウンド営業を併用する
これらのコツに加えて、ユーザーのニーズを的確に把握する力、状況に応じた臨機応変な対応力、効果的なプレゼンテーション能力が必要不可欠です。
さらに、営業支援ツールの導入や外注により、アウトバウンド営業の効率を高めることができます。
アウトバウンド営業の外注先として、株式会社soraプロジェクトをご検討ください。
インサイドセールスやテレアポをを強みとして、リード獲得から育成までを代行します。
早期に営業体制を構築し、販路拡大に貢献した実績が豊富です。
導入資料を無料でダウンロードいただけますので、ぜひご参考にしてください。
営業代行についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
投稿者プロフィール
-
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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