オンライン営業を成功させる秘訣とは|よくある失敗例と対策も解説

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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、非対面で営業ができる「オンライン営業」を導入する企業は増えてきています。

しかし、オンラインだけで本当に営業が成り立つのかという不安を抱える企業も多いのではないでしょうか。
オンライン営業は、ポイントを押さえて実施することで、効率的に営業成果を高められる手段のひとつです。

そこで今回は、オンライン営業のメリットや注意点を解説。
オンライン営業を始めたばかりのタイミングでありがちな失敗例と対策も紹介するので、導入する際の参考にしてみてください。

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オンライン営業とは

オンライン営業とは、Web会議システムなどを使用して、オンライン上で行う非対面型の営業手段です。
人と直接会わずに営業ができるので、感染症対策にも効果的で、コロナ禍をきっかけに多くの企業で導入されつつあります。

インターネット環境とパソコンやタブレットなどのデバイスがあれば、場所を問わずに実施できるのが特徴。
環境を整えれば、オフィスからはもちろん、自宅やコワーキングスペースなどで、さまざまな場所で対応できます。

テレワークやワーケーションなどを取り入れている企業とも相性がよく、時代に適した営業手段と言えるでしょう。

オンライン営業のメリット

オンライン営業は、顧客先まで直接足を運んでいた従来の営業活動とは全く異なります。
導入後にうまく活用するには、オンライン営業のメリットを理解することが重要です。

訪問営業と比較して、どのようなメリットがあるのかを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

営業コストの削減につながる

オンライン営業は、時間的コストと金銭的コストの両方を削減できるメリットがあります。

前述した通り、オンライン営業は移動が不要なので、移動時間を削減できます。
たとえば週に10件訪問営業をしていて片道30分掛かっていたとしたら、1週間あたり削減できる時間的コストは、往復1時間を10件=合計10時間です。
県外などの遠方へ営業をしていた場合は、さらに多くの移動時間を削減できます。

また、その分の移動費も不要なので、金銭的コストも大幅に削減可能。
車の場合はガソリン代や高速代、公共交通機関の場合はバス代や電車代、タクシー代が掛からずに済みます。

遠方の場合は宿泊代も不要になるなど、さまざまな営業コスト削減につながる点がメリットです。

営業範囲を広げられる

移動時間や移動費を抑えられることで、従来と比較して広範囲をカバーできる点もメリットです。

労力やコストを掛けずに遠隔地への営業もできるので、見込み顧客の増加が期待可能。
日本国内全域はもちろん、海外などへの営業も行えば、ビジネス拡大のチャンスにもつながります。
これまで諦めていたエリアにも営業範囲を広げて、さらなる発展も目指すきっかけにしてみてください。

公式ホームページなどで商品やサービスの紹介をしている場合は、オンラインによる直接説明も可能なことを盛り込むことで、新たな層の問い合わせにつながる可能性もあります。
問い合わせが増えれば、自社が発信した情報に対してアクションを起こした企業へアプローチするインバウンド営業の強化もでき、さまざまな角度でのアプローチが実現可能です。

営業スタッフ一人ひとりの負担軽減だけでなく、費用対効果まることで利益の増加も期待でき、企業の成長にも大きなメリットをもたらすでしょう。

効率的に営業件数を増やせる

営業効率が高められるのも、オンライン営業の大きなメリット。

直接足を運ぶ営業では移動時間を考慮して訪問計画を立てる必要があるため、1~2時間に1本程度の計画となることが多いものです。
しかし、オンライン営業であれば移動時間が不要なので、その分アプローチに時間を掛けられます。

また、会議室や応接室の予約なども不要なので、気軽に営業できるのもメリット。
顧客とやりとりをする中で「詳しく聞きたいので、今少し話せますか?」などといった要望にも応えやすいのも特徴です。
顧客の気持ちが盛り上がっているタイミングで話ができることで、成約につなげやすく、効率的に営業成果を高められます。

反対に、空き時間を利用して、こちらから効率的にアプローチすることも可能。
顧客の理解を得られれば5~10分程度の短い時間でも顔を見て話ができるので、時間的なロスを防げます。

オンライン営業の注意点

導入することで営業スタッフにも企業にも多くのメリットをもたらすオンライン営業ですが、成功させるにはいくつか注意すべき点があります。
効率よくオンライン営業を行うためにも、注意点を理解したうえで、うまく活用していくことが重要です。

ここからは、オンライン営業を行う際の注意点を3つ紹介します。

顧客によっては理解を得られないことがある

オンライン営業が普及してきたとはいえ、オンライン営業を受ける環境が整っていない企業や、非対面営業にネガティブイメージを持っている企業もいます。

「今の時代、どこの企業もオンライン営業ができる環境が整っているだろう」「オンラインの方が効率的で喜ばれるだろう」と考えて、オンライン営業を行うことを前提に一方的に話を進めるのは危険です。
オンライン営業を行うときには、必ず事前にその旨を顧客に伝えたうえで、了承を得るようにしましょう。

顧客がオンライン営業を受けたことがないからと言って、理解がないわけではないという点にも注意が必要です。
もしかしたら、Web会議システムなどの導入を考えていてきっかけを待っていた可能性や、導入したばかりで経験がないだけかもしれません。

丁寧にヒアリングをして顧客の要望や状況を確認したうえで、双方にとって最もやりやすい方法で進めるようにしましょう。

ツール導入やノウハウが必要

オンライン営業を行うには、Web会議システムなどのツール使用が必要です。
ツールには有料か無料か・ブラウザかアプリかなどさまざまな種類があり、製品によって特徴やメリット・使い方が異なります。
準備をせずに使い始めると、うまく使えずに営業途中で顧客に迷惑をかけてしまう可能性もあるので注意しましょう。

会社としての規定がある場合には規定に合わせたツールの導入、ない場合には何を基準に導入するかの検討が必要です。
近年はオンライン化の普及に伴い多くのツールが出てきています。
会社としてどのような機能が必要なのか、セキュリティはどの程度必要か、予算はどのくらいかなど、あらかじめ要件整理をしておくとよいでしょう。

また、営業スタッフがツールを使いこなせるようなレクチャーも必要です。
基本的な操作のほか、営業効率が上がる機能やポイントなどを整理して、スムーズにオンライン営業を行えるよう事前準備を行いましょう。

インターネット環境に左右される

オンライン営業はインターネット環境に依存するため、接続環境が非常に重要です。
自分たちが良好な接続環境を整えていても、どちらか一方の接続環境が悪いと、音声や映像がうまく確認できないなどのトラブルにつながります。

スムーズにオンライン営業を進めるのは、さまざまな環境での接続チェックを事前に行うようにしましょう。
もし通信速度の遅いインターネットや、通信制限の掛かりやいインターネットを使用している場合は、オンライン営業導入と併せて見直しを行うのもひとつの方法です。

Web会議システムなどの提供会社によっては、推奨する通信速度を公開しているところもあります。
1対1と複数人のどちらで行うのかによっても必要な通信速度は異なるので、オンライン営業導入の際にはチェックしてみてください。

オンライン営業でよくある失敗例と対策

「本当にオンラインできちんと話ができるのか」など、初めて導入を考える企業のなかには不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

初めてのオンライン営業でよくある失敗例をもとに、失敗しないための対策方法を解説していきます。
事前に不安をひとつずつ解消することで、安心してオンライン営業を導入できるよう準備していきましょう。

失敗例1:周りの雑音で声が聞き取りにくい

まず、オンライン営業中に周りの人の声や環境音などが入り、肝心な顧客の声が聞き取りにくい、という失敗例です。

最近のパソコンやタブレットなどのデバイスは性能がよく、小さな音までしっかりと拾ってしまうことがあります。
会話の妨げとなる音として挙げられるのが、周りの人の声、電話が鳴る音、コピー機の印刷音、外を走る車やトラックの音、サイレン音などです。

これらの対策としては、窓のない個室で行うのが最も適していますが、難しい場合にはマイクやイヤホンなどを使用しましょう。

相手にクリアな音声を届けられる「CVC(クリア・ボイス・キャプチャー)機能」などを搭載している製品を使用すると、ノイズを低減でき、ストレスなく会話しやすいのでおすすめです。

失敗例2:機器やツールのトラブルが発生

次に、会話途中で映像や音声が乱れるなどの機材トラブルの発生です。
よくある事例としては、映像が映らない、資料共有がうまくできない、音声が聞こえない、音がハウリングする、などがあります。

これはすべて事前チェックを行うことで対策ができます。
一番よいのは、オンライン営業を行う前に5分程度接続チェックの時間を設けることです。
「スムーズな進行のために事前確認させてください」などと伝えて、基本的な操作が問題なく行えるかを確認しておきましょう。

最低限確認しておきたいのが以下の項目です。

  • 相手の映像が映るか、自分の映像が映っているか
  • 音声はお互いに届くか、音量などに問題はないか
  • 共有資料は確認できるか

パソコンソフトウェアのアップデートが溜まっていることでうまく作動しないケースもあるので、事前にアップデートは完了させておくことも対策のひとつです。

失敗例3:一方的に話し過ぎて会話が成り立たない

オンライン営業に慣れていないと、つい一方的に話過ぎてしまい、顧客のニーズを確認する前に時間が過ぎてしまうことがあります。

営業の基本である「課題解決」を実践するためにも、顧客のニーズに合わせた提案になるよう工夫しましょう。
事前に議事次第やざっくりとしたスクリプトを用意して、ヒアリングの時間を設けるのが確実な方法です。
もしくは、確認したい内容をヒアリングシートやWebアンケートにまとめて事前送付し、あらかじめ確認しておく方法もあります。

事前にヒアリングすることを共有しておけば、顧客もしっかりと準備ができ、限られた時間で有意義なヒアリングや説明ができるようになるでしょう。

訪問・オンラインで営業手段は異なっても、営業の基本であるスムーズなヒアリングを忘れないよう注意してみてください。

オンライン営業をスムーズに進める5つのコツ

オンライン営業は訪問営業とは異なるアプローチが必要なため、最初は思うようにいかないこともあります。
そのため、あらかじめオンライン営業をスムーズに進めるコツを把握しておくことで、お互いがストレスなく有意義な時間を過ごせるでしょう。

ここからは、オンライン営業をスムーズに進めるためのコツを5つ紹介するので、実践する際の参考にしてみてください。

1.使用ツールや使い方をすり合わせる

前述した通り、オンライン営業で活用可能なツールにはさまざまな種類があります。
企業によって使い慣れているツールが異なるので、事前に使用するツールのすり合わせを行いましょう。

自社で使用しているツールを使用するのか、顧客のツールに合わせて使用するのか、ある程度ルールを決めておくと便利です。
もし導入ツールが複数ある場合には、顧客へ「この中で使い慣れているツールはありますか」などと提示して選んでもらう方法もあります。

自社でツールを導入する際には、どのような顧客でも使用しやすいように、アプリ不要でブラウザから簡単に接続できるものにするなども考慮するとよいでしょう。

使い方が不安という声があれば、公式ホームページなどに記載された手順書を共有しておくと、顧客も安心して参加できるのでおすすめです。
オンライン営業では、細かな配慮を忘れないよう心がけてみてください。

2.事前に議事次第や説明資料を送る

オンライン営業の場合、ほとんどのツールで資料共有が可能です。
しかし、顧客が使用するデバイスの大きさによっては文字が見えにくいこともあるので、事前にメールなどで資料を送るのがおすすめです。
万が一資料共有がうまくいかない場合の対策にもなります。

当日の流れも事前に共有しておくと、営業のゴールがぶれないことや、顧客も必要な準備ができることなど、さまざまなメリットがあります。
議事次第を事前に作成・送付し、顧客の聞きたい内容が網羅されているかなどを確認しておくと、より有意義な営業を行えます。

また、議事次第や資料のなかで不明点がある場合は事前に質問してもらうと、当日顧客の知りたいことをひと通り説明できるのでおすすめです。
独りよがりな営業にならないよう、また、事前のトラブルを未然に防げるよう準備を行いましょう。

3.オンライン営業に適した環境を整える

オンライン営業の注意点で前述した通り、オンライン営業はインターネット環境に依存する性質があり、さらに周囲の音にも配慮が必要です。
インターネット環境を整えるのはもちろん、スムーズに営業を行えるよう、機材の準備もしておきましょう。

まず、1人で対応するときはマイク付きイヤホンやヘッドフォン、複数で対応するときはマイクやスピーカーの用意をしておくとよいでしょう。
マイクには、360度すべての音を拾う「全指向性」と、正面の音を拾う「単一指向性」と、前後の音を拾う「双指向性」の3種類あります。
対応する人数や部屋によって適したものを使うと、ストレスなく快適な会話が可能です。

デュアルディスプレイ設定で2画面同時に利用しながら行うと、話しやすいのでおすすめです。
たとえば資料共有をする場合、1画面で資料を共有すると、相手の顔の表示が小さくなったり、資料か相手の顔どちらかしか表示できなかったり、不便が生じます。
2画面あれば、片方にはスクリプトを映しながら話すこともできるので、効率的にオンライン営業を進めるには、デュアルディスプレイ設定の利用がおすすめです。

このように、営業内容によって環境を整えることで、スムーズな営業を行えます。
用意した機材などは、社内でのオンライン会議などでも活用できるので、オンライン営業導入時には併せて検討してみてください。

4.アイスブレイクやヒアリングを行う

訪問営業の場合、最初に名刺交換やちょっとした自己紹介などから始めることが一般的ですが、初めてのオンライン営業ではアイスブレイクのタイミングが掴みにくいことがあります。

画面越しでは相手の表情やテンションなどを把握しにくいことから、緊張をほぐすようなアイスブレイクを入れずに本題に入ってしまいがちです。
しかし、オンライン営業を成功させるには、訪問営業と同様に顧客の話を引き出しやすい環境づくりが重要なポイント。
事前に顧客情報を公式ホームページなどで調べて質問事項を考えておくなど、場を和ませるアイスブレイクを用意しておきましょう。
ただし、時間が限られていることもあるので、状況に応じて尺を調整してください。

適宜必要なヒアリングを行うことも重要です。
相手が説明を理解できているかなどの細かい確認も都度行うようにして、双方のコミュニケーションが成り立つよう工夫してみてください。

5.クロージングやお礼メールを忘れない

訪問営業と同じく、クロージングや営業後のフォローは必ず行いましょう。

オンライン営業であっても、最終的な目的は契約をしてもらうことです。
相手の反応や話を聞いている様子を見ながら、契約の意思を確認します。
もし契約の意思があれば、営業後に契約までの流れなどの詳細を送るなど、速やかなフォローが重要です。

上司と相談しないと決められないという場合には、期限の確認や、場合によっては上司と直接話す機会を設定してもらうなどをクロージングとすることもあります。

営業後はお礼メールなどを送り、しっかりとフォローを行いましょう。
契約に至った場合はすぐに次のアクションを促し、契約に至らなかった場合でも不明点や疑問点がなかったかを確認することで、次につなげるきっかけになります。

お互いの認識にずれがないように、議事録を共有することも大切なポイントです。

まとめ:オンライン営業の導入で営業成果を高めよう

オンライン営業は、営業効率を高めるために有効な営業手段です。
導入することで営業範囲の拡大などビジネスチャンスが広がり、企業の利益や発展につながるメリットもあります。

アプローチ件数や成約件数に伸び悩んでいる場合には、オンライン営業を導入して効率的に営業活動を進めることで、営業成果の向上が期待できます。

すぐに営業成果を高めたい場合には、営業代行サービスの活用もおすすめです。
soraプロジェクトは、テレアポ代行、インサイドセールス、Webマーケティングなどの営業支援実績が14年あり、成果にこだわった営業代行を行っています。
800万社以上抱えている見込み顧客のなかから、商品やサービスの特徴に合わせたアプローチリストも作成可能。
営業活動のさまざまな課題をあらゆる角度から解決していきます。

確実に営業の成果を上げたい方は、ぜひ一度soraプロジェクトへご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。