リストマーケティングとは | メリット・デメリットや効果的に進めるコツを解説

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既存顧客や見込み顧客へのアプローチに有効な「リストマーケティング」。
事前に作成したリストを活用することで、より効果的なアプローチが可能です。

しかし、単にリストアップした顧客にアプローチするだけでは大きな効果は期待できません。
そこでこの記事は、リストマーケティングを効果的に進めるコツを徹底解説。
正しい進め方なども解説するので、初めてリストマーケティングを行う方はぜひチェックしてみてください。

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リストマーケティングとは

リストマーケティングとはマーケティング手法の一種で、集めた顧客リストを活用して営業活動を行うことを指します。
一般的にはメルマガなどを通じて特定多数の方に一斉にアプローチすることが多いため、効率的にアプローチできるのが大きな魅力です。

顧客リストには名前やメールアドレス、電話番号などの顧客情報を含めるのが基本。
また、より効果的にリストマーケティングを行うためには、顧客を細かく属性ごとにセグメントしたり、アクションを記録したりと、細かな管理をすることが重要です。
リストマーケティングは正しい進め方をすることで、効果的かつ効率的な顧客アプローチを可能にします。

しかし、リストマーケティングは業種や商材によって向き・不向きがあることも。
メリットやデメリットをしっかりと理解したうえで、効果的に進めていけるようにしましょう。

リストマーケティングのメリット・デメリット

リストマーケティングはビジネスにおいて有効なマーケティング手法ですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。
高い効果を得るためには、どちらも理解したうえで、適切に導入・実行することが重要です。

ここからは、リストマーケティングのメリット・デメリットを紹介します。
リストマーケティングが自社に適しているかどうかを考えながら、チェックしてみてください。

【メリット】比較的低コストで始められる

リストマーケティングの大きなメリットは、比較的、低コストで運用可能な点です。

不特定多数の方にアプローチする場合、広告などを打ち出し続けるとすると、莫大な広告費用がかかります。
しかし、リストマーケティングでは事前にリスト化した見込み顧客にのみアプローチするため、マーケティング手法のなかでは、コストを抑えやすいことが魅力です。

リストマーケティングは、新規顧客・見込み顧客のほか、既存顧客への定期的なアプローチにも活用可能。
顧客情報を正しく管理して適切なタイミングでアプローチできれば、コストをかけずにリピーターの確保ができ、売上を伸ばし続けられるでしょう。

広告コストを抑えたい企業や、見込み顧客・既存顧客との関係維持を行いたい企業におすすめです。

【メリット】効率的にアプローチできる

業務の効率化が図れる点も、リストマーケティングのメリットです。
リストマーケティングではメルマガやWeb広告などを活用することが多いため、効果測定しやすいのがポイント。
きちんとPDCAを回して定期的に改善活動を行っていくことで、徐々に効率的なアプローチ体制を整えていけます。

また、1件1件訪問する営業と比較して、一度に多くの顧客へアプローチできるのも効率化のポイントです。
アプローチにかかる時間や人件費を抑えられるので、全体の生産性向上にも有効。
顧客の行動履歴を正しく分析・管理できれば、アプローチ後の受注率を上げられます。

リストマーケティングのメリットを最大化させるには、顧客情報の管理が重要です。

【デメリット】成果が出るまでに時間がかかる

リストマーケティングは成果が出るまでに時間がかかることが多いため、すぐに成果を出したい企業にはあまり向きません。

リストマーケティングで重要なのは、顧客情報を集めてリスト化することです。
企業によってはリスト化に時間がかかるケースもあるため、アプローチを実行するまでに時間がかかってしまうこともあります。

また、リスト化した後も、成果が出るまでには定期的なアプローチが必要です。
一度アプローチしただけでは「今は必要なタイミングではない」という企業の場合、時間が経つと商材の存在を忘れてしまい、いざ必要なときに思い出してもらえない可能性も。
そのため、顧客のリアクションを分析して、定期的なアプローチをしていくことが大切です。

すぐに売上を確保したい企業よりも、売上を安定させたい企業におすすめのマーケティング手法です。

【デメリット】成果やリストの細かな管理が必要

リストマーケティングではリストをもとにアプローチするため、常に最新の情報であることが重要です。
顧客の役職やリアクション、アプローチ結果などをリストに反映していないと、「何度も営業されてしつこい」「前に伝えたことを把握していない」など、印象が悪くなる可能性があります。
顧客ニーズに適したアプローチを行うためにも、情報のアップロードは忘れずに行いましょう。

また、リストには個人情報や機密情報が豊富に含まれます。
万が一情報が漏洩してしまうと、会社の信用問題につながる点にも注意が必要です。
さまざまな点に気をつけながら細かな管理をしなければいけないため、リストマーケティングは手間がかかる点がデメリットと言えるでしょう。

リストマーケティングの正しい進め方

リストマーケティングは正しい進め方をすることで、高い効果を得られます。

ここでは、BtoB向けのリストマーケティングの進め方をご紹介します。
初めてリストマーケティングを行う場合は、ぜひ参考にしながら進めてみてください。

Step1. 顧客リストを作成する

まずは、リストマーケティングの根源となる顧客リストを作成するところから始めましょう。
顧客リストには、主に既存顧客と見込み顧客を含めます。
見込み顧客は、過去にアプローチして興味関心を示してくれた相手や、ホームページやSNSなどから問い合わせがあった相手を指します。
既存顧客も見込み顧客も、会社名や連絡先だけでなく、最新のアプローチ状況や結果も含めることがポイントです。

ほかにも、ホームページの資料請求フォームや、SNSのアンケート機能で得られた顧客情報を含めるケースもあります。
アプローチしたい顧客の情報をどのように入手するかは、事前に決めておくと良いでしょう。

Step2. 顧客を育成する

顧客リスト作成後すぐにアプローチしても、なかなか成果につながらない場合があります。
そのため、アプローチ前に、リスト上の顧客を育成する「リードナーチャリング」を行いましょう。

リードナーチャリングとは、有益情報を提供することで見込み顧客の興味関心を引き、購買意欲を高めていくマーケティング手法のことです。
定期的な情報提供で購買意欲が高まったところにアプローチをすると、最終的に成約につながる可能性が高まります。

リードナーチャリングには、メルマガ配信やSNS・ホームページでのコンテンツ発信、セミナーの実施が有効です。
大切なのは、顧客ニーズにマッチした有益な情報を発信すること。
情報発信を通じて、各顧客の悩みやニーズ、興味関心を正しくキャッチし、顧客リストに反映していきましょう。

実際のアプローチまでに時間がかかってしまいますが、確実に成約につなげるためには重要なプロセスです。

Step3. 顧客へアプローチする

リードナーチャリングによって見込み顧客を育成したら、実際にアプローチを行いましょう。
ここでは、遠回しな情報提供ではなく、実際の商品やサービスの提案・販売をしていきます。
きちんと育成ができており、正しいタイミングでアプローチしていれば、成約につながる可能性は高いといえます。

ここで重要なのが、一方的な押し売りとならないように注意することです。
顧客ニーズにマッチしないアプローチを行うと不信感につながり、せっかく関係性を築いてきた顧客が離れていく可能性もあります。
そうならないためにも、定期的な情報提供および、顧客リストの見直しを行いましょう。

Step4. 成果を分析する

顧客へのアプローチを行った後は、成果を分析していきましょう。

成約につながった場合は以下を分析します。

  • どのプロセスで購買意欲が高まったか
  • 契約の決め手は何だったか

残念ながら成約しなかった場合も以下を分析します。

  • 提供していた情報は相手にとって有益であったか
  • 契約につながらなかった理由(内容か、タイミングか、金額か)
  • 今後契約する可能性はどのくらいか

上記の分析を行うためには、アプローチ後の顧客へのヒアリングが必要。
正直な意見を聞けるように、日頃から良好な関係性を築くことも大切です。

また、分析結果は必ず顧客リストへ反映しましょう。
成功事例は部内共有し、部署全体で成功率を高めていくことも重要です。

Step5. 改善する

アプローチを行うと新たな課題が出てきます。
その課題を放置せずに改善することで、次回以降の成功率向上につながるでしょう。

担当者だけで改善方法が思いつかない場合は、部署内で共有し、全体で改善方法を考えるのもひとつの方法です。
「分からないから」と後回しにせず、すぐに改善方法を考えて実行し、素早くPDCAを回すようにしてください。

リストマーケティングを効果的に進めるコツ

リストマーケティングはポイントを押さえて進めることで、高い効果を得られます。
ここからは、効果を最大化するためのコツをご紹介。
実践するときの参考にしてみてください。

見込みの高い顧客を集める

せっかく顧客リストを作成しても、ほとんどが見込みのない顧客では意味がありません。
後からリードナーチャリングを行うにしても、そもそも「予算が合わない」「対象商材を必要としていない」という場合は、時間の無駄になってしまいます。

そこで大切なのが、育成可能な見込みの高い顧客をリストに反映することです。
見込み顧客はWebで集めるのが効率的です。
ホームページやSNSなどで定期的にコンテンツ発信をして、相手側から問い合わせや資料請求、コメントなどのリアクションができる環境を整えておきましょう。

リアクションがあるということは、興味関心が高いのだろうと期待できます。
そういった顧客をリスト化することで、有効なリードナーチャリングができ、結果として売上につなげやすくなります。

顧客情報は常に最新に保つ

意味のある育成・アプローチをするためには、顧客リストの情報を常に最新に保つ必要があります。

例えば、部署が変わって決裁権のなくなった担当者に情報を発信し続けていたり、もう他で契約した会社にアプローチし続けたりしていては、意味がありません。
反対に、興味関心の高い顧客をリストに反映していなければ、機会損失にもつながります。

適切なアプローチによる成功率を高めるためにも、顧客情報は定期的に見直してアップデートしておきましょう。

SFAなどのツールを活用する

顧客情報は多くなると、顧客管理や案件管理に時間がかかってしまいます。
また、複数人で対応している場合、リアルタイムでの情報更新や共有にも手間がかかってしまうでしょう。

そこで役立つのがSFA。
SFAとは「Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)」の頭文字をとったもので、日本では「営業支援システム」と呼ばれています。
SFAは顧客管理・案件管理・行動管理・予実管理などのさまざまな機能が搭載されており、営業活動を見える化できるのがメリットです。

SFAを活用すれば報告や共有にかかる手間も省けたり、顧客情報を簡単に検索できたり、業務の効率化が期待できます。
膨大な顧客リストを活用してリストマーケティングを行う場合は、ぜひSFAを導入してみてください。

まとめ:ツールを活用してリストマーケティングを成功させよう

アプローチの成約率を高めるために有効な「リストマーケティング」。
コツを押さえて正しい進め方をすることで、より高い効果が期待できます。

リストマーケティングを効率的に行うためには、SFAが便利です。
株式会社soraプロジェクトでは、初めてSFAを導入する企業に向けての導入支援を行っています。

「どのようなシステムなのか知りたい」「費用感を教えてほしい」など、気になる方はぜひ気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。