目次
HubSpotのスコアリング機能を活用すると、少ない人員で効率的な営業活動が可能になります。
なぜなら、スコアリングによって確度の高い顧客を選別でき、集中して営業をかけるべき相手を絞り込めるためです。
しかし、スコアリングの基礎知識を改めて問われると、なかなか答えられないという人もいるのではないでしょうか?
本記事では、スコアリングの基礎知識に加え、HubSpotのスコアリング機能を設定する方法や活用するメリットを解説します。
HubSpotのスコアリング機能を活用する際の注意点も解説しますので、あわせてご覧ください。
なお、株式会社soraプロジェクトでは「SFAの運用が成功した時にやった4つのこと」をまとめた資料を無料で配布していますので併せてチェックしてみてください。
【基礎知識】スコアリング(リードスコアリング)は見込み客の評価方法
スコアリングは、一定の基準を設けて見込み客を評価し、確度の高い顧客を選別する手法です。
リードの属性・行動などをもとに、顧客情報を数値化することで優良な見込み客を選別できます。
マーケティングでは、3段階のプロセスを経て優良な見込み客を選定する方法が主流。
3段階のプロセスは、具体的に以下のように分けられます。
- リードジェネレーション:Web・展示会などで見込み客を創出
- リードナーチャリング:見込み客と中長期的な関係を築き、確度の高い顧客へと育てる
- リードクオリフィケーション:育てた顧客の中から、さらに確度の高い顧客を絞りこみ、営業活動につなげる
スコアリングは、3段階目のプロセスであるリードクオリフィケーションで用いられます。
絞り込んだ顧客情報は営業部門へと伝達され、高質かつ効率的な営業活動の礎となるのです。
HubSpot「予測リードスコアリング機能」の5つのメリットとは?
HubSpotの予測スコアリング機能のメリットは、おもに以下の5つです。
- HubSpotは機械学習を活用可能
- 予測リードスコアリング条件の詳細設定が可能
- HubSpotのスコアシートは種類が豊富
- 情報一元管理で効率的にスコアリング
- HubSpotスコアリングで顧客対応を高品質化
なお、HubSpotは「Sales Hub」や「Marketing Hub」と連携して、業務効率のさらなる向上が可能なのもメリット。
HubSpotが展開するツールの種類は「HubSpot Sales Hubとは?SFA運用に役立つ主な機能を解説」をご覧ください。
メリット1.HubSpotは機械学習を活用可能
HubSpotの予測リードスコアリング機能は、独自の機械学習アルゴリズムを搭載しているのが特徴のひとつです。
ソフトが学習を繰り返し、今後90日以内にクロージングができる可能性のある顧客を、自動でスコアリング。
リード特定に必要なデータ読み込み・パターン分析などの作業が不要になり、マーケティング業務の効率化に期待できます。
社員の残業で悩んでいる場合は、業務効率化による人件費削減にも期待でき、キャッシュフロー改善にもつながるでしょう。
メリット2.予測リードスコアリング条件の詳細設定が可能
HubSpotの予測リードスコアリング機能は、下記のように詳細な条件設定が可能です。
- フォーム送信
- ページ閲覧
- CTA(Call To Action)クリック
- Eメールの送受信
同時に、担当者宛ての通知トリガーやアプリとの連携も可能なため、柔軟性の高い機能と言えるでしょう。
HubSpotの予測リードスコアリング機能を活用すると、ビジネスの内容に関わらず、確度の高い顧客獲得に期待できます。
メリット3.HubSpotのスコアシートは種類が豊富
HubSpotは、最大25種類のスコアリングシートを作成可能です。
例えば、事業開始直後は、1つのスコアシートで足りるかもしれませんが、事業が成長すると不足する可能性があります。
製造ライン・地域・商品数・顧客数が増えるにつれて、それぞれに合わせたスコアシートが必要となるためです。
HubSpotのスコアリングシートは種類が豊富なため、企業の成長に合わせた中長期的な活用も可能でしょう。
メリット4.情報一元管理で効率的にスコアリング
HubSpotは、一元管理によって情報のシームレスな共有や管理の高効率化が可能です。
部門や工程ごとに顧客情報を管理している企業が点在しているのが現状ですが、その場合は顧客情報の管理や共有に課題を抱えるケースがほとんど。
HubSpotは情報を一元管理するため、必要なときに最小限の動作で情報を入手できます。
メリット5.HubSpotスコアリングで顧客対応を高品質化
HubSpotの予測リードスコアリング機能で得た結果は、見込み客に応じたアプローチの根拠として十分に活用できます。
学習機能・スコアシート・情報一元管理機能などを活用すると、アプローチのスムーズな構築が容易になるためです。
従来の方法であれば、商品やキャンペーンに興味を持ってもらうためのアプローチに、手応えを感じられない場面があったかもしれません。
しかし、十分な根拠に基づいて構築したアプローチであれば、手応えを感じるシーンは増加します。
HubSpotの活用により、スコアリングの結果に応じた道筋のパーソナライズが可能になるでしょう。
HubSpotのリードスコアリングを設定する3ステップとは?
HubSpotの予測リードスコアリング機能を使うための、具体的な設定手順を解説します。
設定ステップ1.HubSpotで基準となるスコアを指定
HubSpotが推奨している基準値設定時の指標となる条件は以下の通りです。
- Webサイト上での行動履歴
- 個人・企業の属性
- BANT条件(Budget:予算・Authority:決裁権・Needs:必要性・Timeframe:導入時期の略)
HubSpotには、以下の3つの手順で設定しましょう。
- 「設定」→「マーケティング」と進む
- 「リードスコアリング」を入力
- 条件が反映されているか確認
なお、初めてスコアリングを行う場合は、既存の設定で進めても問題ありません。
スコアリングにオリジナルのスコアを設定するのは、知見が身に付いてからのほうが安心です。
設定ステップ2.スコア条件をHubSpotに反映
Hubspotにスコア条件を反映させる手順は以下の通りです。
- 「新規セットを追加」をクリック
- 「コンタクト(お客様の情報)」のフィルタータイプを選択
- 「ページビュー数」をクリック
- 「次の値以上」を1回以上に設定
- 点数を「20点」に設定
- 設定を保存
上記の手順は「当社サイトを週に1回以上閲覧した人を対象にした例」です。
「次の値以上」や点数は、扱う商品・サービスに応じて調整してください。
設定ステップ3.HubSpotの「テスト用コンタクト」で最終チェック
最後に、テスト用コンタクトで顧客・条件・数値に間違いがないか確認します。
入力項目をチェックリストにまとめておき、1つずつチェックすると確実です。
なお、制度の高いスコアリングにはある程度の時間が必要です。
リードが少なければ正確な結果につながりませんし、HubSpotの操作に慣れる必要もあります。
リードが少ないうちは顧客リスト作成に専念し、HubSpotはシンプルな設定で慣れるといいでしょう。
HubSpotスコアリングを活用可能な4つのシーンとは?
HubSpotの予測リードスコアリング機能を応用した営業活動を紹介します。
より高質で確度の高い営業にお役立てください。
シーン1.HubSpotのメルマガ機能とスコアリングを併用
HubSpotには、無料のメルマガ機能があります。
しかし、手当たり次第にメルマガを配信しても、顧客に悪印象を与える原因になりかねません。
そこで、スコアリングの高い顧客にメルマガを配信し、ナーチャリングに活用します。
メルマガは、スコアリングと併用することで、より効率的に運用可能です。
シーン2.自動化機能でリード選別にHubSpotを活用
HubSpotの自動化機能を活用すると、BtoB企業の営業を効率化できます。
スコアの高低に合わせた対応が可能となり、資料配布・担当者からの連絡など、次のアクション選択に役立つためです。
なお、この場合は、クライアントの役職や行動をもとにしてスコアリングすると優先順位をつけやすいでしょう。
シーン3.HubSpotのスコアリングを営業施策に反映
顧客は、購入金額・回数などによってアプローチを変えるべきです。
例えば、購入回数が少なく高額な商品を購入する顧客に対して、価格の安い商品をアピールしても、成果にはつながりにくいと考えられるためです。
Webストアの訪問回数や購入金額、購入回数などをもとにスコアリングし、営業施策に活用すると効果的でしょう。
シーン4.スコアリング項目分別で効果的にナーチャリング
スコアリングは、性別・役職・職業・趣味・興味など、項目ごとにスコアリングすると効果的です。
同時に、属性が近しい顧客を分類すると、施策をまとめて打つことも可能となります。
ただし、項目は細かく設定し過ぎてはいけません。
個別の対応が追い付かなくなり、ナーチャリングが非効率的になってしまう可能性があります。
項目は、自社の商品・サービスに応じて選別するといいでしょう。
HubSpotスコアリング活用時の2つの注意点
HubSpotの予測リードスコアリング機能を活用する上で、注意点は下記の2つです。
- 効率的な活用にはHubSpotスコアリングのPDCAサイクルが必要
- HubSpotスコアリングを過信しない
なぜ注意すべきなのかを解説します。
注意点1.効率的な活用にはHubSpotスコアリングのPDCAサイクルが必要
スコアリングは営業活動に効果的な手法ですが、必ず高い成果に期待できるわけではありません。
成果を上げるためには、スコアリングで得た結果を検証・分析し、より高い効果を発揮できるよう改善する必要があります。
スコアリングの評価は定期的に行い、より効率的かつ効果的なものになるよう、チームで取り組みましょう。
注意点2.HubSpotスコアリングを過信しない
HubSpotの予測リードスコアリング機能は高性能ですが、スコアが高い顧客が購買意欲が高いとは言い切れません。
顧客のニーズは、スコアの点数だけで読み切れるものではないためです。
ときには高スコアの顧客は商品を購入せず、低スコアの顧客が購入した、というケースもあるかもしれません。
点数ばかりに気を取られず、顧客の雰囲気や行動を分析し、正しい理解へとつなげましょう。
HubSpotを使ったスコアリングに興味のある方へ
HubSpotの予測リードスコアリング機能は、的確に活用すると高質な営業活動を可能にします。
予測リードスコアリング機能は、HubSpotが提供する「Marketing Hub」に搭載されており、ほかのソフトと連携するとさらに高い効果を発揮することが特徴です。
株式会社soraプロジェクトでは、HubSpotを活用したSFA構築を支援しております。
営業の効率化や組織力アップにお悩みの方は、ぜひご相談ください。
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投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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