チャーンレートとは何か?種類や算出方法・解約を防ぐ4つの対策を解説

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サブスクリプション型のサービスを展開する企業にとって、チャーンレートは事業の健全性を示す重要な指標です。

「解約率が高いのは気になるが、どの水準が問題なのかわからない」「チャーンレートを下げるための施策を何から始めれば良いかわからない」と悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。

チャーンレートの悪化は収益の減少に直結し、放置すると新規顧客獲得コストの増大にもつながります。
一方で、正しく理解して対策を講じれば、LTVの向上や安定的な収益確保が実現できます。

本記事では、チャーンレートの意味や種類・算出方法から、目安となる数値、解約を防ぐための具体的な対策まで詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

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チャーンレートとは?注目される背景や重要性

最近、よく聞かれるようになった「チャーンレート」ですが、どのような意味があるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
ここではチャーンレートの意味から、注目される背景、重要性などを詳しく解説していきます。

チャーンレートとは?

チャーンレートはChurn Rateと表記され、解約率という意味です
製品やサービスを利用している顧客のうち解約した顧客だけではなく、有料プランを解約して無料版に変更した顧客も含みます。

1カ月や1年など決まった頻度で測定し、数値を見ることで解約状況を把握できます。
この数値は低いほど良いとされ、高い場合は数値を下げるための施策を行うことが大切です。

サブスクやSaaSの一般化により注目されている

チャーンレートは、インターネット経由で利用できるSaaSや、「Amazonプライム」や「Kindle」のように料金を支払うことで一定期間の利用ができるサブスクリプション(サブスク)の一般化により注目されています。
このようなサブスクやSaaSは、長く利用してもらえることが利益につながります。

簡単に契約できるのがメリットですが、一方で解約がしやすいのがリスクです。
そのため、定期的にチャーンレートを測定し、顧客の解約や乗り換えを防ぐための改善策を取ることが大切です。

チャーンレートはなぜ重要なのか

チャーンレートの数値が低ければ、既存顧客が製品やサービスに満足している証拠になります。
一方で数値の低下は収益の減少を意味するため、企業にとって見逃せない数値です。

数値が下がるなら、その分新規顧客を増やせば良いと考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、マーケティングの世界では「1:5の法則」という言葉があり、新規顧客の獲得は既存顧客維持の5倍、コストがかかるといわれています。

また、新規顧客は獲得にコストがかかるにもかかわらず利益率が低いのに対し、既存顧客を維持する方がコストも抑えられ、安定的な収入が見込めます。

チャーンレートを定期的に測定・分析することは、サービスの課題を早期に発見し、顧客満足度を高めるための第一歩です。
数値を継続的に追うことで、問題の早期発見と迅速な対応が可能になります。

チャーンレートとLTVは密接な関係にある

LTV(Life Time Value)とは、顧客が取引を始めてから終了するまでにどれだけの利益をもたらしたかを示す指標です。
チャーンレートが低ければ継続して利用している顧客が多いため、それだけ長い期間利益をもたらしてくれていることになります。

そのため、取引を始めてから終了するまでのLTVとチャーンレートは密接な関係にある指標です。
チャーンレートが低下するとLTVは上がり、反対に上昇するとLTVは下がる傾向があります

チャーンレートをわずか1%改善するだけでもLTVが大幅に向上するケースは多く、小さな解約率の改善が長期的な収益に大きな差をもたらします。
チャーンレートの改善は、LTV最大化への最短ルートです。

チャーンレートの種類と算出方法

チャーンレートには種類があり、それぞれ算出方法が異なります。
ここでは種類の詳細と算出方法を解説します。

カスタマーチャーンレート

カスタマーチャーンレートとは、顧客数を元に算出するものです。
今回紹介する中でももっとも利用されている指標であり、一般的にチャーンレートとはこの数値を指す場合が多いです。

解約だけではなく、有料プランから無料プランにダウングレードした顧客も当てはまります。

名称主な用途算出方法
カスタマーチャーンレート一定期間内の解約率の把握(一定期間内の解約顧客数÷期間始めの契約顧客数)×100%

アカウントチャーンレート

アカウントチャーンレートとは、アカウント数を元に割合を算出するものです。
算出方法はカスタマーチャーンレートとほぼ同じです。

ただし、カスタマーチャーンレートの顧客数がライセンス数やユーザー数を指すのに対し、こちらの顧客数は契約(アカウント)数を指します。
「1社が複数アカウントを開設できる」といったサービスでは、この指標も参考にしましょう。

名称主な用途算出方法
アカウントチャーンレート一定期間内の消失アカウント率の把握(一定期間内で消失したアカウント数÷期間始めのアカウント数)×100%

レベニューチャーンレート

レベニューチャーンレートは、収益を元にした算出方法です。
そのため、自社内に複数のプランがある場合において、サービス別の解約率や収益増減の把握ができます。

レベニューチャーンレートには、「グロスレベニューチャーンレート」と「ネットレベニューチャーンレート」の2つがあります。

レベニューチャーンレートとは

グロスレベニューチャーンレート

グロスレベニューチャーンレートは、解約やダウングレードによる損失額を算出するものです。

名称主な用途算出方法
グロスレベニューチャーンレート解約やダウングレードによる損失額の把握(一定期間内に解約やダウングレードによる損失額÷期間始めの定期収益額)×100%

ネットレベニューチャーンレート

ネットレベニューチャーンレートは、ダウングレードによる損失額だけではなく、アップグレードやアップセル・クロスセルなどによる増収額を含めた算出方法です。
売上全体の把握や予測に利用できます。

新たに獲得した顧客収益は計算式に含まれません。
なお、ネットレベニューチャーンレートのみ、マイナス値が出る場合があります。

名称主な用途算出方法
ネットレベニューチャーンレート売上全体の把握(一定期間内の損失額-期間内の増収額)÷期間始めの定期収益額)×100%

既存顧客から得られる利益を最大化するためには、サービスのアップセル・クロスセルが欠かせません。
詳しい解説は下記を参考にしてみましょう。

https://sora1.jp/blog/upsell_crosssell

ネガティブチャーンとは

ネガティブチャーンとは、ネットレベニューチャーンレートにおいて使われる言葉です。
損失額よりもアップセル・クロスセルによる増収が上回った場合、ネガティブチャーンがマイナスになります。

この、マイナスになった状態がネガティブチャーンです。
「ネガティブ」というあまり良くないイメージの言葉を使っていますが、損失よりも利益が上回っているため、企業にとっては良好な状態を示しているといえます。

ネガティブチャーンを実現するためには、既存顧客への継続的なフォローアップと、顧客が成功体験を得られるカスタマーサクセス施策が欠かせません。
特にSaaSビジネスでは、チャーンレート改善の最終的な到達点として意識しておきましょう。

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チャーンレートの目安とは

チャーンレートの目安は業界や企業の成長度合によっても異なります。

自社の数値を正しく評価するために、以下の観点から目安を把握しておきましょう。

月次の目安(例:月3%)と、平均値(Recurly調査)を押さえる

一般的に、チャーンレートの月次目安は3%以下が良好とされています。
3%を超える場合は、改善施策の早急な検討が必要です。

業界全体の平均値については、Recurly Researchの調査が参考になります。
全業界の平均チャーンレートは3.27%です。

また、業界別に見るとデジタルメディア・エンターテイメントや消費財・小売などのBtoCに近い業界の平均は6.5%、ソフトウェアやビジネス・専門サービスといったBtoBに近い業界の平均は3.8%と、業種ごとに数値が異なります。

このように、自社のチャーンレートを評価する際は、同業界の平均値と照らし合わせながら判断することが重要です。

参考:Churn rate benchmarks/Recurly Research

BtoBとBtoCのチャーンレート目安

BtoBとBtoCでは、チャーンレートの目安が大きく異なります。

BtoBサービスの月次チャーンレートの目安は6%程度とされています。
契約期間が長く導入コストも高いため、顧客の乗り換えハードルが比較的高い傾向にあります。
しかし、複数社の競合比較が行われやすいBtoBの特性上、品質・価格への敏感さは無視できません。

一方、BtoCサービスは月次7.5%程度が一般的な水準です。
手軽に契約・解約できる性質上、BtoBと比較してチャーンレートが高くなりやすい点が特徴です。

また、企業の規模別ではスタートアップ企業は3%程度、大手企業は0.5〜1%程度が目安とされています。
自社のビジネスモデルや規模に応じた適切な数値と比較するようにしましょう。

会社の成長ステージ別の目標目安

企業の成長ステージによっても、目標とすべきチャーンレートは異なります。

スタートアップ(立ち上げ期)は、製品・サービスの完成度が発展途上にあるため、月次3%程度を目安に、顧客からのフィードバックをもとにプロダクトを改善しながら解約率を下げていくことが求められます。

成長期には、オンボーディングの充実やカスタマーサクセス施策の強化を進め、数値の継続的な改善が重要です。
そして安定期・成熟期を迎えた大手企業では、月次0.5〜1%を目指すことが理想です。

前述のネガティブチャーンの実現も視野に入れながら、収益最大化につなげていきましょう。

目安を見るときの注意点

チャーンレートの目安を活用する際は、いくつかの点に注意が必要です。

まず、どの種類のチャーンレートを見ているかによって、数値の意味が異なります。
カスタマーチャーンレートは顧客数の増減を、アカウントチャーンレートはアカウント単位の動きを、レベニューチャーンレートは収益への影響を示します。

次に、月次と年次では数値の印象が大きく変わる点にも注意が必要です。
月次3%のチャーンレートは、年換算すると約32%の顧客が離脱していることになるため、社内外でデータを共有する際は、測定期間を統一しておきましょう。

また、契約形態によってチャーンレートの出方が変わる点も見落とせません。
年間契約や最低利用期間が設定されているサービスでは、解約のタイミングが契約更新月に集中するため、月ごとの数値に大きな波が生じやすいです。

さらに、解約手続きの煩雑さによって、実際の離脱意向と解約数にズレが生じるケースもあります。

自社の契約形態の特性を踏まえたうえで、数値を正しく読み取るようにしましょう。

チャーンレートを下げるために必要な4つの対策

ここまでは、チャーンレートが重要な指標であることをお伝えしました。
次にご紹介するのはチャーンレートを下げるための対策です。

解約を防止するために必要なカスタマーサクセスのポイントとして、以下の4つが挙げられます。

  • 顧客の信頼を獲得する
  • 解約する可能性がある顧客を事前に把握する
  • 解約理由を知る
  • 製品の価格やサービスの見直しを行う

ここではそれぞれの詳細を見ていきましょう。
なお、カスタマーサクセスについては以下の記事でも解説しています。

顧客の信頼を獲得する

チャーンレートを下げるためには、顧客の信頼を獲得し、製品やサービスにロイヤルティ(信頼や愛着心)を持ってもらうことが大切です。
ロイヤルティを持つ顧客は、製品やサービスを継続して使い続けてくれるだけでなく、アップセルやクロスセルも見込めます

顧客の信頼を獲得する方法としては、「購入後のアフターフォロー」「カスタマーサービスの充実」などが挙げられます。
顧客とのコミュニケーションの場を増やし、顧客の信頼を獲得していきましょう。

解約する可能性がある顧客を事前に把握する

顧客が解約しそうな兆候を察知することも大切です。
例えば、「毎日利用していた顧客が週に1度しか利用しなくなった」「セミナーなどの参加が減ってしまった」などの兆候が見られるなら、今後解約されてしまう可能性が高いです。

そのため、顧客に実際にサービスについて聞いてみるなど、企業側からのアプローチが必要になります。
また、アフターフォローの際にマイナスな意見を聞いた場合も、迅速な対応が必要です。

CRMやSFAなどのツールを活用すれば、顧客の利用状況や行動履歴を一元管理でき、解約リスクの高い顧客を効率的に特定できます。
早期にアプローチすることで、解約を未然に防げる可能性が高まります。

解約理由を知る

解約理由を探ることも大切です。
解約の理由には以下のようなものが挙げられます。

  • 他社製品の方が高性能・使いやすい・コストが安い
  • 製品やサービスを利用しても成果が上げられなかった
  • 製品やサービスが使いにくかった・使いこなせなかった
  • 自社の状態にはマッチしていなかった

解約理由が把握できれば、今後の製品改良やサービス改善に活かせます。
解約時にアンケートを取るなど、解約理由を把握できるようにしましょう

製品の価格やサービスの見直しを行う

チャーンレートを下げたいなら、製品の価格やサービスの見直しも大切です。
例えば、製品の価格が競合他社と比べて高いのに対し、性能が他社製品の方が優れていれば、解約率が高くなるのは当たり前です。

そのため、自社製品の性能や機能と価格がマッチしているのかを見極め、必要であれば価格変更を検討することも大切になります。
また、チャーンレートがあまりにも高い場合は、製品自体に問題がある可能性も考えなければなりません。

製品自体の改良はもちろん、サポート面なども見直して、チャーンレートを下げられるように企業努力をする必要があります。

チャーンレート改善により業績アップを目指そう

チャーンレートは、SaaSをはじめとしたさまざまな企業にとって、事業の健全性を測る重要な指標の一つです。
チャーンレートを下げればLTVの向上が見込め、企業の利益増大にもつながります。

本記事で解説したように、チャーンレートを正しく活用するためには種類ごとの意味の違いや、業界・成長ステージに応じた目安の把握が欠かせません。
そのうえで、顧客の信頼獲得・解約兆候の早期察知・解約理由の分析・価格やサービスの見直しという4つの対策を継続的に実施することが、解約率の改善につながります。

「チャーンレートを下げたいが、自社だけでは対応が難しい」とお悩みの方は、ぜひ株式会社soraプロジェクトにご相談ください。
テレアポ代行・インサイドセールス代行を通じて、顧客との関係構築から解約防止につながる営業活動まで幅広くサポートいたします。

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投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ。法人向けのテレマーケティングを専門とする株式会社soraプロジェクト代表取締役。スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。営業活動で課題を抱える企業の支援を中心にターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。