営業の業務改善アイディア5選 | 考え方や具体的なステップも解説

この記事を読むのに要する時間:約 2

継続的に営業成果を出すために欠かせない、営業の業務改善。
「営業の成績がなかなか上がらない」と悩んでいる方の中には、業務改善の必要性は感じつつも、何から手を付けたら良いか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、業務改善の考え方や具体的なステップを紹介します。
実際に活かせる業務改善アイディアも紹介するので、営業の業務改善をしたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

なお、株式会社soraプロジェクトでは営業代行の基礎をまとめた資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料で配布しています。

営業の業務改善を行う目的・必要性

営業の業務改善を行う一番の目的は、「継続的に成果を上げるため」です。
近年はトレンドや社会情勢の変化が激しく、一度成功した手法がこの先ずっと成功するとは限りません。
そのような中で継続的に成果を上げ続けて、会社を存続させるためには、営業の業務改善が必要不可欠です。

営業内容の見直しやアプローチ先を増やすことはもちろん、限られた時間内で効率的に成果を上げるには、無駄を削除することも重要。
まずは自社の課題を明確にして、なりたい姿に向けて改善活動を行っていきましょう。

営業の業務改善をすべき状況例

営業の業務改善をすべき状況はいくつかありますが、ポイントは「スムーズに仕事が進まない」と感じることがあるかどうかです。
少しでも立ち止まってしまう等のタイムロスを感じている場合は、業務改善の余地があるかもしれません。

ここからは、営業の業務改善をすべき主な状況例を3つ紹介します。
自社の状況を思い出しながら、チェックしてみてください。

業務が属人化している

営業は個人で動くことが多いため、業務の属人化が発生しやすい仕事です。
属人化すると顧客情報や営業ノウハウ、進捗状況が個人に依存してしまい、企業にさまざまなリスクをもたらします。

たとえば、受注間近の案件を抱える営業スタッフが突然体調不良で長期間休んだ場合、これまでの経緯や提案内容を共有できていないと、対応までに時間が掛かる等、営業機会の損失につながってしまいます。
また、退職に伴う引き継ぎが発生した際も、引き継ぎに時間が掛かることで通常業務の時間を圧迫したり、ノウハウの引き継ぎ漏れが発生したりする恐れも。

このような属人化によるリスクを回避するには、情報共有フローの整備等、業務改善が必要です。

営業以外の内勤業務で手一杯になっている

本来力を入れるべき営業活動に注力できていない場合も、営業の業務改善が必要です。

営業は顧客へアプローチする営業活動以外にも、提案資料の作成やアプローチリスト作成、顧客の管理等、さまざまな内勤業務があります。
内勤業務はもちろん重要ですが、それだけで手一杯になってしまい、顧客へのアプローチができなくなってしまっては本末転倒です。
また、アプローチするタイミングが遅くなることで、営業機会の大きな損失につながる可能性もあります。

営業スタッフが注力すべき営業活動に十分時間を割けるよう、業務の効率化に向けた改善をしていきましょう。

移動や待ち時間の工数が多い

営業は多岐にわたる業務で忙しいため、営業成果を高めるためにも、時間の確保が何よりもの課題です。
移動や待ち時間等の何も生まない時間が多い場合、業務改善が必要と言えるでしょう。

従来は訪問営業が主流でしたが、近年はオンライン営業やインサイドセールス等、社内から営業を行う手法が増えてきました。
もしこれまですべて訪問営業で行っていたとしたら、状況に応じてオンライン営業やインサイドセールスを使い分けるのもひとつの方法です。
移動が不要になれば、移動時間はもちろん、交通費の削減にもつながります。

このような無駄をなるべく削減し、業務の効率化を図ることがポイントです。

営業における業務改善の基本的な考え方

営業における業務改善の範囲は非常に広いため、何からどう手を付けたら良いか分からない方も多いでしょう。
あれもこれもと手を付けてしまうとすべて中途半端になり、結果的に改善されなかったという事態にもなり兼ねないので注意が必要です。

営業の業務改善を成功させるためには、4つの基本的な考え方に沿って進めるのがポイント。
ここからは、それぞれの考え方を詳しく紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

コア業務とノンコア業務を明確にする

まずは、コア業務とノンコア業務を分けるところから始めましょう。

コア業務とは、利益を生むための直接的な業務を指します。
ノンコア業務とは、業務自体では利益を生まないが、コア業務を支える業務を指します。

営業では、コア業務である営業活動に注力するために、ノンコア業務がどのくらいコア業務を圧迫しているか確認することが必要です。
繁忙期など、時期によって圧迫度合いは変わることもあるため、年間を通してどのような業務があるかを洗い出すと良いでしょう。

ノンコア業務は利益を生まないので投資が後回しになりがちですが、ここを改善することで、コア業務に良い影響を与えることが期待できます。
たとえば、見積書や提案書などを作成するソフトを導入して、作成時間が従来の半分に減ったら、その分営業活動に時間を割けます。

業務を標準化する

属人化が大きな課題である営業では、業務を標準化できていないケースがありがちです。
業務が標準化されていないと、スタッフがそれぞれのやり方で進めてしまい、属人化はもちろん、業務の重複等の無駄にもつながります。

反対に、業務を標準化できていれば、成功事例をもとに営業活動を行えるので、営業成果が出やすいというメリットもあるでしょう。
個人のスキルに依存しないので、新人教育や引き継ぎでも非常に役立ちます。

工数を削減して生産性を上げる

営業活動に注力する時間を割くためには、各業務の生産性を上げることも重要です。
時間を決めずに提案資料を作成し、「気付いたら2時間経っていた……」ということがないように、なぜ時間が掛かるのかを分析しましょう。

たとえば、競合他社の情報をリサーチするのに時間が掛かっていた場合、競合情報を定期的に調査・記録・共有する仕組みを作ることで、提案資料作成にかかる工数を削減できます。

ただし、営業は個人活動が多いため、各業務にどのくらい時間が掛かっているか把握できていないケースも多く見られます。
まずは各業務の工数を洗い出し、妥当性を確認したうえで、業務改善を進めましょう。

適切な顧客管理を行う

適切な顧客管理も、営業の業務改善では重要なポイントです。
顧客管理ができていないと適切な提案時期を逃したり、過去のやりとりの共有が上手くいかなかったりと、顧客の信頼損失につながります。

担当者1人だけが顧客情報を把握していれば良いわけではありません。
退職や長期休養等、急に担当者が不在になっても対応できるよう、システムで一元管理する等の工夫が必要です。

顧客情報が私物化されていないか、適切に情報共有ができているか、チェックしてみましょう。

営業業務の改善までに必要なステップ

スムーズに営業の業務改善を行うためには、必要ステップを理解して、順序通りに進めることが重要です。
ここでは、営業業務の改善までに必要な6つのステップを解説します。

STEP1. 業務改善の目的を明確にする

業務改善の最終的な目的は「継続的に成果を上げること」ですが、改善する業務ごとの目的も明確にしましょう。

目的を考えるときのポイントは、「なぜ業務改善に取り組もうと思ったか」を掘り下げることです。
たとえば、営業部の成績がなかなか上がらなくて悩んでいる場合は、業務改善により営業成績を向上させることが目的になります。
目的が明確になると、その目的を果たすために何が必要か等、具体的な改善策が見えてくるでしょう。

このように、自社が営業の業務改善に取り組む目的を明確にし、社内で足並みを揃えて進めることが重要です。

STEP2. 業務内容やプロセスを可視化する

次に、営業の業務内容やプロセスなどの現状把握を行います。
現状把握を行うことは、具体的に何が問題なのかを明確にすることはもちろん、顕在化されていなかった問題を洗い出すためにも有効です。

業務フローや業務マニュアルがある場合は、「実際に機能しているのか?」「情報は更新されているか?」等も併せてチェックすると良いでしょう。

個人活動の多い企業は、一人ひとりに業務内容やプロセスを洗い出してもらう必要があるため、時間の掛かる作業になります。
しかし、今後同じような事態を引き起こさないためにも、時間を取ってしっかりと整理しましょう。

STEP3. 課題を洗い出す

現状把握が完了したら、具体的に何が問題で、どのように改善すべきかを考えます。

たとえば、Aさんが競合調査を毎月しているにも関わらず、情報が共有されておらず、営業スタッフは全員自分たちで調べていたとします。
この場合の問題は、「競合調査の重複」による時間の無駄が発生していることです。
課題に置き換えると、「競合調査内容を情報共有できる仕組みをつくり、業務の重複を減らす」等が考えられるでしょう。

ほかにも、顧客へのクロージングがきちんとされていない、見積書や提案書の承認フローが機能していない等、さまざまな問題が出てくるかもしれません。
長期的に営業成果を上げるためにも、一つひとつの問題と向き合い、業務改善していくことが重要です。

STEP4. 優先順位をつける

課題を洗い出したら、取り組む順番を決めていきます。
営業における課題は、すぐに取り組まなければクレームやトラブルなどの大きな損失につながり兼ねないものから、やっておくと将来的に役立つものまでさまざまです。
数が少なければ同時に進められるかもしれませんが、数が多い場合は特に、優先順位を決めて一つずつ改善していきましょう。

優先順位をつける時に役立つのが「時間管理のマトリクス」です。
時間管理のマトリクスとは、「緊急度」と「重要度」の2つの横軸と縦軸に据えたマトリクスのことで、タスクを4つの領域に分類します。

第1領域は、緊急度も重要度も高い領域で、すぐにでも着手すべき課題が入ります。
第2領域は、重要度は高いが緊急度は低い領域で、すぐに問題になることではないが、長期的な視点で取り組むべき課題と言えるでしょう。
第3領域は、緊急度は高いが重要度は低い領域で、あまり優先順位の高くない課題です。
第4領域は、緊急度も重要度も低い領域で、取り組まなくても良い課題が分類されます。

このように、緊急度と重要度を軸にして、優先順位をつけていきましょう。

STEP5. 課題に合わせた改善案を実施する

優先順位が決まったら、取り組む順番に改善案を作成・実行していきましょう。
改善案を決めた後、改善計画にまとめると、いつ・誰が・何を・どのように行うかが明確になるので、「忘れていた」「後回しになっていた」というリスクを回避できます。

中には、すぐに実行できるものから、時間の掛かるものまであるので、いずれも期限を決めておくのがおすすめです。
STEP1~4が無駄にならないよう、着実に取り組みましょう。

STEP6. 改善につながったかを評価する

改善案を実施したら、必ず改善につながったかどうかを評価しましょう。
「実施したことに満足して、実際は何の改善にもなっていなかった」となっては、これまでの時間が無駄になってしまいます。

もし改善案が有効に働かなかった場合は、なぜ上手くいかなかったのかという原因を明確にして、ほかの改善案を作成・実行します。
上手く改善につながった場合は、他部署に展開して会社全体の業務改善に活かすことで、波及効果が期待できるでしょう。

営業の業務改善アイディア5選

営業は業務が多岐にわたるので、具体的な改善イメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。

そこで、ここからは営業でよくある課題に対して、実際に活かせる業務改善アイディアを5つ紹介します。
自社の状況と照らし合わせて、ぜひ参考にしてみてください。

1. ITツールを活用して常に情報共有を行う

情報共有不足による問題が多い場合は、ITツールの活用がおすすめです。

たとえば、「社内でのミスコミュニケーションが多い」「報連相のタイミングがずれている」という場合は、ビジネスチャットを導入するのもひとつの方法。
メールや電話よりも気軽にコミュニケーションを図れるので、リアルタイムで情報共有できる点がメリットです。

パソコンはもちろん、スマホアプリに対応したビジネスチャットもあるので、外出の多い営業には特におすすめのITツールです。
誰でも簡単に使えるように設計されたものもあるので、ぜひチェックしてみてください。

2. オンライン営業を導入する

移動時間や交通費など工数・コストが課題になっている場合は、オンライン営業を導入すると良いでしょう。
会社や自宅、コワーキングスペース等に居ながら営業ができるので、時間を有効活用できるのが魅力です。

オンライン営業では、ZoomやbellFaceなどのツールを商談で使用します。
ビデオ通話機能以外にも、自動議事録作成機能やホワイトボード機能、ウェビナー機能、メモ機能等の便利機能が備わっているのが特徴。
テレワークやワーケーションなどを取り入れている企業は、社内会議やミーティングでも活用できるので、ぜひ導入を検討してみてください。

3. マーケティングやインサイドセールスを強化する

見込みの高いターゲットを選定するマーケティングや、見込み顧客に対して非対面で行うインサイドセールスを強化すると、営業スタッフが商談に注力できるのでおすすめです。

これまでは、アプローチリスト作成・アプローチ・アポ獲得・商談・契約までをすべて営業スタッフが行うスタイルが主流でした。
しかし近年は、ターゲット選定・リード獲得はマーケティング、アプローチ・アポ獲得はインサイドセールス、商談・契約は営業、と分業するスタイルが増えてきています。

分業することで営業は本来注力すべき業務に集中できるので、営業成果向上につながると言えるでしょう。

4. 適切なアシスト体制を構築する

内勤業務に圧迫されているケースでは、アシスタント体制を構築することも有効です。
前述した通り、コア業務・ノンコア業務を明確にしたうえで、ノンコア業務を標準化できれば、アシスタントをつけてサポートしてもらうこともできます。

また、顧客管理にはMAツールの活用もおすすめです。
MAツールとは「Marketing Automation」の頭文字を取っており、営業が担っていた顧客管理業務をシステム化できるツールです。
主に、見込み顧客情報の一元管理やメール配信、アクセス解析、スコアリングなどができるので、見込みの高い顧客に適切にアプローチできます。

ほかにも、営業活動支援に役立つ「SFA」や、優良顧客の育成に有効な「CRM」など多様なツールがあるので、業務効率を向上させたい場合はぜひチェックしてみてください。

5. 営業代行を利用する

営業の人手不足で困っている場合や、ノウハウ不足で成果が出ない場合は、営業代行の利用がおすすめです。

営業代行は、企業の営業活動全般を代理で行うサービスで、テレアポ代行やインサイドセールス支援等があります。
顧客リスト作成からアポ獲得までを代行してくれる会社に依頼すれば、効率的に成果を高められるでしょう。

まとめ:営業代行ならsoraプロジェクトにお任せください

営業の業務改善は、継続的に成果を上げるために重要な取組みです。
営業成果や営業体制に少しでも問題を抱えている場合は、必要なステップに沿って業務改善を進めるのがおすすめです。

すぐにでも営業成果を高めたいなら、「soraプロジェクト」にお任せください。
業歴14年の営業代行会社で、テレアポ代行、インサイドセールス代行、Webマーケティング支援を行っています。
見込み客を800万以上抱えており、商材に合わせた顧客リストの作成やアポ獲得も実施可能。
豊富な実績とノウハウを活用して、さまざまな課題の解決をサポートします。

営業業務を効率的に改善したい方は、ぜひsoraプロジェクトへご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。