成果が出やすいチーム制の営業とは|メリットや戦略をご紹介

この記事を読むのに要する時間:約 2

単独営業よりも成果が出やすいと注目を浴びている「チーム制の営業」。
しかし、チーム制で営業を行うと面倒なことやトラブルが起きやすい、成果につながるまでに時間が掛かるなど、ネガティブな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

確実に成果を出すためには、単独営業との違いや、メリット・デメリットを正しく理解することが重要です。

そこで今回は、チーム制で営業を行うメリットやよくある失敗例について詳しく解説します。
効果的な戦略もあわせて紹介するので、自社で取り入れるイメージをしながらチェックしてみてください。

なお、株式会社soraプロジェクトでは営業代行の基礎をまとめた資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料で配布しています。

チーム制の営業とは

チーム制の営業とは、複数人でチームを作り、お互いの欠点をカバーしながら組織的に営業を行うことを指します。

単独営業では個人の能力が限界値となってしまい、幅広いニーズに応える営業には限界が生じるケースが多いものです。

チーム制の営業であれば、さまざまな知識やスキルを持ったメンバーが集まることで、得意分野を最大限に発揮できます。
不得意分野を補い合うことで、さらなる高みを目指すことも可能でしょう。

また、経験の差をカバーできるのもポイントです。
ベテラン営業と新人営業ではサービスの質に差が出てしまいがちですが、チームとして役割分担を行えば、サービスの平準化も叶います。

チーム制で営業を行うメリットとデメリット

チーム制で行う営業は、単独営業とは特徴が大きく異なります。
単独営業と同じように進めると成果につながりにくいので、注意が必要です。

ここでは、チーム営業のメリットとデメリットを解説するので、自社の営業方針に適しているかを考えながらチェックしてみてください。

メリット:属人化を排除できる

チーム営業の最も大きなメリットは、属人化を排除できることです。

個々で営業活動をしている場合、顧客情報や営業プロセス・ノウハウなどが個人に依存してしまうケースが多くあります。
進捗状況や課題などが共有されていないと、担当者の長期不在や退職時に、適切な引き継ぎができない事態につながりかねません。

また、営業プロセスやノウハウは横展開できるものが多く、共有することで営業全体の成績を向上させることも可能です。
チーム制で営業に取り組んで情報共有を習慣づけることで、より効率的に営業活動を行えるでしょう。

メリット:モチベーションを維持できる

次のメリットは、不安や悩みを共有して励まし合って活動することで、モチベーションを維持できることです。

単独営業では自分しか把握していない情報が多いことや、頼れる人がいないことで、1人で不安を抱えてしまうケースが多くあります。
しかし、チーム制でメンバー全員が同じ目標に向けて活動すれば、チーム一丸となって取り組むことができ、大きな安心感やエネルギッシュな雰囲気にもつながるでしょう。

また、チームメンバーに相談できることで問題を解消しやすくなり、効率的に成果につながりやすい点も、モチベーションの維持に役立ちます。

メリット:営業レベルが向上する

メンバーと話し合いをしながら切磋琢磨できるため、成長スピードが早くなるのもメリットのひとつ。
それぞれ気付いたことをアドバイスし合うことで、不得意分野を補えるだけでなく、リアルタイムで指導を受けられるので吸収しやすいのも特徴です。

さらに、ノウハウが共有されることで経験が浅くても効率的に営業活動がしやすくなり、成功者を見ながら学ぶことで早期に成果を上げられるでしょう。

このように、活発な情報共有で勝ちパターンを把握し、営業レベルを向上させられる点もチーム制で営業を行う大きなメリットです。

メリット:個々の得意分野を最大限に活かせる

メンバーと営業プロセスを分担できるチーム営業では、個々の得意分野を活かして活動できるのも特徴です。

単独営業は顧客アプローチから商談、成約まで1人で担当するため、どうしてもプロセスの中に不得意分野が存在します。
個人の力だけでは、成果を上げるまでに苦戦することも少なくありません。

しかし、それぞれが保有するスキルを最大限に発揮できるプロセスにメンバーを配置して不得意分野を補うことで、効率的に活動できて成約率向上にもつながります。

また、各自が得意分野を活かせればやりがいやモチベーションも向上し、活き活きと営業活動が進められるようになるでしょう。

デメリット:自由度が低くなる

チーム制での営業はメリットが多い一方、単独営業と比較した際の自由度の低さがデメリットです。

単独営業ではすべてのプロセスを個人で完結できますが、チーム営業の場合はメンバーと相談しながら進めることになります。
自分が「こうしたほうが良い」と考えたことが必ずしも通るとは限らないため、モチベーションの低下につながる恐れも。

また、確認に時間が掛かることで、単独営業ほどスムーズに活動を進められないケースもあります。

そのため、チーム営業においてもプロセスごとにある程度の裁量を持たせて、モチベーションを維持しながら進める工夫が必要です。

チーム制の営業でよくある失敗例

チーム制での営業は成果が出やすい営業スタイルですが、やり方によっては効果がうまく発揮されないこともあるので注意が必要です。

ここからは、チーム制の営業でよくある失敗例から、営業チーム作りのポイントについて詳しく解説していきます。
初めてチーム制での営業を導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

コミュニケーション不足によるトラブル

複数のメンバーで行うチーム制の営業は、密にコミュニケーションを取りながら進めることが非常に重要です。
コミュニケーションが不足すると、業務の重複などの無駄が発生したり、情報共有不足によって顧客からのクレームにつながったりと、さまざまなトラブルを起こしかねません。

よくある失敗例のひとつは、複数の担当から同じアプローチを顧客にしてしまうことです。
「それ、この前〇〇さんにも伝えたけど……聞いてない?」と、不信感につながる恐れもあるので注意が必要です。

チーム制の営業においては、情報共有を含めたコミュニケーションが必須。
進捗状況や顧客からのヒアリング内容はもちろん、クレーム内容や営業ノウハウまでこまめに共有するようにしましょう。

密接なコミュニケーションを図ることで、無駄な手数の削減はもちろん、営業スキル向上や属人化予防にも役立ちます。

一人ひとりの考える能力が低下する

チーム制の営業では個々で判断できることが少なく、多くのことをメンバーの相談しながら判断することになります。
その弊害として、一人ひとりの考える能力が低下してしまうケースもあるので注意しましょう。

よくあるのは、メンバーに「相談する」のではなく、すべて「聞く」「確認する」ようになってしまい、自分の考えを持たなくなってしまうケースです。
「相談」とは、あくまで意見を述べ合って考えることを指しますが、「こういう状況なのですが、どうすればいいですか?」と、指示を仰ぐための「確認」になってしまうことがあります。

これらの原因として、「意見してもどうせ却下される」というモチベーションの低下があります。
そのため、ある程度は個々に裁量を持たせることや、一方的な判断ではなく十分な話し合いを行うことが重要です。

一人ひとりの考える能力が低下することのリスクは、特定の人に負担が掛かってしまうことと、個々の営業スキルが向上しないことです。
それぞれが得意分野を活かすことで相乗効果が生まれ、より成果が出やすくなるのがチーム営業のメリットなので、得意分野やスキルを伸ばすことが非常に重要になります。

全員がやりがいをもって取り組めるよう工夫していきましょう。

他の人のフォローに追われる場合もある

メンバーと役割分担して行うチーム制の営業では、自分の仕事だけをしていれば良いわけではありません。
時にはメンバーのフォローに追われて、思うように自分の仕事を進められないこともあります。

仮に自分が個人目標の数字を達成していたとしても、チームの目標数字を達成できなければ評価につながらない場合があります。
成績の悪いメンバーをカバーするための稼働は、負担や不満が増えてしまいがちです。

他にも、担当者が手一杯になって対応できない仕事は、他のメンバーが対応することで顧客を待たせないようにする必要があります。
また、他の案件で手が離せない際に、顧客から急な呼び出しがあったときは、代わりに他のメンバーが対応しなければいけないケースもあるかもしれません。

さらに、体調不良などで突然担当者が不在になったときも、他のメンバーで助け合いながら穴を埋めていくことも必要です。

チーム制の営業は、役割分担することで手厚い顧客対応ができるのがメリット。
しかし、他の人のフォローに追われる場合があることも考慮したうえで、余裕を持ったスケジュール管理を行うことが重要です。

成果の出るチーム制営業の戦略5選

コツを押さえて活動することで、成果を出しやすくなるチーム制の営業。

ここからは、チーム制営業で成果を出すための戦略を5つ紹介していきます。
初めてチーム制の営業を導入する場合も、既にチーム制の営業を進めている場合も、ぜひ取り入れてみてください。

戦略1.適材適所のチームづくりを行う

営業力の高いチームを作るためには、メンバー選定や配置の工夫が必要です。
個々のスキルや相性を正しく把握して、チーム全体のバランスを踏まえてチーム構成を考えていきましょう。

営業の各プロセスにおいて必要なスキルは異なるため、それぞれのプロセスで能力を最大限に活かせるような配置にすることが重要。
また、こまめなコミュニケーションや連携も必須なので、人間関係も考慮する必要があります。

営業成果の出やすいチーム作りをするために、適材適所のチームとなるよう、メンバー選定や配置は慎重に行いましょう。

戦略2.メンバー同士の業務や立ち位置を理解する

雰囲気の良いチーム作りをすることも、営業成果を左右する重要なポイントです。

プロセスによっては重視するポイントが異なり、意見がぶつかり合うこともあるでしょう。
たとえば、マーケティングによるニーズの把握では「消費者視点」が重要ですが、商談などのアプローチでは「顧客視点」が重要になるなど、重視すべきことはシチュエーションによって異なります。

そこで重要なのが、マネージャーやリーダーがメンバー同士の業務や立ち位置を理解して、目標達成のために重要なことを冷静に見極めること。
営業活動の最終的な目標は、受注につなげて顧客の満足度を得ることです。

目標や目的に向かって全員が足並みを揃えられるよう、マネージャーやリーダーがしっかりとコントロールしていきましょう。

戦略3.まめに情報を共有する

チーム制の営業でメリットを最大限に活かすためには、情報共有の徹底も非常に重要です。

外回りが多くて情報共有が遅れてしまうことが頻発すると、伝達ミスや他業務の足止めなどのトラブルを引き起こすこともあります。
チームワーク良く営業活動を進めるためには、情報共有は必要不可欠です。

メンバー全員が意識的かつ積極的に情報共有を行うことで、スムーズな営業活動ができるので、情報共有しやすい仕組みづくりを心がけましょう。

戦略4.リーダーシップとフォロワーシップを発揮する

チームで進めているとはいえ、「他の誰かがやってくれるだろう」と人任せになってしまわないように注意が必要です。
特に多いのが、リーダーの指示を待つだけで、メンバーが主体的に行動しないケースです。
リーダーシップとフォロワーシップが相互に影響し合うことで、効果を最大限に発揮できるため、どちらか一方に偏らないよう注意しましょう。

リーダーシップで重要なのは、ビジョンや方向性を示して、プロセスごとの意思決定を行うこと。
また、フォロワーシップの場合は、示されたビジョンや方向性から具体的な行動計画を立てて実行することや、意思決定の判断基準となる提言を行うことが大切です。

リーダー1人の意思決定に依存すると、リーダーの能力がそのチームの限界になってしまいます。
リーダーの考えが必ずしも顧客ニーズに適応するわけではないので、メンバーのフォロワーシップによる支援が必要です。

チーム制の営業で成果を出すために、メンバー全員がリーダーを支えて、チームを健全な方向に導いていきましょう。

戦略5.便利なツールを活用する

チーム制の営業で重要なコミュニケーションと情報共有です。
外回りの多い営業は、こまめなコミュニケーションや情報共有が難しいケースも少なくありません。

そこで必要なのが、簡単に実現できる仕組みづくり。
便利なツールを活用して、リアルタイムでコミュニケーションや情報共有ができるようにしましょう。

コミュニケーションを効率的に行いたいなら、ビジネスチャットツールがおすすめです。
電話だと連絡タイミングが合わないことがあったり、メールだと打つのに時間が掛かったり、コミュニケーションを図るのが億劫になることもあります。

しかし、ビジネスチャットツールであればスマホやパソコンから気軽に連絡できるので、すぐに共有したいことを個人宛もしくはチーム宛に簡単に送信可能
伝達忘れなどの予防にもつながるでしょう。

情報共有では、営業支援ツール(SFA)が役立ちます
顧客情報や進捗状況を入力することで簡単に情報共有でき、営業活動を可視化できます。

さらに、プロセスや成果を数字やグラフ、表などでも確認できるので、万が一停滞している案件があってもすぐに対策を講じることも可能。
トラブル回避や課題改善にも便利なツールです。

まとめ:チーム制の営業で営業力を向上させよう

戦略立てて行うことで成果を出しやすいチーム制の営業。
チームワークを高めて成果につなげるためにも、ポイントを押さえて営業力の高いチーム作りをすることが重要です。

すぐに営業成果を出したい場合には、営業代行サービスを利用するのもひとつの方法です。
「soraプロジェクト」ではテレアポ代行、インサイドセールス、Webマーケティングなどの支援歴が14年あり、豊富な実績やノウハウを活かして企業の営業活動を全面バックアップします。

営業代行サービスについて詳しく知りたい方は、ぜひ一度soraプロジェクトへお問い合わせください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。