デマンドジェネレーションとは?リード獲得・育成に必要なマーケティング施策

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デマンドジェネレーションとは?リード獲得・育成に必要なマーケティング施策

マーケティング用語の1つに「デマンドジェネレーション」という言葉があります。
デマンドジェネレーションは、BtoBのマーケティング用語として広く使われている言葉です。

しかし国内ではあまり馴染みがない言葉のため、正しい意味を理解できていない方は多いのではないでしょうか。
デマンドジェネレーションの意味を理解しておけば、マーケティングや営業職に役立つ知識を身につけられます。

そこで今回は、デマンドジェネレーションの詳細やリード獲得・育成に必要なマーケティング施策について解説します。

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デマンドジェネレーションとはどのような意味?

デマンドジェネレーションとはどのような意味?

デマンドジェネレーション(Demand Generation)とは、営業へと渡す案件の創出や発掘活動全般を指します。
例えば展示会やセミナー、Webサイト、名刺交換などの営業活動から獲得した見込み顧客から、営業へ効果的なリストの提供までの流れがデマンドジェネレーションとなります。

デマンドとは「需要を創出する」という意味があり、見込み顧客の経済的合理性や感性的欲求などを刺激して欲求を創出することが目的です。
そのためにはリードジェネレーション(見込み顧客獲得)、リードナーチャリング(見込み顧客育成)、リードクオリフィケーション(見込み顧客の絞り込み)の3つのプロセスから、見込み顧客の欲求をゴールまで導きます。

消費者に求められる商品やサービスを展開することはもちろん、潜在的なニーズを探っていくことがデマンドジェネレーションには重要となります。

デマンドジェネレーションが注目されるようになった背景

デマンドジェネレーションが注目されるようになった背景には、新規顧客の獲得が困難になったことが理由です。
近年インターネットの普及から消費者は、商品やサービスの情報を手軽に調べられるようになりました。

結果的に利用者・購入者の口コミやSNSをきっかけに購入する人が増えていったのです。
そのため企業が新規顧客の動きを制御することは難しくなり、デマンドジェネレーションから顧客の発掘・育成が必要になりました。

また安い価格で海外製品が輸入されるようになったので、類似製品の価格競争が激化しています。
顧客は多くの商品やサービスをインターネットから比較し、自分に最適なものを選択できるようになりました。

価格競争の激化を生き抜くためには、買い手が求めているものを提供していくことが大切です。

デマンドジェネレーションの必要性

展示会やセミナー、Webサイトなど複数のチャネルを運用している場合、どれが売上につながったかを理解することが難しい場合があります。
そのためリードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションの活動から見込み顧客を管理していきましょう。

3つのマーケティング工程から売上につながった媒体を管理することで、効果的な営業活動をおこなうことができます。
現在デマンドジェネレーションは国内でまだ主流となっていませんが、アメリカはBtoBマーケティングに先進的です。

そのため今後の動きによっては、日本でもデマンドジェネレーションが活用されることは間違いありません。

デマンドジェネレーションの事例

デマンドジェネレーションを実際に実行し、成功した企業はあります。
例えばマーケティングオートメーションツール(MAツール)を提供している企業では、リードジェネレーションにメルマガやセミナー、展示会などを活用しました。

獲得した見込み顧客は引き続きメルマガやセミナーでリードナーチャリング。
そしてツールを導入することでリードクオリフィケーションとしていました。

結果的に提供したマーケティングオートメーションツールを導入した企業は2,800社を超え、大きな利益を獲得できたのです。
このように3つのプロセスからリードを回すことで高い効果を得られます。

デマンドジェネレーションの3つの工程

デマンドジェネレーションの3つの工程

デマンドジェネレーションは、主に以下の3つの工程によって顧客を営業へとつなげていきます。

  1. リードジェネレーション(見込み顧客獲得)
  2. リードナーチャリング(見込み顧客育成)
  3. リードクオリフィケーション(見込み顧客の絞り込み)

それぞれの詳細や役割について説明するので、ぜひ参考にご覧ください。

1.リードジェネレーション(見込み顧客獲得)

リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するための施策を指します。
例えば展示会やセミナー、Webサイト、名刺交換などの営業活動はリードジェネレーションに当てはまります。

不特定多数ではなく自社のターゲットに最適な活動をおこなうと、より確度の高いリード獲得が可能です。
見込み顧客を特定したいときは、資料請求やアンケート参加などの使用から反応をチェックしていきます。

万人に利用される商品やサービスを展開するときは、不特定多数にアプローチする手法が最適です。
一方で利用が限定される場合は、リードジェネレーションをおこなうことが有効な手法です。

2.リードナーチャリング(見込み顧客育成)

リードナーチャリングとは、リードジェネレーションで獲得した見込み顧客を育成・教育する施策です。
見込み顧客の購買意欲を高めることで、商品やサービスの契約や受注へつなげることが目的となっています。

例えばインターネットから集めた見込み顧客の場合、定期的にメルマガを配信して啓蒙することで受注へとつなげることが可能です。
しかしリードジェネレーションで獲得した見込み顧客のなかには、自社のターゲットとならないユーザーも含まれています。

集めた情報をリスト化し、それぞれに最適な購買意欲を高める施策をおこなっていきます。
そのためリードナーチャリングは、見込み顧客を契約や申し込みへつなげるための重要なプロセスです。

3.リードクオリフィケーション(見込み顧客の絞り込み)

リードクオリフィケーションとは、リードナーチャリングで育成した見込み顧客のなかで購入意欲が高い顧客を選別する施策です。
見込み顧客の絞り込みをおこなうことで、確度の高い顧客へ効率良くセールス活動をおこなえるようになります。

購入意欲が高い見込み顧客を選別するときは、セミナーの参加回数や資料ダウンロード数、メルマガ開封率などから評価していくことが大切です。
また具体的な選別をするときは見込み顧客が自社の商品やサービスにどれほど注目しているか、課題や悩みに対してどのような対応ができるのかなどのデータから優先順位を付けていきます。

既存顧客の属性から特徴を把握しておけば、見込み顧客が顧客になる傾向を明確化できるでしょう。
効率良く営業へ見込み顧客を渡すためにも、リードクオリフィケーションは欠かせない工程です。

デマンドジェネレーションおすすめのMAツール3選

デマンドジェネレーションおすすめのMAツール3選

効率良くデマンドジェネレーションをおこなうには、マーケティングオートメーションツール(MAツール)の導入をおすすめします。
マーケティングオートメーションツールとは、マーケティング活動の自動化や効率化を実現するためのツールです。

こちらでは、デマンドジェネレーションにおすすめのツールを3つ厳選しました。
ぜひマーケティング活動をはじめるときは、導入を検討してください。

1.Marketo

Marketo
出典:Marketo

Marketoは、クリエイティブやデザインツールを提供しているAdobeが開発したMAツールです。
顧客体験を設計し、新規獲得からロイヤル顧客化まで良好な関係を構築できます。

1つのツールでマーケティング活動を完結できるため、ほかのツールを併用する必要はありません。
BtoB、BtoCや企業規模に関わらず世界で5,000社以上が導入しており、幅広い業種で採用されています。

日本語サポート窓口も用意されているので、これから初めてデマンドジェネレーションをおこなう企業にもおすすめです。

2.SATORI

SATORI
出典:SATORI

SATORIは、国内で1,000社以上の導入実績があるMAツールです。
MAツールは世界的に展開されているものが豊富ですが、国産ツールなので完全日本語対応です。

リードジェネレーションに強く、ランディングページ制作やフォーム作成、プッシュ通知などの機能が備わっています。
またメール配信やポップアップなどもあるため、リードナーチャリングに必要な機能充実しています。

MAツールを利用したことがない企業でも導入ハードルが低いので、マーケティングが不慣れな担当者にも最適です。

3.Zoho CRM

Zoho CRM
出典:Zoho CRM

Zoho CRMは、顧客管理や営業支援ができるMAツールです。
顧客データに関連する活動を記録・管理できるためデマンドジェネレーション、情報をデータベースへ簡単にまとめられます。

顧客管理に登録された顧客に対してマーケティングアプローチを実施でき、結果を自動的に記録できます。
さまざまな経路から獲得したリード情報を管理でき、商品や地域、獲得経路に合わせて属性別に分類可能です。

マーケティング施策の管理と分析に必要な機能も充実しているため、営業効率を簡単に向上させられます。
デマンドジェネレーションだけでなく、顧客管理や営業支援まで一括対応できるツールを求める企業におすすめです。

デマンドジェネレーションで失敗しない3つのポイント

デマンドジェネレーションで失敗しない3つのポイント

デマンドジェネレーションを失敗しないためには、以下の3つのポイントをチェックしましょう。

  1. リード獲得までを明確化
  2. 内部体制の整理
  3. コンテンツの見直し

それでは順番に解説します。

1.リード獲得までを明確化

デマンドジェネレーションで大切なことは、リード獲得までの流れを明確にすることです。
リードを十分に獲得できなければ、プロセスの流れに当てはめたときに購買意欲の高いリードを残すことはできません。

確度の高いリードを多く獲得するには、リードの質と量どちらに重点を置くのかを決めることが大切です。
例えば資料請求や問い合わせフォームをリードジェネレーションにすれば、購買意欲の高いリードを獲得できます。

逆にリードの量を多く獲得したいなら、メルマガやSNSなどの営業活動がおすすめです。
どのようなリードを獲得したいのかを明確にすることで、最適な施策を実行へと移すことができるでしょう。

2.内部体制の整理

デマンドジェネレーションはマーケティング部門が中心に進めますが、ほかの部門もかかるので内部体制を整理する必要があります。
基本的には、マーケティングとインサイドセールス、営業部門をメインに連携を取っていくことを計画に入れなくてはいけません。

内部体制を整理すればデマンドジェネレーションの幅は広がるため、高い効果を得ることが可能です。
より高い効果を得たいときには、開発チームや人事部門とも連携することをおすすめします。

展開する商品やサービスによって必要な部門は異なるので、スタート時に内部体制を整理するようにしましょう。
もし新規顧客の獲得に人材が足りていないときは、人事部門との連携も検討してください。

3.コンテンツの見直し

デマンドジェネレーションをはじめるときは、自社のコンテンツを見直すことが大切です。
顧客によって興味や関心度は異なるため、求められているコンテンツが何かを理解する必要があります。

例えばWebサイトを運営している場合、集客へとつながる状態を維持しなくてはいけません。
そのためにはPDCAサイクルを回し、ユーザーの行動を分析して改善を繰り返すことが重要です。

またコンテンツを見直すときは、社会の状況や市場の動きなども参考にしましょう。

デマンドジェネレーションをはじめてリード獲得へとつなげましょう

デマンドジェネレーションをはじめてリード獲得へとつなげましょう

今回は、デマンドジェネレーションの詳細やリード獲得・育成に必要なマーケティング施策について解説しました。
デマンドジェネレーションによって見込み顧客を獲得し、営業へと案件を渡せます。

リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションの3つのプロセスから、見込み顧客を商品やサービスの購入や申し込みにつなげられます。
マーケティング効率を高めたいときは、マーケティングオートメーションツール(MAツール)の導入も検討することをおすすめします。

デマンドジェネレーションをはじめて、確度の高いリード獲得を目指してください。
soraプロジェクトでは、インサイドセールスを代行するサービスを提供しています。

見込み顧客の発掘や育成もおこなっているため、求めている成果を実感することが可能です。
顧客の獲得に悩んでいるときは、是非soraプロジェクトまでご相談をお待ちしております。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。