営業におけるアイスブレイクとは?商談前に打ち解ける鉄板トピック

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  • 営業のアイスブレイクでは、何を話せばよいのだろうか?
  • どうすれば、よい空気感を作り出せるのか?
  • 何に気をつければよいのか?

上記にように考えている人は多いでしょう。営業では、いかに適切なアイスブレイクを実施できるかが重要です。出来栄え次第では商談の流れを有利にできるからです。

そこで本記事では以下の点を解説します。

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  • 営業のアイスブレイクで使えるトピック一例
  • アイスブレイクを成功させるポイントと注意点

本記事を読めば、アイスブレイクに対する準備を十分に整えられます。商談の機会を控えている担当者はぜひご参考にしてください。

営業のアイスブレイクで使えるトピック一例

営業のアイスブレイクで使えるトピックは色々とあります。中でも以下3つは定番で頻繁に活用されます。

  • 世間話
  • 身の回りのこと
  • お互いの趣味・共通点

上記3つを知っておけば、まず失敗することはありません。それぞれ解説するのでご参考にしてください。

世間話

最も使いやすいのは世間話です。具体的な話題として以下が挙げられます。

  • 注目されているニュース
  • 経済状況
  • 昨晩のテレビ番組

世間話は、たとえ抜きん出たコミュニケーション能力がなくても使える話題です。特に大きなニュースがあった直後では、その点に触れることで簡単にアイスブレイクできるでしょう。

状況次第では経済状況や昨晩のテレビ番組なども話題として使えます。

身の回りのこと

身の回りのことに注目するのもよいでしょう。一例として以下が挙げられます。

  • 近隣の飲食店
  • お互いの家族のこと
  • 直近の業務の進捗

中でも使いやすいのは近隣の飲食店の話。「これからランチに行こうと思うのですが、おすすめのお店などはありますか?」といった切り口は定番中の定番です。

相手も高い確率でお店を知っているので、話も弾みやすいでしょう。

お互いの趣味・共通点

お互いの趣味や共通点の話題は、一致さえすれば一気に親近感を高められるポイントです。

こちらの趣味を伝えたり、それとなく聞き出したりして、関係性を深めていきましょう。

担当者が年配であれば、ゴルフや麻雀などの話題がヒットしやすくなります。逆に若年層であれば、オンラインゲームやアニメの話などの話題が盛り上がりやすいでしょう。

営業のアイスブレイクを成功させるポイント

アイスブレイクでは、基本的に上記の定番を知っておけばさほど困ることはありません。ただし、よりよいアイスブレイクや商談を目指すなら、以下のポイントもおさえておくとよいでしょう。

最も盛り上がりそうなポイントを見抜く

営業のアイスブレイクでは、最も盛り上がりそうなポイントを見抜くようにしましょう。やはり相手が興味を持てる話題なら、緊張感や警戒心が和らぎ、暖かい雰囲気で会話できるようになります。

例えば商談の相手がヘアメイク用品を取り扱っているとしましょう。本記事を執筆している2022年12月10日に日本最高の技術者だった藤原美智子氏が第一線を退くと公表しました。これはヘアメイク用品を取り扱う相手には興味深いトピックになりそうです。

もうひとつ例を挙げておきましょう。商談先の企業が出版業を務めているなら、「私も小説やエッセイを読んでいる」といった切り口が考えられます。「高瀬隼子(2022年12月10現在最も新しい芥川賞受賞者)に注目している」などのトピックもよいでしょう。

このように取引先の会社・担当者、そして世相や状況などの要素を総合し、最も盛り上がるポイントを見抜くのが大切です。当日を迎える前に、じっくり検討するのがよいでしょう。

常に情報収集を怠らない

常に情報収集を怠らず、フレッシュなトピックを話せるようにしましょう

アイスブレイクでは、世間話が定番だと解説しました。そうすると世相を追いかけて話せるようにする必要があるわけです。少なくともニュースのヘッドラインになるような記事は覚えておきましょう。

例えば、本記事を執筆している2022年12月10日現在カタールW杯が開催されており、直近の試合ではアルゼンチンがオランダを破ってベスト4に進出しました。これはアイスブレイクで使う世間話としてうってつけです。

常に「世間はどこを向いているのか」を追いかけ、適切なトピックを持ち出せるようにしましょう。

一歩踏み込んだ話をすれば、新しいトピックを話していること自体「私はこの商談を成功させるために情報収集し、十分な準備をしてきたのだ」という熱意を遠回しに伝えられます。

「天丼」を使う

より高次のアイスブレイクと商談を実現するなら、「天丼」というテクニックを使い、より良好な関係が築けるように努力してみましょう。

天丼とは話芸の技術のひとつで、「前のタイミングで出た話題やフレーズを、後半もう一度持ち出す」という手法を指します。

例えばアイスブレイクの最初に、「ゴルフに行ったものの、生憎の悪天候でプレー途中に帰ってきた」という話が出たとしましょう。そして商談が終わったあと、「今日はよい天気ですね」と言われたときには「こんな日こそ、ゴルフに行きたいものですね」と、またゴルフの話を持ち出すのが天丼です。

これは取り立てて面白い話ではありませんが、アイスブレイクから商談の終了までに話のまとまりがあり、相手にも知的で面白味がある印象を持てそうではないでしょうか?

最後に「天丼」が使えるように、アイスブレイクの流れを組み立ててみましょう。

オンライン営業のアイスブレイクでは2つのポイントを工夫

近年ではコロナ禍の影響もあり、オンライン営業でのアイスブレイクも考える必要が出てきました。以下2つのポイントは優先的におさえておきましょう。

  • 大きなリアクションを取る
  • プロフィールや背景を活用す

オンライン営業では、第一に大きなリアクションを取るように意識してください。そうでなければ興味がなさそうに見えるからです。

相手がどのような画面を表示しているかにもよりますが、オンライン営業では、オフラインよりも声量が落ち、挙動が小さく見える傾向にあります。自身としては十分な反応を示していたつもりでも、画面の向こう側では大して反応がないように見えることもしばしば。

声量や挙動を意識的に大きく見せて、リアクションが伝わるように意識しましょう。

またプロフィールや背景を活用するのもポイント。Zoomなどのツールでは、これらを設定する項目があります。自身が入力しておけば、相手から話題にあげて来るかもしれません。もし相手がプロフィールや背景を設定しているなら、ぜひともトピックとして取り上げましょう。

営業でのアイスブレイクに関する3つの注意点

営業でのアイスブレイクは、もちろんリスクもあります。以下の注意点を理解し、かえって悪い印象を持たれないように注意しましょう

  • アイスブレイクを求めない担当者もいる
  • 下手なアイスブレイクは逆効果
  • タブーな話題を取り扱わない

それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

アイスブレイクを求めない担当者もいる

アイスブレイクの重要性が叫ばれる一方で、それを求めない営業担当者が多い点にも注意しましょう。

さすがに何の挨拶もなく議題に入るのはドライすぎますが、こういった相手に少なくとも長々と世間話を展開するべきではありません。中には「できるだけ早く本題に入りたい」と考える担当者あるいはシチュエーションがあります。

相手の様子をうかがいながら、必要のないアイスブレイクは避けるようにしましょう。

下手なアイスブレイクは逆効果

アイスブレイクは重要ですが、不十分な準備に基づく話題提供は避けましょう

例えば世相を追ってもいないのに世間話をしても、盛り上がりを欠く可能性があります。2022年12月10日現在に話すとすれば、やはりW杯の話題。ここでゴルフやテニスの野球の話をしても、「なぜ今、サッカーの話ではないのだろう?」という違和感を与えてしまいます。

準備が不十分なアイスブレイクは、むしろ逆効果になります。アイスブレイクを戦略的に進めるならきちんとした準備をしましょう。

タブーな話題を取り扱わない

アイスブレイクでは以下のようなタブーな話題を取り扱わないようにしましょう。

  • スポーツ
  • 宗教
  • 政治

要するに「巨人か阪神か」「自民党か民主党か」というように、対立構造が出来うる話題は持ち出すべきではありません。応援するスポーツチームがライバル関係にあるだけで、好感度が落ちてしまう可能性は十分にあります。

少なくともアイスブレイクの段階では、上記タブーの話題には触れないようにしましょう。

ただし取引先との関係性が発展すると、その対立構造すら楽しめるような間柄になることも。その場合はあえてタブーに触れるほうが、より信頼関係の存在を実感させ、ビジネスに役立てられるかもしれません。

無理に爆笑を取る必要はない

中には「アイスブレイクで爆笑を取りたい」「面白いことを言わなければ」と考えている人も多いでしょう。結論からいえば、無理に爆笑を取ったり、面白い冗談を言ったりする必要はありません

アイスブレイクで求められるのはあくまでも緊張感や警戒心を和らげること。これは面白いことを言わなくても達成できます。営業の目的は双方がwin-winの関係を構築することで、別に爆笑を取る必要はありません。

つまりアイスブレイクと商談のなかで笑いを取ろうと気負うのはやめましょう。意識しなくとも、正しいアイスブレイクと商談を進めていけば、自然と笑顔が生まれます。

まとめ:アイスブレイクは自身をもリラックスさせる

本記事では営業時のアイスブレイクを解説しました。最後に重要なポイントおさらいしましょう

アイスブレイクの定番は「世間話」・「身の回りのこと」・「お互いの趣味・共通点」

  • 事前に最も盛り上がりそうなポイントを考える
  • 常に情報収集を怠らない
  • 一歩上のレベルを目指すなら「天丼」が有効
  • アイスブレイクを求めない担当者もいるため注意
  • タブーには触れない
  • 無理に爆笑を取る必要はない

微妙な緊張感が走る営業では、アイスブレイクは有効な手法です。商談をスムーズにするだけでなく、自身をリラックスさせるうえでも有用。

ぜひ本記事を繰り返し読んでアイスブレイクの基本を理解しましょう。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。