目次
- BtoB営業での戦略はどのようなものなのか?
- 具体的に分析方法や考え方は?
- どうすれば、BtoB営業の基本戦略を考案できるか?
このように考えている担当者の方は多いでしょう。
BtoB営業は、BtoC営業と違う部分が多々あり、取るべき戦略も変わってきます。
BtoBとBtoCで切り分けて考えないと、営業活動はうまくいかないでしょう。
本記事ではBtoB営業戦略の概略や考案方法などに関して解説します。
BtoB営業に関する基本戦略を学びたい人は、ぜひご参考にしてください。
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BtoBにおける営業戦略とは?
BtoB営業の戦略は、以下の課題をクリアするものでなければいけません。
- BtoCと比較して、成約に至るまでの期間が長い
- 取引金額が大きい
- 期間が長いため、競合他社のバッティングや導入中断などの問題が起こりやすい
- 決裁権者と担当者が異なるケースが多い
- 担当者の交渉能力がBtoCと比較して高い
BtoB営業は、BtoCと比較して営業にかかる期間が長かったり取引金額が大きくなったりする傾向があります。
また、決裁権者と担当者が異なるケースなどもあり、営業活動が複雑になるのは必至です。
一概に「BtoBはBtoCよりむずかしい」と断定はできませんが、少なくともBtoB営業の戦略は上記をクリアできるものでなければいけません。
BtoB営業戦略における基本的な分析方法
BtoBの営業戦略を考えるには、さまざまなマーケティング分析の手法を使い、データを収集する必要があります。
主な分析方法として以下が挙げられます。
- 3C分析
- 4P分析
- SWOT分析
- STP分析
他にもさまざまなやり方がありますが、主に使用されるのは上記4種類です。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
3C分析
3C分析は、以下3つを分析することを指します。
- Customer:顧客/顧客もしくは市場は、どのようなニーズを持っているのか?
- Competitor:競合/競合はどのように活動しているのか?
- Company:会社/自社が成功できる要因は何か?
3C分析の目的は、「顧客と競合を踏まえたうえで、自社が成功するためには何が必要か」を導き出すことです。
顧客が操作性の高いCRMツールを求めていて、競合がそのニーズに応えているなら、自社は「それ以上に操作性の高いツールを開発する」「操作性よりも重要な部分を強みにして、そのニーズを喚起する」と考えられます。
3C分析はあらゆる分野で活用されますが、BtoB営業でも有効です。
うまく活用すれば、どのようにBtoB営業を展開すべきか、はっきりさせられるでしょう。
4P分析
4P分析は、以下4つを分析することです。
- Products:製品/どのような製品をつけるべきか
- Price:価格/製品に対する価格はいくらが適正か
- Place:場所/その製品をどこで販売するか
- Promotion:宣伝/その製品をどのように宣伝、PRするか
つまり、商品そのものと、商品そのものの売り方を緻密に分析する手法です。
4P分析を活用すれば、作るべき製品や、適切な価格設定を理解できます。
またPromotionの部分はインサイドセールスや商談の段階での具体的なトークを考えるうえで役立つでしょう。
SWOT分析
SWOT分析は、以下4点を分析する手法です。
- Storengths:強み/市場における自社や製品の強み
- Weakness:弱み/市場における自社や製品の弱み
- Opportunity:機会/営業のチャンスや宣伝の機会
- Threat:脅威/市場変動や法改正などによる営業に対する悪影響が生じる可能性
SWOT分析は、自社の強みと弱み、そして外的要因との関係を把握することを目的としています。
これを実施することで、営業で使われる商材がどのような長所と短所を持っているか把握可能です。
そして、それを売り込むチャンスがどの程度あり、どのような脅威に脅かされるかも理解できます。
STP分析
STP分析は、以下の順序で自社がどのような製品を作り、どのようにポジショニングするかを把握するための手法です。
- Segmentation:市場の細分化/市場を細かく分類して、参入の余地を見つける
- Targeting:参入先の確定/参入の余地があるうち、どこに参入するかを決める
- Positioning:立ち位置の確定/その市場においてどのようなポジションを取るか考える
つまりSTP分析とは、市場内の空いているポジションを見つけるための手段です。
STP分析によって業界内での立ち位置がはっきりしていれば、BtoB営業の現場で他社にはない差別化ポイントを打ち出せるようになります。
成約率を高めるうえで重要なはたらきを担うでしょう。
資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料ダウンロードBtoB営業戦略の考え方5ステップ
BtoB営業戦略の考え方は、以下5つのステップで解説できます。
この手順に従えば、最低限通用する戦略を考案できるでしょう。
- 最終目的を定義する
- 目的達成のためにクリアすべき課題を明確にする
- 顧客と市場を分析する
- 取るべき戦略を考案する
- KPIとKGIを選定する
ただし、これはあくまでも最低限必要な戦略であり、特別に優れた方法を考えるものではありません。
また、これ自体も決して簡単なタスクではないため、時には外注するなどしてプロフェッショナルの助力を得たほうがよいでしょう。
1.最終目的を定義する
まずはBtoB営業における最終的目標を定義しましょう。
基本的に以下のような、定量的な目標を定めます。
- 売上目標
- 取引先数
- 成約率
「新しい市場の開拓」や「新しいターゲット層の獲得」など定性的な目標を立てると、戦略があいまいで実行不可能になりがちなため、おすすめできません。
2.目的達成のためにクリアすべき課題を明確にする
続いて、目的達成のためにクリアすべき課題を明確にしましょう。
この場合以下の分析手法を使うのがおすすめです。
自社が何をすべきなのか、データで裏付けながら定められます。
- 3C分析:自社が何をすべきかを導き出す
- 4P分析:どのような製品をどうやって売るかを導き出す
もちろんこれらの分析だけではなく、現場で意見交換したり営業コンサルタントを招いたり、いろいろな方法で課題をクリアする方法を見つけられます。
3.顧客と市場を分析する
続いて、顧客と市場を分析しましょう。
ここでは以下の分析手法を使うのだおすすめです。
- 3C分析:自社が何をすべきかを導き出す
- STP分析:市場を細分化してどこに参入するか導き出す
これらの分析方法を活用すれば、顧客や市場が何を望んでいるのか、信頼性の高いデータに基づく形で把握できます。
もちろんアンケートを実施したり、自社内でヒアリングしたりするのもよいでしょう。
4.取るべき戦略を考案する
顧客と市場の分析ができたら、取るべき戦略を考案します。
例えば、以下の点は重要です。
- どのような製品を誰に向かって販売するのか
- 具体的にどのような商談の進め方を基本とするのか
- 社会情勢の変化や競合の登場などの外的要因にはどう対応するのか
このような点に対して具体的な施策を用意すれば、安定した戦略を設定できます。
ただしこのステップは特に困難なので、マーケティング業者などに外注する方法も検討しましょう。
5.KPIとKGIを選定する
戦略が決まったら、続いてはKPIとKGIを設定しましょう。
BtoB営業では、先ほど述べたとおり目標を数値的に管理するのが重要です。
最低限、KPIとKGIは決めておかなければいけません。
KGIは1.で目標として定めた部分に該当しますが、戦略を練ったうえでは変更が必要かもしれません。
戦略から逆算して実現可能な範囲に修正しましょう。
BtoB営業戦略における重要なポイント
BとB営業の戦略を考えるのはたいへんな作業です。
そして、考えた末に失敗することもままあります。
大きな失敗を避け、より効率的な営業方法を見つけるためにも、以下のポイントを知り実践しましょう。
- 専門業者への外注を積極的に活用する
- 過去の成約事例と成功要因を把握する
- クライアントに対する理解を深める
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
専門業者への外注を積極的に活用する
BtoB営業戦略を立案、実施するのは高度な作業なためゼロベースからおこなうのは簡単ではありません。
その点を踏まえれば、状況しだいでは専門業者への外注を活用したいところです。
専門業者へ依頼すれば、より確実性の高い戦略を立案できるうえそのノウハウも取得できます。
自社に何らかの前例やノウハウがない場合は、外注するところからスタートしましょう。
また重要な場面や製品に対してのみ、スポットで外注するという方法もあります。
過去の成約事例と成功要因を把握する
BtoB営業戦略において、「何が成約を導くか」を新しく考えるのは簡単ではありません。
できるかぎり「過去の成約事例を確認して、成功要因が何だったのか」を考える必要があります。
まずは自社の成約事例はきちんとデータにして、振り返れるようにしておきましょう。
成功要因だけでなく失敗要因を分析することでも、成約率を下げずに成約できる要因を見つけられます。
また同業種の成約事例やホワイトペーパーを参照し、分析する方法もあるでしょう。
「なぜ成功したのか」を考え「コツ」として営業部全体に落とし込んでいく必要があります。
クライアントに対する理解を深める
BtoB営業では、特にクライアントに対する理解を深めるのが大切です。
BtoBは、BtoCよりも顧客が抱える背景が複雑です。
ニッチなニーズを持っていたり、むずかしい課題を持っていたりするのは当たり前。
その上、決裁権者の関係性がいびつだったり、成約後のパフォーマンスで担当者の評価が上下したりするなど、人間関係の面でもいろいろな事情があります。
だからクライアントに対するあらゆる側面の理解を深めたうえで、営業活動を展開する必要があります。
常にリード顧客が何を考えているのか、よく考えるようにしましょう。
まとめ:BtoB営業戦略の考案と実施は外注も視野に
本記事では、BtoBの営業戦略に関して解説しました。
BtoB営業は、BtoC営業にはない独特の課題やむずかしさを持っています。
決裁権者に会えなかったり、取引金額が大きくて話を進めづらかったりして、立ち行かなくなることもあるはず。
しかし本記事で解説したように、きちんと営業戦略を用意しておけば、むずかしいBtoB営業もある程度楽になるでしょう。
しかしながら、BtoB営業の戦略と立案、そして実行を単独でこなすのは簡単ではありません。
そのような場合には、外注することも検討しましょう。
弊社soraプロジェクトでは、BtoB営業の代行、具体的にはインサイドセールスを中心としたサービスを提供しています。
興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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