目次
電話アポや訪問営業など従来の営業手法の効率が落ちてきています。
成約率が下がり新規顧客獲得コストがアップしたのでは、経営にも大きな影響を与えかねません。そこでこの問題を解決するための方法として注目されているのがリードナーチャリングです。
今回はリードナーチャリングを導入する際の手順と成功させるためのポイントについて紹介します。
リードナーチャリングとは?その手法とメリット
リードナーチャリング(lead nurturing)とは見込客を育成する営業手法のことです。
具体的には電話やメール、DMなどを活用して見込客に対して最適なタイミングでアプローチし、見込客にとって有益な情報を提供することで購買意欲を高めていきます。継続的に何度も接触することで見込客との関係性を高めながら購買へとつなげる営業手法です。また既存客に対しても良好な関係性を保ちながらリピート購入やアップセル、クロスセルを促します。リードナーチャリングを導入して見込客を育成する仕組みづくりができれば、長期的・安定的に顧客を獲得することが可能になるのです。
訪問営業や電話アポなど従来の営業手法では主にニーズが潜在化した見込客が対象となりますので、ロスも大きく効率的な営業手法とはいえません。またクロージングのタイミングや成約率は営業マン個人のスキルに依存する部分が大きいでしょう。そのため時間をかけて営業マンを育成しなければなりませんし、せっかく育てた営業マンが辞めてしまうリスクもあるのです。その点リードナーチャリングは個人の能力に依存しない会社全体としての組織営業ですので、営業ノウハウが社内に蓄積されていくというメリットもあります。
なぜリードナーチャリングが必要とされているのか?
なぜ今リードナーチャリングが必要とされているのでしょうか?それは従来の営業手法が効率の悪いものとなってきたからです。
インターネットが普及したことによりBtoCはもちろんBtoBであっても、その購買行動は大きく変わってきました。欲しい商品や興味のある商品があれば自分からいつでも必要な情報を収集できるため、企業側から一方的に押し付けられる情報は敬遠される傾向が強くなっています。そのため訪問営業や電話アポなど従来の営業手法は迷惑なものとして門前払いされる可能性も高くなり、効率の悪いものとなっているのです。当然、新規顧客獲得コストもアップするので利益を圧迫しかねません。
そこで新しい営業手法として注目されているのがリードナーチャリングです。リードナーチャリングでは従来の営業手法であまり注目されなかった「すぐには買わないがいずれ買うかもしれない」見込客にアプローチします。
継続してアプローチすることで潜在的なニーズを顕在化させていくのです。できるだけ早い段階で見込客を捉えて良好な関係を築くことができれば、他社に流れるようなこともなくなるでしょう。リードナーチャリングの見込客育成によって中長期的に安定した顧客獲得が可能になります。
リードナーチャリング導入の手順
それではリードナーチャリングを導入する際の手順について紹介します。
1.見込客の獲得(リードジェネレーション)
リードナーチャリングで見込客を育成するためには、まずその対象となる見込客を獲得しなければなりません。電話での問い合わせ、Webサイトでの資料請求やサンプル請求、展示会、セミナーなど継続して見込客を獲得する仕組みづくりが必要になります。
2.見込客情報のデータベース化と共有
リードナーチャリングを効果的に行うためには見込客情報をデータベース化して共有することが重要です。「その見込客がどんな行動をしたか」「それに対していつ誰がどんなアプローチをしたか」が一目で分かるようなシステム作りが必要になります。
3.見込客育成のシナリオ作り
見込客を戦略的に育成するためにはその見込客が現状どの段階にいて、次はどこまで目指すのかというシナリオが必要です。自社商品の購買プロセスに合わせてステップを設定し、そのステップを段階的に上っていく育成シナリオを作成します。
4.見込客のランク分け
見込客にとって最適な情報を提供するためには、その見込客がシナリオのどの段階にあるのかを把握してランク分けすることが重要です。ランク分けの方法としては見込客がとった行動に応じて、資料請求で10点、セミナー参加で20点のように点数をつけていくスコアリングが効果的な方法です。
以上がリードナーチャリング導入の手順ですが、いきなり自社でこのようなシステムを作ろうとするのはなかなか難しいものです。そこで営業代行会社にアウトソースするという方法もあります。営業代行会社には充実したシステムや蓄積されたノウハウがありますので、1度相談してみるのもよいでしょう。
リードナーチャリングを成功させる4つのポイント
リードナーチャリングを導入して成功させるためには、押さえておくべき重要なポイントがあります。
1.リードナーチャリング導入の目的を明確にする
リードナーチャリングを導入したからといって成功が約束されるわけではありません。何のためにリードナーチャリングを導入するのか、その目的を明確にすることが大切です。そのためには、「成約率が低い」「商談会数が多い」「営業マン個人の能力に依存している」などリードナーチャリングで解決したい課題をすべてピックアップするのがよいでしょう。
2.部門の垣根を超えて全社的に取り組む
リードナーチャリングは営業部門だけで行うことは難しいでしょう。例えば展示会やセミナーで見込客を集めるマーケティング部門、見込客に電話やメールでアプローチするテレマーケティング部門、顧客と面談してクロージングを行う営業部門など部門の垣根を超えて全社的に取り組む必要があります。
3.獲得する見込客のターゲットを設定する
どんな見込客を獲得するかということもリードナーチャリングの成果に大きく影響します。獲得すべき見込客が明確になっていないと、例えば展示会で獲得した見込客情報を元にリードナーチャリングを行っても成果につながらないということになりかねません。できるだけホットで成約可能性の高い見込み客を獲得するために、各部門が連携して見込客のターゲットを設定することが重要です。
4.効果を検証してプラン・ドゥ・チェックを繰り返す
リードナーチャリングを導入した後は、定期的にその効果を検証することが重要になります。この検証についても関連する各部門が一緒になって行うことが大切です。各部門が一緒になってプラン・ドゥ・チェックを繰り返すことで、部門間の連携もスムーズになるでしょう。
以上がリードナーチャリングを成功させるために重要なポイントです。もし「自社の営業活動の効率が落ちている」「新規顧客が獲得できない」などの問題があったらリードナーチャリングの導入を検討してみるのをおすすめします。リードナーチャリングを導入して見込客育成の仕組みができれば、営業活動が大きく効率化されて売り上げアップや業績アップにつながるでしょう。
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投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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