よくある営業トラブルとは?事例別の対処法と改善のコツをご紹介

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営業活動をしていると、トラブルやクレームは付き物です。
しかし、改善されずに何度も繰り返してしまうと、信用失墜やビジネス機会の損失など、会社にとって大きな不利益をもたらすことがあります。

そこで今回は、よくある営業トラブル例をもとに対処法と改善のコツを紹介。
「営業トラブルやクレームが減らない」「効果的な対処方法を知りたい」という企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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営業トラブル・クレームが発生する理由とは

営業トラブルやクレームが発生する根本的な理由として、顧客側が「満足できない」「想像していたのと違った」「聞いていたのと違った」「期待外れだった」などがあげられます。

これはいずれも、顧客にとって想定外のことが起きたことで、トラブルやクレームにつながりやすいと言えるでしょう。
そのため、顧客のニーズを的確に把握して、ニーズに合致する商品やサービスを提供することが非常に重要です。

ただし、顧客のニーズは、必ずしもひとつであるとは限りません。
提供する商品やサービスのほか、営業担当の対応や態度、会社の組織や仕組みにおいてもさまざまなニーズがあります。
一つひとつを正しく把握するために、しっかりとコミュニケーションを図りながら進める必要がある点にも注意しましょう。

【事例別】よくある営業トラブルと対処法5選

ここからは、業種問わずよくある営業トラブル事例と、それらに対する対処法を紹介していきます。
自社で起こりうるトラブルやクレームがないかどうかを確認し、早めに対処できるように準備をしておくようにしましょう。

1.レスポンスや対応が悪い

まず、営業担当のレスポンスや対応が悪いことで生じるトラブルやクレームです。
顧客は必要に迫られて商品やサービスを利用・検討することが多いため、迅速かつ丁寧な対応が求められます。

たとえば、顧客側が質問や確認をしたことに対してレスポンスや対応が遅いと、「自社のことを本気で考えてくれていない」「優柔不断で頼りにならない」「やる気がない」と感じられてしまうことも。
そのような担当と一緒に仕事をしたいと思う人はいないため、営業クレームやトラブルに発展してしまいます。

質問や確認されたことに対しては、1日(24時間)以内にレスポンス・対応するように心がけましょう。
もしすぐに結論が出せずに回答できない場合には、その状況を伝えたうえで、「●日頃に回答できる予定です」と伝えるだけでも、相手は安心します。
相手の立場に立って、誠実な対応を心がけてみてください。

2.待ち合わせ時間に遅れる

次に、訪問や商談などのアポイントを取った際に、待ち合わせ時間に遅れてしまうケースです。

営業担当の中には「数分程度なら良いだろう」と勝手に判断し、連絡せずに待ち合わせに遅れる方もいます。
本人にとっては「数分程度」の感覚でも、顧客は忙しい時間を割いてわざわざ機会を作ってくれているので、「貴重な時間を奪われた」と感じてしまうことも。
また、時間にルーズな方はスケジュール管理ができないイメージを持たれやすいため、今後の対応に不安を感じる顧客もいるでしょう。

もし遅延や渋滞などで少しでも待ち合わせ時間に遅れそうな場合は、事前に顧客へ連絡し、状況とどのくらい遅れそうなのかを伝えるようにすることが大切です。
勝手な判断で相手の貴重な時間を奪わないよう、時間に余裕を持って行動することが大切です。

3.営業担当がコロコロ変わる

営業担当がコロコロ変わる場合も、営業トラブルやクレームが発生しやすいため注意が必要です。
せっかく良い関係性を築けたタイミングで変わってしまったり、引継ぎが不十分で最初から要望を伝えなければいけなかったり、顧客にとっては面倒な点が多いでしょう。
また、もし毎回退職による担当変更だった場合には、「この会社にお願いして大丈夫なのか?」と不信感を与えてしまう可能性もあります。

もしやむを得ず営業担当を変更しなければいけない場合には、以下の点に注意してください。

  • 変更理由を明確に伝える
  • 引継ぎをしっかりと行う

これだけでも顧客は安心します。
営業担当は頻繁に変えないことがベストですが、万が一変えなくてはいけない場合には、これらの点に注意して、誠実に対応しましょう。

4.態度が大きくて高圧的

「売りたい」という気持ちが強すぎる営業担当に多いのが、態度が大きくて高圧的になってしまうことです。

営業は本来「顧客の課題解決」が仕事であり、「商品やサービスの押し売り」が仕事ではありません。
しかし、企業によってはノルマが課せられていたり、周りと比べられるプレッシャーから、つい「売りたい」という気持ちが強くなったり、相手に言うことを聞かせるための態度をとってしったりすることがあります。
本人にはそのつもりがなくても、相手の言うことを聞かずにこちらの都合ばかり押し付けてしまうことで「高圧的だ」と感じ取られてしまうケースも。

高圧的な態度は「怖い」「対応がひどい」などのマイナスイメージを与えてしまうため、営業クレームやトラブルにつながりやすい要素のひとつです。
常に「顧客の課題解決であること」や、「顧客のニーズをヒアリングしたうえで適切な商品やサービスを提案すること」を意識し、押し売りにならないよう気を付けましょう。

5.言っていることが変わる

提案のたびに説明内容が変わるケースも、営業トラブルにつながる要因です。
顧客が混乱してしまうのはもちろんのこと、「聞いていたのと違う」「前はこういっていた」と不安や憤りを感じてしまいます。

また、お互いの認識にずれが生じているケースにも注意が必要です。
伝えた側の意図が相手にきちんと伝わっていなければ、「こう伝えたはずなのに」「こう聞いていたはずなのに」という事態につながりかねません。

ここで重要なのが、決定事項やお互いの認識をしっかりとすり合わせておくことが大切です。
共通認識を持つために、議事録は非常に有効な手段のひとつ。
打ち合わせや提案の際には議事録を作成・共有し、お互いの認識に間違いがないかを確認しておくようにしましょう。

営業トラブルが起きた場合の対応ステップ

営業トラブルが起きないように気を付けていても、どうしてもトラブルやクレームが発生してしまうことがあります。
その場合は、事が大きくなりすぎないように対応することが重要です。

ここからは、営業トラブルが起きた場合の対応ステップを紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。

Step1.まずは謝罪をする

営業トラブルやクレームが発生した場合、まずは相手に誠心誠意謝るようにしましょう。
たとえ自社に非がなかったとしても、相手を不快な気分にさせてしまったことは事実なので、その事実に対して謝るのがポイントです。
決して、自社が悪くないことを前面に出したり、相手を責めたりなど傲慢な態度を取らないよう気を付けてください。

また、謝る際には「何に対して謝っているか」を明確にするのも大切です。
ただ「申し訳ございません」だけを繰り返していても、「何に対する謝罪なの?本当に分かっているの?」と、反対に事を荒立ててしまう可能性もあります。
この段階では原因が明らかでないケースも多いため、原因に対して謝るよりも、まずは不快な思いをさせてしまったことに謝罪するのが良いでしょう。

Step2.トラブルの原因を特定する

謝罪をした後は、すぐにトラブルの原因を特定しましょう。
当事者へのヒアリングを行い、事実をひとつずつ整理して事実確認を行います。
時間が経つと記憶が薄れてしまう可能性もあるため、事態が発覚した際にすぐ確認するのがポイントです。

事実を確認した後は、ルールに沿った対応になっていたか、どこに原因があったのかを洗い出します。
ルールがないこと自体が問題であるケースも考えられるため、客観的な視点でひとつずつチェックしていき、原因を特定してみてください。

Step3.対応策を検討して実施する

原因が特定できたら、今回発生した営業トラブルやクレームに対する対応策を検討します。
ここでのポイントは、相手がどうしてほしいと思っているのか、相手はどうすれば納得するのかといった要望をきちんと把握しておくことです。
最初に謝罪をする際に、相手側の言い分や要望をヒアリングしておくと、スムーズに対応策を検討できるでしょう。

ただし、相手の要望をすべて飲み込めば良いわけではありません。
企業にもルールがあるので、ルールの範囲内で対応することも重要です。
社内でしっかりと相談したうえで、対応策を検討し、実行していきましょう。

Step4.再発防止策を明示する

対応策はもちろん、再発防止策も検討して相手に明示することが重要です。
これは相手のためだけではなく、企業として同じ営業トラブルやクレームを繰り返さないためにも大切なポイントになります。
営業トラブルやクレームを改善の良い機会と捉えて、必要に応じてフローや商品・サービスの見直しを行うことで、さらなる質向上が期待できるでしょう。

対応策や再発防止策は、検討・明示するだけで終わってしまっては意味がありません。
きちんと実行することが重要なので、実行できているかを確認しながら改善活動を行ってみてください。

クレームばかりの営業を改善するコツ

企業によっては、何度も同じ営業トラブルやクレームを繰り返してしまうこともあるかもしれません。
営業トラブルやクレームは精神的なストレスを受けることはもちろん、対応に多大な時間を要することで通常業務を圧迫してしまいます。

ここからは、クレームばかりの営業を改善するコツを4つ紹介するので、ぜひ実践してみてください。

顧客のニーズを把握する

前述した通り、顧客にとって想定外の事態が起きた時に営業トラブルやクレームが発生しやすくなります。
想定外の事態を起こさないようにするには、顧客が何を想定しているかを事前に把握することが重要です。

顧客によっては、その時の状況によってニーズが変わる可能性もあります。
「最初にこう言っていたからこうだろう」と勝手に判断するのではなく、頻繁にコミュニケーションを取りながら、ニーズを的確に把握しておきましょう。

スケジュール管理を徹底する

レスポンスや対応の漏れを無くすためには、スケジュール管理の徹底も大切です。
タスクが整理できていないと、「いつまでに何をするべきか」が不明確になり、結果的に「あれってどうなった?」と催促を受けてしまうことになります。

また、アポイントを忘れてしまうといった重大なミスにつながる可能性も。
普段からタスクやスケジュールをしっかりと管理するようにして、営業トラブルやクレームが発生しにくい環境をつくっていきましょう。

認識の違いがないように説明を行う

人はそれぞれ考え方や捉え方が異なる生き物なので、自分が伝えたとおりに伝わっていない可能性があります。
営業側は「伝えた」と思っていても、相手に内容が伝わっておらず、気付いた時には手遅れになってしまうこともあるので注意が必要です。

そのため、細かいことでも認識に相違がないかを確認するようにしましょう。
万が一異なっていた場合にはすぐに修正できるため、大きな営業トラブルやクレームにつながる可能性が低くなることがメリットです。

営業代行会社を利用する

もしも、対処することが難しい場合や、対処してもなかなか改善されない場合には、営業活動を営業代行会社に委託するのもひとつの方法です。
営業代行会社では、アポイント獲得から商談、顧客フォローなどの営業活動全般を代行してくれるので、社員育成が難しい企業におすすめです。
経験値やノウハウが豊富なプロのスタッフが対応してくれるので、営業トラブルやクレームが起きにくいのもうれしいポイント。

社員育成には時間やコストが掛かってしまうため、工数を洗い出したうえで、営業代行会社を利用するのとどっちが良いのかを比較してみましょう。

まとめ:営業トラブルを回避して業務の効率化を目指そう

営業トラブルやクレームは、会社に対する信用損失につながるだけでなく、業務の生産性低下にもつながる大きな問題です。
直接的にも間接的にも売上に大きな影響をもたらすことが多いため、事例や対処法を確認したうえで、未然に防げるようにしましょう。

株式会社soraプロジェクトは、業歴16年の代行実績を持っている営業代行会社です。
営業のプロが見込み顧客の発掘から獲得までのプロセスをワンストップで提供するため、質の高い営業活動ができるのがポイント。

気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。