今さら聞けないリードジェネレーションの手法と成功のポイントとは

この記事を読むのに要する時間:約 < 1

ビジネスの世界でよく使われる言葉の1つにリードジェネレーションがあります。効率良くかつ効果的に営業を行うにはリードジェネレーションは不可欠です。
しかし、そもそも意味をよく分かっていない、どうやって行えば良いか分からないなどの疑問をお持ちの方も多いかもしれません。

そこでここでは、リードジェネレーションとは何なのかといった言葉の意味や、リードナーチャリングとの違いはどこにあるのかなどの基礎知識と共に、その手法と成功させるポイントなどについてご説明します。

リードジェネレーションとは

 

リードとは

リードとは、見込み顧客のことを指す用語です。まだ取引が成立しておらず利益が発生していない状況ですが、自社製品やサービスに対して興味・関心がある顧客のことを指します。リードを大切に管理することで、将来的な利益につながることが期待できるのです。

リードがどれだけ購入に近い状態にいるのかによって、以下の4段階に分けることができます。

1.Inquiry

問い合わせという意味で、自社に関心を向けさせて何かしらの情報を得ようとする段階です。具体的には、リードが自社サイトを訪れて資料請求などをしようとして電話番号やメールアドレスなどの連絡先を入力した(問い合わせをした)状態を指します。

2.Marketing Qualification Lead(MQL)

自社製品・サービスに興味があるリードに対して、より深い関心を持ってもらうためにマーケティングを行う段階です。

3.Sales Qualification Lead(SQL)

リードと営業が直接連絡を取り合い、具体的なアイデアやプランを提案する段階です。

4.Close

営業が提案したアイデアやプランを、実際に発注してもらい成約を取る段階です。

リードジェネレーションとは

リードジェネレーションとは、リードを獲得するための活動のことです。オンライン、オフライン両方からのアプローチがあり、その中でもダイレクトメッセージやメディアなどさまざまな種類の手法に分かれます。

製品・サービスが年齢や性別などに関係なく幅広い層をターゲットにしている場合は、不特定多数に対してアプローチするマスマーケティングも有効です。しかし、需要がある業界が限られている製品などターゲットが限定的な場合は、リードジェネレーションをしっかりと行うことが重要になります。

リードナーチャリングとの違い

 

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、一言にするとリードの育成を指します。せっかく興味・関心を持ってもらったリードに対して何のアプローチもせずにいると、結局購入には至らなかったり他社へと流れていったりする可能性もあります。

リードジェネレーションで獲得したリードを離さず、より自社製品に興味を持ってもらい成約へと結びつかせるには、リードナーチャリングが不可欠なのです。

「リードナーチャリング」とは何かについては、以下の記事でご説明しています。こちらも合わせてチェックしてみてください。

(9438-00016_リードナーチャリングとは?見込み客を顧客化する方法まとめ へのリンクを貼る)

リードジェネレーションとの役割分担

リードナージェネレーションは、あくまでも見込み顧客を獲得するマーケティング活動です。つまり、今までは自社製品に興味のなかった人たちを対象に、見込み顧客になってもらうことを目的としたもの。具体的には、展示会で名刺交換をして連絡先を手に入れたり、Web広告やSNSなどを通じて顧客情報を手に入れたりすることがリードジェネレーションに当たります。上述したリードの4段階でいえば、1のInquiryです。

一方、リードナーチャリングは獲得したリードに対してどうアプローチするかという段階で、上述の4段階でいえば2~4を指します。リードジェネレーションの次の段階としてあるのがリードナーチャリングということになります。

リードジェネレーションの一般的なフロー

 

C:\Users\dms\Desktop\00.データ置き場\000.ディレクション案件\9438_soraプロジェクト\03.納品エリア\9438-00015\9438-00015-02.jpg

それでは、リードジェネレーションの流れについて見ていきましょう。

のちのちリードナーチャリングを効果的に行うには、質の高いリードを獲得するためのリードジェネレーションを実践することが重要です。ただ数を集めるだけではなく、自社の成長につながるリードを獲得するためにはどのようなフローを踏めば良いのでしょうか。

ターゲット・目標を明確にする

リードジェネレーション自体はリードを獲得することですが、最終的には成約・購買につなげることが目的です。つまり、自社製品の需要がない層の情報をいくら集めても成約にはつながらないため、あまり意味がありません。

リードジェネレーションの入り口で大事なのは、ターゲットと目標を明確にすることです。どのような層に対してアプローチするのか、どのくらいの数のリードを獲得するのかなどを決めておくと、次の段階へとスムーズに進めるでしょう。

どの手法を使用するかを決める(オンラインとオフライン)

リードジェネレーションの手法は、大きく分けてオンラインとオフラインの2つがあります。かかるコストや必要な準備、スキルも異なります。ターゲットや製品の特徴などによって、どちらの手法を使用するか決めると良いでしょう。

タイミングを決め、実施する

ターゲットと目標、採用する手法が決まれば、タイミングを見て実際に行動に移します。

リードジェネレーションの手法

 

では、リードジェネレーションには具体的にどのような手法があるのか、オフラインとオンラインの2つに分けてご紹介します。

オフラインでのリードジェネレーションの手法

展示会

他社も多く参加する展示会は、今まで自社に興味を持っていなかった大勢の人に対してアピールできる機会です。来場者は自社製品のことは知らなくても、展示会のテーマには関心を抱いているため、魅力を伝えることでリード獲得に十分つながります。

展示会では、主に名刺交換によって見込み客情報を入手することになります。

一度に大量のリードを獲得できる点が展示会のメリットではありますが、出展するにはそれなりのコストが必要です。

セミナー

自社によるセミナーを開催することでもリードの獲得が見込めます。セミナーに参加するということは、すでに自社製品・サービスに興味を持っている方が集まると思われます。参加時に企業名・部署名・氏名・連絡先などの情報を手に入れることができるので、のちのちのアプローチもしやすいでしょう。

また、他社との共催セミナーであればより多くの来場者を見込めますし、自社のリサーチだけでは得られなかった見込み顧客の情報を入手することも期待できます。

ただし、展示会出展と同様にコストがかかりやすい点と、セミナー参加後に製品への関心度が下がりやすい点はデメリットといえます。セミナー開催後のアフターフォローが肝心です。

ダイレクトメール

自宅へ紙媒体のメールを直接送る方法です。古典的な方法の1つですが、ダイレクトメールは本人宅へ直接届くため、最も訴求力が高いという点で大きなメリットを持ちます。ただし、開封されない場合は意味がありませんし、他の郵便物に混じってしまい結局見てもらえないということも多くあります。

テレアポ

テレアポは電話で直接営業をする方法で、ダイレクトメールと同じように古典的な方法の1つです。ほぼ人件費しかかからないという点ではメリットかもしれませんが、居留守を使われる、怪しまれるなど基本的に効果は薄いといえます。

オンライン(WEB)でのリードジェネレーションの手法

ネット広告

近年広告の中でも、ネット広告に力を入れる企業も多くなってきています。純広告やリスティング広告(検索連動型)、リターゲティング広告などいくつか種類があり、ターゲットの性質に合わせて広告を出し分けることも可能です。

ただし、オンライン手法の中ではコストが大きくかかることがデメリットといえます。

資料ダウンロードサイト(登録)

自社だけではなく、複数企業の情報をまとめて載せているダウンロードサイトに登録してもらうのも1つの手法です。利用者は自社ではなくサイト自体に登録をすることになり、多くの情報を得られます。ただし、ダウンロードサイトに自社情報を掲載するには広告費がかかるため、コストに見合う効果が出ているか定期的な確認が必要です。

ウェブセミナー(ウェビナー)

WEB上で行うセミナーのことをウェビナーと呼びます。時間を予告してリアルタイムでセミナーの様子を配信する方法、録画しておいたセミナーの様子を配信する方法などがあります。

一般的なセミナーに比べて時間や場所に自由が利きやすいこと、コストが低いことなどがメリットですが、配信時間が固定されているとその時間に合わせて視聴しなければなりません。

多くの人へはアプローチできませんが、関心の高い人を集めることができる方法といえます。

自社サイトのSEO対策

検索エンジンで自社サイトが上位に来るようにSEO対策することは、オンラインによるアプローチでは基本です。競合他社が多くいる中で、より多くのターゲットをいち早く自社サイトに訪問させることは大きな意味を持ちます。また、サイトのデザインや内容を工夫すれば自社のブランディングにもつながります。

デメリットとしては、少なくともトップページに上がってこなければ訪問してもらえないこと、効果が出るのに時間がかかることなどが挙げられます。

コンテンツSEO/オウンドメディア

自社サイト内のコンテンツを充実させるSEO施策を、コンテンツSEO(コンテンツマーケティング)と呼びます。ホームページ以外でも、自社が運営するサイトやブログ(オウンドメディア)を強力なものにする際にもコンテンツSEOは有効です。

コンテンツSEOはホームページにも流入を見込めますし、工夫次第でバラエティーに富んだメディアにすることもできますが、本格的に行う場合はやはり時間が必要なのですぐに効果が出るわけではありません。

リードジェネレーションを成功させるためのポイント

 

リードジェネレーションを成功させるには、以下のポイントを押さえておきましょう。

明確な目標設定(KPI)

KPIを設定することで、目標に対して適切なアプローチを行えているか確認できます。例えば、自社サイトのセッション数の増加をKPIとして設定することで、SEO対策が適切に行えているかの指標となります。

さまざまな手法を組み合わせる

オンライン、オフライン含めて多くの手法がありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。ターゲットによって訴求力も異なるため、より効果を高めるためには1つの手法にこだわるのではなく、複数のリードジェネレーションの手法を組み合わせることがおすすめです。

外部委託や専門家の協力を仰ぐ

リードジェネレーションを効率良く、効果的に行うためには外部委託や専門家の力を借りることも有効です。例えば、SEO対策には専門的な知識もある程度必要ですし、本格的に取り組むには時間と労力がかかります。自社のみですべて賄おうとせず、外部の協力も視野に入れることでスムーズなリード獲得が実現できるでしょう。

おわりに

 

リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)は、ビジネスを行う上で欠かせない工程です。もちろんいくら数を集めたとしても、自社に興味・関心のあるリードでなければ成長にはつながらないため、質の高いリードを獲得することが重要になります。

オフラインでは展示会やセミナーなどのイベントがメインの手法で、オンラインであればSEO対策はいまや不可欠です。ターゲットに合わせた手法を選び、成約が期待できるリード獲得を目指しましょう。

 

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。