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売上アップのためには既存顧客のフォローだけでなく、新規顧客の獲得はとても重要です。
しかし、新規顧客を獲得すべく、まずは見込み客を獲得したいが、どうも効率が悪い。せっかく集客しても商談に繋がらないことが多く、結局売り上げに繋がらないなどとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、見込み客獲得・育成をして、売上をアップさせるために知っておくべき基本知識を解説します。
見込み客とは
見込み客には様々な段階があります。ここでは、リードと呼ばれる、自社のサービスに興味を持ち始め、何らかのコンタクトが発生している段階の見込み客について解説します。優良なリードを数多く獲得することは、売上アップに繋がり、非常に重要です。
ライフサイクルステージと見込み客
ライフサイクルステージとは、マーケティングプロセスや営業プロセスを可視化し、見込み客や顧客の現在地を把握するための考え方です。
見込み客や顧客を7つのステージに分けることで、各ステージに最適なアプローチを機械的に決定し、行うことができます。
それによって、インサイドセールスやマーケティング部門と、フィールドセールスや営業部門の効率的な連携、引いては売上アップに繋げることができるでしょう。
ライフサイクルステージの7つのステージには以下のものがあります。
- サブスクライバー(名刺交換をしただけなど、まだ購入見込みが見えないステージ)
- リード(何らかのコンタクトが発生し始め、見込みが現れ始めた段階)
- MQL(Marketing Qualified Leadの略。問い合わせ発生など営業アプローチをかけるべきステージ)
- SQL(Sales Qualified Leadの略。営業アプローチの結果、商談成立見込みありと判断された見込み客)
- 商談(具体的な商談に入っている客)
- 顧客(既に一度以上取引が成立した客)
- エバンジェリスト(自社製品のファンとなった顧客。紹介してくれることも)
広義では1~5のステージが見込み客にあたりますが、中でもリード段階に相当する見込み客を獲得すること(リードジェネレーション)は、新規顧客獲得による売上アップのプロセスにおいては非常に重要です。
まずは見込み客のペルソナ設定から始めよう
見込み客を獲得するためには、最初にペルソナを設定しておくことが大切です。
ペルソナをきちんと設定せずに、やみくもに見込み客のデータを収集しても、玉石混交のリストとなり、効率が悪いためです。
ペルソナの年齢や立場、年収や市場規模といった背景はもちろん、ペルソナが取る行動、その動機までを細かく設定する必要があります。
ペルソナが集まると想定される場所に狙いを定めてデータを収集することで、効率的に質の高い見込み客を獲得することができるのです。
見込み客を獲得する方法
見込み客の集め方には、オフラインで獲得する方法、オンラインで獲得する方法があります。それぞれ一長一短ありますので、組み合わせて使うことでより効果的に集客できるでしょう。
オフラインで獲得する方法
オフラインでの方法には、以下のやり方があります。オンラインでの方法と組み合わせれば、より効率的に開拓できるでしょう。
DM
郵便やFAXでDMを送る方法です。用途としてはセミナーの申し込みやキャンペーン案内に使用することが多いでしょう。
大量にリーチ可能で、顧客リストの掘り起こしや、リスト情報の更新ができますが、頻繁に行うことができず、レスポンスまで多少時間がかかります。
テレマーケティングによる資料送付
架電によって資料送付の許可をもらってから送付する方法です。
ターゲティングのうえ、絞り込んだリストを活用して行えば、効率的に集客することも可能です。しかし時間と労力がかかり、ある程度のリソースが必要です。
展示会
展示会に出展し、自社ブースに来訪してくれた見込み客と名刺交換をすることで集める方法です。
想定したペルソナと来場者の属性がある程度マッチした展示会を見極めて出展すること肝要です。数日間の開催期間で大量に名刺交換することもできますが、出展にはそれなりのコストがかかります。
セミナー
セミナーへの申し込みや来場によって見込み客のデータを獲得する方法です。
セミナー聴講時間をわざわざ確保のうえ足を運んでくれるほど、自社のサービスへ興味が高い見込み客が集うため、より優良なデータを集めることができるでしょう。
しかし、集客を成功させることが難しく、FAXやメールでのDM案内や外部メディアを活用するなど、うまく周知する必要があります。
オンラインで獲得する方法
オンラインで獲得する方法は手軽にコストをかけずにできるものが多く、上手く取り入れることで、効率的な見込み客獲得が可能になります。
メール
整備された見込み客リストがあれば、とても手軽にできる方法です。
キャンペーンやセミナー情報、新サービスや新商品のリリース案内など、多岐にわたる情報を配信することができます。
メールの返信やメール内に記載のURLクリックなど、コンバージョンポイントを設定することで、効率的で適切なアプローチを行うことができ、後で紹介するリードクオリフィケーションにも役立ちます。
コストをかけずにできますが、リストを常に整備したり、コンテンツを作成したりするなどの手間がかかるのがデメリットです。
Web広告
Web広告を出稿することもオンラインで見込み客を獲得する方法の一つです。
特に検索エンジンで検索したときに上位表示されるリスティング広告は、優良な見込み客のデータを集めやすい手法といえるでしょう。リスティング広告経由で訪問してきたユーザーは、検索キーワードによってターゲティングされているうえ、検索者は意欲的に情報収集、検討していることが多いためです。
ただし、ある程度のコストをかけなければ成果は得にくいでしょう。
自社サイト・オウンドメディア
自社サイトやオウンドメディアの来訪者も優良な見込み客である可能性が高いといえます。
自社製品やサービスの一次情報に触れに来たことで、かなり興味を持っていると判断できるためです。
見込み客データ取得のためには、問い合わせページを設けることはもちろん、資料のダウンロードなど、仕掛けを作っておくようにしておきましょう。
ただ、短期間に大量の訪問者を獲得することは難しく、アクセス数を上昇させるための工夫が必要になります。
ソーシャルメディア
ソーシャルメディアに自社アカウントを作って発信することで集客する方法です。
発信内容は、過度に専門的な内容よりは、ユーザーに親近感を持ってもらいやすい、比較的軽い内容が適します。見込み客データは、プレゼントや無料コンテンツの提供を行うことで収集します。
あまりコストをかけず、広くリーチすることができますが、配信するコンテンツに工夫が必要だったり、コンスタントに発信したりする必要があるなど、多少の手間はかかるでしょう。
ホワイトペーパーのダウンロード
自社サイトやオウンドメディアに、ホワイトペーパーと呼ばれる報告書形式の資料をダウンロードできるように仕掛けておく方法です。
ホワイトペーパーとは、ユーザーが直面しがちな問題や課題、それに対する自社サービスによるアプローチ法などをまとめたものです。そのため、ホワイトペーパーをダウンロードするユーザーは、ニーズが顕在化している見込み客である可能性が高いと言えます。
ただし、他社サービスと比較検討していたり、情報を集めているだけだったりするユーザーも混じっていることもあるため、その後のアプローチによる見極めも大切です。
Webinar(オンラインセミナー)
最近では、Webinar(ウェビナー)と呼ばれるオンラインでセミナーを開催することも増えています。
オフラインのセミナーと同じく、自社のサービスへの興味の度合いが高い見込み客が集まりやすく、申し込み時に収集するデータで優良な見込み客リストを作ることができるでしょう。
オフラインのセミナーよりもコストを抑えられますが、オフライン同様、集客が最大の難関になります。
獲得した見込み客を顧客に育てるには
獲得してきた見込み客は、ライフステージサイクルにおける次の段階、MQL層へ引き上げなければ商談成立は見えてきません。
見込み客についてのマーケティングプロセスには、リードジェネレーション(集客)、リードクオリフィケーション(選別)、リードナーチャリング(育成)の3つの段階があります。
上で紹介してきた様々な方法で集めてきた見込み客は、顧客化する見込みを判別のうえ、適した方法で育てていくのです。
リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションとは、獲得してきた見込み客(リード)の検討段階はどれほどのものなのかを判別し、商談成立の可能性が高い見込み客を選別することです。
判別には、スコアリングという方法を用います。スコアリングは顧客が起こしたアクションに応じて点数を決め、それらを使って出した数値で、見込み度合いを可視化します。一定の数値基準に達した時点でインサイドセールスからフィールドセールスへ引き渡せば、より効率的なアプローチが可能です。
ただし、スコアリングはあくまで機械的な基準にすぎないため、スコアリングの数値と実際の見込み客の購入意欲に開きがあることがあります。定期的に数値基準を見直すことで、選別の精度を高めていく必要があります。
リードナーチャリング
リードナーチャリングとは見込み客を育成し、購入検討意欲を高めていくことです。
見込み客それぞれの興味や関心に沿った内容のコンテンツを定期的に配信したり、セミナーを開催したりすることで、見込み客と定期的に接触し、購買意欲を高めていきます。新規の見込み客だけでなく、休眠顧客との接点も作り続けることができ、幅広い層のフォローが可能です。
ユーザーがWeb上で起こしたアクションを元に行うことで、タイミングを逃さず非常に効果的なアプローチができるため、特にインサイドセールスにおいては、売上アップに繋げやすくなる方法です。
見込み客獲得におけるよくある問題と解決策
せっかく大量に見込み客のデータを集めても、上手く活用できなければ、売り上げに繋がらず意味がありません。ここではよくある問題とその解決策を紹介します。
見込み客数は多いが、育たない
たくさんの見込み客データを収集したものの、購入意欲の向上が見えてこないという場合は、見当はずれの場所で集客している可能性があります。見込み客のペルソナ設定を見直してみましょう。
購入顧客へのアンケートや、営業へのヒアリング、Webサイトのアクセス解析など、できるだけ客観的なデータを元に、詳細にペルソナを設定し直します。そのうえで、ペルソナが集まると思われる場所で改めて見込み客データを収集し直してみましょう。
せっかく獲得した見込み客を逃してしまう
フォロー体制が整っておらず、見込み客を逃してしまうこともよくあります。せっかく獲得した貴重な見込み客データですから、再度リスト化して活用しましょう。そのうえで、リードナーチャリングの手法などを検討し、フォロー体制を作っていくことが大切です。
見込み客の情報管理ができていない
見込み客の情報管理に問題を抱える担当者も少なくありません。せっかく集客しても見込み段階別に適切にクラス分けのうえデータベース化しておかなければ、有効活用できません。入力担当者を決める、情報管理を徹底する仕組みづくりをするなどの対応が必要でしょう。
また、ツールを工夫して入力しやすく使いやすいものにすることも大切です。
良質な見込み客を獲得し、売上アップに繋げよう
見込み客を獲得することは、売上をあげるためのスタート地点であり、非常に重要な段階です。しかし、やみくもに集客をしても、効率が悪くなるばかりで売上アップには繋がりません。集客前の準備をきちんと行い、良質な見込み客を獲得することが大切です。
質の高い見込み客を獲得することで、その後のアプローチもスムーズに行いやすく、効率的な営業活動を行うことで売上アップも可能になるのです。
投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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