目次
「インサイドセールスの具体的なメリットは何か」
「自社はインサイドセールスのどのようなメリットを活かすべきなのか」
こういった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか ?
相手先を訪問する従来のフィールドセールス(訪問営業)と異なり、相手先を訪問しない「内勤型」の営業手法として注目されているインサイドセールス。
昨今の新型コロナウイルス感染症の影響でアウトサイドセールスに制約があることなどから注目されていますが、インサイドセールスのメリットを十分に活かせているでしょうか。
そこで本記事ではインサイドセールスのメリットを、具体例を交えながら紹介します。
ぜひインサイドセールスの成功に向けて、「自社はこのメリットを活かしきれているか?」など考えながら読み進めてください。
インサイドセールス10のメリット
インサイドセールスのメリットは多くありますが、まとめると営業活動にかかる時間や手間といったコストを抑えられるため効率が良いといえます。
以降では営業活動の効率を上げられるインサイドセールスの具体的なメリット10点を、それぞれ順に紹介します。
- 移動による時間や交通費のロスがない
- 1人がリーチできるリード数が多い
- ホットなタイミングでリードにアプローチできる
- 場所のとらわれずリードにアプローチできる
- 社内の教育・指導コストを抑えられ人材確保もしやすい
- リードのデータ獲得・蓄積がしやすい
- 購買意欲の低いリードにもアプローチできる
- 確度の高いリードをフィールドセールスにトスできる
- 営業活動の見える化を推進しやすい
- 売上を予測しやすくなる
移動による時間や交通費のロスがない
フィールドセールスでは顧客先(リード)に訪問して商談を獲得する営業手法がメインでした。訪問営業は、移動時間を要しても商談化に至る確率が少ない場合があるなど、営業パーソンの移動時間が無駄で効率が悪いという課題を抱えています。
一方でインサイドセールスは、主に電話やメールなどのコミュニーケーションチャネルで営業活動を行います。そのため移動による時間や交通費のロスがないのです。
1人がリーチできるリード数が多い
前述のとおり、インサイドセールスは主に電話やメールを使って営業活動を行います。
移動による時間ロスもないため、フィールドセールスに比べて1人がリーチできるリードは多いです。
具体的には従来のフォールドセールスは多くて1日5件程度だと考えられます。
Mtame(エムタメ)の「営業活動に対する意識調査」によると、1ヶ月あたりの新規顧客への初回訪問数で最も多かったのは「1~5件」とのことです。
インサイドセールスの場合、1日5件以上のリードにアプローチすることは難しくありません。
ホットなタイミングでリードにアプローチできる
インサイドセールスでは、成約確度の高い「ホットリード」に対してすぐにアプローチできます。
たとえば自社サイトから競合比較資料をダウンロードした場合などです。比較資料をダウンロードしたという行動は、一般的に商材の購入を検討しており購買プロセスが進んでいるリードだと考えられます。
そのような場合、インサイドセールスでは、すぐにメールや電話でアプローチが可能であり、競合に取られてしまう可能性を少しでも抑えられるのです。
場所にとらわれずリードにアプローチできる
インサイドセールスはメールや電話といったコミュニーケーションツールを用いるため場所にとらわれずにアプローチできます。
たとえばインサイドセールスのチームメンバーは、自宅で業務を行うテレワークも可能です。
社内の教育・指導コストを抑えられ人材確保もしやすい
フィールドセールスに比べ、インサイドセールスは業務を標準化しやすいです。このメリットは営業活動の属人化を防ぐという良い影響をもたらします。
かつては飛び込み営業のように見込み顧客との関係をゼロから構築する営業手法もありました。飛び込み営業は営業パーソンのスキルが重視されます。
それに対してインサイドセールスは業務の標準化がしやすいため、育成にかかる時間を抑えられるとともに、新人の即戦力化の難度も下がります。
リードのデータ獲得・蓄積がしやすい
インサイドセールスにおいてMA(マーケティングオートメーション)ツールはもはや必須です。
MAツールの活用により、マーケティング部門がどのようなチャネルでリードを獲得したのか、それに対してインサイドセールスがいつどのようにコミュニーケーションを取ったのかなどのデータが蓄積できます。
このデータを分析することで、マーケティング施策や営業活動全体の質を向上する手がかりとなり得るのです。
購買意欲の低いリードにもアプローチできる
フィールドセールスを前提に考えると、購買意欲の低い段階での訪問営業はリードにとってタイムリーなアプローチ方法とはいえません。
一方で、インサイドセールスでは購買意欲の低いリードに対しても気軽で継続的なコミュニーケーションを継続できます。
リードにとって、1度きりの接点をもってその後何もない企業よりも、少なからず継続的な接点のある企業のほうが問い合わせがしやすいと考えられます。
その結果、フィールドセールスだけでは失っていたリードも、インサイドセールスによって将来の顧客として育つことが見込めるのです。
確度の高いリードをフィールドセールスにトスできる
前述のとおり、フィールドセールスは購買意欲の低いリードに対して有効なアプローチは難しい一方で、インサイドセールスはそのようなリードへのアプローチも可能であるメリットがあります。
その結果、リードナーチャリング(見込み顧客の育成)を十分に行ったリードをフィールドセールスにトス(送客)できます。
営業活動の見える化を推進しやすい
インサイドセールス部門の導入により営業活動を分業化すると、これまで営業パーソン1人のスキルや裁量で進めがちだった営業活動における課題の解決を見込めます。
「つまりA社のことはBさんにしかわからない」といった状況を打破できます。
売上を予測しやすくなる
インサイドセールスとマーケティング部門によるMAツールでのデータ蓄積、フィールドセールス部門によるSFA(営業支援ツール)でのデータ蓄積により、営業活動をデータで見ることができます。
その結果、獲得リード数における成約数の割合などのデータを把握できるなど、将来の売上予測をしやすくなるのです。
インサイドセールスのデメリットとは
これまでの営業活動をインサイドセールスとフィールドセールスに分業することによるメリットを多数紹介してきました。
しかし、次のようなデメリットもあります。それぞれ解説していきます。
- インサイドセールス自体のノウハウを構築する必要がある
- 難度の高い交渉には向いていない
- 情報共有や連携の仕組みが必要
- ツール導入などに伴いコストがかかる
インサイドセールス自体のノウハウを構築する必要がある
営業活動の分業という観点からは、これまでの営業ノウハウを流用できます。
しかし、リードナーチャリング(見込み顧客の育成)においては独自のノウハウを構築する必要があるでしょう。
難度の高い交渉には向いていない
インサイドセールスはアウトサイドセールスの課題を補い、営業活動全体の効率改善に寄与します。
分業の観点から当然ともいえますが、フィールドセールスが得意とする難度の高い交渉にはインサイドセールスは向いていません。
この点はインサイドセールス部門の立ち上げ・導入時に考慮すぺきポイントです。
情報共有や連携の仕組みが必要
営業活動の分業により属人化を防ぐ見込みがありますが、そのためには部門横断の情報共有や連携の仕組みが必要です。
MAやSFAで情報共有は可能と甘く考えがちですが、意識的に担当者同士が情報共有を行うのも営業活動全体として成果を出すためには欠かせません。
ツール導入などに伴いコストがかかる
前述のとおり、インサイドセールスにとってMAツールは必須です。もし導入していない場合には導入に伴いコストがかかります。
それは費用面だけのコストだけではなく、メンバーがツールに慣れる手間の面も考慮すべきです。
そのため可能なかぎり慣れやすい、操作しやすいツール選定をすると良いでしょう。
インサイドセールスが向いているケース
インサイドセールスのメリットやデメリットを解説してきました。以降では実際にインサイドセールスの導入を検討している方に向けて、向いているケースをご紹介します。
インサイドセールスは、営業活動において次のようなフェーズに適しています。
- アポ獲得
- クロージング
- アップセル
アポ獲得はインサイドセールスにおける代表的な役割です。
それだけでなく、扱う商材によってはクロージングまでインサイドセールスが行うこともあります。たとえば単価が低い商材の場合はフィールドセールスにかかるコストとの兼ね合いでインサイドセールスでクロージングまで行うほうが効率は良いと考えられます。
アップセルは既存顧客に対してインサイドセールスによるタイムリーなアプローチを行うことで実現可能です。
実際に導入する手順や始め方
インサイドセールスを実際に導入する手順は、おおきく分けて次のとおりです。
- インサイドセールスを設置する部門を決める
- インサイドセールスチームのミッションを設定する
- インサイドセールスのKPIを設定する
- マーケティング・営業支援ツールを選定し導入する
インサイドセールスの手順や始め方については、以下の記事をぜひ参考にしてください。
インサイドセールスのやり方って? 立ち上げ時の重要な5つのポイント
まとめ:インサイドセールスのメリットを最大化しよう
インサイドセールスのメリットは多数ありますが、まとめると営業活動全体の効率が良くなる効果が見込めます。
しかし、紹介したメリットを最大化するためにはツールの活用や部門横断の情報連携、KPI設定などがポイントとなります。
ぜひ本記事を参考にインサイドセールスのポイントを押さえ、十分にメリットを活かしてください。
投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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