営業予算とは?目標達成に重要なポイント・設定方法について詳しく解説

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営業予算とは?目標達成に重要なポイント・設定方法について詳しく解説

「営業予算を必ず達成したい」
「正しい営業予算の立て方を理解したい」

このような悩みを持つ営業職や営業管理職の方は多いのではないでしょうか。

営業にとって、営業予算を立てることは必要不可欠。
営業予算は営業担当者や部署全体で決定しますが、現実的な数値を設定しなければ達成が難しくなります。

予算達成ができなければモチベーションも低下してしまうため、営業部全体の士気にも悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
そこで今回は、営業予算の達成に重要なポイントや設定方法を解説します。

記事後半では営業予算の管理方法について紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

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営業予算とは

営業予算とは

営業予算とは、営業部署に対して設定する売上目標のことです。
企業は設定された予算がどれほど達成されたのかを確認し、査定評価をします。

営業以外の部署にも予算設定はされており、達成のために活動をおこなっています。
営業予算を立てることで目指すべき目標が明確化され、達成に必要な営業活動の管理・修正が可能です。

営業予算と他予算の違い

営業予算の定義は企業によって異なりますが、基本的には「売上予算」を指すことが多いです。
企業では売上予算のほかに「原価予算」、「経費予算」、「利益予算」などがあります。

それぞれの違いは、以下の通りです。

  • 売上予算:営業活動によって発生する売上の予測値を提示する予算
  • 原価予算:商材の提供に必要な原材料の予算
  • 経費予算:継続的な活動に必要な予算
  • 利益予算:売上から経費・原価を差し引いた予算

上記予算は、企業を持続的に成長していくために必要です。
企業は売上だけでなく利益を伸ばすことが重要なため、全ての予算を把握しながら最適なサイクルを回さなくてはいけません。

営業予算の必要性

営業予算は売上だけでなく利益も関係しており、企業にとって重要な目標です。
売上が伸びていても利益率が低ければ経営難に陥り、企業の維持が困難になるでしょう。

営業予算がなければ売上や利益がわからないため、黒字なのか赤字なのかを把握できません。
営業予算を立てることで目標に対しての達成度を理解でき、分析や改善、実施などが可能です。

営業予算の平均額

営業予算の平均額は、営業マン1人あたり給与額の3倍〜20倍です。
営業利益を得るまでには、粗利や必要経費、人件費などの費用がかかります。

もちろん業種によって営業予算は大きく変動しますが、利益率が低くなると企業としての経営が困難であることを理解しておかなければいけません。
そのため粗利や必要経費、人件費などから利益を算出し、正しい営業予算を設定するようにしましょう。

営業予算の目標達成に重要なポイント

営業予算の目標達成に重要なポイント

営業予算の目標達成には、以下のようなポイントが重要です。

  • 売上ではなく利益に注目する
  • 顧客満足度を意識する
  • 市場調査をおこなう

それでは詳しく説明します。

売上ではなく利益に注目する

営業予算を達成するためには、売上ではなく利益ベースで考えることが大切。
理由としては、売上が伸びたとしても利益率が低いと赤字になってしまうからです。

売上につながる商材と利益につながる商材は、必ずしも同じとはいえません。
多くの商材が売れることは企業にとって良いことですが、粗利や必要経費、人件費などを計算すると黒字になっていないことも多いです。

そのため営業予算を達成するときは、利益率の高い商材を売ることに力を入れるようにしましょう。

顧客満足度を意識する

営業予算を達成することだけに意識を向けていると、顧客目線でビジネスを考えられなくなります。
顧客目線をなくしてしまうと、セールストークの効果がなくなり成約率も低下するでしょう。

仮に成約につながったとしても、顧客満足度が下がるためリピーター獲得につながる可能性は低いでしょう。
また、数値だけに注目すると予算達成が困難になり、長期的な達成が難しいです。

自社の都合は顧客には関係がないので、数値だけを追ってしまうと大切な信用を失う原因にもなるでしょう。
顧客満足度を第一に考えながら改善を加えていくことで、結果的に営業予算の達成にもつながります。

市場調査をおこなう

営業予算を達成するためには、市場調査をおこなうことも大切です。
予算確保は市場の影響を受けるため、自社の状況だけでは最適な数値を設定できません。

例えば市場が良い場合、営業予算を達成してもシェア率は低下し、逆に営業予算が達成できなかったとしても、市場が悪化しているとシェア率が上がる傾向にあります。

市場は常に変化しているため、定期的にチェックすることが重要です。
市場の状況を意識することで、正しい営業予算を立てられるようになるでしょう。

営業予算の組み方

営業予算の組み方

営業予算を立てるときは、正しい組み方を理解しておく必要があります。
こちらでは、営業予算の組み方について詳しく説明します。

営業予算を達成するためにも、ぜひ参考にご覧ください。

営業予算作成の部門を決める

企業によって営業予算作成の部門は異なります。
経営企画部なら「トップダウン型」、営業部なら「ボトムアップ型」などの予算決定方式があります。

こちらでは2種類の方式の詳細について説明するので、ぜひチェックしておきましょう。

【経営企画部】トップダウン型

トップダウン型は、経営陣が部門ごとに予算目標を立てる方式です。
企業全体の方向性と営業予算をリンクさせられるので、柔軟に対応できる点が特徴です。

予算確定もスピーディに落としやすいため、予算を立案するときに計画しやすいのがメリット。
しかし、トップダウンで営業予算が落ちてくることから、営業担当者に一方的な責任を与えてしまうデメリットもあります。

また、原価予算や経費予算などを立案しないので、責任者の経営スキルが身につかず営業利益計画を立てることができません。
トップダウン型は経営企画部門や管理部門にとってメリットは大きいですが、複数の組織がいる部門には不向きです。

トップダウン型で営業予算を作成するときは、経営企画部門や管理部門が各組織に売上・利益の予算を与えるようにしましょう。

【営業部】ボトムアップ型

ボトムアップ型は、各部門の意見から全体の予算を決定する方式です。
経営陣が予算を決定するトップダウン型に対し、ボトムアップ型は現場が数値を決定するため納得できる数値の提示が可能。

全体の意見を聞きながら最適な予算を決定できるため、将来的な経営者候補を育てられる点がメリットです。
しかし、多くの意見から予算を決定するので、作成までに時間がかかってしまうデメリットもあります。

また、予算達成へのハードルが低下するので、企業としての成長につながりにくいです。
ボトムアップ型で営業予算を作成する場合、全体の意見を取り入れながら事業部長が計画をまとめていきます。

そして事業部長が立てた事業部予算をもとに営業部長が営業予算を考え、明確な数値を設定。
予算達成ができれば事業部メンバーのモチベーション向上にもつながるため、士気を高められる効果もあるでしょう。

過去の売上・利益から算出

適切な営業予算を立てるときは、過去の売上実績・利益率からから算出します。
業種によってはトレンドがあるため、昨年度の数値チェックも必要です。

基本的に売上目標は過去よりもプラスに設定します。
理由としては、企業が成長するためには売上をアップさせることが課題になるためです。

あまりに高い売上予測は達成が難しくなるので、実現可能な範囲で売上がプラスになるように算出しましょう。

営業マンに合わせた売上目標を設定する

営業目標は、営業マン1人ひとりに合わせて設定しましょう。
各営業マンが目標を達成することで、それぞれの評価が上がりボーナスや昇給につながります。

個人の売上目標を設定するときは、それぞれが持つ既存顧客からの受注確定金額から算出
そして、全体の売上目標から受注確定金額を差し引くと、新規確約に必要な金額となります。

既存顧客数に合わせて現実的な金額を割り振ることで、営業マンに合わせた営業目標を設定可能です。
売上目標を達成できない営業マンが多いとモチベーションの低下につながるため、現実的な設定をおこなうようにしましょう。

営業予算を管理する方法

営業予算を管理する方法

営業予算を管理する方法として、以下の3点が挙げられます。

  • 数値測定の担当者を決める
  • 進捗状況に合わせて方向性を決める
  • 予算を正しく設定する

それでは順番に解説します。

数値測定の担当者を決める

営業予算を継続的に管理するには、数値測定の担当者を決めておく必要があります。
担当者を決めておくことで、定期的な数値測定ができるようになるでしょう。

数値測定にはエクセルなどのスキルが必要になるため、操作が不慣れなときはITTツールの導入がおすすめ
ITツールであれば担当者が変更したときでも、簡単に入力や管理ができるようになるでしょう。

進捗状況に合わせて方向性を決める

営業マネージャーは、進捗状況に合わせて営業活動の方向性を決定することが大切です。
進捗が予定通りではない場合、営業活動の見直しやプロモーションの見直しなどが必要になります。

もし見込み顧客からの商談・受注率が低下しているときは、営業部署内で会議をおこないます。
進捗状況によって方向性を決めることができれば、最適なアクションによって営業予算を管理できるでしょう。

予算を正しく設定する

営業予算を管理するには、営業マンに合った予算を正しく設定することが大切です。
営業部署の全体的な予算から、逆算してそれぞれ営業マンの予算を設定します。

予算設定をおこなうときは、自社と競合他社の実績・成長率、個人の営業スキルなどから予算を考えましょう。
営業予算を少し高めに設定することで、モチベーションを維持しながら課題解決に向けて業務を進められるようになります。

営業予算を設定して目標達成を目指しましょう

営業予算を設定して目標達成を目指しましょう

今回は、営業予算の達成に重要なポイントや設定方法、営業予算の管理方法について詳しく解説しました。
営業予算は達成すべき目標であり、企業が利益を得るために欠かせない数値です。

営業マンの正しい評価をするためにも必要なので、適切な営業予算を立てることが大切です。
株式会社soraプロジェクトでは、営業代行サービスによってインサイドセールスやテレアポ、Webマーケティング支援などをおこなっています。

営業マンの営業活動を全力でサポートさせていただくので、ぜひ営業にお困りなら資料請求またはお問い合わせをお待ちしております。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。