新卒のテレアポ離職率を下げるには新人研修とチームで解決する姿勢が重要!

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「テレアポを新卒に任せたいが、離職されそうで心配」

営業管理職や人事担当者の中で、このような悩みを持つ人は多くいます。テレアポ業務を含むコールセンターで働く従業員の離職率の高さは、管理職にとって悩みの種の1つです。

2019年に株式会社リックテレコムが行った「コールセンター実態調査」によると、回答企業の2割以上が「入社1年以内のオペレーターの離職率が7割以上だった」と答えました。

このデータから、営業のテレアポは新卒にとって辛い業務になる可能性が高いと想像できます。そこで重要になるのが新人教育です。

今回の記事では、新卒にとってテレアポの何が辛いのか、研修が必要な理由、新人教育のコツを紹介します。テレアポ担当になった新卒の気持ちや新人教育の重要性を理解し、効果的な研修を行うためにお役立てください。

新卒にとってテレアポが辛い理由

新卒にとってテレアポ業務が辛くなる理由を4点紹介します。

新人研修が不十分

新卒は配属前に新人研修を受けて基本的なビジネスマナーやスキルを学ぶ必要があります。しかし、適切な研修を行うリソースが企業側になかったり、研修のノウハウを知らなかったりすると、新卒は充分な教育を受けることなく業務をスタートせざるを得ません。

テレアポ業務は覚えることが非常に多くあるにもかかわらず、中途半端な研修で電話業務を始めてしまい、何もわからず心が折れてしまうというケースが見られます。

電話対応で心が疲弊する

新卒でもなんとかテレアポ業務に取りかかったとしても、慣れない電話対応で心が疲弊する場合もあります。

営業リストから選んだ企業に電話をかけてもガチャ切りされたり、新人だとわかった途端怒られたりすると、誰でも落ち込んでしまうでしょう。

新卒は電話に出るのもまだ慣れておらず、通常の受け答えから学ばなければいけません。テレアポでは電話でアポ取得のためセールスをする必要があり、新卒には負担が大きいかもしれません。

毎日同じことの繰り返し

テレアポ業務に配属されると、毎日営業リストから架電先を選び、電話を架けて1日が終わります。それが明日も明後日も続くと思うと、辛くなってしまいます。

「仕事なら当たり前」と思うかもしれませんが、新卒は会社で働いた経験がほとんどないので、理解できないのは仕方ありません。

営業部に配属なら外勤に同行させたり、別の事務業務を体験させたりするなど、ほかの業務を挟まなければ息が詰まってしまう可能性があるでしょう。

成績が上がらない

テレアポでなかなか成果が出せないのも、落ち込む原因の1つです。1日中パソコンと電話と向き合い、100本近く架電してアポが1件も取れなければ、「なぜこの仕事をしているのだろう」と深く思い悩む新卒も出てきます。

また、2名の新卒をテレアポ担当に配属する場合、1人がアポを取り、もう片方が成果を出せない状況が続くと、「同期なのに自分だけできない」と比較して、余計に辛くなる場合もあります。

従って、はじめのうちは、成績を伸ばすよりも業務に慣れる方を重視して、指導する必要があるでしょう。

新卒にとってテレアポ研修が重要な理由

新卒は、不安がありながらも夢と希望に満ち溢れて入社してきます。社会人生活に期待が高まっている状態で辛い出来事が立て続けに起こると、理想とのギャップに心が折れてしまうでしょう。

テレアポは、クライアントになるかもしれない企業に対する重要なファーストコンタクトです。充分に研修をせず、知識やトークスキルのない未経験者がテレアポを行って失礼な態度を取る事態が続くと、自社企業の評判を落としかねません。

さらに、業界での評判だけでなく、今後会社に大きく貢献するであろう大事な人材も失ってしまう可能性もあります。

そのような事態を防ぐために、新卒に充分な研修を実施して顧客満足度と従業員満足度の向上を目指す必要があります。

テレアポを新卒に教育するときのポイント

新卒にどのような新人教育をすればいいか、テレアポ業務におけるポイントを6点解説します。

テレアポ以外の新人研修を実施する

新卒を教育するには、特定の業務だけでなく「新人研修」が必要です。新人教育には、一般的に以下の内容が含まれます。

  • 敬語の使い方
  • 会社概要
  • コンプライアンス
  • 企業理念の共有

どれも重要ですが、テレアポ業務への配属が決まっているなら、「敬語の使い方」をしっかりと教育し、丁寧な言葉遣いを身につけるよう訓練しましょう。

また、新人研修で企業理念をしっかりと共有することで、日々の仕事の意義や帰属意識を見出しやすくなります。会社は今どこに向かっているのか、わかりやすいビジョンを新卒に伝える時間を持ちましょう。

テレアポの座学を実施する

座学では、テレアポの基本を学びます。何のためにテレアポを行うのか、営業活動フローの中でテレアポはどの位置にあるのか、新卒に理解してもらいましょう。

加えて、自社が提供している商品知識も身につける必要があります。どの商品を誰に何のために売りたいか、それがどのように役に立つか、座学でしっかり伝えましょう。

システム研修を行う

テレアポを行うときの専用システムやスプレッドシートなど、必要になるツール、電話機の使い方に関する新人研修も必要です。架電後の記録の付け方、折り返しする方法やブラインドタッチなど、新卒が学ぶべき事柄は多くあります。

ロールプレイを行う

座学やシステム研修で身につけた知識を定着させるために、ロールプレイ研修でテレアポの実践を行います。言葉遣いや案内事項の正確さを確認するのはもちろんですが、お客様が言った内容を正確に理解できるか、そしてお客様の氏名や社名など情報をシステムに正しく記録できているかをチェックします。

言葉遣いは回数を重ねて慣れると上達するため、最低限で構いません。しかし、正確に聴き取り記録できなければ、信用が落ちてしまう可能性があるので、その点を重視してロールプレイを行いましょう。

OJTに進む

ロールプレイで正しく情報の受け答えができるようになったら、OJT(On the Job Training)と呼ばれる実施トレーニングをします。つまり、実際のテレアポ業務を通して現場対応に慣れてもらう研修です。

これまでインプットしたノウハウや知識をアウトプットし、側にいる先輩やトレーナーからフィードバックをもらいスキルを向上させます。

電話対応の様子を録音し、一緒に聞いて改善点を伝えてひとり立ちできるよう最終調整をします。もしOJTまでに完成度が高ければ、OJTでは先輩やトレーナーのモニタリングなしで新卒だけで業務に取り組んでもらっても構いません。

研修テストをする

OJTで新卒研修を終えても問題ありませんが、必要に応じてテレアポチェックテストを実施します。

テレアポオペレーターとして満足のいく対応ができているか、言葉遣いは丁寧か、正確な情報を理解し記録できているか、商品知識は身についているか、それぞれの項目をテストします。合格基準を達成したら、テレアポデビューに進んでもらいましょう。

注意点として、OJTや研修テストで新入社員が充分なパフォーマンスができなかったとしても、あまり厳しくなりすぎないことが挙げられます。まだ入社して間もなく社会人生活にも慣れていないので、プレッシャーを与えすぎないようにしましょう。

厳しく教育するよりも、励ましながら改善点やできている点を多く伝えてやる気を引き出す方が大切です。

テレアポ配属後のフォローのコツ

新卒のテレアポ研修が終わり、配属後、どのようなフォローが必要なのでしょうか。ここでは4点のコツを紹介します。

チームで目標を作る

テレアポは「1日に100件架電しよう」「1日1本のアポを獲得しよう」など、さまざまなKPIを設定できます。しかし、個人レベルのKPIを強調し過ぎるのではなく、チームレベルで目標を達成するような環境づくりを工夫します。

つまり、「今月はチームで5件のアポ獲得を目指す」「新卒全員で100件架電する」として、新卒個人に負担がかからないよう配慮しましょう。これは、負担が減るだけでなく「チームで勝利する」という喜びを味わい仕事の醍醐味を知る上でも重要な施策です。

個別面談で働く目的を確認する

配属後、テレアポ業務に没頭すると何のために働いているのか、目標を見失うことがあります。仕事へのやる気を失うバーンアウト状態に陥ることを防ぐために、人事や上司が定期的に個別面談を行いましょう。

個別面談では、今取り組んでいる業務が所属部署や会社にとってどのような役割があるか、意識づけが大切です。「いつもご苦労様」「先月アポ取り頑張ったね」と労いの言葉をかけながら、「この会社で良い上司や仲間に恵まれた」と新卒に感じてもらえるよう配慮しましょう。

振り返り研修を行う

入社後、数ヶ月ごとに振り返り研修を行います。振り返り研修では、配属後「できるようになったこと」や、「これから目指したいこと」などを同期や上司と共有し、フィードバックをもらいます。

上司や人事部からはこれから会社として向かっていきたい方向性を示し、仲間意識を高めましょう。

また、懇親会の雑談を通して各新入社員のメンタルを様子見し、必要以上に落ち込んでいる社員がいないかを注意するのも大切です。

ステップアップの道を用意する

新卒がテレアポ業務が嫌になり離職してしまう理由として、「この仕事を続けて先が見えない」という点も挙げられます。そのような閉塞感を持たせてしまわないよう、「テレアポ業務を〇ヶ月/年した後は、部署異動でインサイドセールスや外勤担当になります」と事前案内が必要です。

会社として戦略的に人事活動を行い、社員をどのように教育するか計画を立てましょう。

テレアポでお悩みなら、代行サービスの活用も検討しよう

新卒をテレアポ業務に従事させるには、充分な研修を計画的に行うことが大切です。新卒にとって仕事が辛くなる理由を理解しながら、フォロー体制を構築する必要があります。

しかし、社内に研修のためのリソースがない場合、テレアポ業務を外注すれば安定的にアポを獲得できるようになります。私たちSORAプロジェクトは、法人営業専門のテレアポ業務を承っています。

コールスタッフの平均勤続年数が業界最長の4年以上を誇り、ベテランがテレアポ業務を実施します。社内でテレアポ人材を育成するのが難しい場合、ぜひSORAプロジェクトにお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。