TikTokマーケティングとは?メリットやデメリットと企業活用事例を解説

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X(旧Twitter)、Instagramに加え、ショートムービーがメインのSNS、TikTokも注目を集めている昨今、動画コンテンツを用いるコンテンツマーケティングとして、TikTokマーケティングが、新たな手法として注目を集めています。

しかし、売上につながるケースは、ほんのわずかな企業しかありません。

そこで本記事では、TikTokマーケティングが注目を集める理由、TikTokマーケティングのメリット・デメリット、実際の成功事例を紹介します。

これからTikTokマーケティングを会社に取り入れようと考える方は、ぜひ参考にしてください。

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TikTokとはどのようなSNSか

TikTokでマーケティング施策を実施するには、TikTokの特性を把握しておく必要があります。

具体的には、TikTokの特徴利用ユーザー年齢層他のSNSとの違いなどをあらかじめ把握しておくことで、TikTokを活用したマーケティングは成功に近づくはずです。

TikTokとは

TikTokとは、15〜60秒ほどで完結する動画(ショートムービー)の制作、投稿に特化したSNSです。

情報があふれる昨今、情報の取捨選択にかける時間も短くなってきました。

多くの人が、通勤や通学などの移動時間、小休憩時の隙間時間を活用し、「面白い」、「すごい」などの共感が得られ、スナック感覚で楽しめるショートムービーが数多く投稿されています。

動画コンテンツを取り扱う点では、YouTubeと類似していますが、大きな違いは短時間で見られるショートムービーに特化している点です。
TikTokに投稿できる動画は、15秒前後、最長で10分のため、動画制作にかかる時間も比較的少なく、他のSNS運用に比べ、続けやすい傾向にあります。

TikTok利用ユーザーの特徴

TikTokがリリースされた当初、10代・20代の比較的若い年齢層に支持されていました。
しかし、当時10代、20代のユーザーは、現在20代、30代となっています。

また、若年層が好むエンタメ系の動画だけでなく、ライフハックや時短レシピなどの世界つに役立つ動画なども増えた背景もあり、リリース当初と違い、現在は10代〜30代と幅広いユーザーが利用するSNSとなりました。

世界規模でも利用ユーザーが多く、一番多いアメリカでは、1億1,000万人以上のユーザーが活用しています。

TikTok利用ユーザーの男女比は、日本で男性44.1%女性55.9%、世界規模では、男性45.9%女性54.1%女性の利用ユーザーが若干多いという特徴もあります。

TikTokマーケティングとは

TikTokマーケティングとはTikTokを活用し、自社商品の宣伝やサービスの広告、実店舗への集客を目的としたマーケティング施策を行うことです。
TikTokを通して商品やサービスの販売効果が向上することを「TikTok売れ」と呼ばれる新たなマーケティングチャネルとして注目を集めています。

特に食品コスメをはじめとした商品に販売効果が出やすく、さらにTikTokを活用し、実店舗への来店率も向上した事例もあります。

最近では、TikTokマーケティングに関する論文も発表されており、ビジネスシーンにおいても目を離せないものになりつつあります。

なぜTikTokマーケティングが注目を集めるのか

先述したとおり、TikTokは若年層を含めた幅広い年齢層のユーザーに支持されているだけではなく、世界的にも利用ユーザーの割合が多いSNSです。

TikTokの認知度は10代〜30代で8割以上と極めて認知度が高く、年々、利用ユーザーの年齢層も30代、40代と広がりを見せています。
今後も全年代における認知も高まりをみせる傾向にあります。

10代・20代のみでなく、30代・40代においても、商品やサービスを購入する際、SNSでの口コミや評価を見て購入判断するという割合も多くなってきています。

さらには、SNSでの商品紹介で購入を決意したと回答する方の割合も多くなってきていることから、今後ますますSNSを活用したマーケティングから目を離すことができなくなってきました。

以上のことからTikTokを活用したマーケティングは極めて有効であるため、現在注目を集めています。

TikTokマーケティングのメリット・デメリット

世界的に幅広い年齢層に支持されているTikTokですが、マーケティング施策を実施するメリットやデメリットがそれぞれ存在します。
TikTokの特徴に合わせたメリット・デメリットを紹介していきます。

TikTokマーケティングのメリット

TikTokマーケティングのメリットは、以下のとおりです。

  • ユーザーの反応率が高い
  • 拡散性が他のSNSよりも高い
  • 国外にもアプローチしやすい
  • 消費金額が高い
  • 広告動画もスキップされにくい

それぞれのメリットについて詳細を解説します。

ユーザーの反応率が高い

上記でも記載しましたが、TikTokはショートムービーに特化したSNSのため、隙間時間でも閲覧できることもあり、投稿への反応が高いユーザーが多いことが特徴です。

また、ショートムービーのため、動画制作にも時間がかからず、SNS運用の課題の一つである「継続」が非常にしやすいという特徴も兼ねそろえています。

拡散性が他のSNSよりも高い

X(旧Twitter)やInstagramは「いいね」や「フォロワー数」が多いほど、ユーザーへの露出が増えるSNSですが、TikTokは、1つの投稿(動画)に対してそれぞれ評価されるアルゴリズムのため、アカウントの質やフォロワー数に関係なく、より多くのユーザーへ露出することができます。

そのため、運用始めたての少ないフォロワー数であっても、不利に働くことはありません。

つまりもっともバズらせやすいSNSであると言えます。

国外にもアプローチがしやすい

世界的に多くのユーザーに支持されているSNSの1つにX(旧Twitter)があります。
これは、テキストをメインに発信するため、言語がわからないとアプローチすることは厳しいものになっています。

しかし、ショートムービーに特化したTikTokなら、言語を使わずに視覚で認識できる情報が多く、かつ短尺のため、手軽に海外のユーザーへアプローチすることが可能です。

この際、タイトルを英語表記にしてみても効果的です。

新たな販売チャネル拡大にも海外ユーザーからの支持は、非常に効果的です。
他のSNSに比べ、投稿が拡散されやすいというTikTokの特徴もとに、海外ユーザーにも届くコンテンツの作成に挑戦してみてはいかがでしょうか。

消費金額が非常に高い

若年層のユーザーが多いという印象があるTikTokですが、実は他のSNSに比べて約2倍も消費される金額が高いSNSです。
具体的な数値で表すと、他のSNS全体の平均支出額が4万2538円に対し、TikTokでは、約8万5862円を記録しています。

つまり、ユーザーが興味を持つ商品やサービスのアプローチ次第では、購入へとつながりやすいという強力な特徴もあります。

TikTokで商品が売れることを「TikTok売れ」と呼ばれるほど、新たなマーケティング手法としてTikTokを扱うことは、一般的になってきました。
ユーザーの興味関心を引く商品やサービスに関するコンテンツを投稿し、ユーザーの購買意欲を高めていきましょう。

広告動画もスキップされにくい

他のSNSやリスティング広告では、検索ワードに対して広告が表示されたり、ユーザーがよく視聴するジャンルに沿った大まかな広告が流れます。
しかし、TikTokの場合、ユーザーへレコメンドする動画の質が他のSNSよりも高いため、よりユーザーが興味を持っている商品やサービスの広告が流れます。

そのため、広告動画も最後まで視聴してもらいやすくなっています。

TikTokマーケティングのデメリット

メリットだけを見るとビジネスにおいて非常に優れたSNSであると言えます。しかし、TikTokマーケティングにもデメリットがあります。
TikTokマーケティングにおけるデメリットは、大きく2点です。

優れた拡散力ゆえの炎上

メリットの1つに取り上げた拡散力も、ユーザーから悪い印象を抱かれてしまうと炎上する確率も高まります。
これは拡散力が高いゆえに起きるデメリットです。
商品やサービスだけでなく、会社全体のイメージ悪化につながりかねないため、動画投稿前の確認は入念に行いましょう。

売上に直結しないこともある

TikTokで売上に直結しているコンテンツの代表的なものは、漫画や音楽といった無形商材がほとんどです。
ユーザーが興味関心を抱かない商品やサービスの訴求をしてもまったく効果が出ない可能性も十分にあります。

TikTokマーケティングを取り入れ、自社商品やサービスをTikTokで宣伝するからと言って売上に直結するとは限らないということを念頭に入れておきましょう。

TikTokマーケティングを活用した成功事例

TikToマーケティングの活用に成功した企業の事例を3つ紹介します。

どのアカウントもユーモアあふれる投稿が多く、売上、集客率向上に長けたTikTo運用をしています。それではご覧ください。

ほっともっと

お弁当やお惣菜で有名なほっともっとは、TikTokだけではなくInstagramやX(旧Twitter)などの幅広いSNSを活用し、それぞれで成果を出し、成功している企業です。
TikTokの運用開始は2020年5月ですが、現在20万人以上のフォロワーから支持されています。

毎月販売される新商品だけではなく、TikTok特有の若年層に向けた、揚げ弁当やかつ丼といったユーザーの年齢に合わせた商品の紹介動画を投稿しています。

ターゲットの設定がしっかりとされたうえでのTikTokマーケティングのため、動画の構成だけでなく、アカウント設計世界観も参考にしていきたいアカウントの一つです。

ロート製薬株式会社

肌ラボやセノビックで有名なロート製薬では、TikTok運用担当者の1日の流れなどを投稿しています。
実際に働く環境やスケジュールを見せることで、ロート製薬で働くことのメリットを提示するだけではなく、企業全体のイメージアップにもつながる運用をしています。

商品紹介の訴求だけではなく、人事採用も一つのアカウントで行っています。
また、ユーザーからのコメントにも丁寧に返信し、親しみやすいアカウントとなっています。

寿司竹(すしたけ)

YouTubeショートでもお馴染みの寿司竹を営む「シェフヒロ」さんは、TikTokでの集客にも大成功をおさめました。

TikTokのフォロワー数は140万人以上と、寿司職人随一のユーザーからの支持を得ています。
英語表記のタイトルや字幕をうまく取り入れ、国内だけではなく国外のユーザーにもアプローチしています。

動画の内容は新鮮な魚介類をさばき、調理工程を見せ、できた料理を食べる、という構成です。

動画内でシェフヒロさんが話す場面がほとんどなく、動画だけでお店やご自身の魅力をユーザーに届けています。
日本食の代表格ともいえるお寿司を、世界的に利用ユーザーが多いTikTokで配信するというTikTokマーケティングのメリットをふんだんに活用しているため、参考になる部分が非常に多いアカウントであると言えます。

今すぐにTikTokマーケティングを取り入れよう

TikTokは、若年層だけではなく、幅広い層のユーザーが利用するショートムービーに特化したSNSです。
他のSNSに比べて拡散力が高く、比較的フォロワーが少ない運用初期の段階でもより多くのユーザーへ投稿を届けることができます。

しかし、拡散力が高いゆえに炎上のリスクも高くなってしまうデメリットも存在します。

TikTokマーケティングの導入やアカウント運用が不安な企業は、プロに依頼するのもひとつの方法です。
株式会社soraプロジェクトでは、TikTokマーケティングだけではなく、マーケティングに役立つツールのご提案もしております。

現状を整理して課題を明確にしたうえで、必要なサポートを行うのが特徴です。
「TikTokマーケティングを導入したいけど、何から手を付けたら良いかわからない」とお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。