目次
「すみません、ただいま担当者は出張に出ております」
「本日、担当者はお休みをいただいております」
テレアポの経験があるなら、一度は「担当者不在」と返されたことがあるでしょう。しかし、テレアポを成功させるためには適切な対応を取らなければなりません。
実は担当者が不在と返されることには3つの意味があります。そこでこの記事では、次のポイントを解説していきます。
- 「担当者が不在」と言われる原因
- 「担当者が不在」と言われた場合の対応
- 「担当者が不在」と返されないためのトークテクニック
ぜひテレアポをうまく進めるための参考としてご活用ください。
テレアポで「担当者が不在」と言われる原因
「担当者が不在」と言われてしまう原因は次の3つに分けられます。それぞれ解説します。
- 本当に担当者が不在
- 電話を受けた人が電話を取り次ぎたくない
- 担当者が電話に出たくない
本当に担当者が不在
本当に担当者が不在の場合ももちろんあります。しかし、「誰もが本当のことを言う」と考えていると良くない場合もあるのです。
電話を受けた人が電話を取り次ぎたくない
担当者の意思に関係なく、電話を受けた人が「電話を取り次ぎたくない」ために「不在」と返している可能性もあります。
たとえば次のような状況です。
- 取り次ぐべき担当者と仲が悪い
- 取り次ぐべき担当者が忙しそうだった
- 営業電話だとわかり、取り次ぎたくない
- 商材と関連性が低いと判断し、営業を断っている
電話を受けた人が担当者に取り次ごうとしても、仲が悪かったり忙しそうだったりすると「取り次ぎたくない」と考え、避けるのは当然です。それが営業電話とわかれば、なお取り次ぎたくないという気持ちを助長してしまうことでしょう。
これらは前半2つと後半2つでは対応すべきアクションが異なります。詳しくは後述しますので、ぜひ参考にしてください。
担当者が電話に出たくない
電話を受けた人が担当者に取り次ごうとした上で、担当者本人から断られた場合です。
担当者が電話に出たくない原因を以下に挙げます。
- 忙しいから
- 営業に対応したくないから
「電話を受けた人が電話を取り次ぎたくない」で挙げた状況とほぼ同じです。
これらの違いは、電話を受けた人が取り次ぎたくないのか、担当者本人が電話を受けたくないのかという点にあります。
テレアポで「担当者が不在」と返されてしまう原因には多くの状況が推測されます。以降ではこれらの対応方法を解説していきます。
テレアポで「担当者が不在」と言われた場合の対応
事前に押さえておきたいポイントが1つあります。それは架電相手が不在または忙しい可能性がある時には架電しないことです。
不在時に架電するメリットを見出すことは難しく、お客様が忙しい時にテレアポトークを聞いてもらっても良い結果は期待できないためです。
つまり、極力担当者が話を聞いてもらいやすい日時に架電するべきなのです。また、担当者でない人に営業を続けることは避けるべきです。
担当者でない人に営業を続けても、まず話を聞いてくれるかにも問題がありますし、何よりBtoB営業において、決裁の決定権を持たない人に話をしても効果が見込めないからです。
たとえば飲食店にテレアポをする際、店長(担当者)が不在だからといって新人のアルバイト人員に営業を続けても効果は見込めないでしょう。
これらを押さえていただいた上で「担当者が不在」と言われた場合の対応をご紹介します。
取るべき対応は次のとおりです。
- 何時(いつ)に戻るか聞く
- 「何の用件ですか?」の後に言われたなら次のリストへ
- 繋がりやすい連絡先を聞く
- 担当者の名前を聞く
- 1週間後を目安に架電する
これらの理由を順に解説します。
何時(いつ)に戻るか聞く
「何時(いつ)に戻るか聞く」ことは、次のような効果を見込めます。
- 次の架電のきっかけ作り
- 次の架電で担当者が出ない可能性を低くできる
- 担当者が次回対応してくれるかどうかの確認
より具体的には「それではまた掛け直させていただきます。14時頃でしたらお戻りでしょうか?」などが有効です。もちろん「本日はお休みいただいております」の場合には「明日はお見えでしょうか?」と聞きます。
たとえば電話を受けた人が「14時は少し厳しいかもしれません。15時頃でしたら大丈夫です」と答えたなら、掛け直すきっかけとなり、相手方としてはその際に電話に出ない理由は出しにくくなります。
しかし、聞いてすぐに「わかりません」などと答えられたのであれば「その会社は営業電話に応じない」と判断しても良いでしょう。
このように、「何時(いつ)に戻るか聞く」ことによって次の架電のきっかけを作りながら相手方の営業電話への対応方針を確認できるのです。
「何の用件ですか?」の後に言われたなら次のリストへ
もし「何の用件ですか?」と聞かれた後に「担当者が不在」と返されたのであれば、その会社は営業に応じない可能性が高いと判断できます。
「なぜ営業に応じない可能性が高いのか」について考えていきましょう。電話を受けた人が担当者に取り次ぐ前に取るアクションには、次の2つが考えられます。
- 担当者に「用件」と「相手の名前など」を伝えて電話を渡す
- 担当者に「用件」と「相手の名前など」を伝えて判断を仰ぐ
つまりそのまま担当者に取り次ぐか、担当者の判断を仰ぐか2つのケースがあるのです。
もし後者であれば、担当者が営業電話だと認知して断っている場合があります。この場合、今後テレアポを掛けても営業に応じない可能性が高いと考えられるのです。
見込みがないのであれば次のリストに架電するべきでしょう。
そもそも「何の用件ですか?」と聞かれた時に「営業」だとわかる話をするのは機会損失になりやすいです。
この点は後述します。
繋がりやすい連絡先を聞く
獲得した電話番号が代表電話のケースも多いにあります。その場合、企業によっては書記さんやアシスタントさんなどが対応することもあるのです。
しかし可能であれば、決済権のある人に直接繋がる連絡先を押さえておきたいものです。具体的には担当者さんの携帯電話番号を聞けるとベストですが、担当者の部署の直通電話番号を聞けると良いでしょう。
しかし携帯電話番号へのテレアポは否定的な意見もあります。これは個人の携帯電話の場合、相手がプライベートの時間である可能性が高いためです。
もし携帯電話番号をいただけたとしても、携帯電話に対するテレアポは、相手がプライベートである場合もあるため注意しなければなりません。
担当者の名前を聞く
担当者に取り次げないとしても、担当者の名前を聞ければ次回からの架電につながるため聞けるとベターです。
しかしながら、会社としては取引のない相手に対して自社の個人名を教えることはしない方針のところもあります。その際に有効なのが次のトークです。
- 「前回お名前をお伺いしたのですが忘れてしまい、大変申し訳ないのですがもう一度お名前を教えていただけますでしょうか?」
- 「次回はどなたにご連絡すればよろしいでしょうか?」
前者は真実でない場合はあまりおすすめできませんが、相手としては「自分だけが教えているわけではないから大丈夫そう」と考えやすく、名前を聞き出せる確率は上がります。
後者は、場合によっては決済権のある上司の名前を出してくれる可能性があります。
1週間後を目安に架電する
たとえば担当者の状況に対して「明日は出社します」「午後には戻ると思います」と返された場合でも、すぐに架電するのは避けたほうが無難でしょう。
この理由は単純で「しつこい」と思われるのを防ぐためです。特に、あまり歓迎されていない印象を持った場合にあてはまります。
とはいえ「それでしたら16時ごろに再度お掛け直しいただけますでしょうか」などと返された場合にはそのとおりに架電するほうが良いでしょう。
テレアポで「担当者不在」と返されないためのトークテクニック
テレアポで担当者不在と返されてしまうと、本来のテレアポの目的である「アポイント獲得」はできません。
本当に不在の場合はやむを得ませんが、そうでない場合には事前にできることがあります。以降ではテレアポにおいて「担当者不在」と返されないためのトークテクニックをお伝えします。
- 先に用件を伝えない
- 過去荷電したなら、なぜこのタイミングで電話したかを伝える
先に用件を伝えない
先に「営業」と感じさせてしまうと、会社によっては相手をしてもらえない可能性があります。そのため、営業と感じさせないことがポイントです。
先に用件を伝えないことで、電話を受けた人が担当者に電話を取り次がなくても良い理由を作らせない効果があります。
たとえば以下のように用件を伝えてしまうと、電話を受けた人が「必要ない」「営業電話なら断ろう」と判断され、担当者に電話を取り次がない理由となってしまいます。
「ITツールのご提案の件でお話させていただきたいのですが、担当者様はいらっしゃいますか?」
もし用件を聞かれた場合には答える必要がありますが、自ら営業であることを先に伝えずとも良いのです。
過去架電したなら、なぜこのタイミングで電話したかを伝える
2回目以降の架電であるなら、次のように切り出すと相手も「不在」と返す理由が狭まります。
「先日お電話させていただいた際、14時頃ならいらっしゃるとのことでお電話させていただいたのですが」
担当者が不在ではない場合、断るためには「いま忙しそうなので…」など断る理由を絞ることができます。その際には、感謝の気持ちを示しながら「何時(いつ)なら良いか」を聞くと良いでしょう。
さらに効果はこれだけでなく、「実は重要なことかもしれない」と思ってもらえることも見込めるのです。
まとめ:「担当者不在」に対して適切なアクションを取ろう
テレアポで「担当者不在」と返されるのは、実は3つの意味がありました。本当に不在であれば良いですが、電話を受けた人が要因の場合、もしくは担当者要因の場合もありえます。
そこで本記事で紹介した対応方法を実践いただければ、テレアポの精度が上がるはずです。
ぜひ実践いただき、テレアポの成功へお役立てください。
投稿者プロフィール
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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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