Zoho CRM(顧客管理システム)とは?特徴から料金、事例までを解説

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「顧客管理や営業活動をもっと効率化したい」といったお悩みを抱えていませんか。

近年、企業規模を問わずCRM(顧客関係管理)ツールが注目を集めていますが、数多くの選択肢の中で「Zoho CRM」はその機能性とコストパフォーマンスの高さから、多くの企業に選ばれています。

当記事では、Zoho CRMの特徴や料金プラン、実際の導入事例をもとに、どのように活用すれば営業プロセスを効率化し、顧客満足度を向上できるのかを詳しく解説します。

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Zoho CRMとは?その基本と特徴

Zoho CRMの概要

Zoho CRMは、企業の営業活動や顧客管理を効率よくするために設計されたクラウド型のCRM(顧客関係管理)ツールです。

全世界で25万社以上の企業に採用され、営業プロセスの最適化やマーケティング効率の向上をサポートしています。

中小企業から大企業まで、さまざまな規模のビジネスで活用され、Zoho CRMの無料プランでは基本的なCRM機能が利用でき、企業の成長に合わせてZoho CRM Plusなどの有料プランに移行できます。

その他のCRMツールとの特徴、料金などの比較については以下の記事で解説しています。

主な特徴

効率的な顧客管理

Zoho CRMは、顧客情報や営業活動を一元管理する機能を持っています。

営業活動の追跡、接触広告の経過、受注状況をデータ化することで、営業活動を効率化し、顧客との関係を深めることができます。

AIによる営業支援

Zoho CRMはAI技術を活用した機能を持っており、営業担当者の営業活動を支援します。

預測営業や顧客の行動予測などのデータ解析によって、営業活動の効率を高め、成績の向上を実現します。

マーケティング自動化

Zoho CRMは、営業だけでなく、マーケティング活動も自動化する機能を備えています。

メールマーケティングやショートメールの予約配信、追跡課題の代行などを自動化することで、積極的な顧客アプローチが可能です。

ワークフローの自動化

Zoho CRMのワークフロー自動化機能を利用することで、定型的な作業を自動化できるため、営業担当者は重要な営業活動に集中できます。

例えば、顧客からのメールに対する自動回答や、フォローアップの自動化に役立ちます。

マルチチャネル対応

Zoho CRMは、メール、電話、SNSなど複数のチャネルを一元で管理できる「マルチチャネル対応」機能を持っています。

これにより、顧客とのやり取りした情報を管理しやすく、正確な情報をもとに営業活動ができます。

モバイル対応

Zoho CRMは、スマートフォンやタブレットでの利用も完全に対応しています。

これにより、外出充希時やリモート作業でも、営業活動や顧客情報を欠くことなく管理できます。

任意の場所でデータを確認し、タスクを実行できるため、営業活動の効率化に役立ちます。

Zoho CRMの料金プラン

Zoho Notebookについて

Zoho Notebookは、情報の管理をするための便利なノート作成ツールであり、Zoho CRMとの連携によってさらに高い効果を発揮します。

このツールは、メモやタスクの記録、チーム内での共有をスムーズにするために設計されており、営業や顧客対応を行うチームにとって非常に役立ちます。

Zoho Notebookの特徴やセキュリティ面については以下の記事で解説しています。

Zoho Notebookの安全性とは?特徴やセキュリティ面を解説

無料プランについて

Zoho CRMの無料プランは、小規模企業やスタートアップに最適なオプションです。

無料プランには次の機能が含まれています。

  • 営業活動の管理基本機能
  • 顧客情報の一元管理
  • 3名までのユーザーアカウント

Zoho CRMを無料で始めることで、企業の需要に合った使い方を確認しながら、実際にツールのコストを抜きに効率化を進めてみましょう。

Zoho CRM料金プラン比較表

Zoho CRMは、企業規模や業務ニーズに応じた柔軟な料金プランを提供しています。

無料プランから始められるため、初期コストを抑えたい企業にとっても魅力的です。

有料プランでは、より高度な機能やデータ容量、カスタマイズ性を提供しており、ビジネスの成長段階に合わせて最適なプランを選択できます。

以下は、Zoho CRMの主なプランの比較表です。

プラン価格(月額) 主な機能カスタマイズ性データ容量
無料プラン¥03ユーザーまで利用可能、基本的な顧客管理機能基本的なカスタマイズが可能10MB(約5,000件のデータ)
スタンダード¥1,680売上予測、スコアリング、外部サービス連携(Zoom、Slackなど)カスタマイズ性が向上200MB(約100,000件のデータ)
プロフェッショナル¥2,760メール連携、SNS連携、見積書・請求書作成、一括メール送信高度なカスタマイズが可能10GB(約500万件のデータ)
エンタープライズ¥4,800AI営業アシスト、高度なカスタマイズ機能、承認申請業務プロセス全体を完全にカスタマイズ可能10GB
アルティメット¥6,240機能利用制限の拡張、ストレージ追加、BIツール「Zoho Analytics」利用可能業務プロセス全体を完全にカスタマイズ可能30GB(約1500万件のデータ)

出典:Zoho CRM プラン別機能一覧

Zoho CRMの使いやすさは?評判と口コミを調査

Zoho CRMは、豊富な機能と柔軟な料金プランを備えた顧客管理ツールとして広く利用されていますが、その使いやすさについては利用者の意見が分かれることがあります。

ここでは、実際の評判や口コミをもとに、Zoho CRMの使いやすいポイントと課題について詳しく解説します。

Zoho CRMの使いやすいポイント

直感的なインターフェース

Zoho CRMは、初めてCRMを導入する企業でも使いやすいよう設計されています。

特に、Zoho CRMの無料プランでは、基本的な機能を試しながらツールの操作感をつかむことができるため、初期導入に適しています。

無料プランで手軽に導入

Zoho CRMの無料プランは初期費用を抑えたい企業にオススメです。

基本的な顧客管理機能が利用でき、CRM導入のハードルが低いため、特に中小企業やスタートアップ企業から高い評価を受けています。

多様な連携機能

Zoho CRMは、Zohoの他ツールやGoogle Workspace、Slackなどの外部ツールとも連携できます。

この連携機能により、顧客管理と業務全体をシームレスに統合し、効率的な作業環境を実現します。

モバイル対応

営業担当者が外出先からでも顧客情報にアクセスできるよう、Zoho CRMはモバイルアプリを提供しています。

これにより、場所を問わず迅速な対応が可能となり、営業活動の改善を実現します。

使いにくいと感じるポイントと課題

初期設定には慣れが必要

Zoho CRMは多機能であるがゆえに、初期設定にはある程度の時間と知識が必要です。

特にカスタマイズや高度な機能を活用する際には、公式サポートを活用することが推奨されます。

解消方法については以下の記事で解説しています。

文字化けの問題

一部のユーザーから、エクスポート機能での文字化けが報告されています。

この問題は主に日本語環境で発生しやすいですが、エンコード設定を適切に調整することで解消できる場合があります。

文字化けの原因については以下の記事で詳しく解説しています。

Zoho CRMがエクスポート時に文字化けする原因と対処法を解説

ログイントラブル

時折、ユーザーがZoho CRMにログインできなくなるトラブルが発生します。

これはキャッシュのクリアやネットワーク設定の見直しで解決する場合が多いですが、より安定した利用を望む場合にはサポートへの問い合わせが推奨されます。

ログインできない原因については以下の記事で詳しく解説しています。

口コミで見るZoho CRMの評判

多くの利用者から「コストパフォーマンスが高い」「多機能で柔軟に対応できる」という好意的な評価を得ています。

一方で、「初期設定やカスタマイズに時間がかかる」という声もあり、初期導入時にサポートを活用することが大切です。

また、Zoho CRMの無料プランから始められる手軽さや、料金プランの柔軟性は、中小企業やスタートアップにとって大きな魅力です。

Zoho CRMのメリット

コストパフォーマンスの良さ

Zoho CRMは、リーズナブルな価格設定で高機能な顧客管理ツールを提供しています。

Zoho CRMの無料プランでは初期費用をかけずに基本的な顧客管理機能を試すことができるため、中小企業やスタートアップに特に適しています。

有料プランではさらに高度な機能を利用でき、Zoho CRM Plusでは営業、マーケティング、カスタマーサポートなどの複数の機能を統合したプラットフォームを提供します。

この柔軟な料金設定により、企業の成長に応じて最適なプランを選べる点が大きな魅力です。

柔軟なカスタマイズ

Zoho CRMは、高度なカスタマイズが可能で、企業の特定の業務プロセスに適応できます。

ドラッグ&ドロップの操作でワークフローやフィールドの設定が簡単に行えるため、プログラミングの知識がなくてもカスタマイズを進められます。

また、リード管理や営業プロセスの最適化を行う際には、Zoho CRMの価格に見合った柔軟性を発揮し、企業独自の運用が可能です。

他ツールとの連携

Zoho CRMは、Zoho製品やGoogle Workspace、Slack、Zoomなど外部ツールとの連携機能を備えています。

これにより、営業活動やチーム間の情報共有がスムーズに進み、業務の効率化が実現します。特に、複数ツールを一元管理できる点は、業務効率を向上させたい企業にとって非常に有益です。

Zoho CRMのデメリット

カスタマイズの難易度

Zoho CRMは柔軟性が高い分、詳細なカスタマイズを行う際には一定の専門知識や時間が必要です。

特に複雑なワークフローや高度な設定を行う場合、初めてCRMを利用するユーザーにはハードルが高く感じられることがあります。

この課題を解決するためには、公式サポートや導入コンサルティングを活用することが推奨されます。

日本語サポートの課題

一部のユーザーから、Zoho CRMのサポート体制について日本語での対応が十分でないという意見が寄せられています。

一部の操作画面やヘルプドキュメントが英語表記であるため、日本語環境に依存しているユーザーにとっては理解が難しい場面があります。

この点については、公式のサポートページやユーザーコミュニティを積極的に活用することで解決を図ることができます。

初期設定の学習コスト

Zoho CRMは多機能なツールであるため、初期設定には一定の学習コストがかかる場合があります。

特に、どの機能を優先して設定すべきか迷うケースが多いため、事前に導入計画を立て、トレーニングリソースを利用することが重要です。

ただし、Zoho CRMの無料プランを活用すれば、リスクを抑えつつ基本機能を試すことが可能です。

Zoho CRMの導入事例

Zoho CRMは、多機能で柔軟なカスタマイズ性を備えたCRMツールとして、多くの企業に採用されています。

Zoho CRMの事例による導入背景や成果を通じて、Zoho CRMのビジネス利用について理解しましょう。

Sorabito株式会社のZoho CRM導入事例

SORABITO株式会社は建設業界向けのSaaSを提供するスタートアップ企業で、Salesforceを利用していたもののコスト面や機能のオーバースペックに悩んでいました。

担当者1名で1万件以上の顧客データを3カ月以内に移行する必要があり、短期間で導入可能なCRMツールを検討。Zoho CRMがSalesforceの機能をほぼ代替でき、コストを1/3に抑えられることが決め手となり採用されました。

Zoho CRM導入では、旧システムを忠実に再現するため、オンボーディングサービスを最大限活用。操作性もシンプルで、短期間で業務に支障なく定着しました。

社長室の加藤氏は「Zohoのサポート体制が親身で安心して相談できる」と評価し、必要な機能を網羅しながらコスト削減を実現できた成功事例となっています。

出典:Sorabito株式会社の成功事例

Applied Fitness Solutions(AFS)のZoho CRM導入事例

Applied Fitness Solutions(AFS)は、顧客管理の効率化と業務プロセスの標準化を目指してZoho CRMを導入しました。

AFSはフィットネス業界において顧客情報の管理が煩雑化していたことが課題であり、特に営業活動やカスタマーサポートでの情報共有の不足が問題となっていました。

Zoho CRMの導入によって、AFSは顧客データを一元管理し、営業活動やフォローアップを体系的に行えるようになりました。

これにより、顧客ごとの進捗状況がリアルタイムで把握でき、業務の透明性が向上しました。

また、カスタマイズ性の高さと直感的なインターフェースにより、担当者ごとに最適な情報表示が可能となり、作業効率が大幅に改善されました。

さらに、Zoho CRMは柔軟な機能拡張が可能であり、AFSの成長に合わせたカスタマイズや統合が容易に実現されました。特にレポート機能を活用することで、営業戦略の効果分析や意思決定のスピードが向上し、業績の改善にも寄与しました。

導入当初の課題であった「顧客情報の属人化」も解消され、チーム全体で一貫したサービス提供が可能となったことで、顧客満足度の向上にもつながっています。

AFSはZoho CRMを通じて、業務の効率化だけでなく、顧客との関係強化とビジネスの成長を実現しています。

出典:Applied Fitness Solutions(AFS)の事例

株式会社グロウアップ・マーケティングのZoho CRM導入事例

株式会社グロウアップ・マーケティングは、顧客管理の効率化を目指しZoho CRMを導入しました。

同社はセールスライティングの教育やコンサルティングを手がけ、個人ビジネスから急成長したことで、顧客管理が複雑化し課題に直面しました。

当初はGoogleスプレッドシートを利用していましたが、業務拡大に伴い管理が限界に達し、kintoneを導入。しかしkintoneでは「商品ベース」の管理が中心であり、複数の商品を購入する顧客の情報集計にストレスが生じ、求める機能が満たされませんでした。

Zoho CRMに移行後、顧客ベースでの情報管理が可能になり、データの即時集計や検索性が大幅に向上しました。

柔軟なカスタマイズ機能を活用し、業務フローに合わせた管理システムを構築。入退会の処理やメール送信など、複雑な作業も効率化されました。

Zoho CRM導入により、グロウアップ・マーケティングは業務の負担を軽減し、顧客情報の一元管理を実現。顧客対応の質が向上し、ビジネス拡大に不可欠な基盤を築きました。

出典:株式会社グロウアップ・マーケティングの成功事例

Zoho CRMを最大限活用する方法

Zoho CRMは、営業活動や顧客管理を効率化する強力なツールですが、その可能性を最大限に引き出すためには、「Zoho CRM Plus」や「Zoho Mail」との連携を活用するのが効果的です。

ここでは、それぞれの特徴と活用方法を詳しく解説します。

Zoho CRM Plusについて

Zoho CRM Plusは、営業、マーケティング、カスタマーサポート、プロジェクト管理を統合した包括的なプラットフォームです。

Zoho CRMの基本機能に加え、企業の成長をサポートするための多彩な機能を提供します。

Zoho Mailとの連携

Zoho Mailは、メール管理を効率化するツールで、Zoho CRMと連携することで顧客対応をさらに強化します。

この連携を活用すれば、営業活動や顧客コミュニケーションがスムーズに進みます。

詳細については以下の記事で詳しく解説しています。

Zoho Mailは使うべき?利用者の口コミ・評判から機能まで解説

まとめZoho CRMを導入しよう

Zoho CRMは、顧客管理の効率化や営業活動の支援、マーケティングの自動化を実現する多機能なツールです。

Zoho CRMの直感的なインターフェースと柔軟なカスタマイズ性により、さまざまな業界や企業規模に対応しています。

無料プランから利用を開始できるため、初めてCRMを導入する企業でもコストを抑えながら試せる点が魅力です。さらに、料金プランが多岐にわたり、成長段階に応じた柔軟な選択が可能です。

Zoho CRMは、Webフォームを活用したリード管理や、Zoho CRM Plusによる統合的なツール活用、モバイル対応による柔軟な営業活動を支援する一方で、初期設定やカスタマイズにはある程度の学習コストがかかるため、公式サポートやトレーニングの利用が効果的です。

Zoho CRMは、コストパフォーマンスの良さや豊富な機能で多くの企業に選ばれているツールです。

顧客管理や営業活動の効率化を目指す方は、まずはZoho CRMの無料プランを活用し、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。

資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。