YouTube広告にかかる費用は?料金の相場や効果アップの仕組み

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YouTube広告は、訴求力の高い動画形式で沢山のユーザーにアプローチできる販促の手段です。
広告の種類としてもメジャーになったことを踏まえ、チャレンジしてみたい方もいるのではないでしょうか。

YouTubeに広告を出すにあたり、多くの人が気になるのは費用です。
どれくらいの金額がかかるのかを想定して予算を準備しておく必要があります。

この記事ではYouTube広告の課金の仕組みをはじめ、料金の相場を広告の種類別にご紹介します
費用対効果をアップさせるコツもお伝えしますので、広告を運用する上で参考にしてみてください。

※本記事の情報は2022年3月時点のものです。今後のGoogleのアップデートにより、内容が変更される可能性があります。
Webマーケティングの情報をお探しの方は、こちらもご覧ください。

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YouTube広告で費用がかかる仕組み

YouTube広告の基礎として、広告の「キャンペーン」を作成する過程で予算や入札戦略を考える必要があります
広告費はオークション形式のため、予算を多く設定しても入札で競り負けてしまうと予算を消化できません。

また、入札できたとしても設定した課金の条件を満たさなければ料金が発生しないのです。

オークションに勝ち、多くのユーザーにアプローチするほどかかる費用は高くなりますが、その分だけ反響も期待できます。
広告主が支払った料金はYouTubeの収益となり、YouTubeから動画の投稿者へ広告収入として支払われる仕組みとなっていることが特徴です。

料金の支払い方法

YouTube広告の料金は、主にクレジットカードで支払います。
AMEX、JCB、VISA、MasterCard と提携するデビットカードも利用が可能です。

いずれのカードでも、広告が掲載された後に自動で請求される「自動支払い」または掲載の前に入金が必要な「手動支払い」ができます。

個人と企業では広告の出し方に違いはある?

YouTube広告は、個人でも企業でも出し方は同じです。
個人として出す場合にも、法人として出す場合にもGoogleアカウントでGoogle広告にログインすれば同じように設定できます。

かかる費用も、個人か法人かで違いはありません。

YouTube広告を出す際に知っておきたい課金方式

YouTube広告では、課金の方式が4つあります。
この次にご紹介する広告の種類によって課金の方法も異なるため、どのようにして金額が発生するかをまずは基本として知っておきましょう。

それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

動画視聴課金(CPV)

YouTube広告では最もメジャーな課金の方法です。
広告が1回再生されるごとに課金され、1回再生の定義としてはユーザーが広告を30秒以上、動画が30秒未満の場合は最後まで視聴した場合を指します。

広告がどれくらい再生されたかを測る指標としても活用できますが、閲覧したユーザーが必ず商品やサービスの購入に繋がるとは限りません。

クリック課金(CPC)

広告のリンク先を1回クリックするごとに課金される形式です。
あるいは、広告のサムネイルやタイトルをクリックしたときにも料金が発生します。

興味のあるユーザーだけに絞って費用をかけられるため効率の良い方法ですが、反響が悪くクリックされないとせっかくコストを費やしても予算を消化できません。
競合が多いほどコストが増加することも特徴です。

インプレッション課金(CPM)

広告が1,000回表示されるごとに課金される形式です。
インプレッション課金にはバリエーションがあり、「視認可能なインプレッション単価(vCPM)」というものもあります。

vCPM方式は、視認できると判断された広告インプレッションだけが課金の対象になる仕組みです。
視認の範囲と見なされるのは、広告面積の 50% 以上が表示され、静止画では1秒以上・動画では2秒以上の再生があった場合となります。

ブランド認知の向上に適しており、コストを高くすればするほどユーザーの目に留まる可能性が高まる方式です。
ただし、すでに認知度の高い商品やサービスの場合はリンク先のクリックや売上には繋がりにくい点、購入や成約までの経路がわかりにくい点がデメリットと言えます。

日ごとの固定単価(CPD)

1日1クライアント限定で広告枠を買い切る日別の単価制です。
規模の大きな広告になるため、出稿するときは、Googleに問い合わせをして申し込む必要があります。

他の課金スタイルと比較して費用が高額ですが、目立つ位置に出稿できるため高いPR効果が期待できる方法です。

YouTube広告にかかる費用の相場はどれくらい?

YouTube広告にはいくつかの種類があり、かかる費用がそれぞれ異なります。
種類によって課金の方法が変わるため、相場が変わってくるのです。

どの種類の広告も費用はオークション形式のため、競合が少なければ安く配信することもできます。
予算も少額から設定でき、Google広告のヘルプページでは、1日の平均予算として「1,000〜5,000円」を推奨しているようです。

「入札単価と予算の設定」のヘルプページはこちら

ただし、予算を少なくすると獲得できる再生数やデータが少なくなります。
正確な費用対効果を測定するためには、得られるデータ量を考慮した予算を検討しましょう。

インストリーム広告

YouTube広告の中でも最もポピュラーなもので、動画の前後や途中に表示されます。
5秒経過するとスキップできる機能の有無を選べることも特徴です。

必ず5秒間はユーザーに見てもらえるため、商品名やサービスの認知を目的としているときには適しています。
スキップされると費用が発生しないため、YouTube広告を試してみたい初心者の方やコストを抑えて出稿したい場合に最適です。

課金の方式はCPVで、スキップ不可とした場合はCPM方式で費用が発生します。
秒数が経過するまでに広告のリンク先をクリックした場合も課金の対象です。

料金の相場は1回の成果につき2円〜30円と言われています。

バンパー広告

インストリーム広告と同様に動画の前後や途中で表示される広告ですが、広告の尺は最大6秒までに限定されています。
途中でスキップができないため、ユーザーに最後まで動画を見てもらうことが可能です。

バンパー広告の課金はCPM方式のため、商品やセール情報などについて広く周知させたいときに適しています。
料金の相場は1,000回の表示あたり500円〜700円程度が目安です。

インフィード広告

インフィード広告はかつてディスプレイ(ディスカバリー)広告という名称で、YouTubeで検索をしたときの結果の一覧や再生中の画面に現れます。
広告と関連のある検索キーワードや再生中の動画に合わせて配信される仕組みで、広告の尺に制限はありません。

課金はCPC方式で、広告をクリックする可能性が高いユーザーの目に届きやすいことがメリットです。
広告の内容に関心がないユーザーはクリックする可能性が低くなりますが、視認性の高いタイトルやサムネイルを設定すれば認知のアップには役立ちます。

1回のクリックごとに2円〜6円が相場です。

マストヘッド広告

YouTubeのホーム画面で上部に現れる広告です。最大30秒自動で再生され、目立つ上に尺が長いため他の広告よりも高度なクオリティが求められます。

マストヘッド広告の課金はCPM方式とCPD方式の2種類あり、相場は1日あたり数百万円になることもあり膨大なコストがかかる手法です
しかし非常に目立つため訴求効果がかなり高いコンテンツとなり、大々的な告知に適しています。

アウトストリーム広告

YouTube以外のアプリやサイトで表示され、スマホやタブレット専用の広告のためPCでは表示されません。
YouTubeのユーザー以外にも広く周知できるのが魅力です。

アウトストリーム広告の課金はCPM方式ですが、その中でも「視認可能なインプレッション単価」のvCPM方式に該当します。
1回の成果に対する相場は10円〜500円と幅があることが特徴です。

YouTube広告にかける費用の決め方

広告の種類や課金方式をもとに、どれくらいの費用をかけていくかを決めましょう。
YouTube広告の費用は月の予算を設定した上で、入札型で出稿されて課金が発生されます。

そのため、予算と入札額の2つを決める必要があるのです。

月の予算を決める

1か月の予算を設定し、YouTube広告にかける全体的な費用の上限を決めましょう。
Googleでは「1か月の広告費用が1日の予算の30.4倍を超えることはない」としているので、上限の目安にしてみてください。
(参考:1 日の平均予算について|Google広告ヘルプ

予算には「キャンペーンの合計」と「日別」の2タイプがあります。
広告を配信する期間が決まっているときは「キャンペーンの合計」、配信の終了日が決まっていない場合や日別で予算の強弱をつけたい場合は「日別」がおすすめです。

1日の入札(オークション)費用を決める

希望の広告枠に1回表示するときにかかる費用の上限を設定できます。
広告枠も人気の高い枠ほど金額が上がっていくので注意が必要です。

再生数の多い動画や人気のYouTuberのチャンネルなど注目度の高い広告枠には、複数の広告主から入札が殺到します。
そのため、入札した金額によってオークションとなるのです。

オークションは広告を配信するタイミングでGoogle広告が自動でおこない、入札額と広告の品質スコアによって配信される広告を決定します。

YouTube広告の費用対効果を高めるコツ

YouTube広告はテキストや静止画だけの広告と比較して、音声や動画を使って訴求力を高められる特徴があります。
クリエイティブに工数がかかる広告だからこそ、費用対効果のアップは重要な取り組みです。

具体的にどのようにして費用対効果を高められるか、運用のコツをお伝えします。

広告を出す目的を整理する

YouTubeで広告を出す上で、何を達成したいかというゴールを決めて運用すれば費用対効果のアップにも繋がります
効果を測る上でも目的の整理は欠かせず、目的によって広告の種類・予算・成果の指標・目標が変わるからです。

費用対効果を高めるには分析が重要です。
YouTube広告では、無料で効果を測定できるツールとして「YouTubeアナリティクス」と「Googleアナリティクス」の2種類が用意されています。

再生回数や視聴状況、視聴しているユーザーの属性をチェックできるため、何を工夫すれば成果がアップするかのヒント得ることも可能です。
分析ツールを使って効果を測定しながらPDCAを回し、求める数値の最適化を目指しましょう。

ターゲットを明確にする

YouTubeで誰に広告を見てもらいたいかも重要です。
どのようなユーザーに訴求したいか吟味し、綿密なターゲティングをしましょう。

ターゲットのペルソナを具体的に設定し、想定した人物像のユーザーに響く広告が作れれば成果も上がりやすくなります。

動画クリエイティブに注力する

YouTube広告を最後まで見てもらい、訴求力を高めるにはクリエイティブの品質も重要です。
広告として表示する動画の質が低いと、スキップされやすく予算を消化できないばかりか、広告主のマイナスイメージにもなりかねません。

分析して得られたデータを広告のシナリオや見せ方に反映したり、専門のスタッフや業者に依頼して優れたクリエイティブを実現したりすることで、動画の品質を高めましょう。
広告のさまざまな目的や種類にかかわらず共通するポイントとしては、最初の5秒間にメッセージを盛り込むことです。

YouTube広告にはコンセプト作り・撮影・ナレーション・編集のコストや工数がかかるため、制作にかかった費用の回収も視野に入れましょう。

広告の導線を工夫する

YouTube広告を見たユーザーの行動は、リンク先への遷移や商品の購入といった直接的な効果だけではありません。
広告を見たことで商品やサービスを知って後から探して購入するパターンも期待できるのです。

このような行動を分析する「アトリビューション」では、広告を出す前後でのサイトのアクセス数や申し込み率の違いで効果が出ている可能性を見出せます。
自分たちのYouTubeチャンネルがあればリマーケティングも活用して、目指す成果に向けたユーザーの導線作りをしましょう。

YouTube広告は予算を決めて、費用対効果を高める運用をしよう!

YouTube広告を出すときは広告の種類や課金方式を想定した上で、予算と入札額を設定しましょう
費用の決め方は、広告を配信する期間・出稿する目的・競合の状況も考慮しながらシミュレーションしてみることがおすすめです。

広告の効果を上げるためのさらに詳しい方法について知りたい方は、マーケティング会社に相談してみましょう。
soraプロジェクトはマーケティングの知識やノウハウも豊富に蓄えています。

詳しく知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。