営業の新規開拓がつらい!その理由と取るべき行動を紹介

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「営業で新規開拓をするのがつらい……」「つらい気持ちを乗り越える方法が知りたい」

張り切って営業の新規開拓業務を始めたのはいいものの、このようなつらい気持ちに負けそうになることもありますよね。

長く働いていると仕事でつらい思いをする時期もありますが、特に営業の新規開拓は精神的にも体力的にもハードだといわれています。

そこで今回の記事では、営業の新規開拓がつらい理由、つらくなりやすい業界、解決に向けて取るべき行動を解説します。今の「つらさ」を乗り越えた先に、どんな自分になれるかも紹介するのでぜひ参考にしてください。

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営業の新規開拓がつらい理由

営業で新規開拓がつらくなる理由を6点紹介します。

テレアポで門前払いされる

営業の新規開拓業務の代表例として、テレアポがあります。テレアポは、あらかじめ準備された法人または個人リストに電話をかけ、自社サービスや商品を紹介し、アポを取りつける仕事です。

これまで取引がなかった相手にいきなり電話をかけて話す必要があるため、話を聞いてもらえないケースがほとんどです。営業だとわかった途端にガチャ切りされたり、冷たくあしらわれたりする場合がよくあります。

テレアポでまったく相手にされないケースが続くと、結果にもつながらず精神的に追いつめられ、つらくなるときが必ずと言っていいほどあります。

ノルマが達成できない

営業の仕事と「ノルマの達成」は切っても切れない関係性です。営業の仕事をする上でノルマ達成は、やりがいにもつながり、仕事をやる意義を感じるために必須の要素です。

営業にとって命ともいえるノルマ、つまり数字を出せないと精神的につらくなってしまいます。上司からも責められ、結果を残している同僚がうらやましくなり、居場所がなくなるような感覚に陥ってしまうでしょう。

努力が給与に反映されない

営業の仕事は、努力が必ずしも給与に反映されません。どれだけテレアポを頑張ったり、外勤で走り回ったりしても、相手が「今はその商品は必要ない」という状態なら、成果につながらないからです。成果が出なければ、給料も上がることはありません。

つまり営業の仕事には「努力」だけでなく「運」も重要です。運を掴むための努力はもちろん大切ですが、行動量と給与が伴わないのがつらいところです。

飛び込み営業を拒否される

飛び込み営業を拒否されるのも、つらい経験です。ターゲットとなる企業が入っているビルに「飛び込み営業お断り」と入口に貼ってある場合もあり、それを見ると気持ちが沈んでしまいます。

また、せっかく訪問しても担当者がいなかったり、ドタキャンされたりとスムーズに進まないのが新規開拓業務です。

自社の商品が100%好きではない

自分の会社の商品やサービスがあまり好きではない場合、新規開拓の営業活動がつらくなります。

「転職前の会社の商品の方がよかった」「第一志望ではない会社に入社してしまった」。そんな場合、100%好きになれずお客様にすすめづらくなってしまうでしょう。

コミュニケーションが難しい

新規開拓の営業は、これまで取引のない顧客とはじめて接触するため、どのような雰囲気の会社や担当者なのか、あらかじめ情報がありません。

さらに、営業の仕事はさまざまな人と会って商談する必要があり、初対面でもスムーズに会話できるような高いコミュニケーション能力が必須です。

会社の規模や業種によっても専門用語や業界の常識が変わってくるため、常に勉強し続ける必要があります。コミュニケーション能力は一朝一夕で獲得できないので、自分のスキルにもどかしさを感じてしまうでしょう。

時間外の対応が多い

勤務時間の面でも新規開拓の営業はつらくなるケースがあります。

例えば、外回りで営業する場合、相手企業の営業時間に合わせて訪問します。すると帰社するのが退勤時間である夕方頃になり、残業して報告業務やデスクワークに取り組まざるを得なくなるでしょう。

また、営業先が法人ではなく個人の場合、相手の都合のいい夕方以降に訪問時間を設定されると、時間外で対応する機会が増え、精神的にも体力的にもつらくなってしまいます。

営業の新規開拓がつらいと感じやすい業界

では、どのような業界が特に営業の新規開拓がつらいといわれているのでしょうか。ここでは3つの業界を紹介します。

不動産投資営業

不動産投資営業は、投資用のマンション販売や中古物件の売買などさまざまな業務が含まれます。年収は1000万円以上と夢のある仕事ですが、その分きつく、離職率が比較的高い業種です。

新規開拓の営業活動としてテレアポを行い、多い日は1日数百件も電話をかけることがあります。不動産投資のため1件あたりの単価は大きいですが、テレアポで門前払いが続くとつらくなってしまうでしょう。

さらに、アポが取れず成績が上がらなければ上司から責められるため、強いメンタリティがないと難しい仕事です。

生命保険営業

生命保険営業もつらいと感じる人が多く、離職率の高い職種です。正社員でも基本給+歩合制となっていて、契約できなければ歩合をもらえない厳しい給与体制です。

また、新規開拓で契約できても、解約されると保険会社への返金や歩合率の低下といったペナルティを課すケースも見られます。

歩合制なので頑張って契約数を伸ばすと給与にも反映されますが、気持ちが切れると一気につらくなってしまうでしょう。

金融業界の営業

金融系は新卒の就職活動でも人気の業界で、営業は華やかでエリートのようなイメージがあるかもしれません。しかし、銀行の営業業務はとても複雑なうえに営業部の人間関係が厳しいのも特徴です。

金融業界では、特に証券会社の営業がきついというのが有名で、自分がすすめた銘柄が暴落するとストレスが溜まり、離職率も高いといわれています。

営業の新規開拓がつらいときに取るべき行動

ここまで営業の新規開拓のつらさをお伝えしてきましたが、乗り越えるために取るべき行動を5つ解説します。

営業に向き合う姿勢を変える

まずは、自分自身が「営業」という仕事にどのように向き合っているかを見直しましょう。「営業=商品・サービスを売る」というイメージがあるかもしれませんが、それは完全には正しくありません。

法人営業は、お客様の事業に一緒に責任を持ち、成長するお手伝いをする仕事です。その姿勢を忘れず取り組めば、商品が売れないつらさにフォーカスせず、新規開拓営業のやりがいを見つけやすくなります。

「これから出会う顧客のパートナーになる」という視点で営業活動に取り組むと、熱意が伝わり話を聞いてもらいやすくなるでしょう。

企業や業界について勉強する

営業は自社の商品・サービスだけでなく、訪問先の企業や業界についても知識を蓄えることが大切です。共通の認識を持つことで会話作りにも役立ち、「頼りになる」という印象を与えやすくなります。

企業や業界について勉強する際、使いたいのが「3C分析」です。3C分析とは、Customer(市場や顧客)、Competitor(競合)、Company(訪問先の顧客)について分析する方法です。

3Cのそれぞれの項目を、新聞や経済ニュースから調べて埋めると、事業への理解が深まるでしょう。

トークスキルを磨く

営業担当者はトークスキルを磨き続ける必要があります。トークスキルとは、わかりやすく順序だてて話すことはもちろんですが、「聴く」技術も必須です。

早口でまくしたてるように要件を伝えるのではなく、常に相手が何を求めているのかを傾聴する姿勢を忘れてはいけません。

気持ちが前に出過ぎてしまうときは一呼吸おいて、ゆっくりと間を意識しながら話すとよいでしょう。

断られるのは当然だと考える

新規開拓の営業活動で、お断りが続き気持ちが落ち込む人が多く見られます。しかし、それは当然だと捉える方が賢明です。

断られて落ち込むのではなく、「なぜ断られたのか?」とその理由をカテゴライズし、今後の対策として何ができるかを考えるためのPDCAサイクルを意識します。

「100回中1回話を聞いてもらい、契約が取れたらラッキー」くらいの精神で向かい合い、改善を重ねていきましょう。

目標の数字を自分で決める

上司から今月の売上目標を共有されたら、そこから逆算して毎日何をすれば達成できるかを考えるクセをつけましょう。

会社から指示されたことをがむしゃらに取り組むのではなく、自分で戦略を立てて日々の行動を決め、少しずつ達成する姿勢が大切です。

例えば、1か月に100万円売り上げたいなら、テレアポ数は1日50件かける必要がある、などです。自主的に動くことで、気持ちも切り替えやすくなり落ち込みにくくなるでしょう。

営業の新規開拓のつらさを乗り越えた先にあるもの

営業の新規開拓のつらさの乗り越え方をお伝えしましたが、その先はどのような自分になれるのでしょうか。ここでは3点解説します。

会社やクライアントに貢献できる

営業のつらさを乗り越え、スキルや経験を少しずつ積み重ねていくと、クライアント企業の事業に貢献できるようになります。自分自身の成長とクライアント企業の成長や拡大が重なって見え、大きな感動と感謝が生まれます。

それは自社の売上向上にもつながるため、自身の成長が関わる人すべての幸福に貢献するでしょう。

企画提案力が上がる

営業担当者としてスキルが身につくと、自然と企画提案力が上がります。相手の問題点や課題をすぐに見抜き、自社の製品やサービスで何ができるかを判断しやすくなります。

相手を説得できるレベルのトークスキルも獲得でき、その先に見える視野が広くなるでしょう。

人間力が身につく

どんな職種でも、つらさを乗り越えた人は魅力的です。営業活動は、もちろんつらい時期もありますが、冷静に対処して必要な経験を積んでいくと、多くのことができるようになります。

その中に、上記の企画提案力、トークスキル、貢献度や影響力が含まれるでしょう。ビジネスのあらゆる場面を切り抜けた人には、特有の人間力が宿り人を惹きつけます。

もし今の仕事がつらいのなら、人間力のあるロールモデルを見つけて学んでみましょう。

営業の新規開拓がつらいのは誰もが通る道

営業の新規開拓は、簡単な仕事ではありません。その理由、特につらい業種、対策方法を本稿ではお伝えしました。つらさを乗り越えると、人間力のあるビジネスパーソンになれます。

周りの先輩や上司も、今は平常心で仕事をしていたとしても、「営業がつらい」と強く感じていた時期があるはずです。つまり、どれほど素晴らしい活躍をする営業パーソンでも、一度は通ったことのある道なのです。

時には休息を取りながら、業務に向き合い積み重ねていきましょう。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。