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営業活動を効率化することは、企業や営業部門にとって非常に重要なことです。
しかし、ひと口に「効率化」といっても、具体的に何をすればいいのかわからないことも多いでしょう。
そこで今回は、営業活動の効率化とは何かをおさらいしながら、具体的な方法5選をご紹介いたします。
ぜひ本記事を参考に、営業活動の効率化を実践してみてください。
営業活動の効率化とは?

営業活動の効率化とは、一般には営業活動におけるムダを省いたり、抑えたりすることを指します。
なお、よく疑問が生じがちなものとして、「生産性」と「効率」の違いがあります。
効率はインプットの有効度合いのみに着目した指標で、生産性はアウトプットも考慮している指標です。
営業活動で例えると以下のようになり、当然、効率が上がれば生産性も向上できます。
- 生産性:より少ない労力や時間をインプットし、より多くの契約金額(件数)を得る
- 効率:労力や時間をムダにしない
それでは、「営業活動の効率化」について、営業活動とは何か、効率化とは何かをもう少し具体的に確認していきましょう。
営業活動は商品を提案し契約してもらう活動
生産性や効率を考えるとき、まずはアウトプットを定義しなければなりません。
それでは、営業活動のアウトプットとは何でしょうか。
営業活動のアウトプットは、細かく見るとコール数や商談獲得数などに置かれる場合もありますが、およそどの企業でも、最終的には「契約の獲得(契約件数)」や「受注金額」にあるといえます。
そのアウトプットを実現するためには、お客様のニーズや課題の解決に応える自社商品やサービスを提案しなければなりません。
これらをまとめると、営業活動のアウトプットとは、お客様のニーズに応える商品やサービスを購入してもらうことだといえます。
効率化は人・お金・時間を有効に活用すること
次に、「営業活動の効率化」における「効率化」とは何かを見ていきましょう。
効率化とは、おもに「3つのム(3ム)」を減らすことだといわれます。
また、3ムは「ダラリ」と呼ばれることもあります。
- ムダ:必要以上にお金や時間を投入すること
- ムラ:担当者によってアウトプットに偏りがあること
- ムリ:負担が大き過ぎること
営業活動は、契約獲得に至らなければ、それまでに費やしたお金や時間がムダになってしまいます。また属人化しやすい活動であるため、ムラも出やすいです。
さらに、お客様対応によるムリもあり、3ムが生じやすい業務といえるでしょう。
営業活動における効率化とは、以上の観点(3ム)から人やお金、時間を有効に活用することです。
営業を効率化するための方法5選

それでは、営業を効率化するための方法5選をご紹介いたします。
自社で取り入れられる方法があるかどうかを検討し、ぜひ実践してみてください。
方法①テックタッチを充実させる
営業活動におけるムダの1つに、「見込みのないお客様からの問い合わせ対応」があります。
そこでテックタッチを充実させると、契約につながらないお客様からの問い合わせに対応するムダを省くことが可能です。
テックタッチは、カスタマーサクセスにおける顧客対応モデルの1つで、お客様と個別の会話をせず、メールやWebサイトなどで情報を提供する方法を指します。
例えば、導入事例集やよくある質問(FAQ)に関する情報を充実することです。
導入事例集をダウンロード資料とすれば、一定以上の見込み度合いのあるお客様のメールアドレスを獲得することもできます。
これにより、Webサイトを訪れたユーザーは、疑問をオンライン上で完結することができ、まだ見込み度合いの低いお客様からの問い合わせを防げるのです。
今では、Webサイト上にチャットボット(AIチャット)を設置するなどの活用も行われています。
方法②ハウスリストの管理方法を見直す
ハウスリストの管理方法を見直すことで、営業活動のムダを省くことができます。
ハウスリストとは、マーケティング活動や営業活動によって収集した、見込み客や既存顧客の一連情報のことです。
企業によってリストの管理方法はさまざまですが、ただお客様の名前(企業名)だけ記載するのではなく、以下のような情報も併せて管理することをおすすめします。
- 獲得経路:展示会やイベント、Webサイト、セミナーなど
- 業種:機械、電気機器、保険、不動産、相互、通信、サービス業など
- 役職:経営者(役員)、部長、課長、担当者など
- 連絡先:電話番号やメールアドレスなど
- 接触履歴:問い合わせ、セミナー参加履歴など
これらをあわせてリストを管理することにより、例えば展示会やイベントで獲得したお客様とセミナーで獲得したお客様では、成約率に大きな違いがあるなどがわかります。
関連記事:優れた見込み客リストの作り方|分類方法・エクセルでの作り方を解説
方法③見込み客のステージを把握する(見込み度合い)
営業活動において、ハウスリストにあるすべてのお客様に対して営業アプローチを行うことは効率的ではありません。
そのため、成約見込みのあるお客様に絞って営業アプローチを行うことが重要です。
したがって、見込み客の見込み度合い(ステージ)を確認することが重要だといえます。
見込み客のステージはさまざまな分類がありますが、例としては以下のとおりです。
- 連絡先を把握しているだけの見込み客
- 資料をダウンロードした見込み客
- 自社のターゲットと合致する見込み客
上記でいうと、連絡先を把握しているだけの見込み客に営業アプローチを行うより、資料をダウンロードするなどのアクションを取り、さらに自社のターゲットと合致する見込み客にアプローチするほうが効率的といえるでしょう。
このように、見込み客の見込み度合いを把握しながら営業活動を行うことが重要です。
方法④情報やノウハウを共有する仕組みをつくる
営業活動における3つのムを減らすために効果的な施策が、情報やノウハウを共有する仕組みをつくることです。
営業活動は属人化しやすいといわれています。
当然、営業活動に関する情報やノウハウが営業組織全体で共有できていない場合、組織として効率的な営業活動はできません。
そこで、情報やノウハウ共有の場として、社内研修などを行うと良いでしょう。
営業マニュアルの制作・更新に関して、営業担当者が持つノウハウをオープンにすることも効果的です。
また、情報やスキル、ノウハウを共有できる仕組みがあると、引き継ぎや新人の育成問題にも対応しやすくなります。
方法⑤インサイドセールスを導入する
ここまで紹介した内容を踏まえ、積極的に導入したいのがインサイドセールスです。
インサイドセールスは、電話やメールでリードナーチャリング(見込み確度の向上)を行い、リードを抽出(リードクオリフィケーション)してフィールドセールスへ送客する役割があります。
インサイドセールスのメリットは、1人の担当者でより多くのリードに対応できることです。
具体的には、営業担当者が訪問またはWebで商談する前に、見込み度合いが低い見込み客に対してはインサイドセールスが対応します。
インサイドセールスで見込み客と関係を構築し、見込み度合いが高まったタイミングで、営業担当者(フィールドセールス)に送客するのです。
すると、営業部門全体で営業活動の効率向上が図れます。
関連記事:インサイドセールスとは?意味やメリット、指標やツールなど網羅的に解説
資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード営業の効率化には欠かせないITツール

これまで、営業を効率化する方法を紹介してきましたが、ITツールの導入も今や欠かせないものとなっています。
なかでもSFAは、営業部門におけるITツールとして著名なものです。
SFAとは、営業活動のデータベース化を通じて営業活動の最適化を支援するツールで、営業支援システムと呼ばれています。
SFAはおもに、営業案件を管理する機能があり、活用によって以下のメリットがあるものです。
- 常に最新の顧客情報を参照できる
- 営業案件の進捗が共有されるため、マネジメントを強化できる(営業パイプライン管理)
- 売上予測ができる
- 成績の良い営業担当者の行動を共有できる
- 外出先でSFAに入力すれば、営業日報などのために会社へ戻らなくて済む
営業だけに限らない業務効率化の方法

営業活動だけに限らない業務効率化の方法を3つ紹介します。
方法①タスクを精査して優先順位を付ける
まず、タスク(やるべきこと)を精査したうえで優先順位を付けることを意識しましょう。
その際、以下のポイントを意識することが重要です。
- ムダなことに時間をかけてしまってはいないか(本当に必要なタスクなのか)
- 必要性や緊急度などに応じて優先順位をつけているか
以上のポイントを意識することにより、ムダを省き効率的に業務を進めることができます。
方法②メールテンプレートを整備する
営業活動に限りませんが、業務を行ううえでメールを多用することがあります。
メールに関する業務を効率化するためには、高品質なメールテンプレートを整備しておくことが重要です。
メールテンプレートを整備しておけば、メールを考えて入力する時間のムダを省くことができます。
また、高品質なテンプレートを整備しておけば、担当者ごとのムラを抑えることにもつながるでしょう。
方法③ショートカットキーを覚える
パソコン操作において、同じ操作をするにもショートカットキーを利用しているかどうかで作業時間が大きく異なります。
例えば、1つの操作に5秒かかるところ、ショートカットキーを利用すれば1秒足らずで操作が完了することもあります。
操作1回だけだとその差は4秒ですが、100回の操作では400秒です。
よく行う操作で便利なショートカットキーはないか確認し、1つずつ覚えていきましょう。
営業活動の一部をアウトソーシングすることも

営業活動の一部をアウトソーシングすることも考えてみましょう。
アウトソーシングすることにより、社内で活用する人材や利用する時間といった社内リソースの消費を抑えることができます。
その結果、限られたリソースをコア業務に集中できるメリットがあるのがアウトソーシングです。
なお弊社「soraプロジェクト」は、法人向けの新規開拓支援を行っています。
14年以上にも及ぶ営業代行実績と独自の法人データベースを持っており、さらに経験豊富なベテランスタッフでセールスチームを構成します。
テレアポ代行やインサイドセールス代行、マーケットリサーチなどのサービスを提供していますので、営業の効率化にお悩みであればぜひご相談ください。
まとめ:営業活動の効率化に向けた方法を実践しましょう

営業活動における効率化とは、おもにムダ・ムラ・ムリを減らし、より少ないリソースで多くの契約を得ることを指します。
営業を効率化する具体的な方法として、本記事では、テックタッチを充実することやリストの管理方法を見直すこと、ノウハウを共有することなどを紹介しました。
また、インサイドセールスやITツールの導入も効率化に大きな影響を及ぼします。
新しく営業ノウハウを獲得したり、社内リソースを有効活用したりするために、営業活動の一部をアウトソーシングすることも1つの手です。
ぜひ本記事を参考に、営業活動の効率化に向けた方法を実践してみましょう。
資料「SFA運用が成功した時にやった4つのこと」を無料ダウンロード投稿者プロフィール

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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。