リテンションマーケティングとは?新規顧客獲得より効率的?

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  • リテンションマーケティングとは何を意味するのか?
  • 実施することで何が変わるのか?
  • どうすればリテンションマーケティングを成功させられるのか?

上記の疑問を持っている担当者は多いでしょう。リテンションマーケティングは基本的な戦略であり、こと現代においては優先度が高いと言われています。本記事ではリテンションマーケティングについて詳しく解説するので、ご参考にしてください。

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リテンションマーケティングとは?現代で重要視されるポイント

リテンションマーケティングとは、すでに抱えている顧客と良好な関係を保つための施策の総称です。例えばクーポンを配布したり、サポートを提供したりして、より強固かなつながりを作ります。

「既存顧客を大切にしよう」とはよく言われますが、それはリテンションマーケティングで達成可能です。

対になるのが、いわゆる新規獲得。リテンションマーケティングは守り、新規獲得は攻めというふうにイメージするとわかりやすいでしょう。

リテンションマーケティング重要視される理由は3つあります。

  • 1:5の法則によりリテンションマーケティングが効率的だと判明している
  • CRMとの関わりが深い
  • 新規顧客の数には限りがある

それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

1:5の法則によりリテンションマーケティングが効率的だと判明している

リテンションマーケティングが重要視されるのは1:5の法則によって有効だと判明しているからです。

法則は、「新規顧客を獲得するコストは、既存顧客に対するコストの5倍かかる」という意味になります。つまり新規顧客の獲得は難易度が高いものであり、だとすると既存顧客を維持したほうが合理的だと判断されるわけです。

つまり既存顧客を大切にせず、新規顧客ばかりを集めるのは、コストがかかるうえに離脱率が高いやり方だといえるでしょう。一方でリテンションマーケティングを適切に実施すれば、ローコストで収益を挙げられます。

CRMとの関わりが深い

CRMと関係が深いのも、リテンションマーケティングが注目される理由です

CRMとは顧客関係を適切に管理すること、もしくはそのツールやサービスを意味します。いずれにせよ顧客と自社の関係性を明らかにしつつ、常時適切なアクションが取れるように体制を整えるものです。

アクションを取るときに必要になるのは、やはりリテンションマーケティング。CRMによって有効だと判断された手法を採用し、既存顧客にマーケティングを展開できます。

要するに顧客管理と既存顧客へのアプローチという関係性にあり、リテンションマーケティングも重要視されるわけです。

新規顧客の数には限りがある

市場に存在する新規顧客の数には、当然ながら限りがあります。よって新規顧客を獲得しようにも市場原理からそれが困難なケースもあるわけです。

となると企業が積極的にできるのは、既存顧客に対するマーケティングに限定されます。だからこそリテンションマーケティングが重視される側面もあるといえるでしょう。

リテンションマーケティングを実施するメリットと効果

リテンションマーケティングを実施することには数多くのメリットがあります。主だった部分では以下が挙げられるでしょう。

  • LTVに改善が見られる
  • 優良顧客を作れる
  • 休眠顧客を発見できる
  • 新規顧客を発掘しやすくなる
  • 顧客からのレビューやフィードバックを受け取れる

それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

LTVに改善が見られる

リテンションマーケティングを実施すれば、当然ながらLTV(顧客生涯価値)は向上します。既存顧客に対して定期購入やアップセルを促せば、LTVが向上する点はうなずけるでしょう。

リテンションマーケティングを定期的に実施すれば、新規顧客を獲得できなくても、自社は一定レベルで安定した収益に恵まれるようになります。

優良顧客を作れる

優良顧客を作れるのも、リテンションマーケティングのポイントです。

パレートの法則では、「売上の80%は、20%の優良な顧客によって生み出されている」と言われています。

リテンションマーケティングがうまく機能すれば、長期的に製品やサービスを利用する優良顧客を多数創出することが可能です。だとすると、売上の80%がより揺るがないものとなります。

優良顧客が数多く発生すれば、安定した経営状態に守られ、新しい施策を打ち出したり、新規顧客創出に注力したり、柔軟なアクションが取れるようになるでしょう。

休眠顧客を発見できる

休眠顧客を発見できるのは、リテンションマーケティングならではのメリットです。例えばDMを送信したり、クーポンを送付したりすれば、しばらくサービスを利用していない顧客が、再度利用者に戻る可能性があります。

休眠顧客から売上を回収できたり、あるいは優良顧客に育成できたりすれば、自社のビジネスは大きく成長するでしょう。

新規顧客を発掘しやすくなる

リテンションマーケティングを実施すれば、新規顧客を発掘することにもつながります。なぜなら既存顧客からの評価が高くなるからです。

例えば既存顧客に対してサービスを充実させれば、好意的な口コミやレビューが得られやすくなります。つまりユーザーがよい評価に触れ、新しい顧客に変わる可能性が高まるわけです。

リテンションマーケティングは既存顧客向けの手法ですが、必然的に新規顧客にもアプローチできる側面があります。

顧客からのレビューやフィードバックを受け取れる

また、顧客からのレビューやフィードバックが得られるのも大きなポイントです。なぜなら長期的に利用している既存顧客には、フィードバックを送付するメリットがあるからです。

例えば数年間にわたってサービスを利用しているなら、使い勝手や仕様は重要なポイントとなります。だからこそ改善を求めて、フィードバックを送信する可能性は高くなるでしょう。

もちろんアンケートを実施すれば、既存顧客からレビューなどは獲得できます。しかし中には短期間しか利用していない中での回答もあり、新しいヒントが得られない場合も。

一方で長きにわたってサービスを利用している既存顧客のレビューやフィードバックは本質的である場合が多く、サービスの発展や新しい商品の開発に対するヒントとなり得ます。

リテンションマーケティングの具体的な手法

リテンションマーケティングの具体的な手法は、数限りなく存在します。主だったところでは以下が挙げられるでしょう。

  • ダイレクトメール
  • クーポン配布・キャンペーン
  • SNSマーケティング
  • プッシュ通知
  • リテンション広告

あくまでも一部分ですが、リテンションマーケティングは上記の手法を活用するのが基本となります。それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

ダイレクトメール

ダイレクトメールは、リテンションマーケティングで広く使われる手法です。既存顧客に対してメールを送信し、アップセルや休眠顧客の呼び起こしを狙います。

コストやリソースが発生しづらく、ダイレクトメールは取り組みやすい手法です。

一口にメールと言っても、メールマガジンやターゲティングメールなど、様々なバリエーションがあります。自社の状況に合ったやり方を選択するのが重要です。

また一般的に開封率は低い施策であるため、数をこなすのがポイントとなる点も覚えておきましょう。

クーポン配布・キャンペーン

クーポン配布やキャンペーンは、シンプルながら強力なやり方です

クーポン配布は利用料金が安くなるという価値を提供できるため、利用を活発化させられます。クーポンほど直接的ではなくとも、小規模なキャンペーンでもじゅうぶんな効果があるでしょう。

安売りするのが正しいわけではありませんが、要所で活用すればリテンションマーケティングとしては効果的です。

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、Twitterなどを活用したリテンションマーケティングです。自社に関する情報や有益なコンテンツを発信し、既存顧客からの注目を集めます。

投稿内容次第では愛着を持たれやすく、長期的な契約や利用規模の向上にもつながりやすいでしょう。

さらにSNSマーケティングは、同時に新規顧客獲得につながりやすい部分があります。両方を達成したいときに特に役立つでしょう。

プッシュ通知

プッシュ通知は、PCもしくはスマートフォン画面に、自社のアプリやサービスからメッセージを送付する手法です。これにより起動やログインなどを誘発し、利用頻度や課金へとつなげます。

プッシュ通知を利用すれば、定期的に顧客を刺激し続け、より多くの売上を獲得できるようになります。

リテンション広告

リテンション広告とは、アプリやサービスを利用する既存顧客に対して、何らかのベネフィットを提示する広告のこと。例えばソーシャルゲームの「おかえりログインボーナス」といったものが該当します。

リテンション広告を提示すればサービスに復帰する動機付けがなされ、より多くの既存顧客を獲得できるようになるでしょう。

リテンションマーケティングを実施するポイント

リテンションマーケティングを実施するうえでは、大きく分けて3つのポイントがあります

  • 顧客を分析してカテゴライズする
  • カテゴライズに合わせて一致したアプローチを実施する
  • リテンションマーケティングで参照すべき指標を使う

リテンションマーケティングは、高度に実施しようと思えばいくらでも工夫の余地がある分野です。とはいえ、いきなり多くの施策を実施できるわけではありません。

まずは上記3点の基本をおさえましょう。

顧客を分析してカテゴライズする

まず、顧客を分析してカテゴライズするところからスタートします。顧客、と一言に言っても、利用頻度や課金額はさまざまです。

まずはこれをカテゴライズし、既存顧客がどのように分布しているのか把握しましょう。

カテゴライズに合わせて一致したアプローチを実施する

続いて、カテゴライズに合致したアプローチを実施します。もちろん、カテゴリーごとで必要なアプローチは異なるでしょう。

休眠顧客に対してはプッシュ通知やリテンション広告を打つのが効果的です。優良顧客に関しては、特別なクーポンの配布などがより喜ばれるでしょう。

というようにカテゴライズに合わせてリテンションマーケティングを実施すれば、よりよい効果が得られます。

リテンションマーケティングで参照すべき指標を使う

リテンションマーケティングでは、以下の指標を参考にし、効果測定を実施しましょう

  • 既存顧客維持率=一定の期間において、顧客が取引を続けている割合
  • ユニット・エコノミクス=1顧客当たりの収益性

上記指標を参照にすれば、常に論理的な裏付けのあるリテンションマーケティングを実施できます。

ただし上記を追跡するには、いわゆるCRMツールの導入が必要です。導入が済んでいない場合は、まずツールを探すところからスタートしましょう。もしCRMツールがある場合は、上記指標を習慣的に確認するのが重要です。

まとめ:リテンションマーケティングは既存顧客を守る

本記事ではリテンションマーケティングに関して詳しく解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう

  • リテンションマーケティングとは既存顧客に対するアプローチ
  • 1:5の法則などで効果が裏打ちされており、有効性があるのは明らか
  • リテンションマーケティングを利用すれば、LTV改善や休眠顧客の発見などのメリットにつながる
  • リテンションマーケティングでは、クーポン配布やSNSマーケティングなど、さまざまな手法が活用される
  • 実施するには、顧客カテゴライズやCRM支援ツールを活用するなどの工夫が求められる

リテンションマーケティングは、新規顧客の獲得がむずかしいなかで、重要な手法です。まさにマーケティングの根幹をなすやり方だといえるでしょう。

自社サービスの売上を安定させたいなら、リテンションマーケティングには注力する必要があります。

soraプロジェクトは、ありとあらゆる方面でのマーケティング代行を実施している企業です。またインサイドセールスやテレアポなどのサービスも充実させています。

リテンションマーケティングをはじめとした点に課題を感じている担当者は、ぜひsoraプロジェクトにご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。