新規開拓DMで成果を出す6つのコツを紹介!

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「DMを送ったけれど、まったく反応がない」
「DMを送りたいけれど、どのようにすれば良いかわからない」

以上のような悩みや不安はないでしょうか?

新規開拓DMは、企業から見込み客に対してアプローチを行うアウトバウンドマーケティングの一種です。

新規開拓DMによって顧客開拓に成功している企業もあれば、なかなか思うような成果がでない企業もあります。

そこで今回は、新規開拓DMのメリットやデメリットなどの基本を紹介しつつ、成果を出すためのコツをご紹介いたします。

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関連記事:新規営業が成功する送付状のポイント5つ!成功率を高める方法も紹介

新規開拓DMとは?

そもそも「DM」とは、「ダイレクトメール」のことを指しています。
ダイレクトメールは、個人や法人に向けて送る印刷物のことです。

新規開拓DMというと、見込み客に対して広告を送付することをいいます。

なおDMは、新規開拓だけでなく、既存顧客に新商品を案内するときや、キャンペーンを案内するときなどにも用いられます。

ちなみに、広告を送付するマーケティング手法の1つに「ポスティング」がありますが、送付相手を特定して送るのかどうかに違いがあることを覚えておきましょう。

新規開拓DMのメリット3選

新規開拓を目的とするマーケティング手法には、DMだけでなく以下のような手法もあります。
もっとも、広義のメールマーケティングにはDMも含まれるといえるでしょう。

  • Web広告
  • SNSマーケティング
  • コンテンツマーケティング
  • セミナー/ウェビナー
  • メールマーケティング
  • テレマーケティング
  • 飛び込み営業
  • ポスティング

以降では、マーケティング手法の1つとしてDMのメリットやデメリットは何かを紹介していきます。

まずは「なぜDMが効果的なのか」がわかる、DMのメリットを確認していきましょう。

メリット①電子メール より開封率が高い

一般社団法人日本ダイレクトメール協会(以下「DM協会」)の公表資料によると、DMの開封率は63.1%という結果が出ています。

参照:DM協会「DMメディア実態調査2020」(PDF)

開封率63.1%という数字が良いのか悪いのかについては、以下をご覧ください。

  • DMの開封率:63.1%
  • メルマガの開封率:約20%

調査対象や調査方法が同一ではないため比較する際は注意が必要ですが、この点を考慮しても電子メールよりDMの開封率が高いということがわかるでしょう。

つまり、DMは電子メールよりも読まれやすい手法です。
いくら魅力的なメールを送付したとしても読まれなければ意味がないため、「読まれやすい」DMは魅力的な新規開拓の手法といえます。

また、飛び込み営業やテレアポは、セールスが苦手な人や、聞く耳を持たない人から受け入れられにくい場合があります。

一方、DMはそのような見込み客からも受け入れられやすい点が大きなメリットといえるでしょう。

メリット②特別感を感じてもらいやすい

DMは、電子メールよりも特別感を感じてもらいやすいことが特徴です。

というのも、現在では電子メールやWebサイト、SNSなど企業と見込み客の接点がデジタル化していることが背景にあります。

そこで、あえてフィジカル(物理的)な手法であるダイレクトメールが送られてくると、受け取る側としても特別感を感じやすいのです。

特別感を感じてもらいやすい理由はそれだけではありません。

最近では、DMがパーソナライズされることも多くなってきました。
DMにおけるパーソナライズの代表例は以下のとおりです。

  • 誕生日のクーポン付きDM
  • 最近購入した商品のクーポン付きDM
  • プロフィールに合わせた案内文

一般消費者かつ既存顧客向けの例ですが、会員がWebサイトで閲覧した時の情報をDMに印刷し、翌々日に発送するようなDMもあります。

受け取った会員の意欲を続伸でき、コンバージョン率は最大で2.5倍にもなった例もあるそうです。

パーソナライズDMを送付すると、より「自分に向けた案内」といった特別感を感じてもらいやすくなるでしょう。

メリット③アクションを起こしてもらいやすい

DM協会によると、DMによる行動喚起率は15.1%とされています。
内訳は以下のとおりです。

  • ネットで調べた(6.7%)
  • 家族や友人との話題にした(3.9%)
  • 購入・利用した(2.1%)
  • 店に出かけた(1.4%)
  • 資料請求をした(1.3%)
  • 問い合わせた(1.1%)
  • ネット掲示板などに書き込んだ(0.4%)
  • 会員登録をした(0.3%)
  • その他(0.5%)

以上のうち、より直接的なアクションである「購入・利用」「資料請求」「問い合わせ」の合計は4.5%となっています。

新規開拓DMのデメリットは?

メリットをいくつか紹介してきましたが、DMにはデメリットもあります。

電子メールと比べると、内容を作成することから宛名の印刷、郵送など多くの手間がかかります。

印刷と郵送のコストもかかるため、手間だけでなく費用自体も高めといえるでしょう。

新規開拓DMで成果を出すための6つのコツ

新規開拓DMには、手間やコストはかかるものの、読まれやすくアクションを起こしてもらいやすい特徴がありました。

せっかく手間やコストをかけて新規開拓DMを送付するのであれば、最大限の成果を出したいところです。

そこで以降では、新規開拓DMで成果を出すためのコツを6つに絞って紹介していきます。

  • ターゲットを絞り込みペルソナを設定する
  • ドラマタイゼーションで開封率やアクション率を上げる
  • デザインやキャッチコピーなど、クリエイティブに気を配る
  • 送るタイミングは閑散期や連休明けに設定する
  • 反応が得られない場合でもDMを再送してみる
  • PDCAを回して成果を上げる

コツ①ターゲットを絞り込みペルソナを設定する

新規開拓DMで最も大切なコツが、ターゲットを絞り込むことです。
実際、DM協会はターゲットを絞ることの重要性を以下のように表現しています。

ターゲット選定は、DMの成功要因の中でも最も因果関係が強いものだろう。

DM協会「最近の広告動向とダイレクトメール(DM)」(PDF)

当然、そもそも売れないとわかっている相手にコストをかけてDMを送付することは適切ではありません。

そのうえで、「売れるかもしれない見込み客」から、もっと踏み込んで「LTV(顧客生涯価値)」の高い見込み客に絞ることもおすすめです。

具体的には以下の方法でターゲットを絞り込みましょう。

  • STP分析を通じてペルソナを設定する
  • 既存顧客の共通因子をもとに送付先を抽出する

ターゲティングの具体的な方法やSTP分析については、以下の記事をぜひ参考にしてみてください。

ターゲティングをきちんと行うことで、見込み客に響くDM作成につながります。

関連記事:ターゲティングとは?マーケティング戦略で押さえておきたいポイント

関連記事:フレームワークを使った営業戦略の立て方とステップを解説

コツ②ドラマタイゼーションで開封率やアクション率を上げる

ドラマタイゼーションとは、DMの開封や読後のアクションを促すことをいいます。
マーケティング用語でいうと、購買段階を促進させることに相当し、「行動喚起(CTA)」のことです。

DMでは、オファー(特典や提案)を提示することも重要な要素の1つですが、そのオファーを読者に伝えることも「ドラマタイゼーション」となります。

ドラマタイゼーションをはっきりと意識しながらDMを作れば、より見込み客にアクションを起こしてもらいやすくなるでしょう。

その他、読者への行動喚起には以下の要素もチェックしておきたいところです。

  • ベネフィットをわかりやすく提示
  • 自分事として受け取ってくれるか
  • なぜ他社ではなく自社商品/サービスなのか
  • 実績やお客様の声を盛り込めないか

コツ③デザインやキャッチコピーなど、クリエイティブに気を配る

電子メールでも、デザインやキャッチコピーなどクリエイティブなものが意識されます。
当然、クリエイティブはDMにとっても重要な要素です。

例えば、Googleの教育部門は、実際のノートPCの大きさや質感を再現した「ノートPC型DM」で自社サービスの話題活性化を狙いました。

結果、1,787件送って、獲得した見込み客は584件と、約33%の確率で見込み客を獲得しています。

その他、熱中症対策商品のDMでは、あえて「冷凍便」で発送するなどの工夫もあります。

法人向けDMにはそぐわない例もありますが、見込み客の行動喚起には電子メールではできない、紙媒体でしかできないクリエイティブを活用することがおすすめです。

コツ④送るタイミングは閑散期や連休明けに設定する

実は、DMを送るタイミングは、成果を左右することもある重要な要素の1つです。

一般には、DMを送るタイミングは閑散期や連休明けがおすすめといわれています。

逆説的に、繁忙期や連休前にDMを送付することは避けるべきです。

このように言われているのは、DMを読んでもらえる確率を高めるためであり、忙しい時期に送ると、読んでもらえる確率が低くなってしまうためです。

せっかくパーソナライズしてクリエイティブに凝ったDMであっても、送付タイミングが悪くて読んでもらえなければ意味がありません。

送付タイミングは慎重に検討しましょう。

コツ⑤反応が得られない場合でもDMを再送してみる

DMの開封率は比較的高めで、タイミングを見計らうことが重要だと紹介しました。

しかし、すべての見込み客に読んでもらえることは期待できません。
そこで、反応が得られない見込み客には、DMを再送してみることも1つの手です。

ポイントは、同じ内容のDMを送付するのではなく、「○○特典の期限は△△日までです」のように、リマインドを前提として送付すると良いでしょう。

すると、忙しいだけでDMを見なかった見込み客の取りこぼしを防げます。

コツ⑥PDCAを回して成果を上げる

最後のコツは、PDCAを継続的に回すことです。

新規開拓DMに限ったことではありませんが、マーケティング施策はトライ・エラーの繰り返しともいえます。

そこで、ターゲティングやオファー文面、クリエイティブ、送付タイミングなどの各種要素を少しずつ変更しながら、成果を最大化する取り組みを継続することが重要です。

とはいえ、DM送付にかかるコストは電子メールと比べて高めです。
1回を大切にしながら進めましょう。

新規開拓DMのコツを押さえて、成果を最大化しましょう

新規開拓DMは、デジタル化が進む現在において、見込み客に対して特別な演出ができるものです。

DM送付にかかるコストは高めですが、電子メールと比較すると、開封率が高いなどのメリットがあります。

新規開拓DMを成功させるためには、マーケティングの基本であるSTP分析や顧客情報の分析を通じてターゲットを絞り込み、紙媒体だからこそできる訴求を行うことが重要です。

その他にも細かいコツを紹介しましたので、ぜひ実践してみてください。
なお、以下の記事でもDMのコツや例文を紹介しています。
ぜひこちらもあわせて参考にしてください。

関連記事:新規営業が成功する送付状のポイント5つ!成功率を高める方法も紹介

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。