ミラーリング効果とは?マーケティングに活用するテクニックを解説

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マーケティングでは、相手の悩みを解決するために心理効果が必要になることもあります。
心理効果は人間の根本的な意識を刺激するため、うまく活用すればマーケティング活動に役立ちます。

心理効果のなかでも代表的な方法の一つが「ミラーリング効果」です。
当記事では、ミラーリング効果の詳細からマーケティングに活用するテクニックまで詳しく解説します。

記事後半では実践方法や注意点についても説明するので、ぜひ最後までご覧ください。

ミラーリング効果とは

ミラーリング効果とは

ミラーリング効果とは、相手と同じ仕草や行動をすることで好感を持たれる心理効果です。
「同調効果」とも呼ばれており、鏡のように相手を真似ることから名付けられています。

例えば悲しんでいる相手と同じような仕草や行動を取れば、親近感を抱いて信頼関係を築けます。
マーケティングでは顧客と信頼関係を構築し、自社の求める成果へとつなげることが大切です。

そのためミラーリング効果によって相手と気持ちを同調すれば、徐々に信頼関係を得られます。

ミラーリング効果を活用するメリット

ミラーリング効果を活用するメリット

ミラーリング効果を活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 信頼関係を築ける
  • 顧客ロイヤルティを向上できる
  • 組織風土を活性化できる

それでは詳しく説明します。

信頼関係を築ける

ミラーリング効果は相手の気持ちに寄り添った心理効果なので、コミュニケーションに取り入れることで信頼関係を築けます。
仕草や行動を相手と合わせれば仲間意識が生まれるため、好感を持たれて交渉や商談もスムーズです。

見込み顧客との信頼関係も築きやすく、新たな顧客獲得へとつなげることが可能です。
ビジネスを成功に導くためにも、顧客との信頼関係を築ける点はミラーリング効果のメリットといえます。

顧客ロイヤルティを向上できる

ミラーリング効果によって顧客と信頼関係を築けば、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。
顧客とのやり取りから自社商品・サービスの信頼や愛着を持ってもらえるようになるため、売上アップを見込めます。

優良顧客の獲得にもつながり、商品・サービスの継続的な購入や利用を期待できる点もメリットです。

組織風土を活性化できる

ミラーリング効果は相手の内面から共通点を見つけられるため、組織風土の活性化にもつながります。
例えば組織全体の従業員を管理する場合、内面を把握していれば適切な人材配置ができます。

類似するメンバーをチームとして配置できるので、作業効率を向上可能です。
逆に異なるメンバーをチームにすれば、多様性から新たなアイデアを出せます。

そのためミラーリング効果を活用すれば、組織風土の活性化を行えるメリットがあります。

ミラーリング効果をマーケティングに活用できる場面

ミラーリング効果をマーケティングに活用できる場面

ミラーリング効果をマーケティングに活用できる場面として、以下のようなシーンがあります。

  • 接客時にブランディングを高めたいとき
  • 顧客とのやり取りでビデオ通話を利用するとき
  • 顧客の問い合わせメールに返信するとき

それでは詳しく解説します。

接客時にブランディングを高めたいとき

商品やサービスを顧客に説明するときは、ミラーリング効果を使うことでブランディングを高められます。
顧客の多くは、商材に対して少なからず疑心感を持っています。

「他社製品と比べて違いがわからない」、「自分が利用すべきか判断できない」といった悩みがあるため、接客時に相手の考えている内容を話したり行動したりすることで好感を持ってもらうことが可能です。
コミュニケーションから相手の悩みを取り除き、仕草や行動を合わせることで商材の良さを共有できます。

結果的に信頼関係を築き、ブランディングを高めることにつながります。

顧客とのやり取りでビデオ通話を利用するとき

ミラーリング効果は、顧客とのやり取りでビデオ通話をするときにも活用できます。
実際に会っているときのようにすることは難しいですが、ビデオ通話から仕草や行動を真似ることで信頼関係を構築可能です。

例えば顧客が悩んでいるなら同じように悩み、明るく話しているなら同様のテンションで話すことで好感を持たれます。
はじめから顧客とミラーリングことは難しいので、会話のスピードを合わせることからはじめましょう。

顧客の問い合わせメールに返信するとき

ミラーリング効果は相手の仕草や行動をする心理効果ですが、顧客からの問い合わせメールにも活用できます。
問い合わせメールの文体は人によって個性があるため、ミラーリングすれば信頼関係の構築につながります。

例えば要点のみ簡潔に伝えたい人に対しては、同様に簡単な挨拶と要件のみを返す流れです。
ただし、あくまでも顧客とのやり取りでは、相手に失礼のない文面にすることが大切です。

まずはメール内で改行や句読点を打つタイミングから真似れば、好感を持たれるようになります。

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ミラーリング効果の実践方法

ミラーリング効果の実践方法

こちらでは、ミラーリング効果の具体的な実践方法について解説します。
実際に試すときの参考として、ぜひご覧ください。

仕草のミラーリング

ミラーリングを実施するときは、相手の仕草を真似ることが大切です。
仕草を真似るときは大きなアクションではなく、小さなポイントに注目することをおすすめします。

例えば首を傾けたり、口元をふと隠したりするような仕草が該当します。
仕草を真似ることは行動の同調にもなるため、相手から好感を持たれやすいです。

ほかにも会話のテンポなども合わせれば、スムーズなコミュニケーションが取れるようになります。

感情にミラーリング

相手との信頼関係を築くには、感情のミラーリングを意識することも重要です。
相手の表情や声のトーンなどから感情を読み取り、同調することで好感を持ってもらえます。

感情に同調することで精神的にもリラックスでき、商談もスムーズにこなせます。
BtoB向けの顧客と商談するときは、相手の情報を事前にリサーチすることで感情を読み取りやすいです。

ミラーリング効果の注意点

ミラーリング効果の注意点

ミラーリング効果をマーケティングに利用するときは、以下のような点に注意してください。

  • 相手に気づかれないようにする
  • 状況に合わせて使う

ミラーリング効果は相手との信頼関係を築くために効果的ですが、上記のような点に気をつけなければトラブルが発生することもあります。
あとで問題を起こさないためにも、ぜひチェックしておきましょう。

相手に気づかれないようにする

ミラーリング効果を実践するときは、相手に気づかれないようにしましょう。
相手に仕草や行動を真似ていると気づかれると、かえって不快感を与えてしまう恐れがあります。

例えば相手が頷いたことをすべて真似ている場合、不自然なかたちになる可能性が高いです。
また、相手の悪い部分を真似ることも注意が必要です。

貧乏ゆすりや咳払いなどを真似ると不快感を与えてしまうため、ネガティブなイメージになってしまいます。
相手に好感を持たれたいと意識すると失敗することもあるため、自然にミラーリングするようにしておきましょう。

状況に合わせて使う

ミラーリング効果は、状況に合わせて使い分けることが大切です。
不自然なタイミングで相手の仕草や行動を真似ると、不信感を与えてしまう恐れがあります。

例えば相手が感情的になっている場合、こちらも同じような仕草や行動をすると周囲に悪い印象を与えてしまいます。
感情を同調させることは信頼関係を築くために重要ですが、その場によって使い分けが必要です。

相手との関係性や場所の状況などを把握した上で、最適なミラーリングを実施するようにしましょう。

ミラーリング効果と併用すべき心理効果

ミラーリング効果と併用すべき心理効果

心理効果は、ミラーリング効果以外にもマーケティングに活用できるものが存在します。
ミラーリング効果と併用すべき心理効果として、以下のようなものが挙げられます。

  • 初頭効果
  • 単純接触効果
  • シンクロニー現象

それでは詳しく説明するので、ぜひチェックしてください。

初頭効果

初頭効果は、第一印象で抱いたイメージが残り続ける心理効果です。
相手の見た目や声などの印象は残りやすく、次回会ったときも同じイメージがあります。

第一印象で抱く印象は、相手と3回会う頃には固定されると言われています。
そのためビジネスシーンでは、顧客と3回会うまでに良い印象を残すことが重要となっているのです。

初頭効果を意識することで、顧客との関係を深める工夫ができるようになります。

単純接触効果

単純接触効果は、短い期間のうちに何度も接触すると相手に好感を抱く心理効果です。
何度も接触の機会を作ることで、相手の警戒心をなくして親近感を持ってもらえます。

例えばアパレルショップの場合、お客様の顔を覚えて足を運んでもらうたびに接客すれば信頼関係を築けます。
自社に好感を抱いてほしい取引先がいるときは、単純接触効果の活用がおすすめです。

シンクロニー現象

シンクロニー現象は、接触する相手と行動や言動が似てくる心理効果です。
身近な相手の特徴を見ることで、徐々に動向が似てくるようになっていきます。

会社や営業で活用されることが多く、相手と信頼関係を築きたいときに意識されます。
例えば自社が電話をかけるタイミングで相手から電話を受け取った場合、シンクロニー現象が起こっている証拠です。

シンクロニー現象によって顧客と友好的な関係を築くことができれば、求める成果へとつなげられるようになります。

ミラーリング効果で顧客と信頼関係を築きましょう

ミラーリング効果で顧客と信頼関係を築きましょう

今回は、ミラーリング効果の詳細からマーケティングに活用するテクニック実践方法、注意点まで詳しく解説しました。
ミラーリング効果は相手の仕草や行動を真似する心理効果であり、好感を抱いてもらい信頼関係の構築へとつながります。

また、顧客ロイヤルティの向上や組織風土の活性化にもつながるため、企業にとってメリットが大きいです。
ぜひ当記事で紹介した活用方法を参考にしながら、ビジネスシーンで意識してください。

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投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。