リードナーチャリングに効果的な手法・施策を6つ紹介

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リードナーチャリング 手法

獲得したリード(見込み客)を育成する活動である「リードナーチャリング」。

リードナーチャリングは、企業の営業効率向上や売上につながる重要な要素です。

インサイドセールスでは見込み客と継続的なコミュニケーションを取り、商談率や成約率を向上させていく必要があります。

しかし「リードナーチャリングとはそもそもどういったものかわからない」という悩みを持っている方もいるでしょう。

当記事では、リードナーチャリングの詳細から効果的な手法・施策を6つ紹介します。

リードナーチャリングを活用する方法を理解できるので、ぜひ参考にご覧ください。

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、見込み客を育成するマーケティング手法です。

獲得したリード(見込み客)に対し、継続的なコミュニケーションを取ることで購買意欲を高めて受注や商談へとつなげます。

例えば、メルマガやWebコンテンツなどを通じてアプローチをおこない、自社商品・サービスの購買意欲を高めて売上につなげることを目的とします。

自社との接点があるリードが対象となるので、幅広い見込み客を獲得できる手法として有効です。

リードナーチャリングが重要視されている理由

リードナーチャリングとは?意味と手法をおさらいしてインサイドセールスの基本を再確認

リードナーチャリングが重要視されている理由として、インターネットの普及によって顧客が情報収集に時間をかけるようになったことが考えられます。

インターネットが普及する以前は消費者(見込み客)が商品を購入するための情報は人を介して受動的に収集してきました。

しかし現在ではインターネットに多くの情報が溢れているため、能動的に多くの情報を収集できます。

そのような見込み客が比較検討できる商品や情報が多く、購買に至るまでのリードタイムが長期化しているのだと考えられています。

特に法人営業(BtoB)において、購買に至るまでのリードタイムが長期化しているとされています。

したがって企業としては、リードを獲得したとしてもすぐに購買・成約に結びつけることは少なくなってきました。

そのためリードを放置せずにうまくアプローチ(コミュニケーション)することが重要なのです。

リードナーチャリングで得られる効果とメリット

リードナーチャリング 手法 効果・メリット

リードナーチャリングで得られる効果・メリットとして、以下の2点があります。

  • 確度の高いホットなリードを送客し、営業効率を向上
  • 見込み客の購買意欲を促進して購買(成約)につなげられる

リードナーチャリングは見込み客の購買意欲度合いを把握できるので、確度の高いリードに絞って営業をかけることができます。

また、見込み客の購買意欲を徐々に促進できるため、確度の低いリードであっても商品やサービスの購買につなげやすくなります。

結果的に無駄なリソースをなくして営業効率を向上できるため、リードナーチャリングを取り入れるメリットは大きいです。

リードナーチャリングの具体的な手法や施策

リードナーチャリング 手法・施策

ここからは、本題であるリードナーチャリングの具体的な手法・施策を6つご紹介いたします。

メール

電子メールはリードナーチャリングの手法・施策の1つです。

メールは目的や配信頻度などに応じて、次のような種類に分けられます。

種類対象内容
メルマガメルマガ会員登録者最新情報やキャンペーンの案内など
ステップメール一定のアクションを起こした見込み客資料ダウンロードのお礼から、商談の案内までを段階的に配信
ターゲティングメール(セグメントメール)メールアドレスを取得した見込み客・既存顧客・休眠顧客対象者の属性ごとに最適な内容
リターゲティングメール既存顧客顧客が行ったアクションを促す
休眠発掘メール休眠顧客再度の購入・成約を促す

上記の内、インサイドセールス部門はリターゲティングメールなど1対1のメール配信を実施するのが一般的です。

また、見込み客にメルマガから有益な情報を届けることができれば、購買意欲を高められるようになります。

メールは目的や配信頻度によってさまざまな使い方ができるので、リードナーチャリングをはじめるために活用してみましょう。

SNS

リードナーチャリングよりもリードジェネレーション(見込み客の獲得)のイメージが強いSNSですが、リードナーチャリングにも活用できます。

具体的には、自社アカウントもしくは自社担当者の個人アカウントが投稿したコンテンツによりユーザーの購買意欲を促進することが可能です。

コンテンツに興味を持った見込み客とやり取りをすることで、購買意欲を高めることもできます。

その後、SNSから自社Webサイトやセミナーへ誘導しましょう。

企業担当者の個人SNSアカウントに相談や問い合わせのメッセージが来れば、見込み度は高いと言えるでしょう。

若い世代のユーザーが多いため、若い人をターゲットとする場合はSNSを活用すると良いでしょう。

オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で運営するブログサイトのことです。

自社コンテンツを提供する最もメジャーな手法となっており、発信をすることで会社の認知度やロイヤリティを向上できます。

オウンドメディアの運営にはSEOやWebマーケティングの知識が必要不可欠です。

中長期的な施策が必要ですが、リードの育成だけでなく獲得にも有効な手段となっています。

SNSや広告への誘導先にもなるので、オウンドメディア上でオンラインセミナーも実施できます。

セミナー

セミナーは、リードとオフラインで関われる手法となっています。

見込み客と対面によってコミュニケーションをとれるので、商品やサービスの購買意欲を高められます。

セミナースペースや会場の確保が難しいときは、ZOOMなどのWeb会議ツールを使うことでオンライン上にて開催可能です。

セミナーはSNSやオウンドメディアとも組み合わせられるため、リードナーチャリングに取り入れるべき手法の1つです。

電話(テレマーケティング)

電話(テレマーケティング)もリードナーチャリング手法の1つです。

社内に蓄積された顧客情報データベースから、見込み顧客に電話することで商品やサービスの魅力を伝えられます。

また、オウンドメディアの閲覧者やセミナーの参加者を元に、見込み客に電話をしてアプローチすることも可能です。

見込み客から問い合わせがあった場合、電話で見込み客が持つ課題などをヒアリングすることもあります。

電話はインバウンドとアウトバウンドのどちらにも対応できる手段のため、ほかの手法と合わせて活用しましょう。

広告

広告の出稿もリードナーチャリングにつながる手法の1つです。

例えば、リターゲティング広告は、自社Webサイトに訪れたことのある見込み客に対して広告を表示できます。

その際に見込み客が持つ悩みや課題と広告の内容が一致すれば、見込み客に適したコンテンツや商品を提供できます。

自社商品やサービスに興味を持った見込み客に思い出してもらうきっかけにもなるので、広告はリードナーチャリングとして有効な手法です。

リードナーチャリングの成功事例

リードナーチャリング 成功事例

リードナーチャリングをうまく実施できれば、「見込み客」の状態から「自社の顧客」を創出できます。つまり、企業の売上につながるのです。

ここでは、リードナーチャリングの成功事例を3点、簡単にご紹介いたします。

株式会社シンフィールド

引用元:株式会社シンフィールド

株式会社シンフィールドは、「マンガマーケティング」を主要事業とする企業です。リードナーチャリング手法の1つ「メール」を駆使し、高いアポ獲得率を達成しました。

具体的には、展示会や自社セミナーなどで獲得したリードに対し、「お役立ち系コンテンツ」と「引き上げ目的」のメールを配信。

「引き上げ目的」のメールに記載されたURLをクリックしたリードに対して、電話でのフォローを実施したそうです。(フォローコール)

このように「メール」でのリードナーチャリングを実施したうえでアポを獲得すると、アポからの成約率も良かったとのことでした。

参照:【リードナーチャリング事例】メールマーケティングに「ちょい足し」で成果をあげるシンフィールドの取り組み|MML

SAP社

引用元:SAP Japan Co., Ltd.

SAP社は、クラウドビジネスソフトウェアを提供するドイツのBtoB企業です。SAPの競合は「マイクロソフト」や「オラクル」ですので、このように説明するとイメージしやすいかもしれません。

SAP社は、リードナーチャリング手法の1つ「ウェビナー(オンラインセミナー)」を駆使し、10億ドル以上の売上を計上したといいます。

具体的には、ウェビナーで自社製品により売上を向上できた事例を紹介。さらに、ウェビナー参加者からの質問に回答するイベントも開催していたようです。

SAP社のリードナーチャリング成功は、自社と見込み客の距離を近づけ、見込み客に寄り添って情報提供を続けた結果だといえるでしょう。

株式会社soraプロジェクトの支援事例

株式会社soraプロジェクトでは、インサイドセールスやテレアポの代行により企業のリードナーチャリングを支援しております。

クライアント企業様の商品・サービスの特徴にあわせて、有望なテレアポリストを800万社のなかから抽出します。

成約へとつなげる確度の高いテレアポを提供するので、自社の商談へアシストすることが可能です。

アウトバウンドの継続的な施策改善やトークスクリプト作成などにも対応しており、営業・マーケティング活動の網羅的な支援ができることを強みとしています。

弊社事例の詳細は、以下リンクより参考にご覧ください。

事例集 | SORAプロジェクト

リードナーチャリングにおける成功のコツ

リードナーチャリング ポイント

以降では、リードナーチャリングのポイント・コツをご紹介いたします。

すべてのリードをナーチャリングしない

リードナーチャリングに力を入れようとすると、獲得したリードすべてに全力でアプローチしようとする気持ちが出てしまいます。しかし、それでは効率的な営業活動はできません。

実際には、商談アポを取りやすい属性のリードを優先するなど、優先リードの抽出が必要です。

カスタマージャーニーマップを作成しておく

カスタマージャーニーマップとは、見込み客の購買意欲に応じてその時々の感情や行動をプロットしたものです。

カスタマージャーニーマップを作成すれば、リードナーチャリングにおいて次のようなメリットがあります。

見込み客が、今どの程度ホットであるのかを把握できる

次の購買段階に促すためには何をすれば良いのかが明確になる

KPI・KGIを設計し管理する

KPIは重要業績評価指標、KGIは重要目標達成指標を指しています。

リードナーチャリングにおいては、例えば次のように設定できます。

KGI:営業(フィールドセールス)への送客率

KPI:施策の反応率など

これらの指標を設計し管理することで、PDCAを回しながら継続的な改善を図れます。

有益で魅力的なコンテンツを準備しておく

実際、競合他社もリードナーチャリングは実施しているはずです。

では、なぜ営業力に差が出てしまうのでしょうか。

その要素として考えられるのがコンテンツです。

見込み客が魅力を感じるコンテンツであればあるほど、購買意欲を育てられるのです。

リードナーチャリングで活用されるコンテンツとは、具体的に次のようなものを指します。

  • ノウハウコンテンツ
  • 比較コンテンツ
  • その他の多様なコンテンツ

これらをメールやオウンドメディア、セミナーなどで活用しましょう。

まとめ:リードナーチャリングとは営業の鍵となる活動のこと

リードナーチャリングの基礎からリードナーチャリングの手法と事例、ポイントまでをご紹介いたしました。

リードナーチャリングは見込み客の育成を行う一連の活動のことで、営業効率や企業の売上につながる重要なものです。

また、リードナーチャリングにはメールや電話、オウンドメディアなど複数の手法・施策があります。

自社商材や顧客属性によって最適な手法や具体的なやり方は異なりますが、KPIやKGIを設定することや、有益なコンテンツを準備することなどは、どの企業においても重要なものです。

本記事を参考に、ぜひリードナーチャリングを実施するための方法を検討しましょう。

株式会社soraプロジェクトの支援にご興味のある方は、資料請求をして詳しい内容をご覧ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。