HubSpotのインサイドセールス活用のメリットとは?導入方法も解説

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HubSpotを活用したインサイドセールスは、営業の業務効率を向上させ、少ない人員で目標を達成することが可能です。
しかし、インサイドセールスやHubSpotの基礎知識なくしては、導入するのは困難。

そこで本記事では、インサイドセールスやHubSpotの基礎知識を解説します。
インサイドセールスの効果を向上させるポイントや、HubSpotの導入手順も解説しますので、あわせてご覧ください。

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【基礎知識】インサイドセールスとは?

インサイドセールスの基礎知識を、以下3つの観点から解説します。

  • インサイドセールスは移動時間を省ける営業活動
  • サブスク市場拡大がインサイドセールスが注目を集める背景
  • 人材不足対策としてもインサイドセールスが効果的

インサイドセールスは、昨今求められる非対面の営業活動としても重要な手法です。
より効率的で効果的な営業活動を推進するためにも、基礎知識を押さえておきましょう。

1.インサイドセールスは移動時間を省ける営業活動

インサイドセールスとは、見込み客に遠隔で営業活動を行う手法です。
電話・メール・Webミーティングツールを用いた営業スタイルをとり、訪問先までの移動時間が不要で低コスト、かつ実用性が高いため関心を集めています。

これまで主流だったフィールドセールスは、顧客と直接会えるため信頼関係を築きやすく、高い安心感を与えられるメリット。
一方で、移動時間を考慮すると訪問数に限度があり、人海戦術的な一面があったのも確かです。

インサイドセールスは、フィールドセールスの欠点をカバーでき、より効率的な営業活動を可能とします。

2.サブスク市場拡大がインサイドセールスが注目を集める背景

サブスクリプションとは、ライセンス数や利用期間に応じた料金を請求する形態のサービスや製品です。
近年ではサブスクリプション型のビジネスモデルが市場を拡大しており、ネットサービス・セキュリティソフトなど、その種類は多岐にわたります。

そして、サブスクリプションの最大の課題となったのが、営業担当者の人員不足です。
サービスや製品の契約者増加に比例して、営業部門が対応するシーンが増え、フィールドセールスでは対応が困難に。

上記の背景をもとに「サブスクリプションの提供=インサイドセールスが必須」という構図が一般的になったのです。

3.人材不足対策としてもインサイドセールスが効果的

総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、国内の労働人口数は2050年には約5,275万人に減少すると予測されています。
今後はさらなる人材不足の深刻化が懸念される中で、企業は省力化・業務効率化に向けた活動の推進が必須です。

一方でインサイドセールスは内勤スタイルとなるため、営業活動に必要な移動時間がなく、業務効率の向上に期待できます。
慢性化するであろう人材不足への活路として、インサイドセールスは重要な役割を担うでしょう。

HubSpotをインサイドセールスに活用する3つのメリットとは?

HubSpotは、より効果的なインサイドセールスを行うための支援機能が豊富です。
本章では、インサイドセールスにHubSpotを活用するメリットを解説します。

メリット1.顧客情報共有がHubSpotでスムーズに

インサイドセールスは、顧客情報をマーケティング部門と営業部門で共有し、より確度の高い営業活動へとつなげる必要があります。
しかし、MAやSFAといった複数のツールを使用すると、データの一元管理ができずに業務負担が増加するリスクが想定できるでしょう。

HubSpotは、インサイドセールスに必要なツールが単一のプラットフォームにまとまっており、情報の一元管理が可能に。
データを多重入力するシーンもなくなり、正確な顧客情報を速やかに共有できます。

メリット2.HubSpotでインサイドセールスに必要な情報を確保可能

HubSpotの導入により、インサイドセールスの遂行・改善に必要な情報を確保できます。
HubSpotでは、Webサイト上の行動パターン・Eメールからのクリック率・チャットボットのステータス確認などができ、フィードバックを受け取る機能が備わっているためです。

インサイドセールスは、非対面という形態上、顧客の温度感は声で判断せざるを得ません。
そのため、顧客の行動をもとにした情報は、顧客の温度感の判断材料としての重要性が高まるのです。

本来であれば、上記のような情報を確保するには専門的な知識が必要でした。
しかし、HubSpotはひと目でわかるほどの操作性の良さをもって、専門的な知識が不要に。

直感的な操作が可能となり、効果的なインサイドセールスに期待できます。

メリット3.アプローチをHubSpotで最適化、機会損失を防ぐ

Webサイトを回遊しているユーザーの目的は、サービスや製品の比較検討です。
自社サイトを訪問した時点では購買意欲が低い段階だったとしても、ウェブチャットによる疑問点解消の機会があれば、ユーザーは調べる手間がなくなると同時に、営業担当者との信頼関係の構築が可能でしょう。

そして、営業担当者との信頼関係が構築されれば、ユーザーの購買意欲が高まり、確度の高い営業活動につながるのではないでしょうか。
上記のように、インサイドセールスでは、ユーザーの購買意欲を高めるために最適なタイミングで必要な情報を提供することが大切です。

さらに、商品やサービスの使用事例を活用する方法も有効です。
ユーザーに使用事例を提供し、開封した人と開封しなかった人、それぞれに異なる内容のメールを配信できれば効果的な営業活動につながります。

HubSpotは、テンプレートを選択するだけでHTML形式のメールを作成できるほか、パターンに応じたワークフローの設定が可能です。
負担の大きい業務をフォローしながら、最適なアプローチを実現します。

HubSpot活用のインサイドセールスの効果を向上させる3つのポイントとは?

インサイドセールスができる体制を構築する際に、本章で解説するポイントを参考にしてみてください。
より効果的なインサイドセールスを行えます。

ポイント1.営業フローの仕組み化で効率的インサイドセールスを構築

インサイドセールスは、業務を洗い出してマニュアル化すると、さらなる効率化が可能です。
特にHubSpotのようなツールを導入する場合は、ツールの使い方に沿って仕組みを構築するといいでしょう。

さらに、会社全体で販売・営業活動をバックアップする体制に作り変える「セールスイネーブルメント」に取り組むのも効果的です。
インサイドセールスに効果的な戦略を取り入れることで、効率化とより高い効果の発揮に期待できます。

ポイント2.インサイドセールスに最適なKPIを設定

KPIは、インサイドセールスの具体的な数値目標として活用できます。
商談化数・受注数・発注数・メール開封率などのKPIを設定し、マーケティング部門と営業部門の連携をスムーズにしましょう。

なお、KPIの数字は最低限に設定しておくのがポイントです。
KPIを高く設定しすぎると、達成が困難になり、モチベーション低下をはじめとしたリスクが生じます。

ポイント3.HubSpotのインサイドセールスはPDCAサイクルがカギ

HubSpotを活用したインサイドマーケティングは改善を繰り返すほどに、効果の高まりに期待できます。
効果的な改善を繰り返すためには、一定期間ごとに振り返りを行い、PDCAサイクルを回すことが大切です。

振り返りの期間は、1ヶ月・半期など企業によって様々ですが、最初は短めの期間を設定すべきです。
インサイドマーケティングの開始当初は課題が多く発生しやすいため、細かなPDCAサイクルを回すとスムーズでしょう。

HubSpotとインサイドセールス、3つの導入手順とは?

フィールドセールスがメインの企業にとって、インサイドセールスを導入する際に、どこから手を付けていいのか迷ってしまう場合もあるでしょう。
本章では、インサイドセールスの導入手順を解説します。

導入手順1.インサイドセールスの規模を決める

インサイドセールス化は、一部のみを行う方法と全面的に行う方法の2つの導入形式があります。
どちらが適した方法なのかは商品の内容や価値によって異なり、それぞれ下記のように分別できます。

  • 全面的なインサイドセールス化:低価格かつ商談・説明が簡単にできる商品向け。インサイドセールスのみで業務フローを完結可能。営業に必要な移動時間が削減され、人的リソースの確保と営業業務の効率化を実現する。
  • 一部のインサイドセールス化:価値が高く、商談・説明が複雑な商品向け。インサイドセールスでヒアリングを行い、確度の高いリードへはフィールドセールスで対応する。インサイドセールスとフィールドセールスを連携させ、ナーチャリングを効率化できる。

インサイドセールスの導入規模は、取り扱う商品に応じて決定し、どのようなスタイルで実現するのかの意識を共有しながら実現に向かって動くといいでしょう。

導入手順2.HubSpotを導入、インサイドセールスの地盤を固める

インサイドセールスを導入するには、HubSpotのようなCRMが必須です。
なぜなら、インサイドセールスは部署間の連携をスムーズにする必要があるためです。

特に、一部のインサイドセールス化を図る場合は、CRMの重要性はさらに高まります。
インサイドセールスとフィールドセールスの営業担当が異なる場合が想定でき、その場合はいかに密な情報共有ができているかが、的確な営業活動のカギとなります。

導入手順3.インサイドセールスの対応ルールを明文化

インサイドセールスは、顧客1人に対して複数の営業担当が関わるため、顧客への対応ルール明文化が必要です。
トークスクリプトのようなマニュアルを作成し、ヒアリング事項やイレギュラー発生時の対応を統一するのです。

顧客の引き継ぎが必要な場合は、その点についてもマニュアルに記載しておきましょう。
完成したマニュアルは、すぐに確認できる場所に設置しておけば、コミュニケーションミスや顧客の引き継ぎミスを予防できます。

HubSpotを活用したインサイドセールスに興味をお持ちの方へ

インサイドセールスは人材不足解消と、感染症対策を両立可能な営業手法です。
よってインサイドセールスは、昨今求められている持続性や回復力を企業にもたらす取り組みの一つになると言えます。

なお、当メディアを運営する株式会社soraプロジェクトでは、HubSpotを活用したSFAの構築・運用支援を行います。
営業の仕組み化にご興味のある企業様は、ぜひ当社のサービスをご検討ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様に
ターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。