営業アプローチとは?コツや手法を新規と既存顧客別に解説!

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「効果的な営業アプローチ法を知りたい」。このように考える営業担当者は多くいますが、簡単に答えが得られる問題ではありません。

適切な営業アプローチ法が見いだせない理由として、顧客接点が少なかったり、「話を聞いてみたい」と思ってもらえなかったりする点が挙げられます。

そこで今回の記事では、営業アプローチを成功させるコツ、新規顧客と既存顧客に対する営業アプローチ法をそれぞれ解説します。

まずは営業アプローチの意味のおさらいから説明するので、ぜひ自身の営業活動を振り返りながら読み進めてください。

なお、株式会社soraプロジェクトでは営業代行の基礎をまとめた資料「マーケ・営業・IS担当者必見!はじめての営業代行」を無料で配布しています。

営業アプローチとは

営業アプローチとは、主に見込み客へのファーストコンタクトのことをいいます。既存顧客に対しても使われますが、特にリード獲得といった営業プロセスの初期段階で重要です。

具体的には、訪問、電話、メール、手紙などで顧客接点を持つ段階を指します。

営業アプローチの初期段階では、できるだけ自社商品やサービスに関心を寄せてもらうことが大切です。効果的にアプローチできれば、その後の契約までのプロセスをスムーズに行えるでしょう。

最終的な契約に結びつけるために、営業アプローチでは好印象を与え顧客の心を掴む必要があります。

ソリューション営業とインサイト営業のアプローチの違い

営業スタイルには大きく分けて、ソリューション営業とインサイト営業があり、それぞれアプローチ法が異なります。

まずソリューション営業とは、顧客の課題を解決するために行う営業です。顧客の課題ありきのため、「顧客課題をヒアリングする」というアプローチが有効です。

従来はソリューション営業が一般的でしたが、情報化社会の現代では、顧客が自らインターネットで情報収集できるようになり、自分で解決できる事項が増えてきました。

そこで、独自にリサーチして分析した客観的なデータなどを提示し、顧客がまだ気づいていない課題を認識してもらうインサイト営業を行うことが重要です。インサイト営業では、ネット検索ではヒットしない潜在的な課題や解決法を提示する「分析アプローチ」や「マーケティング戦略」が特に必要となります。

営業アプローチを成功させるコツ

インサイト営業の必要性が高まる中で、営業アプローチを成功させるためにはいくつかコツがあります。顧客に潜在的な課題を気づいてもらうために、ここでは4つの方法を紹介します。

3C分析を行う

まずは3C分析を行います。3C分析とは、Customer(顧客や市場)、Competitor(競合他社)、Company(自社)の3つのCを分析するフレームワークです。

つまり、外的環境を知りつつ自社が顧客に対して何ができるかが把握できるようになります。

3Cについて包括的に知ることで、営業アプローチで課題や解決法を提示しやすくなり、顧客からの質問に回答しやすくなるでしょう。3C分析を通して他社と差別化でき、自社ができることとできないことの境界線もわかるため、初回のアプローチで明確に提案しやすくなるでしょう。

ターゲットを絞る

3C分析で外的環境や自社について分析しながら、具体的にターゲットを絞り込みます。

自社が提供できる商品やサービスのニーズはどこにあるのかなど、効率的に営業アプローチをかけるために必須の作業です。特に、潜在ターゲットはどこにいるかを探ることがポイントです。

営業アプローチでは、可能な限り多くの見込み客にアプローチする必要はありません。つまり、アプローチ数よりもアポの獲得数や商談数、契約数が重要なのです。成果を上げるために、やみくもにアプローチするのではなく、ターゲットを絞り1件ずつの質を高める必要があるでしょう。

また、ターゲットは業界や企業だけでなく、担当者の役職といったペルソナ設定も当てはまります。ターゲットのペルソナを担当者レベルにするか役職レベルのキーパーソンにするか、アプローチをかける前に決めておきましょう。

CRMを活用する

従来の営業活動の管理は、各担当者ごとに任されていました。しかし、それでは管理がずさんになりどうしてもアプローチ漏れが起こる問題がありました。

そこで、「顧客管理システム」と呼ばれるCRM(Customer Relationship Management)を導入し、包括的に管理することで戦略的な営業アプローチが普及し始めています。

CRMで過去に交換した名刺情報を管理したり、案件ごとに進捗状況をマネージャーが把握したりすることで、効率よくアプローチできます。

また、CRMを使うと過去に1度アプローチした相手にも再アプローチしやすくなり、リードの掘り起こしに活用可能です。さらに、効果的なアプローチ法も特定できるため、組織として営業力を底上げできるでしょう。

質問型営業を行う

営業アプローチで大切になるのが、質問型営業です。これは、その名の通りアプローチしたいお客様に質問を投げかけ、会話を弾ませる方法です。

質問型営業は単に雑談を楽しむのが目的ではなく、信頼関係を築きながら顧客のニーズや隠された課題を見つけるために行います。

相手をしっかりと理解するためにたくさんの質問をして、「あなたや会社のことをもっと知りたい」という姿勢を示すことが大切です。相手の価値観を理解すると信頼につながりやすくなり、顧客の本音やニーズを引き出せるようになるでしょう。

【新規顧客】営業アプローチ法6選

新規顧客に対する営業アプローチ法を6選紹介します。

テレアポ

新規顧客への代表的なアプローチとして、テレアポがあります。自社商品やサービスを電話で紹介することで、顧客の温度感をつかみ今後のアプローチに活かせるようになります。

話し方やタイミング次第ではすぐに電話を切られることもありますが、ターゲットとする企業数が多い場合、特に有効な手段です。社内で対応が難しい場合は、プロ集団に外注して獲得率を高めるのも効果的といえるでしょう。

飛び込み営業

最近は少なくなっていますが、飛び込み営業も1つの手です。場合によっては、キーパーソンと直接会えて商談できる可能性もあります。

訪問企業の受付に電話が置いてある場合、呼び出し先として複数の部署名が記載されていることがあります。飛び込み営業で1つ目の部署訪問後、あらかじめほかの部署名を確認しておき、別部署の担当者を紹介してもらう「クロスセル」営業の活用も効果的です。

展示会や見本市

ターゲット業界の展示会や見本市への出展は、顧客接点を多く持てる機会となります。効率的にリード情報を収集できる、効果的な営業アプローチ法です。

出展費用や当日の運営にリソースが必要となりますが、来場者数が多いため、これまでは出会えなかったリードとつながれる可能性が高くあります。自社商品に関心の高いリード情報を取得しやすいので、自社にとって本当に重要な展示会かよく検討してから参加するとよいでしょう。

紹介

既存取引先や知り合いなどから紹介してもらうのも、効果的な営業アプローチ法です。温度感の高いキーパーソンを紹介されることもあり、積極的に活用したい方法だといえるでしょう。

キーパーソンを紹介してもらうには、間に入ってくれる人と事前にしっかりとした信頼関係を構築する必要があります。比較的時間がかかる方法ですが、次につながりやすいアプローチ法であるため、常にアンテナを張って誰にどのようなアプローチすれば効果的かを考えるようにしましょう。

セミナー

セミナーの開催も優れた営業アプローチの1つです。セミナーに申し込む人は自社の商品やサービスへの関心が高いため、次のアクションにつながりやすくなります

対面型のセミナーだけでなく、オンライン形式のウェビナーを開催すれば、場所を問わず広く潜在顧客にアプローチできるようになります。

セミナーのテーマは、AIやSEO、デジタルトランスフォーメーションといった旬な話題に設定し、顧客の注意を引きましょう。セミナー参加者に対して限定キャンペーンとして、導入価格の割引などを提供するとコンバージョン率向上が期待できます。

キャンペーン

キャンペーンは割引価格、無料トライアル、乗り換えのインセンティブといった特典を提供し、利用してもらいやすくするアプローチです。特典があると敷居が下がり、顧客も導入に対して積極的になりやすいでしょう。

しかし、割引率や無料期間をやり過ぎると通常価格で契約してもらいにくくなったり、利益率をダウンさせる恐れがあるので、キャンペーン前にしっかりと計算してから始める必要があります。

【既存顧客】営業アプローチ法3選

既存顧客に対する営業アプローチは、契約後のアフターフォローやオプション機能の紹介が重要です。ここでは3点の方法を紹介します。

オンラインを含む定期訪問

契約して1か月月後、3か月後、6か月後に定期訪問し、使用感や困ったこと、要望がないかをヒアリングします。ポイントは、あらかじめ定期訪問のペースを契約時に伝えておくことです。

定期的に会話をすることで、アップセルや契約継続の後押しにつながるため、定期訪問は重要なアプローチの1つです。

定期訪問の間隔を決めておかなければ、アフターフォローがままならなくなる可能性があります。すると「あそこの企業は何もフォローしてくれない」と悪い印象を持たれてしまうでしょう。

毎週訪問、毎月訪問、数ヶ月に1度の訪問など、顧客ごとに契約時に決めてCRMやカレンダーで管理をすることが重要です。実際に訪問するのが難しくても、テレビ電話を使ってオンライン上で顔を合わす機会を持つようにしましょう。

メールで定期連絡

既存顧客へはメルマガやステップメールで定期連絡し、フレッシュな情報を提供します。顧客が契約した商品やサービスの使い方、トラブル解決法、導入事例、新機能の紹介など、お役立ち情報の定期的な発信が王道アプローチ法です。

1回のメールには1つの情報だけ掲載し、情報をこまめに送るようにしましょう。メールのタイトルを魅力的なものにすれば、開封率が上がり読んでもらいやすくなります。

提供製品の定期点検

メンテナンスが必要な機種を提供した場合、営業担当者はフィールドサービスと同行し、顧客側の担当者と話す時間を持ちましょう。特にトラブルがなくてもメンテナンスに向かい、使用感を確認します。

現場の声を直接ヒアリングできるだけでなく、定期点検のようなこまやかな気遣いが好印象を与え、契約継続やアップセルにつながります。

テレアポの営業アプローチ法も検討してみよう

営業アプローチ法は新規と既存顧客それぞれの方法があります。どちらの場合であったとしても、今回の記事で紹介した3C分析や質問型営業を実践することで、効果的にアプローチできるようになるでしょう。

私たちSORAプロジェクトは、BtoBのテレアポ代行サービスを提供しています。独自データベースでターゲットを絞り、ベテランコールオペレーターが戦略的にアプローチします。

「今の営業アプローチやテレアポではなかなか成果が上がらない……」そんな場合は、ぜひSORAプロジェクトへお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。