マーケティングに重要な心理傾向「認知バイアス」とは?一覧から活用例まで詳しく紹介

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私達が過ごす日常のなかで、直感と事実が大きく異なることはよくあります。
こういった直感と事実が反する人間の心理傾向を、認知バイアスと呼びます。

この記事では、日常生活からマーケティング分野まで、あらゆる場所に利用されている行動心理学の基本「認知バイアス」について紹介します。

認知バイアスとは

認知バイアスとは、先入観や経験則によって、無意識に合理的でない判断を行ってしまう心理傾向のことです。
私たちは固定観念や先入観に囚われ、知らず知らずのうちに歪んだ結論にたどり着いてしまいます。

認知バイアスはときに記憶や感情さえも歪めてしまうため、正確な判断が要求される場面では特に注意が必要です。
しかし逆にうまく認知バイアスを利用することで、売上を向上させるヒントを掴むこともできます。

認知バイアスによって直感と事実が反する事例

ウィンザー効果のメリット

まず初めに、認知バイアスが現実を歪ませる事例について、いくつか紹介します。

モンティ・ホール問題

直感と事実が反する事例として、モンティ・ホール問題という有名なエピソードがあります。

モンティ・ホール問題とは、とあるテレビ番組で行われたゲームショーで、簡単に言えば以下のような問題です。

3つの扉があって、当たりの部屋に続いているのは1つだけ。
あなたが扉を選んだあと、残された扉のうち片方が開きハズレが見えた。
さて、いまあなたの前には閉じられた2つの扉がある。
最初に選んだ扉をそのまま開けるべきか。
それとも、もう一つの扉に変更するべきか。

多くの人は直感的に「どちらのドアを選んでも車が当たる確率は同じ50%である」と考えます。
しかし実際の解答は「変更するほうがよい。当たる確率が2倍になる」です。

当時、博士号を持つ多くの専門家たちから、この解答に抗議が寄せられました
「変えても変えなくても確率は50%に決まっている。どう考えても2倍になるはずがない」
しかし、実際に計算すると確率は確かに2倍になり、変更するほうが有利です。

モンティ・ホール問題の事件は直感と事実が反する代表的なケースであり、この事件は分野に精通した専門家であっても思い込みからしばしば間違った回答を導いてしまうという良き教訓を残しました。

人間はしばしば複雑な確率や統計を正確に捉えられず、認知バイアスによって無意識に判断を歪めてしまうのです。

出典:モンティ・ホール問題とベイズ推定

バニラアイスアレルギーの車

目に見えて明らかな現象は、しかし事実と異なる場合があるという事例を紹介します。
バニラアイスに拒否反応を示す自動車の話です。

あるとき、自動車メーカー・ゼネラルモーターズ(GM)に不思議な苦情が寄せられました。

「毎晩夕食後に近くのアイスクリーム屋に行き、アイスを買っています。どの味のアイスを買うかはいつも家族が気分で決めており、何を買うかはランダムです。しかし、バニラアイスを買ったときだけ決まって車がエンストを起こすのです」

これは、単なるモンスタークレーマーの妄言でしょうか。
それとも、バニラアイスの成分と車の機構になにかの因果関係があるのでしょうか。
実は、どちらも違います。

GM社はこの苦情に対し、エンジニアを長期間派遣し徹底的な原因究明に当たることにしました。
専任のエンジニアは相談者の家に何日も泊まり込んで綿密な調査を行い、確かにバニラアイスを買ったときだけ車が故障することを突き止めます。
しかしそこで終わらず、更に丁寧に周辺情報を集め、整理と分析を繰り返し、エンジニアは一つの結論を出します。

結局エンストの原因は、ガソリンが冷えてない状態で再度エンジンをかけようとする際に起きる「ヴェイパーロック現象」でした。
実はバニラアイスは人気があるため、店のバックヤードに保管された他のフレーバーと違い、すぐに提供できるように店頭のクーラーケースに入れられていました。
そのため購入者はバニラアイスを買うときだけ、いつもより早く車へと戻っていきます。
その早さがヴェイパーロック現象を引き起こしていたのです。

このエピソードは、直感的に「非常識」に思えることも、裏には思いがけない真実が隠されていることを伝える有名な事例です。
もしGM社が、ただの難癖だと思い込めば車の欠陥を見過ごすところでした。
かといって、バニラアイスに囚われれば、原因究明には一生たどり着けません。

先入観に惑わされずに、事実とデータを切り離し、客観的な情報収集と分析を行うことで、認知バイアスを乗り越えて重大な課題を解決することができるのです。

出典:Car allergic to vanilla ice cream

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認知バイアスの一覧

認知バイアスの一例として、錯思コレクションで紹介されている認知バイアスの一覧を簡単な概要とともに紹介します。

出典:池田まさみ・森津太子・高比良美詠子・宮本康司 (2020). 利用可能性ヒューリスティック 錯思コレクション100

記憶に関わる認知バイアス

認知バイアスの種類簡単に言えば
虚記憶勝手に作り上げた偽りの記憶を、今思い出したかのように感じる
気分一致効果その時の気分で意見や評価が変わる
事後情報効果あとで聞いた情報を補完しようと、記憶の内容自体を変化させる
一貫性バイアス過去の考え方や行動が、現在も一貫していないと気持ち悪い
バラ色の回顧過ぎ去った時代や過去を過大に美化してしまう
ツァイガルニック効果失敗や挫折した問題をいつまでも思い出す
後知恵バイアスすべての物事が終わった後で、最初からすべて予測可能だったかのように思えてきてしまう
イマジネーション膨張想像しているうちに記憶に尾鰭がつく
有名性効果よく見聞きするモノや有名人に親近感を覚えてしまう
ピークエンドの法則終わりよければ、すべてよし
ネガティビティ・バイアス悪いところだけが無性に気になる
錯誤相関統計上なんの関係もないデータ同士に相関があるように見える「満月の夜には自殺者が増える」
レミニセンス・バンプ思い出すのは学生時代(10代~20代)のことばかり
ラベリング理論名前に印象が引っ張られる
自己関連付け効果自分にひきつけて考えると覚えやすい
皮肉なリバウンド効果忘れようとすればするほど思い出す
圧縮効果あの日からまだ一週間も過ぎてないなんて嘘だろあれからもう10年も経ったなんて信じられない
グーグル効果Googleなどのインターネット検索で得た情報は、すぐに忘れやすい
部分手がかり効果与えられた手がかりから思い出す内容が誘導させる
初頭効果
新近効果
最初と最後が肝心

意思決定に関わる認知バイアス

認知バイアスの種類簡単に言えば
文脈効果表現方法や状況によって、脳が勝手に意味を読み違えてしまう
利用可能性ヒューリスティックより想像しやすいものを正解と決めつける
アンカリング効果最初に見聞きした印象が、全体の評価の大部分を占める
現状維持バイアス変化を恐れて現状維持に努めてしまう
フレーミング効果言い方次第で評価が一変する
確証バイアス都合の良い話だけが目に付く
真実性の錯覚(反復バイアス)繰り返し聞くうちにだんだん本当に思えてくる
計画錯誤どれだけスケジュールを失敗しても、新しいタスクは楽観的に見積もってしまう
代表性ヒューリスティック判断が、典型的なイメージに引っ張られる
基準率の無視細かい確率や数字の話は聞き流してしまう
利用可能性カスケード最初は些細な話が、実態を理解しない人によって、どんどん大ごとになる
シミュレーション・ヒューリスティック想像すると、そんな気がしてくる
サンプルサイズの無視数値を示されると深く考えずに納得してしまう
保有効果モノがなかなか捨てられない
ギャンブラー錯誤連続で赤が出たから、次は絶対に黒がでる。
不作為バイアス変なことになるぐらいなら、損してでも何もしないほうがマシ
インパクト・バイアス夢は見ているうちが華
回帰の誤謬良いことも悪いことも長くは続かない
正常性バイアスまだ大丈夫
そんなひどいことにはならない
曖昧さ回避はっきりしていないものは選べない
サンクコスト効果ここで止めたらもったいない
現在志向バイアス明日の百より今日の五十
損失回避損はしたくない
誤帰属吊り橋効果
コントロールの錯覚私はすべてを掌握できている
バックファイア効果信じたくない情報は見なかったことにする
バンドワゴン効果勝ち馬に乗りたがる
おとり効果引き立て役があるとよく売れる
合理化すっぱいぶどう
対比効果比較対象が変わると、評価自体が変わる
デフォルト効果わざわざ変更するのは無駄
ホーソン効果注目が集まっていると、いつもより頑張れる
連言錯誤
合接の誤謬
より情報量が多いほうが、可能性が広がるように思える
フォーカシング・イリュージョン自分が注目する要素が、強い影響力を持っているように感じる
機能的固着慣習的な使用方法以外の使い方を思いつけない
身元のわかる犠牲者効果誰だかわかっている人の窮地ならば助けたくなる
区別バイアス個別に評価するより、比べたときのほうがより際立つ
信念バイアスわかりやすい結論を聞いたらとりあえず納得してしまう
妥当性の錯覚自分の判断や予測の正確性を高く見積もってしまう
リスク補償システムの安全性が高くなると、よりリスキーな選択肢を取りたくなる
偽薬効果
プラシーボ
病は気から
単純接触効果何度も顔を合わせると親近感が湧く
確実性効果確実なものはそれだけで素晴らしい
ゼロサム・バイアス誰かが得をしたら、誰かが損するに違いない
単位バイアス提示された単位が最適な分量に感じる
ナンセンスな数式効果数学的要素が含まれている説明文には、説得力を感じる
心理的リアクタンス制限されると無条件で反発したくなる
選択肢過多効果選択肢が多すぎると選べない
希少性バイアス少ないものほど魅力的
イケア効果自分が携わった製品には、他にない価値がある
オーストリッチ効果見て見ぬふり、知らぬが仏
メンタル・アカウンティングギャンブルの賞金はどうせあぶく銭

他者と自己の違いに関わる認知バイアス

認知バイアスの種類簡単に言えば
セルフ・サービング・バイアス
自己奉仕バイアス
成功は自分の手柄、失敗は他人のせい
行為者観察者バイアスその失敗はあなたのせいだけど、私の失敗は状況のせい
透明性の錯覚私の考えはきっとみんな知っている
基本的な帰属のエラー環境の問題ではなくあなた自身の問題(のように思える)
バーナム効果誰にでも当てはまるような内容でも、言い当てられたと思ってしまう
ハロー効果見た目良ければすべて良し
外集団同質性効果あなたたちは似ている
私たちは似ていない
内集団バイアス身内びいき
楽観性バイアス私だけは大丈夫
知識の呪縛私の常識は、あなたの常識
平均以上効果この中なら自分は結構イケてる方
第三者効果私はメディアに踊らされない
ダニング=クルーガー効果みんな経験不足というけれど、自分はもっとできるはずなんだ
貢献度の過大視私ばっかり頑張っている
ナイーブ・リアリズム私は正しいに決まっている
ナイーブ・シニシズムあなたたちは自分勝手だ
スポットライト効果みんなが私を見ている
フォールス・コンセンサスみんなも私と同じはず
被害者非難被害者にもきっと悪いところがあったはず
敵意的メディア認知偏向報道が多すぎる
システム正当化このルールにもきっと意味があるはずだから、変えちゃいけない
ステレオタイプ多くの人が持っている固定観念やイメージ
「政治家は絶対悪いことをしている」
アンビバレント・ステレオタイプ肯定と否定が表裏一体となったステレオタイプ「上層部の連中は、頭が良く仕事はできるが腹黒い」
ピグマリオン効果
ローゼンタール効果
期待されると感じると、成果が上がる
予言の自己成就そうなるんだと思い込むと、実際にその通りに行動してしまう
非対称な洞察の錯覚私は誰よりもあなたを理解しているが、あなたは私を理解してくれない
モラル・ライセンシング免罪符があれば何をしてもいい
権威バイアスあんなに偉い先生が言うことなら間違いない
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ビジネスにおける認知バイアスの利用価値と重要性

ウィンザー効果で顧客の信頼を獲得しましょう

認知バイアス一覧で紹介したとおり、数多くの認知バイアスが無意識に判断を左右しています。
つまり効果的な認知バイアスを意識できれば、顧客満足度や従業員のモチベーションに大きな影響を与えることが可能です。

例えば、フレーミング効果を使って価格を「100gあたり〇〇円」と表記すれば、顧客の購買意欲を促進できます。
アンカリング効果やおとり効果を応用することで、本命の商品のお得感を演出し売れ行きを伸ばすのも良い方法です。
逆に、選択肢過多効果を正しく理解していれば、顧客が商品を手に取りやすい陳列方法を考えることができます。

経営判断においても、認知バイアスは重要です。
例えば以下のように意識すれば、判断ミスを防ぐことができます。

  • コンコルド効果を起こさないように、プロジェクト前に撤退条件をあらかじめ設定しておく。
  • 計画錯誤を起こさないように、過去データと連動したスケジュール調整を行なう。

さまざまな認知バイアスを理解することで、判断ミスを起こしにくい組織に成長します。

マーケティングで特に意識される認知バイアス8選

認知バイアスは非常に数が多く、そのどれもがマーケティングを左右する可能性を秘めています。
ですが、あまりに多すぎる選択肢は逆に意識しづらくなるものです。

そこでこの記事では、マーケティング戦略で特に意識されている認知バイアスを8つ選んで紹介します。

損失回避

損失回避とは、利益よりも損失を避けようとする心理傾向のことです。
人は、結果的なメリットが大きいとしても一時的な損失を過剰に評価し、誤った意思決定を行ってしまいます。
そのため意思決定を行う際は、心が損失回避に傾いていないか注意が必要です。

行動心理学者ダニエル・カーネマンが提唱したプロスペクト理論では、この損失回避の原則を取り入れ、如何にビジネスでの意思決定を行うべきかを論じています。

出典:プロスペクト理論について|みずほ銀行

コンコルド効果(サンクコストの誤謬)

サンクコストとは、すでに費やしたコストを過剰に評価してしまう心理傾向のことです。
高速旅客機コンコルドの開発失敗事例が特に有名で、コンコルド効果とも呼ばれます。
サンクコストに囚われてしまうと、誰もが失敗を確信しながらも計画が続行されてしまいます。

サンクコストは経営判断に思わぬ重大ミスを引き起こす原因になりやすい心理傾向で、組織づくりの際には特に注意すべき認知バイアスと言えます。

アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に顧客が目にした(特に印象付けられた)情報が、その後の判断に影響する心理傾向です。
例えば顧客に対してまずは高額な商品を見せておくことで、本命の商品のお得感を効果的に演出することができます。

アンカリング効果を使えば、手軽に商品の印象を向上させられます。
例えばiPadの発表会においてジョブズ氏は、最初に999ドルと画面に表示したあとに、「この商品を499ドルで提供できることがとても嬉しい」と言いながら画面の表示を書き換えました。
他にも、量販店ではわざと希望小売価格を記載し、斜線を引いて値引き後の価格を表示するような商品POPがよく使われます。

ただし、アンカリング効果は行き過ぎると詐欺の手口として扱われることも多く、景品表示法で表現方法が規制されていることには注意が必要です。

希少性バイアス

希少性バイアスは、その商品の数が希少であればあるほど特別感を感じ、評価が上がるという心理傾向です。

この希少価値とは、供給が少ないこと以外にも、入手機会が少ない、時間的制限があるなど、さまざまな種類の希少性演出が存在します。
例えば、「一点モノ」、「本日限定」、「大人気につき品薄です」など、希少性バイアスを利用したキャッチコピーをよく見かけますよね。

希少性バイアスは商品の価値を引き上げやすく演出の幅も広いので、直接的間接的問わずさまざまなマーケティング戦略で活用されています。

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは、大勢が支持している選択肢はそれだけで評価が高くなり、さらに多くの支持を集めるという心理傾向です。

例えば、マーケティングでは「これまでも100社以上に採用されている」と商品の魅力をアピールし、バンドワゴン効果を働かせて交渉事をスムーズに進めます。

ピークエンド効果

ピークエンド効果とは、出来事のピークとエンドが全体の印象を決めてしまう心理傾向です。

例えば映画を見た後に感想を話すと、色々と話したい場面があったはずなのに、クライマックスとエピローグの話ばかりになってしまいます。
マーケティング分野でもピークエンド効果は非常に重要な認知バイアスとして注目されており、顧客満足度向上のための仕掛けとして応用されている心理傾向です。

ハロー効果

ハロー効果とは、「あの有名大学を卒業しているのだから、優秀な人材に違いない」といったように、目立った特徴に引きずられて全体の評価を決めてしまう心理傾向です。

例えば、好感度の高い芸能人を広告に起用して商品の印象を引き上げるなど、マーケティング分野でもハロー効果は積極的に用いられる認知バイアスです。

バーナム効果

バーナム効果とは、誰にでも当てはまるようなことを言われたときに、つい「自分のことをよくわかっている」と感じてしまう心理傾向です。

バーナム効果を利用することで信頼関係をスムーズに築くことができるため、占いやカウンセリングでよく使われています。
マーケティング分野では、ターゲット層の共感を呼ぶキャッチコピーを考える際などにバーナム効果を利用する事が多いです。

認知バイアスを利用したマーケティング活用例

SMBがIT化を成功させる方法

現在、さまざまな分野のビジネスで積極的に認知バイアスが活用されています

この記事では、認知バイアスを活用してマーケティングに成功した事例を2つ紹介します。

IKEAのセルフ組み立て家具販売戦略

家具販売店のIKEAでは、販売家具の最終工程を購入者自身に組み立てさせることで、家具自身に付加価値を生み出しました。
この実績から、「自身が完成に携わった製品には、より優れた価値を感じる」という心理傾向はイケア効果と呼ばれています。

IKEAでは、店舗内の倉庫のような場所から分解された家具を見つけ、組み立て説明書とともに購入します。
そして、自宅まで持ち帰り、購入者自身が家具を組み立てていきます。
そのためIKEAの商品は、価格が抑えられることはもちろん、単純に買った家具よりも購入者により大きな満足感や思い入れを持ってもらえます。

その他にも、IKEAでは店舗出口に自前のカフェをオープンすることで、広い店内を歩き回って疲れた記憶を持ち出さないようにしています。
これは、ピークエンド効果を意識した店作りの一環です。
このように、IKEAは認知バイアスを効果的にビジネスに応用しています。

出典:IKEA

出典:イケア効果

映画館でのポップコーン販売の値付け

映画館の劇場前で販売されるポップコーンの値付けには、アンカリング効果おとり効果が巧妙に取り入れられています。

ポップコーン販売ではSMLの3サイズを用意し、MサイズはLサイズとあまり変わらない中途半端な価格にします
例えばSサイズ300円、Mサイズ600円、Lサイズ650円にしたとしましょう。
この値段を見た時、購入者の心理には「Lサイズにしては安いな」、「Sサイズは非常に安いな」という認知バイアスが働きます。
そして、「50円しか変わらないならLサイズを頼もう」と誘導されてしまうのです。

ポップコーンに限らず、本命の商品を売るためにさまざまな分野でアンカリング効果とおとり効果が利用されています。

出典:ポップコーン販売に学ぶ価格決定

マーケティングやビジネスの成長戦略に賢く認知バイアスを取り入れよう

認知バイアスとは、先入観や思い込みによって無意識のうちに事実を歪めてしまう心理傾向です。
認知バイアスは、マーケティングテクニックや、組織体制の改善などさまざまなビジネス戦略で応用されています。

認知バイアスを意識することで、より効果的なマーケティングや営業活動が可能になります。
ぜひ企業戦略に合わせて、どんな認知バイアスを意識すべきか検討してみてください。

株式会社soraプロジェクトでは、マーケティングの支援やインサイドセールスに役立つ資料の無料配布を行っています。
マーケティングの取り組みに悩む企業様、ぜひ一度お問い合わせください。

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投稿者プロフィール

樋口 裕貴
樋口 裕貴
1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。