目次

- アポの獲得率はどの程度なのだろうか?
- 自社のアポ獲得率は、平均より高いのか低いのか知りたい
- アポ率を上げるにはどうすればよいのだろうか?
上記のような疑問を持っている人は多いでしょう。
アポ獲得率は高く保つ、悪くても平均水準は維持することが大切です。
しかし、獲得率の概念とそれを高める方法がわかっていなければ、おそらく平均よりもアポの獲得数は少なくなるでしょう。
そこで本記事では以下について解説します。
- BtoBビジネスにおけるアポ獲得率の平均
- テレアポでアポを獲得する方法
- 獲得率を高めるための施策
本記事を読めば獲得率について知っておくべきことはすべて理解できるはずです。
BtoBビジネスにおけるアポ獲得率

BtoBビジネスにおいてアポ獲得をするためには、以下6つの施策が挙げられます。
- 新規営業先へのテレアポ
- メールクリック者への架電
- 名刺への架電
- FAXやメールによる営業
- 問い合わせフォーム営業
- 飛び込み営業
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
アポの獲得率は、リーチ数を獲得数で割って算出しています。
新規営業先に架電した場合のアポ獲得率はわずか0.3%
新規営業先に架電した場合のアポ獲得率はわずか0.3%と、数ある新規開拓の手法の中でも低い水準です。
テレアポ担当者にも負担がかかり、もっともハードな手法だといえるでしょう。
メールクリックがあったあとで架電したなら5%が平均
営業メールに対してクリックされたあとで架電したなら、平均5%の確率でアポを設定できます。
メールを開き、クリックした時点である程度は製品やサービスに興味がある顧客です。
したがって、アポ獲得率もやや高くなります。
企業イベントや合同展示会で得た名刺の連絡先へ架電したなら10%
企業イベントや合同展示会で得た名刺に連絡する場合は、10%程度の確率でアポを獲得できます。
名刺を交換できるほどの関係値があれば、製品やサービスにはかなり強い興味があるわけです。
したがって主要な手法においてはもっとも獲得率が高くなります。
逆に言えば、確度が高い中でこれを落としたくはないところでしょう。
FAXやメールでのアポ獲得率は1%から5%
FAXやメールによるアポ獲得率は1%から5%と決して高くはありません。
しかし、一度作成した文面は複数顧客に送信できます。
テレアポ担当者の負担もなく、かかる労力の割にはアポ獲得率は高めです。
ただし、対面はおろかトークすらできないので、感情に訴えかけるような強い訴求はできません。
コピーライティングと製品・サービスそのものの魅力が重要となるでしょう。
問い合わせフォーム営業からは1%前後
問い合わせフォームからの営業成功率は1%あれば平均です。
つまり100件送って1件成功するかどうかのレベルと言えます。
しかし、問い合わせフォームは文面を使い回すことが可能であり、労力はさほどでもありません。
ここから多数のアポを創出するのは難しいでしょう。
飛び込み営業は3%前後
飛び込み営業でのアポ獲得率は3%前後と、やはり決して高い数字ではありません。
33件に1件獲得すれば、セールスマンとしては合格です。
また飛び込み先に依存する部分もあり、いくらセンスと実力に溢れた営業担当者でもそこまで大きくは上がりません。
テレアポでのアポ獲得率を1%でも高くするための施策とコツ

テレアポでのアポ獲得率を高めるには、数多くの施策が考えられます。
- 詳細に説明しすぎず興味関心を惹きつける
- 接客であることを意識する
- 確認と質問を区別する
- 断る理由をなくして外堀を埋める
- テレアポと相手のキャラクターに応じたトンマナを意識する
- アポは取れなくて当然だと考える
- 社会的証明や権威、認知的不協和などの心理学的テクニックを利用する
- 訪問日程はふたつ提案する
施策についてはいくらでも考えられます。
ただし、優先的に取り組むとすれば上記が挙げられるでしょう。
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
詳細に説明しすぎず興味関心を惹きつける
テレアポでは詳細に説明しすぎず、簡潔にメリットと情報を伝えることを意識しましょう。
これで興味関心を惹きつけることが可能です。
電話先の相手は、少なくとも売り込まれたくない立場にあります。
強いて言うなら有益な情報であれば知っておきたいという程度。
つまり、売り込みのチャンスを作るのではなく、説明の機会を創出できればよいのです。
強引に売り込もうとしてセールス感や営業色を作り出すのは避けましょう。
接客であることを意識する
テレアポでのアポ獲得率を高めるには接客であることを意識しましょう。
電話口では断られたり、一方的に電話を切られたりするのを避けるため、やや一方通行に話し続けることもあります。
しかしテレアポはあくまでも接客であって、セールストークを喋り続けるための場所ではありません。
一方的に話すのではなく、相手とのコミュニケーションを大切にしましょう。
オープン・クローズドのクエスチョンを活用する
オープン・クローズドのクエスチョンを活用することも大切です。
- オープンクエスチョン→台詞形式でなければ返答できない質問
- クローズドクエスチョン→「はい」か「いいえ」で返答が成立する質問
オープンクエスチョンを使えば、台詞形式で質問が返ってくるので、新しい情報を引き出すことが可能です。
上手く使いこなせば、電話口の相手は饒舌に話すようになるでしょう。
ただし、話が脱線したり、回答を面倒に思われたりする点には注意が必要です。
クローズドクエスチョンは「はい」か「いいえ」だけで話を進められますので、テンポよく話を進めたいときには役立つ方法です。
クロージングをかける方向に向かうときなど、限定した場面で活用しましょう。
断る理由をなくして外堀を埋める
アポを獲得するには断る理由をなくして外堀を埋めていくことが大切です。
「今お忙しいでしょうか?」と伝えれば「忙しいのでまた後日」と断られます。
しかし「お忙しいところ申し訳ありません」といえば、断る理由をひとつ減らせるわけです。
つまり、強引ではないスクリプトで断る理由を作らないのが大切だといえるでしょう。
状況と相手のキャラクターに応じたトンマナを意識する
テレアポでのアポ獲得率を高めるには、その状況に応じたトンマナを意識することです。
「状況」とは、時間帯、製品やサービス内容などのことを示します。
このあたりを整理し、適切なトンマナで話すのがポイントです。
相手のキャラクターに応じてトンマナを考えることも大切。
相手の立場、年齢、性別を総合して、どう話すのか考えてみましょう。
テレアポでは声が唯一のコミュニケーション手段。その場に合ったトンマナを研究しましょう。
アポは取れなくて当然だと考える
テレアポではアポを獲得するのが重要ですが、取れなくて当然だという考え方も必要。
新規営業のテレアポからアポが取れる確率はたったの0.3%です。
333回に1回獲得できれば平均的な水準をクリアします。
つまり、アポは取れなくて当然なわけです。
断られたり、アポを取れない期間があったりしてもいちいち落ち込む必要はありません。
社会的証明や権威などの心理学的テクニックを利用する
テレアポでは社会的証明や権威性の提示、認知的不協和などの心理学的知識が応用されることもあります。
- 社会的証明:社会において一般的であると思わせる(例:一番人気、3週連続1位などのフレージング
- 権威性の提示:専門家や大企業が認めているという事実の提示(例:⚪︎⚪︎推薦、△△でも導入)
- 認知的不協和:周囲の大多数と異なると不安を感じること(例:友人全員がAを選び、Bを選んだことに不協和が感じられる)
しかし、活用したところで、「何も変わらない」と感じる人も多いでしょう。
たしかに心理学的なテクニックを使ったからといって急激にアポの獲得率が向上するわけではありません。
しかし長い目で見ればほんの少しでも獲得件数が増える可能性があります。
「どうせ何も変わらない」とは決め込まず、社会的証明や権威性に関する心理学テクニックを知っているなら活用してみましょう。
訪問日程はこちらからふたつ提案する
訪問日程は、こちらからふたつ提案するようにしましょう。
こちらから提案するのは「日程を決めるのが面倒だから、もういいや」と離脱されるのを避けるためです。
あと一歩のところでアポの獲得を逃すのは絶対に避けたいところ。
ふたつ提案するとは「火曜日と金曜日どちらがよいですか」と、二択を突きつける意味です。
本来この提案の前には「そもそもアポを取るのか取らないのか」という意思決定があります。
2択を提示することで、上記の判断をスキップできるわけです。
関連記事:新規開拓でアポ取りを成功させるコツ9選!営業手法別に特徴も紹介
アポ獲得率の向上に役立つ獲得代行・支援ツール

アポ獲得率を高めようとしても、やはりそう簡単には行きません。
もし手詰まり感を覚えたなら、獲得代行サービスや支援ツールを使ってみましょう。
それぞれの特徴や提供されるサービスについて解説します。
アポの獲得率を高めるなら代行サービスを活用してみよう
アポの獲得率を高めるなら、代行サービスの利用は検討する必要があるでしょう。
つまりテレアポそのものを外注するわけです。
代行サービスはそれだけでビジネスを成立されるほど、深いナレッジを有しています。
自社で実施するよりもよほど効率的に運営されるでしょう。
もちろん、代行業者を利用することで人件費も抑えられます。
アポイント代行業者を選ぶときには、成功報酬型と月額固定型の2種類があることを知っておきましょう。
基本的には余計な費用が発生しづらい成功報酬型がおすすめです。
関連記事:テレアポ代行の単価相場はいくら?【アポ獲得単価を抑える3つのコツ】
営業支援ツールを使う方法もある
営業支援ツールを使うのもよいでしょう。
これは営業活動全般のプロセスを正確かつ効率化するためのツールです。
営業支援ツールを使うとすれば、テレアポにおける顧客とのやり取りや、対応時間などを記録できます。
つまり統計的に正しいアプローチを導き出すためのヒントを得ることが可能です。
アポ獲得では、とにかく数字に基づいてロジカルな改善策打ち出すことが重要。
不安を覚えているなら、営業支援ツールを使ってみましょう。
まとめ:インサイドセールスのアポ獲得率は改善できる!

本記事ではインサイドセールスのアポ獲得率について解説しました。最後に重要な部分をおさらいしておきましょう。
- 新規架電先からのアポ獲得率は0.3%
- メールクリックがあれば5%に上昇
- 名刺をもらっているなら10%ほどの確率でアポが取れる
- テレアポでは1%でも獲得率を高めるのが重要
- 詳細に説明しすぎず、接客であることも忘れない
- アポ獲得率を高めるには代行サービスや営業支援ツールも役立つ
インサイドセールスにおいて、アポ獲得率はもっとも重要な数字のひとつです。ある程度手法によって限界はありますが、できるだけ自社では高めの水準をキープしたいところ。
できる限りアポ獲得率が高まるように、日々研究することが大切です。
関連記事:アポイント取得後のメール対応のポイント6つ|シーン別に例文を紹介
投稿者プロフィール

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1985年福岡生まれ
福岡発のインサイドセールス支援会社、soraプロジェクトの代表
スタートアップから外資大手まで700以上の営業支援プロジェクトの実績を持つ。
営業活動でお困りの会社様へターゲットリスト作成から見込み客育成、アポの獲得まで、新規開拓の実行支援が専門分野。
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